<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<rss version="2.0">
<channel>
<title><![CDATA[Archives]]></title>
<link>http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/lab/</link>
<description><![CDATA[書くことは考えること]]></description>
<language>ja-jp</language>
<lastBuildDate>Tue, 22 Dec 2009 18:54:15 +0900</lastBuildDate>
<generator>pplog premium</generator>
<copyright>Copyright (c) 2009 Archives</copyright>

<item>
<title><![CDATA[今月号のパリティ]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=482</link>
<description>
<![CDATA[ 
　今月号のパリティ（2009/12）に、ケネス・リブレヒトさんの雪結晶の記事の翻訳が掲載されている。写真集の「スノーフレーク」よりは突っ込んだ物理の記事なので、興味のある方は一度読んでみることをお薦めしたい。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=482#comments</comments>
<pubDate>Tue, 22 Dec 2009 18:54:14 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=482</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[本日の話題で気になったこと]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=449</link>
<description>
<![CDATA[ 
　朝から、中川昭一元財務・金融担当相が亡くなったという話でニュースサイトが賑わっている。<br />
夜になって、「<a href="http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091004/crm0910041828023-n1.htm" target="_blank">行政解剖でも死因不詳</a>」というのを読んだため、<a href="http://tkj.jp/kaidou/index.html" target="_blank">こっちのサイト</a>を思い出して「Aiは？」とツッコミを入れてしまった。別のネタに毒されてるかな^^;)行政解剖の実態をよく知らないのだけど、やってるんだろうか……。<br />
<br />
　ところで、最初に話をきいたときはAiという名前じゃなくてデジタルモルグと呼んでたような。もう十年以上前の話だけど。精密な全身画像をスパイラルCTなんかで撮ろうとしても、生きている人だと被曝が問題になるけど、亡くなった後ならX線はいくらでも浴びせ放題だから、質の良い画像を撮影できるという話。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=449#comments</comments>
<pubDate>Sun, 04 Oct 2009 20:29:03 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=449</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[雪氷研究会企画セッション「ムペンバ現象（湯と水凍結逆転現象）のサイエンス」]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=448</link>
<description>
<![CDATA[ 
　1年ぶりに表題通りのセッションがあったので顔を出すことにしました。新学期早々職場には研修届提出。札幌日帰りをやるつもりでいたら、仙台に飛ぶ便の最終でも間に合わないので今晩は札幌泊まりで、明日とっとと戻る予定。<br />
<br />
　まとめをやっと書いたので<a href="http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/lab/pseudoscience/topics/mpemba/2009-10-01-session" target="_blank">こちらからどうぞ</a>。<br />
<br />
　みなさん忙しいらいしく、学会前の駆け込み実験をしたグループもあったようで（笑）。<br />
　まあ、（金儲けが絡んでて）先陣争いをするようなテーマでもないし、のんびりじっくりやるしかないんじゃないかな。実験系が確立するまでにもっと粘らないといけないみたいだし。<br />
<br />
　しかし……来年は新学期始まる前にやっちゃってほしい＞雪氷学会。こんな日程でやるから、去年来ていた物理屋と物理化学屋が今年は居ない状態になったんじゃないの。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=448#comments</comments>
<pubDate>Fri, 02 Oct 2009 00:31:55 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=448</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[さて、効果はどの程度の濃度から現れるのか]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=447</link>
<description>
<![CDATA[ 
　<a href="http://www.asahi.com/science/update/0929/SEB200909290014.html" target="_blank">asahi.comの記事</a>より。<blockquote>水素入りの水はパーキンソン病防ぐ？　マウス実験で効果<br />
2009年9月29日20時28分<br />
<br />
　水素を含んだ水を飲むとパーキンソン病などの予防や治療につながる可能性があることを、九州大やパナソニック電工の研究グループが発見した。脳の細胞の破壊が抑えられ、細胞を壊す原因とされる活性酸素も減ったことがマウスを使った実験で確認されたという。３０日付の米科学誌プロスワンに論文を発表する。<br />
<br />
　九大の野田百美（まみ）・准教授らのグループは、マウスに薬を投与して、パーキンソン病患者に見られる症状と同様に脳の神経細胞を破壊させる一方、前もって水素をわずかに含んだ水を飲ませた。<br />
<br />
　その結果、水素を０．０８ｐｐｍ含んだ水を１週間飲ませたマウスでは、細胞死の進行が抑えられていたことを確認。薬の投与後から水を飲ませても同じ抑制効果が見られ、活性酸素の量も減っていたという。<br />
<br />
　「ふだん飲まれている電解水に含まれている水素と同程度の濃度で効果があった」と研究にあたった同大院生の藤田慶大（きょうた）さん（２５）。水素が細胞死を抑える仕組みはまだよくわかっていないが、研究グループは今後、臨床試験も実施して実用化を目指すという。（福島慎吾）</blockquote>　溶存水素計を調べると、0.01mg/L(ppm)から測定できるものが普通に市販されている。<br />
　普通の水道水で水素分子の溶存量がゼロかというとそんなことはない。ここ数年関わっている実験で、ごく微量の水素発生量を定量しなければならなくなって、実験前に水道水から作った純水（蒸留水や、純水製造装置で作ったもの）の水を加熱して溶存しているガスを抜くといったことをしているのだが、ガスクロで分析すると抜いたガスから水素のピークがばっちり出たりする。つまり、純水を作っているつもりでも脱気したガスの中にはガスクロにかかる程度は水素が含まれている（ただ、大抵の実験では微量なので影響しないから、純水を使う時に水素濃度を定量してから使うのは特殊な場合に限られる）。こうなると、どの程度の濃度なら影響が出るのかを押さえておかないと、知らずにたまたま水素濃度が高い水だったのを見落としていて結果がばらつきました、などということになりかねない。効果の水素濃度依存性を知りたいところ。この濃度以下なら効果は無いからまず安心、というのがどこか調べないと、あちこちで困ったことになりそうな……。多分、濃度依存くらいは調べてることを期待したいんだけど、新聞報道って一番知りたい情報をどうして入れてくれないのだろう。<br />
<br />
<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=447#comments</comments>
<pubDate>Thu, 01 Oct 2009 21:23:06 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=447</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[岩波版物理の散歩道]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=434</link>
<description>
<![CDATA[ 
　岩波書店版の「物理の散歩道」「続物理の散歩道」２巻まとめて復刊される模様。復刊.comからメールが来た。持ってない人は買うチャンスかも。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=434#comments</comments>
