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隣のテーブルで……

Posted on 6月 4th, 2006 in 倉庫 by apj

 週末、所用で東京方面に出向いたついでに、お茶大の冨永教授と茗荷谷のサイゼリヤへ食べにいったのだが……となりのテーブルで怪しい製品販売計画の真っ最中w。「テレビにとりあげられると無料で宣伝効果が……」とか言ってやがりました。全部は聞こえなかったが、どうやら水商売関係か健康関係かどっちからしい。
 直前、山形で「マイナスイオンは未科学、ミラクルな効果の宣伝はインチキ、マスコミがいかにデタラメでいい加減で、フェイクの権威がどう作られるか」という内容の講義をしたばっかりだったわけで(-_-#;)。
 そういや、以前も教授と研究会に出るため北海道のホテルに泊まって、朝のバイキングを食べてたら隣のテーブルで「電解水が酸化されて云々」と始まり、教授と微妙に見つめ合う羽目になったし。友達と食事に行った後、食後のコーヒーでも、と入った喫茶店では、磁気活水器マルチのダウン勧誘の現場にでくわした。
 「マスコミが健康関係の商品をとりあげた時は眉につばをつけろ」というのをもっと徹底させないとアカンなぁ。

とんでも本大賞2006

Posted on 6月 3rd, 2006 in 倉庫 by apj

 本日、千代田区公会堂でトンデモ本大賞2006が開催されたので行ってきた。
本年度の受賞作は「量子ファイナンス工学入門」。JSTの科研費の萌芽的研究(ちょっと記憶があやふや、本をこれから買うので、確認したら訂正します)の成果だそうで……。正しいものを無理矢理くっつけるとトンデモが生まれる、という新しいパターンである。それにしても、2年連続大学教授の著書がトンデモ本大賞を受賞したわけで、大学人としては一体何とコメントしていいやら。
 会員として入場したから、「と学会アーカイブス1」が配布された。と学会のメンバーが雑誌などに出した記事をまとめたものである。
 会場販売の物品でゲットしたのは
と学会年鑑GREEN
 いつもの例会本
・オタクの遺言状 いつかかならず
 オタクが蒐集している、始末に困る財産をどうするかという話。
・月刊岡田斗司夫 創刊号
 岡田斗司夫さんの評論やmixi日記採録。「聞くだけでプチクリになれる話」
・特撮が来た11
 開田裕治さんの同人誌
・さあ、場ちがいになりなさい
 植木不等式さんの同人誌
・ぶらりオタク旅Deluxe 6
 会場でも発表があったが、明木教授の中国語版「電車男」訳文研究が掲載されている。
 台湾版と上海版があるが、台湾版が妙に2ちゃんねる用語や日本のアニメに詳しく、細かい注釈を付けているという話。

 例によって開演ぎりぎりに滑り込んだのだが、と学会扇子を2つ購入。毎年買おうと思っても売り切れで悲しい思いをしていた。今年は作った数が多かったらしく、残っていたので購入できた。これで夏も安心?

 千代田区公会堂は老朽化のため、6月末に閉鎖されるとのこと。来年のとんでも本大賞は、6月30日に、イイノホールにて行われる。

魂の力学

Posted on 6月 2nd, 2006 in 倉庫 by apj

 元ネタはロゲルギスト・エッセイ「物理の散歩道」。
 科学リテラシーの講義で出た学生からの質問に「死ぬと体重が軽くなるって本当ですか」という質問があった。一応、「水分が抜ければ軽くなるかも」とまじめな方の答えを出したが、多分これは学生の期待には反するだろう。
 ということで、「死んだら魂が抜けて軽くなる」というオカルトネタを物理でモデル化するとどうなるかということを簡単に説明してみた。
1)天国モデル
 見えない糸で見えないヘリウムを入れた風船のようなものつながっているモデルで、死ぬと糸が切れて風船は空へ上がっていく。この場合は、生きている間は浮力で常に上向きに引っ張られているから、死んだ瞬間に体重は増えることになる。
2)地獄モデル
 見えない糸で見えないおもりがぶら下がっているモデル。この場合は、死んで糸が切れたらおもりが地面に転がり落ちて、体重は軽くなる。
 十分広い器で受けると、転がり落ちた衝撃が観測できるかもしれない。
ただし、地面に落ちるというのは、その後泥にまみれるとか苔むすとか、落ちた衝撃で割れるとか誰かに踏まれたり蹴飛ばされたりするという光景が容易に想像できるので、これが魂の行く末だとするとかなり情けなく、オカルト的に考えてもまったくありがたくもうれしくもない。
 ここまでしか話さなかったが、
3)消滅モデル
 本当に魂の質量が消滅するモデル。巷のオカルトネタに登場する消滅量って、確か数十グラム程度だったはずだが、問題は欠損分の質量はE=mc^2でエネルギーに化けることにあり、これでは人一人死ぬ度にエラいことになる。
 なんてのもありそうだ。
 まあともかく、まともな検証測定が出てこなくて、減るらしいという話だけが一人歩きしてるなら、それはただの都市伝説かオカルト話だよ、ということで。

