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水伝批判記事リスト

Posted on 3月 16th, 2006 in 倉庫 by apj

 mixiのきくまこさんのまとめトピより。「水からの伝言」関連に対し、批判的な内容を掲載した書籍や雑誌などのリスト。

「トンデモ本の世界T」(2004、太田出版、藤倉珊さんの記事)
「Popular Science 日本版」(2005/1号、Trans World Japan、渋谷研究所Xのコラム)
「世界」(2005/7号、岩波書店、二村真由美さんの記事)
「AERA」(2005/12/5号、朝日新聞社)
「Forbes日本版」(2006/4号、ぎょうせい)
「しんぶん赤旗日曜版」(2006/2/26号、日本共産党中央委員会)

 あと、私に取材がかかった「第三文明」と、今日の別記事で紹介した「日本物理学会誌」の巻頭言。

 これもミクで知ったのだが、「水からの伝言」批判でなかなかしゃれてるなと思ったのが、「図書館に働きかけて水伝関係の本の分類を全部超心理学にする」というもの。国立国会図書館ではさすがに超心理学に分類されてた模様。
 確かに、本屋で、自然科学のコーナーに平積みになってたりするから余計に誤解するわけで、オカルトの書棚の前に平積みになっているのなら、まあいいのかも……。(いずれにしても学校で教えちゃまずいですけどね)

環境ホルモン濫訴事件:ちょうど1周年

Posted on 3月 16th, 2006 in 倉庫 by apj

 ずっと被告の中西氏を応援している「環境ホルモン濫訴事件」が、今日でちょうど1年になる。1年前のこの日に、原告は訴状を提出し、同時にプレスリリースを行った。
 応援を始めた時は、1年では終わらないが2年程度で終わるだろうと予想していた。また、そのときの私の認識は、プレスリリースのあり方から、「環境ホルモン=絶対悪」でないと困ると思っている環境系市民団体がしくんだ訴訟による言論封殺ではないかというものだった。それが、口頭弁論を重ねるにつれて徐々に裏切られ、結局、原告の「失礼だ、謝れ!」しか実体がないということが見えてきた。どうも、原告と代理人の思惑が細部まで一致してないのではないかという疑いも出てきた。

 自然科学では、新規なことがらを主張する側が証明責任を負うというのが当たり前で、このことは、疑似科学を退ける時にも役立っている。トンデモ理論を主張しておいて、間違っているなら証明してみろというのはダメで、そのトンデモ理論を主張する側がそれが正しいことを証明しなければならない。
 民事の証明責任は、これに比べると回りくどい内容である。「ある事実が真偽不明である場合に、その事実を要件とする法律効果の発生を受けられない一方当事者の不利益をいう」というもので、裁判所の自由心証によっても真偽が不明である場合に機能する。これは、事実がわかりません→裁判できません、では、国民の裁判を受ける権利が侵害されるので、裁判の拒否を防ぐために導入されたものである。なお、主要事実についてのみ証明責任が適用される。

 もともと、名誉毀損訴訟は、力の無い側が力のある側(主にマスコミ)を訴えるということを想定していたようで、証明責任が被告にある。名誉毀損したと訴えられたら、それが名誉毀損に該当しないこと(そもそも名誉を毀損していない、名誉は毀損しているが公益性があるから責任を問われない、など)を被告が証明しないと裁判に負けてしまう。マスコミは取材力があることが前提だから、立証責任を課してもまあバランスがとれていたのだろう。これが、ネットの時代にはそぐわなくなってきている。被告のリスクが大きすぎるのである。

 インターネットの登場によって、普通の個人がメディアを手に入れることになった。ネットが登場する前までは、個人が安価に簡単に広く情報を伝える手段は存在しなかった。情報を伝える手段がマスコミに限られていたときは、発信する情報のチェックがあったり、ある記事を書いた記者が訴えられるときは会社も一緒だったりすることが多く、個人が名誉毀損訴訟の被告になるケースは少なかったのではないか。ところが、従来のメディアの数の力には及ばないとしても、今や誰にでも情報発信が可能となった。これに対応して、起きる紛争の方も個人対個人で名誉毀損訴訟をやるということになる。すると、従来の名誉毀損訴訟で想定されていた力の差が無いわけだから、被告にのみ証明責任を課すのは、被告にとってリスクが大きすぎることになる。このあたりのバランスを今後どうしていくかによって、ネットが表現の媒体として十分使えるものになるかどうかが決まってくるはずである。

