雑記帳

呼び止められた話(2002/10/29)

 道を歩いていて、呼び止められると、たいていロクなことがない。

【その1】
 サークル活動の一環でコンピュータ仕事を始めて、めちゃくちゃ不規則な生活をしていたら、胃腸炎(多分胃腸にくる風邪)のひどいのをやってしまった。夕方から気分が悪かったのだが、夜になって、胃がひどく痛み出してどうにもならない。下宿の大家さんの厚意で、とりあえず救急病院を教えてもらって、緊急の手当が必要な状態でないことだけ確認した。薬はもらったが全く効かず、痛みがだんだんひどくなって、1、2分に1回締め付けられるようで、それに加えて下痢と吐き気で一晩中眠れないまま朝になった。もうちょっとちゃんと診てもらって良く効く薬ももらおうと、一番近い病院に行くことにした。一歩ごとに胃に響いて、それでも体を曲げてよたよた歩いていたら、向こうからおばちゃんの2人連れがやってきて、私を呼び止めた。

「あなたは神を信じますか?」

 声を出して話をする気力も体力もなかったのだが、よりによってこんなときに宗教の勧誘かい、と思うと脱力感が3倍増し。何とか、「これから病院に・・・」とだけ言った。

 神も仏もあるものかと思った。

【その2】
 PKO法案が国会で審議されていて、社会党が牛歩戦術で反対していた頃。お茶の水の三省堂の近くを歩いていたら、PKO反対の署名活動をしている人達がいた。その1人が、私の進む方向にぶつけるように、署名用紙をはさんだクリップボードを付きだして、思わず止まった私の手にビラを押しつけてきた。その態度があまりに横柄だったので、正直ムッとしたから、

「私はPKO法案賛成です」

と大声で断言し、ビラを持ったままさっさとその場を離れようとした。そうしたら、わざわざ追いかけてきて、

「だったらそのビラ返してください」

と言って、私の手からビラをもぎ取っていった。ちょっと待て。それってPKO法案に反対すべしという意見とか説明が書いてあるビラなんじゃ・・・・。ってことは、ここに1人法案賛成の人がいたとして、それを読んで考えを変えることだってあるんじゃ・・・・。だからそのビラは賛成派の人に渡して、意見を変えさせて反対派に引き入れてこそ活きるものでは。説得のチャンスを自分から捨てるってどういうことよ。最初からPKO賛成派は相手にしないなんて、あんたらまじめに政治活動する気があるのか一体、と小一時間(以下略)。

【その3】
 正月、スキーから帰ってきて、リュックを背負って片手にスキー板、もう一方の手におみやげの袋を提げて、JRお茶の水駅の前で信号待ちをしていたら、女性に呼び止められた。

「手相の勉強をしてるんですけど、手相を見せていただけませんか」

 まわりで一緒に信号待ちをしている人達を見渡したら、両手がふさがっているのは私だけで、他の人達はほとんど手ぶら。荷物置いて手相を見せた瞬間、別の奴が荷物をかっぱらうというパターンかと真剣に思いましたよまったく。「手の空いてる人に頼め」と言いました。何でわざわざ、大荷物をかかえて両手が塞がってる人間の手相を見たがるかなあ。何かが間違ってる気がする。

【その4】
 駒場東大の生協まで買い物にでかけて、キャンパス内を歩いていたら呼び止められた。

「天羽さんですよね、お茶大に居た。私、お茶大の博士課程の院生なんですけど、昼間はこうやっていろんな大学のキャンパスをまわって、お祈りをしてるんですぅ。あなたの幸せを祈らせてください」

 院生ならそんなことしてないでさっさと研究せんかい!研究!。一体どこの研究科かと思いつつ、お茶大に行って、博士課程在学中の後輩と話をしていたら、お茶の水大の博士課程では年一回報告会があって、研究の進捗状況をチェックされるという話に。東大ではきいたことがない話だったのだが、昼間からお祈りしてほっつき歩く博士課程の院生がいたりするから、年一回のチェックをしているのかと、何となく納得した次第。てゆか納得していいんでしょうか(笑)>お茶の水大人間文化研究科

 


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