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針刺し

Posted on 4月 7th, 2006 in 倉庫 by apj

 実験に使ったシリンジと注射針の回収をしているので、溜まっていた物を出しに行ったのだが……。学生の誰かが、注射針を剥き出しのまま白いコンビニの袋に入れていたため、持ったら見事に手のひらに刺さりました……orz。事務室の前で流血。何だか一気に情けない気分に。
 針モノは中の見える瓶か、持っても安全な金属やプラスチックの容器に入れるという基本的なことをなぜ誰も教えてない、つか理系の大学生にもなって何でそんなことを知らないじゃーっ!……と血を流しながら文句を言ってみても全部教員の自分に跳ね返ってくる罠(オマエの指導が不行き届きという声がどこからか……アイタタタ)。まあ、ウチのグループは、アルコール水溶液とかアミノ酸とかしか扱ってないから、刺さっても致命的ではないが、逆に処理に気を遣わなくなってたみたい。これが医学部だったら感染の危険があるから、手で針を持たなくて良い専用の回収箱なんてのが装備されてて、管理もしっかりしてるはずなのだけど。
 今年の指導はそこからだな……。

廃棄処分

Posted on 4月 6th, 2006 in 倉庫 by apj

 引き取り手のないレポート、古い授業アンケート、出席カードなどを廃棄。油断すると溜まりまくって収拾がつかなくなる。個人情報が入っているので、全部シュレッダーに突っ込むことになる。以前は、教養のレポートはしかるべきポストに入れておいて、返却希望の人は自由に持って帰ってください、とやっていたのだが、個人情報の管理にうるさくなってこの方法で返却できなくなってしまった。自発的に取りに来る人以外の分はたまり続けることになる。
 朝10時から会議、終わったら3時頃で、グループの学生に招集をかけていたので、学生居室の様子を見た後ゼミの打ち合わせなど。その後廃棄作業をせっせとやっていたら夜になった。仕事が進んだ気がしない(実際進んでないわけだが)。

ばたばたしている……

Posted on 4月 5th, 2006 in 倉庫 by apj

 年度が変わったのでばたばたしている。部屋を片付けたり、要らない書類を整理したり、一定期間保存が必用な(学生が提出した)レポートなどを箱詰めしたり。
 年度の切れ目で、院生が使っているMacが1台不調になった。どうやら修理が必用らしい。今年は1人4年が増えるので、1台増やしたものを院生に回して、その間に修理に出すことにする。まあ、4年生が来たすぐにパソコンで仕事をしまくる状態にはならないだろう。
 年度末になって、そうそう急な入り用(実験器具の補充とか試薬の補充とか)が起こりそうになくなったあたりで、残った予算消化をどうするかを考えることになる。今回は、本屋に置いてあるような踏み台やらボックスファイルやらを買ったので、書類の整理がはかどっている。書類をファイルに詰めて入れ替え作業をするのに、実は踏み台が必需品なのね。高い段は天井に近いので、台がないと届かない。

関連本2冊

Posted on 4月 4th, 2006 in 倉庫 by apj

 「と学会年鑑YELLOW」「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」を購入。
 ……いやあ、買って良かった。特に、RETURNSの方。
 中学生の時、学校の図書室にハードカバーのSFシリーズが2種類入った。昔のことなので出版社2社がそれぞれどこだったかを忘れてしまっている。当時はもっぱら乱歩や正史にはまっていて、SFというジャンルそのものが珍しかったので、勉強もほったらかして、順番に借りて読みまくった。その中で特に面白くて記憶に残っているのが「宇宙船ドクター」(ハリー・ハリスン)ともう一つ、人類全部が失明する話だった。「宇宙船ドクター」は、大学に入ってから古本市を回っていて見つけたので購入し、その後原著もネットで探して購入した。「少年少女向け」に原作が簡略化されてるのかな、と思っていたが、ほぼ原作通り翻訳されていることがわかった。失明話の方は、誰のどういう作品だったか忘れてしまい、どうやって探したものかと思っていたのだが、RETURNSに出ていた。ジョン・ウィンダムの「トリフィドの日」で、映画化されたときのタイトルが「人類SOS」。ずーっと引っかかっていたのが解決したのでちょっとうれしい。