 応援を始めるに当たって、利害と趣味で応援し、決して主義で応援しないということを考えた。応援の活動は広く知られるわけで、なぜ応援しているのかについて理解が得られないと失敗すると思ったからである。
 利害の方は、専門家同士の批判で提訴は冗談じゃないだろうということで、こんな訴訟で被告が負けたら、私がやっているネット上の表現活動にも支障を来すから今のうちにできることをしておく、というものである。
 趣味の方は、民事訴訟を丸ごと実況中継して見せたらどうなるか?という興味である。こちらの方は、ネット=メディア、という性質によって可能となった。民事訴訟の教科書はいくつも出版されているが、詳しい教材になるのは、有名な裁判や込み入った裁判であり、その場合でも証拠書類が全部載っている本は、そうそう出版されていない。大抵は、判例をまとめたり、法学者の先生が解説したりといった形になる。本であれば、出版と流通に物理的コストがかかるから、法学としてはありきたりの(失礼!)訴訟などを取り扱ってもペイしない。しかし、ネットになると話は別である。原告被告双方の書証や答弁書の全てを自由に読むことができれば、民事訴訟とはどんなものかを知る格好の教材になるはずである。たとえそれが、学者や法曹の目からみてありきたりなつまらないものであったとしても、現実にこの社会で動いている生きた紛争だから、得るものがあると思う。

 まあ、ずっと訴訟の事を考え続けなければならない当事者は、何かと大変に違いない。ともかく、1年お疲れ様でした>中西さん。

データベース登録・隗より始めてほすぃなあ

Posted on 3月 15th, 2006 in 倉庫 by apj

 昨日から、ウチの大学の教員データベースのサポートが脱力モノだというネタを書いていたのだが……たった今、NHKのローカルニュースに仙道学長が出演していた。学長曰く「積極的に情報発信していく」。学長の前にはしっかりノートパソコンが……。
 しかしだ、教員データベースの学長の項目は空欄のまま。学内のサポート体制はヘタレで、学内講習会までやっておいて、入力トラブルの相談先は4月にならないと決まらない。ちなみに、論文リスト一括登録については、内部の下馬評(っていうのか?)じゃ、「ん~多分無理なんじゃない」という何とも頼りないコメントが聞こえてくる有様で……。
 いやもう、画面に映った学長に向かって全力でツッコミ入れるしかなかったよ。
 「そのパソコンで学長本人の入力しろ~記者にしゃべる前にデータ入れてよ~」
 今のままじゃ、ニュース見てウチの教員リストをポチッとな、とした人が脱力し倒す罠。

データベース登録・第一の関門

Posted on 3月 14th, 2006 in 倉庫 by apj

 山形大学の学内の教員情報データベースに、論文一覧を登録しようとしているわけだが。論文1個を登録して毎回ポチッとな、では効率が悪すぎるので、登録ページにあった一括登録用のエクセルファイルをまずダウンロードした。所定のカラムに必要な情報を入れて、ワークシート上の「xml作成」ボタンをクリックすれば、一括登録用のxmlファイルが生成されて、後はそいつをアップロードすればいいだけのはずだが……xml作成ボタンがクリックできない(爆)。VBAは一応作られてるっぽいんだが。当方、環境はExcel:Mac 2004。テキストデータとしてxml型式のファイル吐くだけなら、そうそう環境に依存するとも思えないんだが。
 で、サポートに連絡しようと思ったら、配られたマニュアルのどこにも連絡先がなくて、「部局の運用担当者に連絡しろ」と書いてある。で、当然、「部局の運用担当者一覧」などというものはどこにも書いてない。とりあえず事務の人に誰が担当者か訊くところから仕事が始まった。

 教員個人評価や大学の外部評価用のデータを出させるのに、ウチの大学は、サポートの提供をアドベンチャーゲーム方式で行う気マンマンということらしい。

データベース登録・ADVゲーム開始Stage 1 w

Posted on 3月 14th, 2006 in 倉庫 by apj

 教員データベースへの登録だが、下のエントリを書いて、いつもお世話になっている事務の人にメールして、理学部の担当者について訊いてみた。そうしたら、「山形大学情報データベースシステム?ナニソレ?」という内容のお返事が。そこで、印刷製本されたマニュアルを持って、2Fの事務室へ行った。マニュアルを見せると、「配った覚えはあるが……」。
 理学部事務室でも、部局の問い合わせ先は判明しなかった。そこで、データベース登録の講習会の案内を流してくれた本部の総務に電話で問い合わせてもらった。それによると、
 「この前の会議で運用担当者を決めるつもりだったが、同意が得られず、現在担当者は居ない。3月の会議でもう一度諮って決め、4月1日から任命する」
とのこと。
 一体どういう運用するつもりでいるのだか。さっさとデータを出せとか何とか言っておいて、サポート体制がこれでつか?