間違った教養部解体

Posted on 6月 1st, 2006 in 倉庫 by apj

 今日で、化学でこの先使う数学を大体終えた。来週は中間試験で、その次から(高校で物理をやってない人対応も含めた)物理の講義を簡単にやる。内容としては、力学と波と電気的な力と前期量子論あたりだから、高校物理の内容を選んで微積分をきちんと使ってやるという感じになる。
 実はこの講義、一般教育(教養)ではなく、専門科目の必修指定である。それでいろいろ考えて思い当たったのが、何年か前に大学の教養部を解体したときに、やり方を根本的に間違えたのではないかということだ。
 もともと、教養部の内容というのは、旧制高校でやってたことが元になっていたはずである。教養部を解体して、大学でそこをそんなにやらなくてもいいということにするのであれば、大学が手薄になった分、内容を高等学校の指導要領に降ろして、高校でやることを増やすべきだったのではないか。ところが、本来ならこの手のフォローをしてくれるはずだった教養部を組織として無くした上に、何の手当もせずに高校の指導要領をゆとりと選択で骨抜きにしたから、しわ寄せが専門に来た。入学したらさっさと専門の講義を始めるなどというのは全く不可能で、専門の講義内容の一部を高校との接続に振り向けることになってしまった。専門をとっとと教えろというのとは正反対の結果になっている。
 この件については学科の教員全員出動で対応している。私はたまたま、数学と物理のうち化学で必要なものを選んで教えているが、化学概論の教科書を使っての講義や、一コマの実験入門にあたる内容を用意して、こちらは他の先生方がみんなで協力してやっている。

「熱」

Posted on 5月 31st, 2006 in 倉庫 by apj

 教養教育の方で「熱って何」という質問が出た。一行でコメントするなら、分子や原子の運動の激しさの指標だよ、とでも言うしかないが、当然これでは足りないので、あとは「熱学思想の史的展開」でも読んだらどうかと、参考文献として薦めておいた。しかし今見てみたら値段がすごいことになってるな……どうやら品切れになったらしい。

 そんなこともあって「ボルツマンの原子」を衝動買いして読んでみた。熱を運動学的に理解するというのは、今ならすんなりいくけど、実験データが足りなかった頃はえらく受け入れがたく、紆余曲折があったんだなあということが、割と手軽にわかる。教養教育の受講者だと、中学以来理科をやってない人もいるので、「物質は原子からできている」も怪しかったりする。すると、この本の、原子の実在がまだはっきりしない状態で熱をどう捉えるか悩むというのと似たような状況になっているのかもしれない。それなら、昔の偉い人だって苦労したんだよ、ということを知るのもいいかもしれない。迷い方というか入り組んだ風景が見えるだろうし。

ガラス細工のT字管

Posted on 5月 30th, 2006 in 倉庫 by apj

 学生実験のガイダンスをやった。
 担当してる実験の課題の一つにガラス細工があり、T字管を作って提出すると合格する。見たこともないことをやれというのは無茶だから、ガイダンスの時に教員が手本を見せることになっている。
 亀田・臼杵の両教授はとても巧いので、毎年妙技を見せてくれるわけだが、何と今年はデモ役が私に回ってきた。器具出しをして練習してからやろうと思っていたら、器具出しの前にやらなければならないことになった(汗)。
 ガラス細工が必要な実験などほとんど無かったので、T字管の接合をやるのは、自分が学部の時の学生実験で作って以来である。そういえば、学部の時は時間内に終わらなくて、別の日に実験室に忍び込んでこっそり作って提出した記憶がある。一方、先輩が捨ててあった作品を拾って提出した同級生もいたなぁ。そいつは理論系に進み、私は実験系に進んだというオチがついた。
 デモの方は、出来は決して美しくはないが、失敗はせずに済んだ。解説加えながら工作なので何だか落ち着かなかったが。ともかく、学部の時の実験課題に感謝……ってか今頃こんなところで役立つとは思わなかった。

掲示板spamがうるさいので

Posted on 5月 29th, 2006 in 倉庫 by apj

 中西応援団の方に設置している掲示板にspamが来はじめたので、書き込み時のメールアドレス欄に何か入れるとスクリプトを終了するようにしてみた。それ以後、spamは来ていない。どうも、botで書き込まれているらしく、内容は似たようなものなのだが、毎回リモートホストのipアドレスが違うので、アドレス決め打ちではじくこともできなかった。2ちゃんねる風のアク禁も考えたが、それだとゲートウェイ経由で見ている人を軒並み閉め出してしまう。何日かパターンを観察して、一番影響しなさそうなメールアドレスのところではじいてみることにした。
 普通の人なら、掲示板投稿でメールアドレスを書くことは好まないだろうし、どうしてもメアドを晒したければ本文中に記載すればいいので、これが一番問題が起きにくいだろう。もちろん、100%防げるわけではないが、大部分を防ぐことができればそれで管理はかなり楽になる。
 まあ、あとはNGワードの設定をするように書き換えるとかすれば、もっと防御できるだろう。

