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青池保子の漫画かよ!

Posted on 12月 9th, 2008 in 倉庫 by apj

 Yahooニュース経由産経新聞の記事より。

アイドルが「ヒトラーおじさん」偉人と紹介 テレビ東京謝罪
12月8日21時19分配信 産経新聞

 テレビ東京が4日放送したバラエティー番組「よろセン!」で、アイドルタレントがナチス・ドイツの独裁者、ヒトラーを「世界の偉人」として紹介したとして、同社は8日、「誤った歴史認識に基づく不適切な内容でした」としてウェブサイト上で謝罪した。

 放送されたのは、同番組の「世界偉人DEN!」のコーナー。アイドルグループ「℃-ute」のメンバーがヒトラーを「ヒトラーおじさん」と呼び、その演説には癒しの効果があったなどと紹介。放送後、ネット上の掲示板などで批判の声が上がっていた。

 番組の制作会社、エス・エス・エムも公式ブログで謝罪。原因について「社内のチェック体制が甘かった」と説明している。

 有名人ではあるが偉人ではない>ヒトラー。それはともかく、ヒトラーおじさんって、確か青池保子のマンガにキャラ化して登場していた時にそう呼ばれていたっけ。「イブの息子たち」だったかな。少女漫画的には、ヒトラーはかっこ悪いキャラで、将校が(絵の上では)美化されるのが常だったはず。
 別の報道だと、ヒトラーおじさん発言はアイドルのオリジナルではなくて、そういう台本を書いた人がいて、アイドルは単に読んでいただけということ。もしかして、制作者は私と同世代で青池さんのマンガでも読んでたのか?制作者が歴史をさぼりまくってて、ネタ元が「イブの息子たち」だけだったとしたら……「ヒトラーおじさんは偉人」って台詞が出てきても不思議は無い気がする。

 しかし癒しの効果って、ヒトラーには一番似つかわしくない。記事を見て一瞬、癒しってどういう意味だったっけ?と考えてしまった。「水からの伝言」で、「ヒトラー」と書いて水に見せると普通は結晶ができないが、ナチスの支持者が同じ事をすると結晶が綺麗になる、というトンデモ話ならある。基本は癒し路線の水伝でもここまでくると何が何だかわからない。


ここからは旧ブログのコメントです。


by ITAL at 2008-12-11 17:43:11
Re:青池保子の漫画かよ!

私は藤子不二雄Aのひっとらぁ伯父サンの方を思い出しましたけど・・・


by apj at 2008-12-52 19:16:52
何と

ITALさん、
 そっちにも出てましたか……。


by Enzo Romeo at 2008-12-41 00:14:41
ヒトラーかっこいい

歴史を知らない若者に、レニ・リーフェンシュタールの「意志の勝利(Triumph des Willens)」を見せると、そう思ってしまうかも知れません。

YouTubeで見られます(ドイツでは法律で一般上映禁止)。
http://jp.youtube.com/watch?v=BddVfcQX-v4
http://jp.youtube.com/watch?v=58N73cAF97Y
など。


by apj at 2008-12-32 00:35:32
癒しは違うだろう……

Enzo Romeoさん、
 ちょいと早送りしつつ確認。
 確かに大人気ですねあの頃のヒトラーは。しかし、気合いれまくりの演説は、「癒し」とはどうやっても結びつきませんねぇ。聞いていて怒鳴られているだけというか、むしろストレスがたまりそうというか。


by OCEAN at 2008-12-39 04:39:39
青池保子…

apjさん読んでたんですね。ちょっと嬉しくて初めて出てきてしまいました。いつもお世話になっております。
私は「イブの息子たち」の登場人物について片っ端から調べて遊んでました。おかげで多少は世界史の成績に貢献したか?
40過ぎた今、あの頃SFを読んでいたら…と思います。ま、なるようにしかならんが。


by 塗料屋 at 2008-12-50 07:20:50
Re:青池保子の漫画かよ!

もしかしたら「1/fゆらぎ」の話をしたかったのかもしれません。
1/fのゆらぎ=生体に心地よさを与えるゆらぎのパターンで、
美空ひばり、森本レオ、宇多田ヒカルが1/fゆらぎを持つと言われているそうです。
WiKiには記入されていませんが、自分が見たTV番組ではアドルフ・ヒトラーの演説も一緒に紹介されました。

また1/fゆらぎで症状を治癒できると誤解させかねない表現もありました。
ttp://www.yasuraginet.com/categ_2.htm
ttp://www.athome-academy.jp/archive/mathematics_physics/0000000230_01.html


by gallery at 2008-12-17 08:41:17
私も藤子Aさん

こちらを真っ先に思い出しました。

>癒し

苦痛が突き抜けて脳内麻薬分泌されるアレでとか(笑)。もしくは、ワーグナーのオペラ聴き続けるみたいなものか。
どちらにせよ真っ当な「癒し」とは呼べないような。


by apj at 2008-12-30 10:14:30
Re:青池保子の漫画かよ!

OCEANさん、
 どうもです。プリンセスコミックス全巻持ってますよ>エロイカ。中学生の頃に、友達に勧められてファンになりました。イブの息子たちの方は、小学生の頃リアルタイムでした。友達に単行本を借りた後、文庫本が出た時に自分でも買いました。
 SFですが、あの頃の少女漫画だと、光瀬龍原作の「百億の昼と千億の夜」とか、「地球へ」あたりがポピュラーかと思うのですが,遭遇しませんでしたでしょうか。

塗料屋さん、

>自分が見たTV番組ではアドルフ・ヒトラーの演説も一緒に紹介

 1/f揺らぎネタとくっつくと、ヒトラーが熱狂的に迎え入れられたのは演説が1/fで人々に癒しを与えていたからだ、といったトンデモ説が出てきそうですね。

galleryさん、
 藤子Aさんの方が先ですか^^;)。
 でもなぁ、絶叫してて騒々しいだけだし、ワーグナーと張り合うほど長時間ではないだろうし……。


by OCEAN at 2008-12-28 21:26:28
思い出しました

apjさん、
「百億の昼と千億の夜」、話題になっていたので原作の方を読みましたが、全然わからなかった!…そもそも素質なかった、つうことですね。SFマンガは「マージナル」に感動した以外は手を出してません。当時、「ヤマト」や「ガンダム」の全盛期でしたが、そちらも全く興味なくて。…で、塩野七生氏の方向にハマっていった、と。
で、実はSFを読んだのは30過ぎで、同居人の本棚をあさってて…という話なのですが、続きは「思い出話」のエントリの方でさせていただきます。

galleryさん、
私も「苦痛が突き抜けて脳内麻薬分泌されるアレ」に一票(笑)