学会関係やっと終了

Posted on 4月 3rd, 2006 in 倉庫 by apj

 電気化学会のシンポジウムを聴いて、座長も済ませてきた。これでやっと春の学会関係が全部終わった。明日から通常業務に復帰せねば。

 帰りに池袋の西武で古本市をやっていたので立ち寄って何冊か購入。探している本は残念ながら見つからなかった。趣味の永井豪関係のムック本はまあいいとして、と学会に向けて安かったので小ネタを2冊ゲット。いずれ発表で使ったらそのときに詳細を紹介する予定。
「女性の捕獲法指南書」実話と秘録・早春ムード読本3月号付録 昭和三十四年
 タイトルからわかる通り、いかにして女性を口説くかのマニュアル本。時代を感じさせる用語がすばらしい。「女給さんイチコロ戦術」「出戻りさんは格好の情婦候補」など、いっぱい出てくる。エロゲの攻略本みたい。まあ、こんなの真に受けるのが居たら、そりゃセクハラオヤジになるわなあ……と妙なところで納得したのだった。つか、じいさん達に今時の若者のマニュアル文化を云々する資格はないな。
「西式による交通事故の予防と予測法」
 表紙の裏側に書いてある表紙図案の説明に「拇指のみを離しているのは酸性の中のアルカリ性であり、手相では意志を現わす」とある。これだけでもう本文の理解困難度が思いやられてくる 😛

同窓生(千葉大)はmixiに集ってください

Posted on 4月 2nd, 2006 in 倉庫 by apj

 明日座長が当たってる電気化学会の会場の下見もかねて、首都大に行ってきた。その後、三人だけの、千葉大理学部物理学科の同窓会。佐々木君と鹿野君と私だけ。何だか学生の頃と全然変わってなくて話が盛り上がった。

 ところで、今、mixiで、「千葉大理学部物理学科85年度」というコミュができています。同窓生の連絡用コミュです。皆さん、仕事が忙しかったり家庭を持ったりで連絡が途絶えがちですが、私たちの世代はおそらく職場でも家庭でもネットを使う環境にあることが多いし、携帯からでも使えるので、とりあえずmixiに連絡手段を確保しようと試みています。
 もし、千葉大学時代の同級生でまだ未参加の方がいらっしゃいましたら、私宛にメールをください。mixiへのお誘いとコミュへの参加のお手伝いをします。

講演資料公開

Posted on 3月 31st, 2006 in 倉庫 by apj

 物理学会のニセ科学シンポジウムで使ったスライドを公開した。どっちに置こうか迷ったのだが、結局、水商売ウォッチングの追加情報の方に入れた。
 マイミクのはりがやさんが、mixiでもニセ科学シンポジウム開催の記事に対して100件以上のコメントがついているとメッセージをくださった。とてもまだ全部読む時間がないが、最初のサマリーだけ見た限り、誤解している人たちがたくさんいるように見える。典型的な誤解の一つは、「正義感にかられた科学者がいろんなものにニセ科学のレッテルを貼って叩きまくる」というものである。もちろんそんなことをするつもりもないし、そういう内容のシンポジウムでもない。
 なお、私の主張は、ニセ科学批判は正義だの主義だのではなく、利害でやるべきだというものであることをもう一回書いておく。