空港でひっかかった

Posted on 5月 27th, 2006 in 倉庫 by apj

 東京でちょっと買い物したかったので、白浜シンポジウム修了後、酔うぞさんに南紀白浜空港まで送ってもらって、一足先に東京に向かった。で、空港のゲートで見事にひっかかった。
 もともと、いろんな金属を大量に身につけているので、空港のゲートを通るのは毎回大変である。
・ズボンのポケットの中の財布、携帯電話、鍵束を出してカゴに
・シャツのポケットの中の金属製(と学会エンブレム入り)名刺ケース、チタン製印鑑をカゴに
・スイスアーミーを持っている時は先に申告して預ける
・上着を脱いでホルスターケース(PalmとICレコーダー)をカゴに
・リュックに吊していることが多いipodをカゴに
・リュックを開けて、PoserBookをトレーに
 で、荷物が1回でパスすることはほとんどない。
・二つあるペンケースがひっかかる
・ペンケースの中のレーザーポインタがひっかかる
・ペンケースの中を見せてくれと言われて、刃渡り1cm、幅3mmくらいの超小型ハサミが引っかかる
 大体これで全部なのだが、今回は、謎なものがあると言われて3回くらい通すことになった。
「何か長細いような、丸いものがある。一体これは何でしょう」
「……へ?」
 全く記憶にない。リュックから、折りたたみ傘、ipod充電用ケーブルとアダプタ、電子辞書、電卓、小型LEDのヘッドランプ、モノキュラーまで取り出したが、それでもまだある。とうとう、他の人たちの三倍くらいの面積に荷物を広げて、装置通過後の荷物置き場を半分ほど埋めてしまった。で、問題のブツはリュックのどこに入っているのだ?と検査係が見ているディスプレイの画像を私も覗きこんで、一体どのあたりですかと訊いて、場所の見当をつけて、もう一回リュックをごそごそ……。
 セラミックスのサンプルが見つかりましたorz。もらって入れたのをすっかり忘れていた。
 この間、温泉カワセミさんに、「冷やす時に割れたんでペーパーウェイトにでもしたら?」と言っていただいたヤツ。直径5cmくらい、厚さ5mmくらいのセラミックスの試料で、一部が欠けている。
「これでしょうか?」
 係の人に、何だそれはという顔をされてしまい、
「知り合いの材料屋さんにもらったセラミックスのサンプルです」
って説明した。何でそんなもの持ってるんだという表情をされたが、とりあえずチェックは通過した。

白浜二日目

Posted on 5月 26th, 2006 in 倉庫 by apj

 白浜シンポジウムで、ほとんど一日講演を聴いていた。夜はナイトセッション。セキュリティが金になるのか?といったことを議論していた。コの業界を去って久しいので、他のセミナーがどんな様子かは全く知らなかったのだが、東京当たりで行われるセキュリティ関連のセミナーは「我が社の製品を使うとこんなふうにセキュリティーが高まる」といったソリューションの展示と売り込みの場になっているのだとか。そうではなくて、もうちょっと引いて全体を考えようという集まりだから、逆に今ひとつテーマがわからない。まあ、技術的なことからソーシャルな面、法的な面まで多岐にわたっているから、絞り込むこと自体が無理なのだろう。

 コンピュータ関係のまとまったセミナーというと、UNIX Summer Schoolに行ったことが今でも印象に残っている。稚内北星短期大学に詰め込まれて、当時のSUNのNFSやNISの管理方法を実習させてもらえた。5日で5万円台(ただし、稚内青年自然の家だかに泊まって、ほとんど合宿状態になる)だったと記憶している。
 教えられる人材が居ればの話だが、夏休みに5日ほど大学に缶詰にして、隔離されたネットワークで攻撃防御の模擬戦をやるのが、技術面では一番力がつきそうである。あとは、ソーシャルをしかけられたらどうするかといったシミュレーションをやる。低価格に抑えて、興味のある学生が個人で参加できるようにすれば、次を担う人材が育つのではないだろうか。

 UNIX Summer Schoolだって、企業向け価格の数十万円が設定されていたら私は受講できなかった。貧乏院生の時代に、時間だけはあるからJRの周遊券で稚内までたどり着いて、受講してまたのんびり帰ってきた。ちょうど学位論文のテーマ変更で揉めてた頃で、もう転職しようかと思って、人脈作り&情報収集を兼ねて参加した。その後、また研究に戻ったが、稚内で学んだことが職を得るまでの間食いつなぐノウハウの基礎となった。

白浜へ

Posted on 5月 25th, 2006 in 倉庫 by apj

 午前中の講義が終わってそのまま山形を飛び出し、羽田経由で白浜へ。白浜シンポジウムに参加のため。着いたら夕方で、初日の昼間のイベントは終了し、ナイトセッションからの参加になった。