<pubDate>Tue, 08 Sep 2009 19:29:34 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=434</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[サイエンスセミナーの課題]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=379</link>
<description>
<![CDATA[ 
　持ち回りでやっていて、外部にも公開している「サイエンスセミナー」という科目があって本日担当。学生は、卒業までに所定の回数出席して点数を溜めると単位がもらえるしくみ。ということは、４年以上経てば一応一巡するから同じネタをやってもよいが、４年以内に担当する場合は別のネタをやらないといけないことになる。<br />
　最初に当たった時は、ニセ科学ネタだったので、今日は真面目に水の基礎的な話。高校生の方や一般の方も30人くらいは聴講に来るので、解説の間に初歩的な理科の知識を補ったスライドを作って、普段よりゆっくり説明することにした。<br />
<br />
　試験問題も、講義時間の90分のうちに配って解答してもらうことになっているので、講義に関連していてかつ簡単な問題でなければならない。<br />
　今回は、講義の最後の方で、水の赤外吸収スペクトルを見せて、ν２と、ν１、ν３（この２つは多少異なるが、計算を簡単にするため同じ振動数で見積もることにした）を与えておいて、倍音との結合音の適切な組みあわせの波長を求めて、結果が赤色可視光になることを配付資料の可視光の色刷りスペクトルの図で確認する、というのをやった。つまり、水が青い理由を、ごく簡単な計算で見積もって議論する、というものである。20分弱でささっとできて、講義の感想も書いて貰って、ということなので、このネタを使ってみた。<br />
<br />
　ほとんどの人が正解で、議論の説明が怪しいのが少しあったけど、水が青い理由をスペクトルと簡単な計算で確認というのを珍しがってくれた人もいたので、まずまずかなぁ。<br />
　日常目にするものを簡単な計算で確認できるようなネタは、もっといろいろストックしておいた方がいいかもしれない。<br />
<br />
【追記】<br />
　そういえば、ストライヤーの生化学だったかで、植物が一日に伸びる長さを示しておいて、その長さ分のセルロースを作るのに、糖のユニットをいくつ繋がなければならないか、といった問題があったような。言われてみればそうなんだけど、最初に見た時は目から鱗だった。版がだいぶ変わっているはずだが、今でも出てるかな。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=379#comments</comments>
<pubDate>Fri, 29 May 2009 23:26:30 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=379</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[感染症学会からの提言]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=375</link>
<description>
<![CDATA[ 
　新型インフルエンザについて、<a href="http://www.kansensho.or.jp/news/090521soiv_teigen.pdf" target="_blank">感染症学会からの提言</a>が出ているのを見つけたので貼っておく。<blockquote>平成21 年5 月<br />
<br />
社団法人日本感染症学会緊急提言<br />
「一般医療機関における新型インフルエンザへの対応について」<br />
〜&#12851;日本感染症学会・新型インフルエンザ対策ワーキンググループからの提言〜<br />
<br />
　先日、メキシコ共和国に端を発した新型インフルエンザ、swine-origin influenza A(H1N1)(S-OIVと略す)に罹患・発病した日本人が成田空港の検疫で複数名発見され、さらに5月16日以降、渡航歴のない関西居住の高校生から多数の感染発病者が発見されるに至り、わが国国内での感染の拡大・流行が強く懸念されています。また、WHOもフェーズ6 の流行段階の宣言を検討しています。<br />
　今回のS-OIVが感染力・伝播力は強い一方で、発症時の臨床的重症度は季節性インフルエンザ（seasonal influenza）と同程度ではないかと楽観視する意見も強まっています。しかし、米国CDCが中心となってまとめた米国カリフォルニア州内の4月15日から5月17日までの流行状況の報告1)では5％以上の例が入院し、その1/5（全体の1％）はICUで治療を受けたことも明らかにされております。これをわが国に当てはめると、毎年の季節性インフルエンザと同様に1,000万人以上がS-OIVに感染した場合、短期間に10万人以上がICUに入院することになります。このことからも感染症を専門とする本学会の立場からは、S-OIV は現時点でも軽症であると言い切ることはできません。さらに、今秋以降は1968 年の香港かぜ以来の大流行が起こる可能性は極めて高くなると多くの専門家が考えています。<br />
　本年2月17日に厚生労働省が発出した「新型インフルエンザ対策ガイドライン」は高病原性鳥インフルエンザを想定したものであって、しかも水際撃退作戦を想定したいわば行政機関向けといえるガイドラインであり、今回の新型インフルエンザが実際に流行して蔓延する際には、一般医療機関における対応は当然異なってしかるべきです。医療者、特に臨床医におかれましては予想される状況を正確に把握して適切な対策に務めていただきたく、日本感染症学会・新型インフルエンザ対策ワーキンググループから以下の提言をいたします。<br />
<br />
内容<br />
<u>&#9312; 過去の我が国における新型インフルエンザ流行の実態から学んでください<br />
&#9313; 新型インフルエンザは、いずれ数年後に季節性インフルエンザとなって誰でも罹患しうる病気です<br />
&#9314; 新型が流行すると青壮年層の被害が甚大となるのには理由があります<br />
&#9315; 流行初期から一般医療機関への受診者が激増します<br />
&#9316; 重症例にはウイルス性肺炎よりも細菌性肺炎例や呼吸不全例が多く見られます<br />
&#9317; 一般予防策ではうがい、手洗い、マスクが効果的です<br />
&#9318; 医療従事者の感染予防にはサージカルマスク、手洗い等が効果的です<br />
&#9319; 全ての医療機関が新型インフルエンザ対策を行うべきです</u><br />
<br />
<u>&#9312; 過去の我が国における新型インフルエンザ流行の実態から学んでください</u><br />
　新型インフルエンザが蔓延するとわが国では32万人から64万人が死亡すると厚生労働省が試算していますが、これはスペインかぜの致死率を1〜2％として、推定患者数が3,200 万人（人口の25％）と考えられるので、掛け算して出した数値です。最近の報告2)では、スペインかぜは日本国内で1918年から1920年にかけて2回流行し、48万人の死亡者が出たことが明らかとなりました。これを現在の人口に外挿・敷衍すると108万人の死亡となり、和歌山県や香川県などの一県分の人口に相当します。スペインかぜは20世紀最大の疫病と言われてきたことがよく分かります。しかし、当時はインフルエンザウイルスの発見（豚から1932年、ヒトからは1933年）前であり、二次感染として多い細菌性肺炎の治療薬である抗生物質が実用化される（1941年のペニシリンG）よりはるか前の出来事です。<br />
　インフルエンザがウイルス感染症であることが分かってから、及び抗生物質が実用化されてからの新型インフルエンザ（1957年からのアジアかぜ、1968年からの香港かぜ）では我が国でいずれも4万人〜7万人が亡くなったと報告されています3)。香港かぜは、1968年〜69年の第1波では2万人程度と死亡者数が少なかったものの、翌年の第2波で5万人を超える大きな被害が出ています。現在の人口に外挿・敷衍すると8万人から9万人の死亡者となり、比較的軽かったと思われがちな香港かぜは実は大きな流行であり、国民や社会への影響は大きく、特に当時の医療関係者の苦労は相当なものであったと思われます。<br />
　今回の新型インフルエンザ（S-OIV）が今後大流行した場合、わが国の死亡者数や死亡率が香港かぜの場合を大きく超えるようなことはないと思われます。しかし、これまで流行してきた季節性インフルエンザでは毎年1万人前後の死亡者が出ていて4,5)、医療現場ではその都度多忙を極めていますから、数万人の死亡者が出る流行が起これば入院ベッドが不足し、人工呼吸器や救急車が足りない、病院や診療所の外来は混雑を極めるなど、準備の不足は医療現場の大混乱となって現れるのは必至です。<br />
　ところで、スペインかぜ当時の死亡者の大多数は発展途上国に集中しており、英米の死亡者数は少なかったことも知られています。日本の全人口に対する死亡率は0.87％、英国0.3％、米国0.6％、シンガポール1.4％、インド4.4％と報告されています。当時のわが国はまだ発展途上国から完全には脱していなかったため、死亡者数が英米に比べてやや多かったと考えられています。こうしたことから、新型インフルエンザによる死亡は、各国の経済状態の反映、あるいは医療水準の反映といわれています6)が、日本は、現在、スペインかぜ当時とは、全く異なって経済や公衆衛生の向上は著しく、個人の栄養・感染防御能も著しく向上しております。また、インフルエンザの迅速診断とノイラミニダーゼ阻害薬による治療では圧倒的に世界をリードしており、日本で確立したインフルエンザの診断と治療を生かすことができれば、新型インフルエンザの被害を大幅に制御することが可能と思われます。<br />