結局制度設計の問題になる

Posted on 3月 30th, 2006 in 倉庫 by apj

 「ニセ科学と向き合う」シンポジウムと、協同研究者の一般講演が終わって、春の物理学会の日程は個人的には終了した。シンポジウムは、田崎さんの司会で終了が30分伸びる盛況だった。なお、物理学会で使われているタイマーは、長時間を設定すると時計よりもちょっとだけ遅れる癖があるようだ。一般講演の15分では問題がないが、シンポジウムの40分となると気がつく程度には遅れる。タイマー全部がそうなのか、たまたま今回使ったものだけがそうなのかはよくわからない。
 発表で足りなかったところや、発表後に整理した点についていくつかメモをしておく。

 ニセ科学と向き合う方法(たとえば、教育活動でいくのか、批判するのか)、具体的に何をとりあげるのかは、それぞれの個人に任されている。他のもっと重要な○○を取り上げないのはよくない、といった批判は無意味である。

 ニセ科学を批判する、という活動をするのは良いが、それが権威になってしまうとまずい。「ニセ科学だ」と言って批判したがそれが間違っていた場合どうするのか、批判活動が独善に陥らないためにどうするか、という問題がある。

 現状での私の考え方は、

・研究者の情報発信の内容について、ねつ造を除いて大学に介入させてはならない
 ∵運営側の利害に反することがある。特に、運営側が企業や権力者に迎合しない保証はない。
・その裏返しとして、批判活動をするとしても大学に守ってもらうことは考えない
 ∵大学に権限を与えたら規制の口実も同時に与えることになる。具体的なトラブル処理は、最終的には法的手続きということになるが、大学の利害と研究者の利害が完全に一致するとは限らない。
・独善に陥らないために、直接社会とつないでおく。出した内容が損害を与えた場合はその情報を出した人が直接の責任を(学外の社会に対して)負う。つまりは訴訟のリスクを負え、ということ。批判なら何をやってもいいわけではないし、最終的に線を引くとしたら、法的責任のところになる。
・司法が信頼できるのか?→信頼が前提ではない。信頼を担保するため、対審を公開することになっている。みんなの目でチェックできる。
・大学は信頼できるか?→司法の信頼と同じ意味では全く信頼できない。情報が隠される場合が多すぎるし、隠される範囲も広い。

 当分の間、こういう考え方で進んでみたい。そのうちまた別の問題点も見えてくるだろう。

懲戒処分の記載内容

Posted on 3月 29th, 2006 in 倉庫 by apj

 京都大の白川太郎教授が懲戒解雇された件について。金銭の管理にしくじったのなら処分は仕方がないが、それ以外の部分で少し気になったので、全文引用してコメントをつけておく。なお、○に数字は画像で埋め込まれていたので()に数字に変更した。

2006年3月28日
京都大学大学院医学研究科教授の懲戒処分

1.事案の概要
  本学の教授が、平成15年9月から同17年12月までの間、以下の行為を行ったことは、国立大学法人京都大学教職員懲戒規程第3条に規定する懲戒処分の事由である「信用失墜行為」及び「その他(大学の教職員としてふさわしくない行為をしたとき。)」に該当するものであり、これらの事実を総合的に判断して、本日、京都大学教職員就業規則に基づき懲戒処分を決定した。

(1)A社に対して、京都大学教授の肩書き及び顔写真が付され科学的根拠の少ないコメントを広告に使用することを許可し、これが平成16年8月30日(月曜日)の新聞朝刊の折り込み広告として配布されたことについて、同年11月11日(木曜日)に医学研究科長から文書による厳重注意を受けたにもかかわらず、その使用を停止させるための有効な措置をとらず、平成17年6月及び同年10月にいたっても同様の内容が同社のパンフレットに記載されて顧客に配布された。

(2)B社のホームページに平成17年3月頃、兼業許可を受けることなく、同社顧問として、京都大学教授の肩書き、顔写真、履歴及び業績を掲載させた。

(3)兼業先のC社から、平成16年7月8日(木曜日)に無利子で1,000万円の供与を受けた。

(4)D社からの回答によれば、同社から平成15年9月に研究開発費用として2,500万円、同16年1月に実験費用として1,000万円をそれぞれ受領したにもかかわらず、大学で定める正規の研究費受入の手続きを行わなかった。