 ダンジョンの入り口にたどり着いてみたら「工事中」って札がかかってたようなもんだよな、これって。フラグが立つところまで到達もしないか……orz。

就職活動の際の注意点に紛争の形態と件数を

Posted on 3月 13th, 2006 in 倉庫 by apj

 「訴訟を乱発するクリスタルグループ」より。

クリスタルグループと言えば、本紙でも既報の人材派遣業大手。
 このグループ企業に関し、近年、ようやくいくつかの大手マスコミが問題提起しているが、クルスタル側はことごとくといっていいほど、記事で信用を傷つけられたとして、それも億を超える高額訴訟を提起している模様だ。
『毎日新聞』、『週刊東洋経済』、『週刊ダイヤモンド』、『日刊ゲンダイ』などで、なかでも『日刊ゲンダイ』に到っては同社のことを数行記しただけで、資金の豊富さを背景に、ともかく同社にとってマイナス面を書かれたら軒並み提訴する方針のようだ。
 その姿勢は、かつての消費者金融大手「武富士」を彷彿させ、事実無根だからというより、提訴することで追加報道を、また、他のマスコミでの報道を自主規制させる狙いがあるように思える。
 もっとも、かつて武富士が『毎日新聞』への提訴は直後に取り下げたことがあったように、クリスタルグループも、『赤旗』に関しては提訴していない。一番熱心に報道している『赤旗』だが、さすがに共産党機関紙をまともに敵に回すのはマズイとの判断か。だが、そうだとすれば、なおさら紙面の内容ではなく、提訴を“言論抑圧”手段に悪用しているといえ、それは道義的にも許されるものではないだろう。
 マスコミ側は、かつての武富士訴訟の際のように共闘したり、反訴することも検討してもいいのではないか。

 大学では新4年生の研究室配属も決まり、その4年生達は就職活動をどうするかという時期に来ている。履歴書の書き方やら自己アピールの仕方といった、就職活動の王道はいくらでも本が出てるしネットからも情報がとれるから、私が何か言う必要はない。
 ただ、例年チェックポイントとして指摘しているのが「従業員の定着率」で、大量採用して大量退職してるような企業は何か問題があるから避けるか、単なるキャリアアップの道具だと割り切って就職するかしないと危ないよ、といった話をしている。ただ、この記事を読んで、案外「紛争は企業の真の姿を映し出す」のかもしれないと思った。
 私の立場は、以前から、「法的紛争は近代社会における個人の自立の証」というもので、紛争に対してはポジティブな評価をしている。ただ、同業他社に比べてあまりにも訴訟の件数が多いとか、ちょっとした批判記事で訴えまくるといったことをしているのであれば、そういう体質の会社に就職した場合の従業員への締め付けやら搾取やらは推して知るべしということになるのではないか。
 私は大学教員で、学生を社会、主に企業に送り出す立場である。送り出した学生がおかしな企業の食い物にされては困るわけで、学生へのアドバイスは、どうすればブラックな企業を踏まずに済むかという視点からのものとなる。民事訴訟は基本的に誰が当事者かは公開されるわけだから、この情報をうまく活用できないものか。今のところ、紛争リストが欲しければ裁判所に行くしかないし、特定の企業が当事者となった法的紛争を手軽に全部洗い出すといったことはできないのだが、口頭弁論が始まったものに対する情報公開がもっと進めば、誰でも手軽に利用できるようになるのではないか。

仁義なきブログ

Posted on 3月 12th, 2006 in 倉庫 by apj

 情報漏洩のまとめサイトとして「仁義なきブログ」が便利そう。「winnyのウイルス[仁義なきキンタマ]を中心にその他ウイルス等による個人情報流出事件に関するニュースを紹介」だそうで。新聞報道がなかった情報まで出ているので参考になる。
 最後の方の注意書きに曰く、

仁義なきキンタマは、いくら警戒していても、心のちょっとした隙間を突いてくるので油断は禁物です。ミイラ取りがミイラにならないように気をつけて下さい。パソコンは破壊しなくても人生を破壊してしまう威力がありますので、自己責任でヲチしましょう。