　また、20世紀の新型インフルエンザは、国内では、すべて2回の流行を起こしている事実を理解して対策を考えることも重要です。世界では、時に3回の流行も記録されています。前述のごとく、スペインかぜは1918〜19年の大規模な第１波、1919〜20年のやや規模の小さな第2波と2回流行しました。アジアかぜは、1957年春の第1波、秋の第2波とやはり2回流行しました。香港かぜでは1968〜69年の第1波は小さな流行でしたが、翌1969〜70年に大きな第2波の流行となりました。ですから、最初の流行が小規模に終わっても、決して油断は出来ないのです。今回の新型インフルエンザ（S-OIV）が、現在は症状も軽く、患者数も比較的に少なくても、今年の秋か、冬に大きな流行になると専門家が警戒しているのは過去の大流行の事実からです。<br />
<br />
<u>&#9313; 新型インフルエンザは、いずれ数年後に季節性インフルエンザとなって誰でも罹患しうる病気です</u><br />
　今回のS-OIVが出現・流行する以前のわが国では、来るべき新型インフルエンザでは高病原性鳥インフルエンザ（H5N1）がいずれヒト-ヒト感染性を獲得して主役をなすという想定が支配的であったことや、数年前のSARSで被害が甚大であったことの影響から、どのようなものが出現しても新型インフルエンザは死亡率の高い感染症であり、可能な限り罹患を避けるべき疾患であると大多数の国民から思われてきました。しかし、過去のどの新型インフルエンザでも、出現して1〜2年以内に25〜50％、数年以内にはほぼ全ての国民が感染し、以後は通常の季節性インフルエンザになっていきます。現在流行している香港かぜもこのようにして季節性インフルエンザとなった歴史を持っており、今回のS-OIVもやがては新たなH1N1亜型のA型インフルエンザとして、10年から数十年間は流行を繰り返すと見込まれます。すなわち、今回の新型インフルエンザ（S-OIV）の罹患を避けることは難しいのです。例えば、1957年のアジアかぜ出現時、全国の保健所職員と家族を調査したところ7)、同年5月から7月の第1波で26％、9月から11月の第2波では30％が罹患したことが明らかにされています。アジアかぜの流行が始まってからわずか半年間に56％が罹患発病したのです。特に、小児では80〜90％が罹患したことも分かっています。しかし、アジアかぜはその後通常の季節性インフルエンザとなり、1968年の香港かぜに代わるまで毎年流行しました。その香港かぜも最初は新型でしたが、今では季節性インフルエンザとなっています。<br />
<br />
<u>&#9314; 新型が流行すると青壮年層の被害が甚大となるのには理由があります</u><br />
　1918年から大流行したスペインかぜでは青年・壮年層を中心に世界中で4000万人の死亡者が出ました。今回の新型インフルエンザでも初発地のメキシコでは高齢者に被害が少ない一方で若年層に大きな被害が出ています。我が国ではこれについて、若年層では炎症反応が過剰に発現してサイトカインストームによる被害が拡大するためとの見解もあります。しかし、スペインかぜだけでなく、その後のアジアかぜや香港かぜの際にも初期には若い年齢層に被害が多く見られ、数年後に被害は高齢者中心に移行することが観察されています。<br />
　高齢者の多くは過去に型の変異したインフルエンザの洗礼を何度も受けたため免疫のメモリーがありますが、若年層ではそれが乏しいため新型が流行する初期には被害が甚大となるものの、数年して若年層の多くが免疫を保持するようになると全年齢層がほぼ等しく免疫を保持するようになり、その結果、相対的に抵抗力の弱い高齢者に被害の中心が移って行くと考えられています。例えば、スペインかぜでは、高齢者の死亡が少なかったことが報告されています2)が、1873年以前に同じH1 サブタイプの流行があったと<br />
推測されています8)。また香港かぜでも、当時77歳以上の高齢者では死亡が少なかったのですが、それは1892年以前のH3サブタイプの流行の影響と考えられています2)。<br />
　今回のS-OIVにおいても、高齢者の感染者、重症者が少ないことが注目されています。いずれにしても、来るべき新型インフルエンザの蔓延期には通常の季節性インフルエンザの場合に加えて若年層のインフルエンザ患者が多数発生して医療機関を受診するようになることが予想されますので、その対策が必要です。<br />
<br />
<u>&#9315; 流行初期から一般医療機関への受診者が激増します</u><br />
　厚生労働省では各自治体に対して発熱相談センターの設置や特定少数の発熱外来の設置を行って蔓延拡大を阻止しようとしています。流行初期の水際対策として有効ではありますが、インフルエンザは発熱前から感染性を持つことや、患者が多数発生すればもはや少数の発熱外来では対応しきれず、そのこともあって欧米では発熱外来を設置する動きは見られません。流行の各段階に応じて対応を変える実際的な方策が必要となります。また、患者の中には自分の症状を新型インフルエンザだとは自覚せずに一般医療機<br />
関を受診する方が当然存在します。また、普段からかかりつけ医をお持ちの患者は当然のことながらかかりつけ医を受診する確率が極めて高いと思われます。1968 年の香港かぜの初発期には多数の患者が一般診療所を受診しており、深夜まで診療業務に当たられた経験をお持ちの医師が多数おられます。流行拡大期には、自分の診療所ではインフルエンザの診療は行わない、とするのはほとんど不可能となりますが、発熱の有無で時間帯を分けて診察したり、医師会を中心として近隣の医療機関が時間を分けて分担したり<br />
するなどの方策が効果的と考えられます。たとえば、仙台市では医師会傘下のすべての開業診療所が発熱外来を担当してより高度の医療が必要な患者を専門医療機関へ転送する方針を打ち出していますが、各地域の実情に合った対応策を考える必要があります。<br />
　なお、数年前のSARSの場合は発熱してから周囲への感染性を持つまでの期間が約1週間と長かった9)ために対応策を準備する時間的余裕があり、封じ込めには成功しましたが、S-OIVの潜伏期は1〜5日と短く、発症前から感染性を持つため封じ込めは困難です。このことも、流行の拡大時期における一般医療機関への患者の集中が起こる理由です。<br />
<br />
<u>&#9316; 重症例にはウイルス性肺炎よりも細菌性肺例や呼吸不全例が多く見られます</u><br />
　今回のS-OIVの流行では、初発地のメキシコを除けば死亡率が通常の季節性インフルエンザのそれを少し上回る0.1％台を現時点で示しており、軽症例が多いとみられています。一方、多数の死亡例が出たメキシコでは、発症から受診までの期間の長短が死亡率と相関している（死亡例のほとんどが発症から１週間以上を経て初診）と言われています。また、死亡例の多くは細菌性肺炎を併発していたとも言われています。実際、過去の新型インフルエンザにおいても同様のことが見られました。スペインかぜの際の死亡原因を詳細に解析した報告があります。当時の死亡者58名の保存病理材料の再調査と8,000人以上の病理解剖記録を詳細に解析した米国NIAID（国立アレルギー感染症研究所）所長のAS Fauciらの報告10)では、死亡の96％は細菌性肺炎であり、約70％が菌血症を併発していたとしています。また、Fauciらはその後の1950年代後半のアジアかぜ、1960年代後半の香港かぜにおいても同様であったとしています。抗菌薬がなかったスペインかぜの当時では細菌性肺炎による多数の死亡は避けられないことでしたが、抗菌薬療法が発達している現在、同じことが起こることはありません。<br />
　細菌性肺炎の多くは肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌（インフルエンザウイルスとは異なります）、レンサ球菌などで起こりますが、備えるべきは多数発生する重症肺炎への準備であり、重症呼吸不全に対応するレスピレーターの整備、そして予防です。CDCも今回のS-OIVの流行では細菌性肺炎と脱水が主な入院の契機であり、64％が基礎疾患や合併症を持っており、主なものは慢性呼吸器疾患、免疫低下〜不全状態、慢性心疾患、糖尿病、肥満であるとしています1)。しかし、今回のS-OIVの流行ではこれまで大多数の患者が軽症で改善治癒しています。たとえ肺炎を併発したとしても多くは軽症であり、在宅での治療が可能ですし、わが国の市中肺炎ガイドライン11)はその目安を提示しています。なお、細菌性肺炎では肺炎球菌肺炎の頻度が最も高くて重症化し易いですから、接種対象として肺炎球菌ワクチンの添付文書に挙げられている65歳以上の高齢者や慢性の呼吸器疾患並びに慢性心疾患、糖尿病などをお持ちの患者にはこのワクチンの接種を積極的に考慮して下さい。また、肺炎球菌ワクチンの接種については、今回の流行を受けて海外でもさらに推奨する動きがあります8)。<br />
<br />
<u>&#9317; 一般予防策ではうがい、手洗い、マスクが効果的です</u><br />
　流行が懸念される時期には不要不急の外出を避け、人ごみにはなるべく出ないこと、外出時にはマスク着用、互いの咳エチケットの遵守、外出後のうがいと手洗いが必要です。新型に対するワクチンは、本年の秋から冬にかけて予想される流行には間に合わない可能性も考えられますので、ハイリスク群においてはノイラミニダーゼ阻害薬の予防投与も考慮すべきです。現実的には患者との接触後１週間前後の予防が考えられます。<br />
　先述の肺炎球菌ワクチンの接種については、優先的に接種すべき患者が添付文書にも記載されており、その内容は前項（&#9316;）にも示しましたが、これはインフルエンザワクチンの優先接種の対象者とほぼ同じです。ただ、わが国では肺炎球菌ワクチンの再接種は認可されておりません。米国その他の先進国では再接種適応者を定めていますが、当局と関係各位との協力によってわが国でも再接種が承認されることを望みます。<br />
