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「ゲーム脳の恐怖」の恐怖

2011年前期レポート採点を終えての講評。

 ゲーム脳である。

 もちろん出所は書籍の「ゲーム脳の恐怖」であり、こいつが科学としてまともでないという批判は既に散々でているので、ここで繰り返すつもりはない。

 そうではなくて、このネタを「科学リテラシー」の講義のレポート課題に選ぶ時は、それなりの見通しや調査をして選ぶのでないと、成績が悲惨なことになるという、採点者と学生双方にとってこのネタが実は恐怖だという話である。

 ネットを少し探せば、ゲーム脳批判も、批判本も見つかる。しかし、レポート課題の主な部分は、出典となる怪しい話の出ている資料を添付したうえで、テキスト「食卓の安全学」の2章や3章のチェックポイントのあてはめを行え、というものである。だから、批判サイトや批判本をまとめただけのレポートは、出典となるはずの「ゲーム脳の恐怖」あるいはこの本を信じた人が直接発した言説を引用したことにならず、怪しいネタそのものを添付せよという条件を満たさなくなってしまうため減点の対象となる。

 さらに、誰かが書いた批判をまとめただけのレポートは、怪しい主張そのものにテキストのチェックポイントをあてはめるということができないために、当てはめで加点されるものが軒並み無くなる。

 そうすると、採点基準を全く満たさないレポートが出来上がることになり、運が良くてD判定、悪けりゃ不合格になる。

 まあ、ネットの情報をまとめて書けば得点できるレポートも世の中にはあるかもしれないが、私の課題は、ネットから題材を探してもよいが、文言を探して個別具体的に当てはめる部分を自分で読んで考える以外に、得点できないようになっている。

 これまでに、ゲーム脳を題材にしたレポートで高得点を上げた人は、出典となる「ゲーム脳の恐怖」をきちんと読み、レポートに使う該当箇所を抜き書きするなどした上で、チェックポイントを個別にあてはめていた。課題として出した項目を満たしているので得点が高くなった。安易に「ゲーム脳という話があるが……」と、伝聞だけでレポートを書いた人は揃ってD判定、時には不合格になった。

 批判サイトがあるから真似して書きやすいというわけではないので、嵌らないように気を付けてほしい。