 とあるけど、本当にごもっとも。
 3/2のエントリなんか、「【流出】等身大シリコンドール製造・販売会社の内部資料」だそうで、顧客リストが含まれていたりして、個人名晒されたら確かに破壊力は抜群な気が。

 そういやどこかで「電網恢々疎にしてダダ漏れ」というのを見かけたし。
今年は年休とって白浜に行くかなぁ。

 

落ちる理由がよくわからん

Posted on 3月 10th, 2006 in 倉庫 by apj

 この二日ほど、サーバが落ちてたわけだが……正直、落ちる理由がよくわからない。ログを見た限りではswap領域が確保できないからhttpdを殺すよん、ってメッセージが残ってその後音信不通になっている。ただ、再立ち上げして普通にデーモンを動かして、topコマンドで見ていても、まったくswapが使われていない。httpdは設定した数だけ上がってるし、blogにアクセスするとその瞬間だけ使用メモリのサイズが増えるが、それでも数秒後には元に戻り、swapはやはり使われていない。そんなにメモリが足りないようにも見えない。メモリリークしてるなら、プロセスのサイズが増えっぱなしになるとか、使用可能メモリの領域が時間が経つにつれて減っていくとかしそうなものだが……。全くログインもできない状態で止まるというのがよくわからない。とりあえずhttpdとかPHPのバージョンを上げて様子を見るか……。

上野照剛教授の定年退官記念祝賀会

Posted on 3月 9th, 2006 in 倉庫 by apj

 東京大学大学院医学系研究科医用生体工学講座の上野照剛教授が今年で定年退官なさるので、最終講義と祝賀会が開催されることになり、年休をとって出席してきた。私が博士論文の審査を受ける少し前に九州大学から移ってこられた。生体磁気の研究(磁気刺激、磁気計測)が専門で、脳を刺激したり、強磁場でコラーゲンなどの生体分子を並べたりといった話が印象に残っている。生物と磁気というと、ともすれば怪しい方に話が進みがちなのだが、科学を踏み外すことなく研究を進めてきたので、上野研究室からはたくさんの成果が出ている。
 実は、私の課程博士の論文は、最初のテーマが2年半でつぶれたこともあり、最後の1年(実質半年)の仕事をまとめたものになった。タンパク質が低分子の阻害剤などを認識したときの変化を水溶液の状態で誘電緩和測定で観測するというのがその内容である。このテーマによる実験ができた期間も短く、通るかどうかが不安だった。実際、論文提出直前に「こんな状況ですが、期日までに事務書類を回さないと留年確定なので、ダメモトで出します」と主査の神谷先生に挨拶に行ったら、後で「去年論文の体をなさないものを提出して二人落ちてたのだが、さすがにそのことを先に伝えるのははばかられた。出てきた学位論文が一応は論文の体をなしていたので良かった」と言われる始末だった。このときの副査が上野先生だった。生体と磁気の話には必ず水がからんでくるため、上野先生は磁場と水の関わりについて非常に興味を持っておられた。このため、結合水と込みで生体分子が機能を発揮しているという証拠をつかまえたいという私の論文のコンセプトをとても良く理解してくださり、好意的な審査をしていただいた。公聴会が終わった後、コメントや手直しの指示があり、上野先生預かりになった。つまり、言われたとおりに直して上野先生のチェックを受ければ審査に合格ということである。このとき、何回も本郷の医用電子研究施設(当時)の上野研究室に通って、指導をしていただき、おかげで無事に学位を得ることができた。
 上野先生は非常に人なつっこい方で、お会いした最初に「一緒に写真をとろう」と言って、そのときに居た研究室メンバーも含めて撮影が始まったのが印象に残っている。また、学位論文の直しをやっていたとき、生体磁気の国際会議の演題の審査を上野先生が目の前でやっておられ、いくつか質問された。中国とロシアに怪しい研究が多いことがそのときにわかった。何をコントロールしたのかわからない実験で、とりあえず磁場をかけてみて、結果が変わったの変化しなかったのという話のオンパレードだったからである。
 その後も、主査の神谷先生を招いての上野研のゼミに呼んでいただいたりもした。また、本郷キャンパスの近くのお茶を売っている店で、抹茶をおごっていただいたこともあった。
 二つめの学位をとった頃だったか、論文を持って、冨永教授も誘って挨拶に行ったことがある。強磁場を使ったろうそくのデモンストレーションを見せてもらって楽しい一時を過ごした。