　マスクの有効性については賛否両論があります。日本では肯定的な意見が多く、一方、欧米では否定的な意見が多いため、現実にカナダや米国では一般の人はマスクを着用していません。しかし、数年前のSARSの流行時にはサージカルマスクやN95マスクが院内感染予防に効果があったとする報告12)や一般的に呼吸器ウイルス感染の防止対策の一環としてマスクを含めた総合的な対策が有用であるとするシステマティックなレビュー報告13)があり、WHOは後者の報告を引用して今回の新型インフルエンザ対策としての市中でのマスク着用を勧めています14)。ただし、マスクは正しく着用しなければ効果はありませ<br />
ん。うがいの有用性については、インフルエンザそのものに対しての効果という訳ではありませんが、上気道感染症やインフルエンザ様気道疾患に対する予防効果が認められるという報告15)があり、同様に急性呼吸器疾患等に対して手洗いの予防効果が認められるという報告16)もあります。<br />
<br />
<u>&#9318; 医療従事者の感染予防にはサージカルマスク、手洗い等が効果的です</u><br />
　わが国の新型インフルエンザ対策では水際撃退作戦が重要視され、空港や港湾における検疫の強化が取られています。そこで行われる予防策では厳重な防護服やヘルメット、ゴーグル、手袋、等の着用が行われていますが、もし国内で流行が蔓延して爆発的に患者数が増加した際には全ての医療機関を多数の患者が受診することになり、これらはもう実用的ではありません。日本の医療従事者は一般市民と同様、新型インフルエンザに対して強い恐怖を抱いているという報告17)もありますが、ここまでで見たように、また、今回のS-OIVの内外での流行状況を見る限り通常の感染予防策で臨めば大きな心配はありませんし、万が一感染したとしても対応策は万全です。すなわち、医療機関では、サージカルマスクと手洗いを原則とした感染防止策で臨むべきと考えますが、重症肺炎を併発した新型インフルエンザ患者における医療処置（痰の吸引、その他）ではN95マスクやゴーグルなどの使用が考慮されるべきです。なお、必要に応じて抗ウイルス薬（オセルタミビル、ザナミビル）の予防内服も検討すべきです。<br />
<br />
<u>&#9319; 全ての医療機関が新型インフルエンザ対策を行うべきです</u><br />
　ここで問題なのは、現在の検疫で行われているような、また、昨年来全国で実施されている新型インフルエンザ対策のシミュレーション訓練等で行われている宇宙服のような防護服に代表されるような対策を目の当たりにして「我々の病院では新型インフルエンザ対策は困難なので新型インフルエンザの患者は診療しない」として最初から対策を放棄してしまう病院の多数出ることが予想されることです。新型インフルエンザの流行蔓延期にはすべての医療機関に患者が受診することが予想されます。自分たちが普段から診ている通院患者からも新型インフルエンザの患者は多数出てくると予想され、診療を忌避することは出来ません。全医療施設が取り組むべき対策を構築しておかなければ、助かるべき多数の患者が助からない、といった事態が起こり兼ねません。そのためにも本提言をすべての医療機関においてご検討いただき、効果的な対策の行われることを望みます。関係各位の協力を仰ぎたく、よろしくお願い申し上げます。<br />
<br />
文献<br />
1) CDC: Hospitalized patients with novel influenza A (H1N1) virus infection ---California, April &#8211; May, 2009. MMWR.2009(May 18)；58:1-5.<br />
2) Richard SA, Sugaya N, Simonsen L, Miller MA, Viboud C : A comparative study of the 1918-1920 influenza pandemic in Japan, USA and UK: mortality impact and implications for pandemic planning. Epidemiol Infect. 2009；12:1-11.<br />
3) Viboud C, Grais RF, Lafont BAP, Miller MA, Simonsen L: Multinational impact of the 1968 Hong Kong influenza pandemic: evidence for a smoldering pandemic. J Infect Dis.2005;192:233-48.<br />
4) 高橋美保子、永井正規：1987年-2005年のわが国におけるインフルエンザ流行による超過死亡―性別、年齢階層別、死因別死亡による推定−. 日衛誌.2008;63:5-19.<br />
5) 国立感染症研究所感染症情報センター：インフルエンザ超過死亡「感染研モデル」 2002/2003シーズン報告．IASR.2003;24:288-9.<br />
6) Murray CJ, Lopez AD, Chin B, Feehan D: Estimation of potential global pandemic influenza mortality on the basis of vital registry data from the 1918-20 pandemic: A quantitative analysis. Lancet.2006;368:2211-8.<br />
7) 福見秀雄、後藤敏夫、平山 雄、草野信男：アジアかぜ流行史．東京: 日本公衆衛生協会; 1960<br />
8) Miller MA, Viboud C, Balinska M, Simonsen L: The signature features of influenza pandemics ― implications for policy. N Engl J Med. 2009;1056:903-6.<br />
9) Peiris JS, Yuen KY, Osterhaus AD, St&#246;hr K: The severe acute respiratory syndrome. N Engl J Med. 2003;349:2431-41.<br />
10) Morens DM, Taubenberger JK, Fauci AS: Predominant role of bacterial pneumonia as a cause of death in pandemic influenza: implications for pandemic influenza preparedness. J Infect Dis. 2008;198:962-70.<br />
11)日本呼吸器学会｢呼吸器感染症に関するガイドライン｣作成委員会：成人市中肺炎診療ガイドライン．日本呼吸器学会，東京，2007年1月15日発行,1-86.<br />
12) Seto WH, Tsang D, Yung RW , Ching TY, Ng TK, Ho M, et al: Effectiveness of precautions against droplets and contact in prevention of nosocomial transmission of severe acute respiratory syndrome (SARS). Lancet. 2003; 361:1519 - 20.<br />
13) Jefferson T, Foxlee R, Del Mar C, Dooley L, Ferroni E, Hewak B, et al: Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses: systematic review. BMJ. 2003;336:77-80.<br />
14) WHO. Advice on the use of masks in the community setting in influenza A(H1N1) outbreaks, Interim guidance. 2009. May 3.<br />
15) Satomura K, Kitamura T, Kawamura T, Simbo T, Watanabe M, Kamei M, et al: Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial. Am J Prev Med.2005;29:302-7.<br />
16) Luby SP, Agboatwalla M, Feikin DR, Painter J, Billhimer W, Altaf A, et al: Effect of handwashing on child health: a randomized controlled trial. Lancet.2005; 366:225-33.<br />
17) Imai T, Takahashi K, Todoroki M, Kunishima H, Hoshuyama T, Ide R, et al: Perception in relation to a potential influenza pandemic among healthcare workers in Japan: Implications for preparedness. J Occup Health. 2008;50:13-23.<br />
<br />
社団法人日本感染症学会・新型インフルエンザ対策ワーキンググループ<br />
