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ムペンバ効果

雪氷学会誌の記事
 2008年9月24日から27日まで、東京大学にて開催された、雪氷研究大会(2008・東京)にて、「ムペンバ効果のサイエンス」というシンポジウムが行われた。シンポジウム責任者の前野紀一先生(北海道大学名誉教授)が、この時の講演とほぼ同じ内容を、日本雪氷学会誌『雪氷』70巻6号,593-599(2008)にまとめられた。前野先生と雪氷学会の許諾が得られたので、全文を以下に掲載する。  なお、学会誌の出版よりもこの掲載が先になる可能性があるため、誌面通りのPDFを先んじて公開するのはまずいということで、前野先生より元の原稿のファイルをいただいたので、それを適宜レイアウトしている。 追記:これは、学会誌の「談話室」というコーナーに掲載されたもので、会員や雪氷の研究に興味のある人に話題を提供するという趣旨であるとして読んでほしい。いわゆる「ムペンバ効果」が存在することがこの報文で実証されたわけでもないし、メカニズムがわかったわけでもない。そのようなことは、これからみんなで実験して調べる予定である。調べた結果、どういう偶然で起きるかという話になるかもしれないし、もうちょっとはっきりした条件が出てくるかもしれない。どう決着するかは、まだ、誰にもわからない。とにかく、あやふやなものをはっきりさせようということなので、最初の定義から考えないと混乱してしまう。この話は、まだ、世間一般の人が「科学」に対して抱くような精密なイメージと結びつくものではない。むしろ、研究者が手掛かりを探して右往左往している舞台裏だと思ってほしい。
2009/10/01 「ムペンバ現象(湯と水凍結逆転現象)のサイエンス」
2010/09/28 「ムペンバ現象(湯と水凍結逆転現象)のサイエンス 2010」
2010年の雪氷学会の雪氷研究大会で、企画セッション「ムペンバ現象(湯と水凍結逆転現象)のサイエンス2010」が開催された。参加して話を聞いてきたのでまとめておく。なお、このまとめは、天羽が会場でとったメモやスライドを元に書いているので、誤りなどがあればそれは天羽の責任である。