 最終講義は、本郷の医学部本館の大講堂で行われたが、立ち見が出るほどの盛況だった。講義の後、花束贈呈があったが、花束を渡したい人がたくさんいた。受け取った花束を講義室の長い机に端から順に並べて置いていったら、机が埋め尽くされた。この花束の量=上野先生の人徳、ということなのだろうなぁと思いながら見ていた。
 祝賀会は上野精養軒にて。出席者は約三百人程か。上野先生は壇上におられたり出席者の間を回ったりで、ほとんど、結婚式の新郎状態になっていた。医学系と工学系両方からの参加者多数で、会場がすごいことになっていた。ただ、今回は、普段活動している分野が違うため、知らない人がほとんどだった。それでも、久しぶりに、ゼミでお世話になった旧神谷研の人たちにも会うことができたし、東大のCOEポスドクの人とも新しく知り合えた。とにかくこの規模のイベントになると、オーガナイザーがさぞ大変だったに違いない。

 上野教授は、東大を退官した後、九州大学で特任教授として、生体磁気や生体と電磁場との関わりについて、研究面からも行政面からも活動なさるということである。上野先生のご健康と今後の仕事のご発展をお祈りしたい。東大には12年だったということで、実はずいぶん長い東京出張だったということかもしれない。

役人の情報公開は支援する方向で

Posted on 3月 8th, 2006 in 倉庫 by apj

 asahi.comより。

経産省部長ブログ「炎上」 PSE法巡り書き込み殺到
2006年03月08日15時13分

 「わかりやすい言葉で政策を伝えたい」と経済産業省の現役部長が、役職と氏名を明示して開設したインターネットのブログが、3週間ほどで閉鎖に追い込まれた。反対の声もある電気用品安全法(PSE法)に触れたところ、書き込みが殺到したためだ。その上、ブログの更新が執務中だったことが問題視され、部長は大臣官房から注意を受けた。

 ブログは、経産省の谷みどり消費経済部長が2月1日、個人で開設した「谷みどりの消費者情報」。谷さんは東大を出て79年に旧通産省入省。環境省初の女性課長などを経て、05年から現職。

 谷さんはブログで、悪質な内職商法の問題など消費者関連の政策を紹介、経産省のホームページ(HP)への誘導を狙った。当初は好意的な書き込みが多く、読者との関係は良好だった。

 しかし、2月13日にPSE法について書くと、様子がおかしくなった。

 PSEマークのない中古家電の業者による販売を禁ずる法律で、4月からテレビ、オーディオ機器、電子楽器など259品目の中古品が対象になる。中古家電販売業者、オーディオファンらが強く反発している。

 ブログで谷さんは、この法律への理解を求めた。だが、同法に対する意見に交じり、反対派とみられる人たちから「死んでわびろ」「能なしの税金泥棒」など中傷も寄せられた。冷静な意見を含めて、書き込みは最終的に1600通にのぼった。ネット用語で言う、書き込みが殺到し、収拾がつかなくなる「炎上」状態になった。他のネットの掲示板でも話題になり、騒ぎは大きくなった。また、ブログ更新が平日の勤務時間内だったため「公務中の更新は問題」と議論は思わぬ方向に飛び火した。

 このため、谷さんは閉鎖を決断、2月19日に「閉鎖のお知らせ」を掲載し、25日に閉じた。「公務中の更新を巡り、国民の非難を浴びた」として今月3日、国家公務員法の職務専念義務違反で注意を受けた。

 谷さんは「官庁のHPは、見たい情報にたどり着くのが大変だし、広報予算も限られている。官僚言葉でなく、個人として語りかけたかった。職務中の更新は注意が足りなかった」と話した。

 こういう処分をしていると、官僚はますます情報を出さなくなるし、保身だけが得意な糞役人の天下になる一方だと思う。政策をわかりやすい言葉で現役の役人が語るなんて活動は、納税者としてはこれからもどんどんやってほしいものだ。勤務時間中にエロサイトを見たり、オクで稼ぎまくったり、デイトレしてたりってのは論外だが、広報に参加するのは職務の範囲内だろ?
 ところでPSE法だが、パブリックコメントを募集していた期間ってあったっけ?
 最近はいろんな法律を作る前のコメント募集がネット上で行われて、気軽にコメントを送れるようになっているので、その気があれば、制定されてから大ブーイングしなくても良いはずである。猛反対が山ほど届けば、お役所だって少しは考えるだろう。逆に、パブリックコメント募集時に何もなく、決まって施行する頃に猛反対、というのでは、お役所だって困るんじゃないかな。