石田 直、岩田 敏、賀来満夫、國島広之、菅谷憲夫、三鴨廣繁、渡辺 彰[座長]<br />
〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目28-8 日内会館2F<br />
TEL:03-5842-5845 e-mail：kansen@oak.ocn.ne.jp</blockquote>　これまでの流行の歴史からは、潜伏期間が短く発症前から感染力を持つから封じ込めは困難な上、発生したら最後、１年で国民の半数がかかってしまい、数年以内に全国民が１回は感染するのなら、いずれ国民が症状の程度は問わず感染するものと思って覚悟するしかないのだろう。<br />
　出血熱に近い死亡率が予想されていた鳥インフルエンザと違って、スペイン型や香港型の経緯をたどるなら、感染して発病した人のうち、細菌性肺炎を併発して死に至る人をいかに減らすか、そのために医療資源をどう振り向けるかを考えておくしかない。多分、今年の冬あたりはこの新型が、季節性インフルエンザに移行する前段階の蔓延を起こす可能性が十分にあるわけだし。<br />
　つまり、今、海外旅行に行ったりして感染した人を責めたって無意味ということである。インフルエンザは、そもそも封じ込め可能な相手じゃないということだし、いずれ国民のほとんどが感染するというのなら、早いか遅いかの違いでしかない。<br />
　数日おとなしく寝込んでいれば済む人が騒ぐことはないわけで、本格的に流行しそうな冬までに必要なのは、細菌性の肺炎対策とか、重症者をトリアージして医療資源を配分することに対する合意を形成して、全体の被害を減らすといったことだろう。パニックに陥ったりヒステリックに騒ぐ人が増えて、そっちに政策が引きずられると困る。<br />
<br />
　ということで、私は、当分の間は外から帰ったら手洗いとうがいを励行することにして、ブラック「微生物学」の最新版でも注文して、じっくり読んでおくことにする。この本は院内感染症とか疫学の話まで踏み込んで出ている、医学部生向けらしいまともな教科書である。まずは感染症の正しい予備知識を仕入れるところから。<br />
<br />
<br />
　いやしかし、何となく、「我々はボーグだ」(We are the Borg)、「お前達は同化される」(You will be assimilated)、「抵抗は無意味だ」(Resistance is futile)ってフレーズがが頭の中を回ってるな……。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=375#comments</comments>
<pubDate>Sun, 24 May 2009 22:51:07 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=375</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[メルクがニセ学術論文誌を出していた件]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=361</link>
<description>
<![CDATA[ 
　The Scientistの記事　"<a href="http://www.the-scientist.com/blog/display/55671/" target="_blank">Merck published fake journal</a>"（読むには無料登録が必要）。<br />
　この件を取り上げたスラッシュドットジャパンのスレ「<a href="http://slashdot.jp/articles/09/05/05/0759254.shtml" target="_blank">「査読付き」を名乗る、とてもインチキな学術論文誌</a>」<br />
<br />
　特定企業の製品のためのレポートを纏めた広報誌があっても別にかまわないが、一般の学術誌と極めて紛らわしいことをしていたのが問題。どこがスポンサーか誰が見てもわかるようにでかでかと書いておけと。Medlineにも出ていないし雑誌のウェブサイトもないということなので、怪しいことは怪しいが、そこまで見なかった人は信じてしまうだろう。ただ、これで反省（どっちの方向かは敢えて問わない）して、medlineは誤魔化せなかったとしても、ウェブサイトをそれらしく作ってわかりにくいところに小さな文字でスポンサー名を記載、といったことをされたら、やっぱり引っ掛かる人がそれなりに出てくるだろうなぁ。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=361#comments</comments>
<pubDate>Thu, 07 May 2009 20:13:16 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=361</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[別の意味で道徳と科学は別でないと困る]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=265</link>
<description>
<![CDATA[ 
　<a href="http://sankei.jp.msn.com/science/science/090213/scn0902130740000-n1.htm" target="_blank">msn産経ニュースの記事</a>より。<br />
<br />
<blockquote>他人の不幸　科学的にも蜜の味だった2009.2.13 07:38<br />
このニュースのトピックス：科学<br />
<br />
　他人の成功や長所を妬（ねた）んだり、他人の不幸を喜んだりする感情にかかわる脳内のメカニズムが、放射線医学総合研究所や東京医科歯科大、日本医科大、慶応大の共同研究でわかった。妬ましい人物に不幸が訪れると、報酬を受けたときの心地よさにかかわる脳の部位が働くという。１３日付の米科学誌「サイエンス」に発表した。<br />
<br />
　研究チームは、健康な大学生の男女１９人にシナリオを渡して平凡な主人公になりきってもらい、ほかの登場人物に対する脳の反応を磁気共鳴画像装置（ｆＭＲＩ）で調べた。主人公は志望企業に就職できず、賃貸アパートに住みながら中古の自動車を所有するという設定。大企業に就職し、高級外車を乗り回す「妬ましい」人物が登場すると、身体の痛みにかかわるの「前部帯状回」という脳の部位が活発化した。自分と同じく平凡な人生を歩んでいる登場人物には、この活発化が見られなかった。<br />
<br />
　次に「妬ましい」人物を襲った「会社の経営危機」や「自動車のトラブル」などの不幸を示したところ、報酬を受け取ったときの心地よさにかかわる「線条体」が強く反応。この反応は、平凡な友人の不幸では見られなかった。また、妬みの感情が強いほど、不幸が訪れたときの反応が活発だった。<br />
<br />
　放医研の高橋英彦主任研究員は「線条体はおいしいものを食べたときにも働くことが知られる。他人の不幸は文字通り“みつの味”のようだ」と話している。</blockquote><br />
<br />
　だからといって、他人の不幸を喜ぶのが当然とか、それが自然の摂理だからどんどん妬ましい人の不幸を味わうのが当然で正しい、という内容の「道徳」や「倫理的な規範」を作るべきだとは、普通は考えないだろう。諺として「他人の不幸は蜜の味」というのがあったとしても。<br />
　道徳や倫理は、科学とは別に立ち上げるべきもので、科学に根拠を求めてはやっぱりまずいことになる。<br />
<br />
【追記】<br />
　これだけだと何の話か見てわからないこともありそうなので、書き足しておく。今朝、エントリーを上げてからほとんど休み無しに院生の公聴会に出ていなければならなくて、十分な説明もできなかったので……。<br />
<br />
　ちょっと前から、「水からの伝言」をいろんな面から批判してきた。「水からの伝言」は、水にいろんな言葉を見せたり音楽を聴かせたりしてから凍らせて結晶を作って写真を撮ったものである。「ありがとう」というのを見せると対称性の良い六角形の樹枝状結晶ができ、「ばかやろう」というのを見せると見た目がきれいな結晶にならない、という話が語られた。シャーレに入れた水を凍らせてから、照明を当てながら顕微鏡で観察するというもので、低温の氷の表面に水蒸気から水の結晶が成長するものを見ているだけである。<br />
　水が言葉を判定するかのような主張は、もちろん、科学としては完全な間違いである。水蒸気から結晶成長するとき、どういう条件の時にどんな形の結晶ができるかは、60年ほど前に中谷宇吉郎が解明して、ナカヤ・ダイヤグラムとしてまとめた。雪結晶の研究としては世界的に有名な業績である。<br />
<br />
　この「水からの伝言」が、学校教育で使われるという問題が起きたので、私も批判しているし、気付いた他の人達もあちこちで批判の声を上げている。<br />
<br />
　「水からの伝言」を使った道徳の授業では、まず、「ありがとう」を見せた水がきれいな結晶になり、「ばかやろう」を見せた水が汚い結晶になる、ということが、科学的には間違いであるにもかかわらず、正しい科学的事実として提示される。次に、人の体の８割が水だという、正しい科学的事実が提示される。そのあと、水の結晶がきれいになるのだから友達に「ありがとう」と言いましょう、と教えられる。<br />
　この教材は、科学としても間違っているが道徳教育の面からも国語教育の面からも、教えてはいけない内容である。まず、道徳的に正しいことと対称性の良い結晶とをむすびつけている。これは、善＝美であると教えることに他ならない。しかし、道徳では、たとえば「人を見かけで判断するな」と教えたりしている。道徳的な善と芸術的な意味での美を結びつけてはいけないのである。さらに、どんな言葉を使うかを水に訊いて決めるという、大変奇妙な話になっている。どういう言葉を使うかは、他人とどう関わるかによって決めるべきことで、そもそも水に訊くことではない。この話で道徳を教えると、他人の存在はどうでもよいということを肯定することになってしまう。<br />