(5)医学研究科は、平成17年6月10日(金曜日)に研究科長、同月23日(木曜日)に医学教授会が事情聴取を行い、金銭に関わる、(3)(4)の事項は重大であるので、その後も繰り返し事実を解明するため説明を求めたが、上記事情聴取において自ら述べた(3)、の(4)金銭の受領につきその確認が拒否される等、十分な回答がなされなかった。
 このため、医学研究科長は、最終的に、(4)の事項に限定して、平成17年11月22日(火曜日)及び同月30日(水曜日)に業務命令により回答書及び関係書類の提出を求めたが、これにも応じなかった。

2.懲戒処分の内容
京都大学大学院医学研究科 教授(50歳)      懲戒解雇

3.処分の決定日
   平成18年3月28日(火曜日)

 経理に不審なところがあれば、処分の対象になるのは当たり前だが、引っかかったのは(1)の項目である。健康がらみの宣伝で大学教授の名前や顔写真が使われるというのは良くあることだし、望ましいことではない場合が多いが、それを大学が注意していいのか?
 大学は産学連携や社会貢献を進めたがっており、「貢献してまっせ」という内容が世間に出ることをむしろ歓迎している。文書の中には「科学的根拠の少ないコメント」とあるが、一体どこで線を引くのかがあらかじめ明確でない限り、教員としては動きようがないし、萎縮効果をもたらすのではないか。コメントは編集されるから、ばっさり省略された挙げ句科学的に曖昧なものになることだってあり得る。
 大学が教員の活動内容のうち、情報発信の内容について規制することは、学問の自由との関連においても大きな問題を引き起こす。学問の自由の保障というのは、時の権力者や企業の利害に反しても真実を述べることを制限しないということである。これが必要だということは、歴史から学ぶことができる(憲法学の教科書が役立つだろう)。学問の自由を制度的に維持するには、怪しい情報が発信されることを規制できる制度やしくみを大学内に作ってはならない。なぜなら、怪しいか怪しくないかの判断それ自体が、時代や状況によって恣意的になされるおそれがあるからである。より大きな利益をもたらす「学問の自由」を維持するためには、怪しい話が混じるリスクを許容するしかない。
 私はこれまで、企業の怪しい宣伝に研究者が登場することを批判してきたし、その立場は今後も変わらない。しかし、大学が、研究者が怪しい宣伝のお先棒を担ぐことを規制するのは、どんな形でなされることであっても反対する。おかしな宣伝に荷担した学者は、言論の場で批判すればいい。現実の損害が発生した場合は、司法の場で責任を問えばよい。研究のねつ造のような、大学内で白黒つけられる場合はともかく、表現が絡むような曖昧な事案については、裁判所のような事実認定機能を持たない大学が手を出すのは避けるべきだろう。
 今回の処分は、(1)が無くても可能だったはずである。(1)の内容を文書に入れたのは、一見社会に対する責任を果たしているように見えるが、別の意味でまずいのではないか。

MBS(関西限定)の放映内容へのリンク

Posted on 3月 28th, 2006 in 倉庫 by apj

 阪大のきくちさん、立命館の安斎さん(ジャパンスケプティクス)、同志社女子大の左巻さん達が出演した番組の内容がウェブに上がっている。
イマ解き「“ニセ科学”に我慢できない科学者」
 マイナスイオンはニセ科学、と断言したなかなか痛快な作りになっている。主な内容は「水からの伝言」批判である。ペットボトルで雪結晶を人工的に作る話は、理科の演示実験で使われている。

 ところで、安斎さんの手品は一見の価値ありなので、見る機会があった人はぜひ見逃さないように。
 ニセ科学も演技が巧みだと、科学者が騙されて転ぶことがあるので、手品師を連れて行くというのが正しい。ジェームズ・ランディがその方面でも活躍しているのは有名な話である。