　さらに、文脈を無視して、良い言葉と悪い言葉に単語を分類するというのは、全くナンセンスである。「ばかやろう」の一言にだっていろんな意味を持たせられる。言葉の使い方の深みを知りたければ、文学をしっかり読むべきで、水に判定してもらおうなどというサボリ根性を出してはいけない。<br />
<br />
　他人といかに関わるべきかといったことや、人としてどうあるべきかということの答えを、科学に求めるのが間違っている。科学に道徳の裏付けをさせるというのは、人の存在を無視して道徳の内容を決めてもかまわないということになるので、時として非常に不道徳な結果になる。このことを、水伝批判においては、繰り返し説明してきた。<br />
　しかし、「水からの伝言」では、結論が「きれいな言葉を使いましょう」「友達を罵ってはいけない」といった、道徳的にも受け入れやすいものになっていたため、説明の過程で安易に科学モドキを持ち込むことの不道徳さを説明しても、なかなか気付いてもらえないという面があった。<br />
<br />
　今回の新聞記事は、他人の不幸を喜ぶ性質が人にあることが科学的手続で確認された、というものである。他人の不幸を嬉しく思うのは科学的に当たり前で妬みがあれば嬉しさも増加、という話である。これは、道徳や倫理としては受け入れがたいのが普通だろう。<br />
　少なくとも私は「他人の不幸はどんどん喜びましょう。それが自然だと科学で証明されてますから」などということを受け入れたいとは思わない。<br />
　誰だって不運・不遇な時があるし、他人をうらやんだり妬んだりする気持ちを持つこともあるし、他人の不幸を嬉しく思うことだってあるだろう。聖人君子じゃないんだから。そう思うことが人の生理としてあるのだとしても、人には知恵がある。他人を妬んだりうらやんだり他人の失敗を喜んだりしたって、客観的に自分の置かれている状況が良くなるわけではないし、妬みからは何も生まれないということに早々に気付くだろう。だから「他人を妬むのはやめましょう」「他人の不幸を喜ぶのは人として良くない」という道徳を語ることには意味がある。その先は、妬まずに自分も努力しましょう、でもいいし、うまくやった人に向かってお裾分けを頂戴、というのだって有りだろう。きっといろんなやり方や考え方がある。<br />
<br />
　道徳の根拠を科学に求めるのであれば、引用した記事に基づいて「他人の不幸を喜ぶのは正しいことだ」ということを受け入れなければならなくなる。科学（実は科学っぽいインチキだが）の裏付けがあるからという理由で、安心して「水からの伝言」を受け入れている人達は、このことに気付くべきだ。<br />
<br />
　科学がどういう結論を出そうと、人として他人とどう関わるか、人としてどう考え、どう振る舞うのが価値あることかを決めるのは、人が培った倫理であり道徳である。倫理や道徳を考える時には、人と向き合って立ち上げる以外に方法はない。安易に科学になんかに頼っちゃいけないのだ。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=265#comments</comments>
<pubDate>Fri, 13 Feb 2009 08:16:52 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=265</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[Newton３月号]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=248</link>
<description>
<![CDATA[ 
　表題の通りだが、Newton3月号は買い。特集が「雪と氷の科学」。写真とグラフィックスがわかりやすくてきれいなので、保存の価値あり。地球上の雪と氷に留まらず、宇宙の話まで書いてあるところがいかにもNewtonらしい。平松式の人工雪製造装置の解説も写真入りで詳しい。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=248#comments</comments>
<pubDate>Wed, 28 Jan 2009 23:15:30 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=248</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[水素水：週刊ポストの記事]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=246</link>
<description>
<![CDATA[ 
　この<a href="http://www.cml-office.org/archive/1231374456233.html" target="_blank">エントリでも触れた</a>水素水の話だが、週刊ポストに太田教授が登場していた。<br />
　ＱＰさんから情報と、該当ページの写真をいただいたので掲載する。2009年の1月16,23日号とのこと。<br />
<a href="http://www.cml-office.org/pplogp/file/img/2-246-1.jpg" target="_blank"><img src="http://www.cml-office.org/pplogp/file/sam/2-246-1.jpg" width="120" height="90" alt="" border="0"></a><br />
　やっぱりこれはまずいんじゃないですかね。太田教授がこんな形で出ては。<br />
<br />
　水素水については、まだ効果効能を謳えないと太田教授は述べていた。<br />
　本文の内容が写真からははっきりしないのだが、「通常人がこのページを見たときに、水素水の効果効能が太田教授によって保証されたと思うか」ということを考えると、誤解を振りまく結果にしかなっていないのではないか。<br />
<br />
【追記】<br />
　<a href="http://www.koyasu.jp/wp/?p=176" target="_blank">このページ</a>に内容確認ができる画像が上がっていたので、こちらに検討用として転載しておく。<br />
<br />
<IMG SRC = "http://www.cml-office.org/pplogp/file/ex/2-apj-imgl.jpeg" width=200><IMG SRC="http://www.cml-office.org/pplogp/file/ex/2-apj-imgr.jpeg"  width=200><br />
<br />
【追記】<br />
　太田教授にこの件でメールしてみた。<br />
<blockquote>To: 太田 成男From: apj Subject: 週刊ポストの記事<br />
<br />
太田様<br />
<br />
　山形大の天羽です。<br />
週刊ポストの水素水の宣伝記事に太田教授が登場していますが、<br />
これはまずいのではないでしょうか。<br />
<br />
　研究途中であり、効果効能を謳えない段階で、一般向けに<br />
こういう記事が出るのは問題だと思います。<br />
<br />
　「研究が始まっている」と明記してあっても、一般の方がこれを<br />
読めば、太田教授がお墨付きを与えたと受け取るのではないでしょうか。<br />
</blockquote><br />
<br />
　これに対する返事。<br />
<br />
<blockquote>From: 太田 成男To: apj Subject: Re: 週刊ポストの記事<br />
<br />
天羽さま<br />
<br />
メールありがとうございます。<br />
checkが甘かったと反省しています。「水素水はサラリーマンの皆さんにもお薦めです。」は、一言よけいな言でしたね。<br />
印象は別として、この掲載は「宣伝広告ではなく、記事である」という説明をうけて、お話しました。（談）とか入れていただければ、印象は違ったかもしれませんね。<br />
法的な点については、出版社（小学館）の法務で検討した結果で、問題ないとの見解だそうで、責任は小学館にあるとのことです。　<br />
今後、気をつけます。もうこのような形で私がでることはないでしょう。<br />
<br />
太田成男</blockquote><br />
<br />
　法的にはセーフでも、明らかに「やらない方が良いこと」むしろ「やってはまずいこと」だろう。特に、活性水素の白畑教授と一緒に見られたくないと考えている太田教授にとっては。これでは、活性水素の白畑教授とますます同じに見られても仕方がない。<br />
<br />
　単に薦める文言があったからよくないという話ではない。（将来どうなるかはわからないが）現状では効果効能を謳えない状態の水素水の宣伝記事に、研究をしている太田教授（この場合は研究においても第一人者つまり権威）が出てくることで、既に専門家がお墨付きをあたえている印象を一般読者に与えることが問題なわけで。<br />
<br />
　活性水素と同じような、いい加減な宣伝・怪しい宣伝に荷担している、と思われることこそ、太田教授が最も注意して避けなければならないことのはずである。<br />
<br />
　この記事だが、コピーされて、記事とは違う種類の水素水の販売にも使われかねない。「別の製品だけど、既に水素水の効果は専門家も突き止めてますよ」とかいう宣伝文句と一緒に。で、太田教授の名前と顔がばっちり広まる、と。顧問先の企業の製品だからいいだろう、と思っているなら考えが甘い。水関連のインチキ宣伝は、他社の宣伝でも使えるならコピペで流用することが横行している。研究した上でまっとうに商売と結びつけたいと本気で考えているのなら、今の時期に研究者が一般向けに名前を出すべきじゃない。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=246#comments</comments>
<pubDate>Fri, 23 Jan 2009 14:48:58 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=246</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[水素水の状況]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=236</link>
<description>
<![CDATA[ 
　日本医科大学の太田教授からメールをもらったので、全文掲載する。<a href="http://www.cml-office.org/archive/1231374456233.html" target="_blank">このエントリー</a>へのコメントとして書かれた内容である。だいぶ状況が見えてきた。<br />
<br />
<blockquote>From: 太田 成男Date: Tue, 13 Jan 2009 19:08:21謹賀新年<br />
天羽さんへ<br />
<br />
 　ニセ科学へのただ乗りという逆の状況、あるいは紛らわしくしたことの責任（2009/01/07）を拝見しました。<br />
<br />
　かなり好意的に書いてくださったと感謝しております。私が直接インターネット上にのせても本人かどうか判別がつかないでしょうから、メールで私の意見をお送りします。天羽さんからwebにのせていただければ幸甚です。<br />
<br />
 　まず事実誤認があります。<br />
<br />
 ＞太田教授の製品化するという判断が拙速だったのではなくて、もともと、製品化したくて仕方のない企業から持ちかけられた研究だったということのようである。<br />
<br />
　事実は、　<br />
<br />
　製品化したくて仕方のない企業から研究をもちかけられたのではなく、すでに水素水を製品化していた企業が水素の研究を太田へ依頼したというのか経過です。企業設立は2002年、製品化は2004年1月（厚生労働省の認可）、研究の依頼は2004年8月、研究開始は2005年１月、顧問就任は2006月2月、最初の論文発表は2007年5月。順序は（1）研究の依頼(2)製品化ではなく、(1)製品化(2)研究の依頼の順です。<br />
<br />
 　この経過をみれば、「まぎらわしい顧問関係」ではなく、ごく普通の顧問関係であることがおわかりになるでしょう。<br />
<br />
 ＞nature medicineの成果発表と同時に「効果効能を謳う活性水素とは無関係だし水素水とも結びつかない」という情報を発信し、商売側とは距離を置く、くらいのことをすれば何とかなったかもしれない。<br />
<br />
 　論文発表は、水素ガスの効果（2007年5月、続いて2007年7月）を先行していますが、その時点で、すでに水素水の飲用効果も動物実験で明らかにしていました。ただし、水素ガスと水素水の論文発表の時期はずらしています。水素水の論文は通りにくいでしょうから、水素ガスの論文を先行させ、水素分子の効果を浸透させてから、水素水の動物実験結果発表は１年遅らせて、2008年6月（認知機能低下抑制効果）、12月（動脈硬化抑制）、2009年1月（抗がん剤の副作用軽減効果）に発表しました。「効果効能を謳う活性水素とは無関係」ではありますが、「水素水とは結びつかない」どころか、「水素水の飲用効果」はすでに明らかにしていたので、「水素水とは結びつかないという情報」を発信しないのは当然です。<br />
<br />
 ＞私としては、こんな紛らわしいことを始めた太田教授にはとことん責任を取ってもらいたいと思っている。この場合の責任をとる、とは、効果効能を謳えるところまで研究を全うし、厚労省が認める程度の「水素水製造規格」でも定めることに一役買って、業界団体の指導をして、インチキ宣伝をする業者は居るにしてもそれは団体にも入ってないモグリ、という状況を作り出すといったことを意味する。<br />
<br />
 　もちろん、とことん責任をとる覚悟でおります。<br />
<br />
(1)少なくとも、本格的臨床試験により効果効能を明確に言えるようにする。現在、多くの研究者と医師と幅広く大規模臨床試験を開始しようと計画しています。<br />
<br />
(2)効果効能の基本原理を分子レベルで明確にする。<br />
<br />
(3)インチキ業者を根絶するように努力する。水素研究会では、企業会員を非常に厳しく選別しており、水素分子がはいっていない不良品を販売したり、インチキ宣伝をしたり、販売方法に問題がある企業は、企業会員にはなれないようにしています。<br />
<br />
(4)活性水素、マイナス水素イオンとバナ天然水素水（水素分子はまったく入っていない）に対しては、公然と排撃するよう努力する。過去に「活性水素」や「マイナス水素イオン」の言葉を使っていた業者は基本的には水素研究会会員にはなれません。<br />
<br />
 　「ニセ科学のただ乗り」というのは事実を反映しているようには思いません。いかに「活性水素」や「マイナス水素イオン」からは被害を受けたかは筆舌につきません。<br />
<br />
 ＞最初に出回っていた怪しい話を撃墜しながらまともな商売が主流になるように振る舞う、というのが可能な立場だと思うんですが・・・<br />
<br />
 　努力していますが、まだまだ力不足です。しかし、「トリム」は「活性水素」を使わなくなったし、「活性水素」を使う業者は以前より非常に少なくなっています。「マイナス水素イオン」の勢力拡大スピードも遅くなったようです。2009年には大手の参入により「いかがわしい」小さな会社は生き残れなくなるでしょう。<br />
<br />
 　「紛らわしいことをやっている」と自覚しているかについてですが、普通の順序でないことは十分自覚しています。なぜ普通と違う順序になるのかという理由は明確で「物質特許がとれない」からです。「効果効能があるが物質特許はとれない物質を公共のために利用できるようにするにはどうしたらよいか？」がテーマであり、壮大な実験です。<br />
<br />
太田成男</blockquote><br />
<br />
　太田教授が出している水素水の効果効能（動物実験）は、「何に対するものか」が絞り込まれているということに注目。実験をすればこうなるのは当然で、「健康にいい」「老化防止」「慢性病に効く」といったあやふやな話にはならない。<br />
　この流れでいけば、研究が進んでヒトでの試験が行われて結果が出たとしても、やはり、「何に」「どれくらい」使うかが特定されたものになるはず。今後も、太田教授の論文を勝手に引用して「健康にいい水です」などといって売るのは、はっきり言って間違いで、治療法としてどう使うかに絞って考えなければならない。<br />
　「健康にいい水」を売りつけたい人や、活性水素から水素に無節操に乗り換えようとする人にとって、太田教授の仕事はかなり魅力的だろう。買わされる側としては、「権威」が無関係なところで使われていないかどうかに要注意である。「動物実験したら効果があった」を、実験無しに「ヒトに効く」にすり替えたりするのもダメ。焦らず実験を見守ろう。<br />
<br />
　このメールを受け取ったので、掲載するという連絡と共に「動物実験が終わった段階で人向けの製品を出すのは拙速ではないかと思うのですがこの点についてはどうお考えでしょうか。」と質問してみた。返事をもらえればもっと状況がわかるかもしれない。<br />
<br />
　太田教授からすれば、活性水素（イオン）などに被害を受けたということなのだろうが、当事者でない身から一歩引いてみれば、ヒトに対する結果が出てから何に対してどう使うかを絞って販売すればいいのに、と思うので、このあたりには温度差がある。<br />
<br />
【追記】<br />
　私の質問について、太田教授から次のような返事をもらった。<br />
<blockquote>天羽さま<br />
水素水の飲用効果の動物実験が終わった段階で人向けの製品を出すのは拙速ではないかと思われる点についての私の考えですが、<br />
<br />
(1)効果効能を謳う製品の販売は現段階ではよくない。<br />
(2)効果効能を謳わない製品は、安全性の基準を満たしていれば水素水を公に販売することがすでに承認されているのだから、良い悪い以前に製造・販売を誰も禁止することはできない。<br />
(3)高価な水素水の販売は望ましくない。<br />
(4)効果効能を謳えるように人を対象とした調査研究を進めたい。<br />
(5)水素水が「活性水素」や「マイナス水素イオン」とは全く別ものであることを周知させたい。<br />
<br />
ということでしょうか。<br />
<br />
太田成男<br />
</blockquote><br />
<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=236#comments</comments>
<pubDate>Wed, 14 Jan 2009 13:30:39 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=236</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[ゴム状イオウの色]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=230</link>
<description>
<![CDATA[ 
　<a href="http://www.asahi.com/science/update/0105/TKY200901050126.html" target="_blank">asahi.comの記事</a>より。<blockquote>ゴム状硫黄「黄色」です―１７歳が実験、教科書変えた<br />
<br />
高校化学の教科書に掲載されていた「ゴム状硫黄」の色が間違っていた。山形県の鶴岡高専物質工学科３年の高橋研一さん（１７）が気づき、実験で確かめた。指導教員が訂正を申し入れ、出版社側も間違いを確認。教科書の修正につながった。高橋さんは「自分の実験で教科書の記述が変わるなんて予想外。びっくりしている」と話す。<br />
<br />
　ゴム状硫黄は、硫黄原子が鎖状に並んでできた硫黄の同素体。現在使用中の教科書１０種類には「褐色・黒褐色・濃褐色」とあり、大学入試でも「褐色」が正解とされてきた。<br />
<br />
　高橋さんは、指導教員の金綱秀典教授から「昔、黄色のゴム状硫黄ができたことがある」と聞き、本当かどうか実験で確かめたくなった。<br />
<br />
　市販の硫黄の粉末を試験管に入れて加熱していくと、流動性が出てくる。これを冷水に流し込むと、弾力性のあるゴム状硫黄となる。<br />
<br />
　市販の５種類で試した。純度９８％の硫黄粉末や９９％の硫黄華で作ったゴム状硫黄は褐色や黒色で、試験管に黒い物質が残った。だが９９・５％の結晶硫黄だと黄色になり試験管に何も残らなかった。<br />
<br />
　そこで、黄色いゴム状硫黄に鉄粉を混ぜて溶かし、再びゴム状硫黄にすると褐色に変わった。鉄粉が多いと黒色になった。純度９９％以下の硫黄は、不純物で褐色や黒色になると分かった。<br />
<br />
　金綱教授は、自分も執筆している大日本図書「新版化学Ｉ」のゴム状硫黄の写真を差し替え、記述を「ゴム状硫黄は黄色。黒、褐色の着色は不純物による」と直すよう申し入れた。大日本図書も文部科学省に訂正を申請、０９年度教科書から「ゴム状硫黄は硫黄の純度が高いと黄色になる」と注を追加することになった。（清水弟）</blockquote>　この話は見た目が大事な話なので、写真も引用しておくと、不純物が多い時は<a href="http://www.cml-office.org/pplogp/file/img/2-230-1.jpg" target="_blank"><img src="http://www.cml-office.org/pplogp/file/sam/2-230-1.jpg" width="82" height="120" alt="" border="0"></a>で、不純物が少なくなると<a href="http://www.cml-office.org/pplogp/file/img/2-230-2.jpg" target="_blank"><img src="http://www.cml-office.org/pplogp/file/sam/2-230-2.jpg" width="120" height="90" alt="" border="0"></a>になるということらしい。<br />
<br />
　黄色になるかどうかの分かれ目が、99%から99.5%の間にある、というのだから、こりゃ実験したって見落とすことがあるわなぁ。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=230#comments</comments>
<pubDate>Mon, 05 Jan 2009 17:31:04 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=230</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[ムペンバ効果調査中（６）：【連絡】前野先生による雪氷学会誌記事の転載]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=229</link>
<description>
<![CDATA[ 
　ムペンバ効果について、昨年９月の雪氷研究大会のシンポジウムで、前野紀一先生（北海道大学名誉教授）が発表された内容をまとめたものが、雪氷学会誌に掲載されることになった。<a href="http://www.cml-office.org/ww-gl/article.php/2009010516083450" target="_blank">「湯と水くらべ」のサイエンス</a>からどうぞ。<br />
　掲載前に情報をいただいたので、広く関心を集めた話題であることから、このまとめも広く読まれるべきであると思い、ウェブ公開について問いあわせてみた。cml-office.orgと勤務先サイトでの掲載について、前野先生と雪氷学会の許諾が得られたので、ウェブで公開する。<br />
　なお、掲載紙面とほとんど同じレイアウトのpdfファイルもいただいたが、ウェブ公開の方が雑誌掲載より先になる可能性があり、さすがにそれはまずいということで、前野先生から原稿のファイルを別途いただき、レイアウトは適宜変更してもかまわないという承諾を得て、私の一存で図などをはりつけさせていただいた。<br />
<br />
<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=229#comments</comments>
<pubDate>Mon, 05 Jan 2009 17:05:56 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=229</guid>
</item>

<item>
<title><![CDATA[雪の結晶、但し水の中]]></title>
<link>http://www.cml-office.org/archive/?logid=198</link>
<description>
<![CDATA[ 
<a href="http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20081202-OYT1T00399.htm" target="_blank">読売新聞の記事</a>より。<blockquote>無重力下で雪の結晶…宇宙ステーションの「きぼう」で成功<br />
<br />
「きぼう」での氷結晶成長実験。ガラス管の先に、さしわたし数ミリの美しい氷の結晶が成長している（宇宙機構、北海道大提供）<br />
　国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）に設置された日本実験棟「きぼう」で２日、氷の結晶の成長過程を調べる初めての科学実験が始まった。茨城県つくば市の宇宙航空研究開発機構筑波宇宙センターからの指令で行われたが、見事な「氷の花」を咲かせることに成功した。<br />
<br />
　「きぼう」での実験は、８月に続き２度目。地上での実験は重力の影響で水が対流してしまうため、形のよい結晶ができなかった。<br />
<br />
　無重力下で観察しようと北海道大低温科学研究所の古川義純教授が提案。<br />
<br />
　水で満たされた装置内に、ガラス細管の先端部から小さな氷の種を出すと、その周囲に、きれいな結晶が成長した。鮮明な氷の結晶成長の画像撮影は世界初。<br />
<br />
　古川教授は「想像以上に対称性の良い結晶ができた」と喜んだ。<br />
<br />
　結晶成長の分析は、半導体製造に欠かせないシリコン結晶の製造など、工業にも応用可能な基礎となる。実験は来年３月ごろまで１００回前後行われる。<br />
<br />
（2008年12月2日12時49分  読売新聞）</blockquote>　どんな形かというと、<br />
<a href="http://www.cml-office.org/pplogp/file/img/2-198-1.jpg" target="_blank"><img src="http://www.cml-office.org/pplogp/file/sam/2-198-1.jpg" width="114" height="120" alt="" border="0"></a><br />
のような形になっている。これは、液体の水の中に置いた氷の表面から起きた結晶成長で、枝の先端が丸くなっているのが特徴。むしろ、チンダル像に近い。通常の雪結晶は、水蒸気から結晶成長するので、樹枝状に成長した場合は先端部分が尖った形になる。<br />
　ただ、なぜ液体中で成長させると丸い感じになり気相中で成長させると尖った感じになるのか、このことを既に誰かが説明しているのかも含めて、不勉強故に私は知らないのだけど……。もし、シミュレーションで特徴を出そうと考えた場合、分子がやってきて固体表面にくっつく部分は気相でも液相でも同じ扱いだろうけど、固体表面への分子の供給速度とか、相転移した後の熱伝導の方向や速度が、周囲が気体の時と液体の時で大きく違うし、どうなるのかなぁ……。<br />
<br />
＃とりあえず、「ありがとう」が関係ない事は確かだ:-P。<br />

]]>
</description>
<category><![CDATA[科学]]></category>
<author><![CDATA[apj]]></author>

<comments>http://www.cml-office.org/archive/?logid=198#comments</comments>
<pubDate>Thu, 04 Dec 2008 18:32:02 +0900</pubDate>
<guid>http://www.cml-office.org/archive/?logid=198</guid>
</item>

</channel>
</rss>
