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NHKを見損ねたのだが

Posted on 5月 10th, 2005 in 倉庫 by apj

 今日のNHKの クローズアップ現代 で、「追跡 学位売買」というのが放映されたらしい。ウェブの番組紹介は次の通り。

「金さえ払えば、誰でも簡単に博士号が入手できる」そんなEメールが今、日本のビジネスマンのもとに大量に送りつけられている。実際にキャンパスもなければ、講義もなく、学生もいない、名前だけの大学が、”学位工場”として学位を乱発、そんな違法すれすれのビジネスが波紋を呼んでいる。アメリカでは学位を買った人が政府の要職についていたことが発覚、スキャンダルにまでなった。今回、”学位工場”をアメリカで追跡取材、学位工場の実態を明らかにすると同時に、その摘発の難しさを浮き彫りにする。

 日本にも、過去に、「特許大学」というのがあって、「**博士」という称号の「使用権」を販売していたことがあった。アメリカの場合は、大学設置が日本のようにお役所の許認可行政で動いてないので、学位売買組織(ディプロマ・ミル)がある。当然、そういうところでもらった学位は就職の時の資格にも使えないし履歴書にも書けない上、州によっては公職に就くときに提示することが違法行為になる。
 ただ、この間、「欧米にはない制度」という理由で日本の論文博士制度が廃止の方向だという話が出ていた。日本の論文博士制度は、アカデミックな査読のある論文誌に数報以上掲載されていることが前提で、講義をうけていないにせよハードルはそれなりに高く、乱発とはほど遠い状態である。欧米かぶれして日本の論文博士制度をいじくる前に、学位工場をとっとと壊滅させてはどうかと思う。学位売買の広告をする行為を規制してもいいのではないか。

まあ有意義なGWだった

Posted on 5月 8th, 2005 in 倉庫 by apj

 昨日山形に戻ったわけだが、GW中はずっと実験だった。ラマン散乱なのに、カウントをためてノイズを減らさなきゃいかんとか、1つ測定するのに6時間以上かかるとか、まるで中性子散乱みたいな状態(笑)。
ちょうど、京都大のポスドクの人も来ていて、同じ部屋の別の分光器を使ってやっていたので、いろいろ議論したりしていた。とりあえず有意義なGWだった。

 それはともかく、郵便物の保管、7営業日にしてもらえないものか。GWに入った直後に届いたものが、7日の期限がきて、もうちょっとで送り返されるところだった。何とか7日目(つまり戻ったその日)の深夜に引き取りに行ったのだけど。

ゴルフをやって何が悪い?

Posted on 5月 6th, 2005 in 倉庫 by apj

 別に、私がゴルフをする話じゃない(打ちっ放しにも行った経験なしです)。そもそもGWはずっと実験とデータ処理で、遊びに行く暇なぞありゃしなかった。
 そうではなくて、JR西日本の話である。ソースは、例えばasahi.comのこことか。脱線事故直後に従業員がゴルフコンペや旅行や送別会を行っていることを、マスコミが報道している。ボーリング大会の話もあった。
 一体なぜこんなことを問題にしているのか、さっぱりわからない。普通の会社なら、送別会だって親睦会だってやってるのが当たり前だろう。『社長名で各支社に節度ある行動を求める通達を出したが、その後も催しは続いており、「犠牲者の遺族や負傷者の心情を思うと中止すべきだった」として関係社員の処分を検討している。』というのは、どう考えてもおかしい。今回の事故の原因はまだ調査中のようで、はっきりしたことはわからないが、少なくとも社員の懇親会が原因で起きたものじゃないだろう。また、社員の懇親会をとりやめたら、そのことによって輸送がより安全になるかというと、それも普通は期待できない。
 社内で誰かが事故を起こしたら、やるべきことは調査と再発防止と被害者への十分な補償だけだろう。そのために、組織のトップが休む暇も無くなったとしても、それは仕方がない。上の人たちはそれだけの権限も責任も報酬も得ているのだから。しかし、一般従業員に対して、揃って徹底的に喪に服せというのはどう考えてもやりすぎではないのか。合理性を欠くやり方で現場の行動を制限するという発想を続ける限り、今後も事故が減ることはないに違いない。気の毒な犠牲者は無駄死にに終わる。
 こういう内容を平気でとりあげて煽るマスコミのやり方は、意味の無い精神主義で物事を解決するという風潮を助長するだけで、利益が全くないように思う。何て言うか、「欲しがりません勝つまでは」とか、理屈じゃないことを人に強制して物事が実現すると思っていた戦前の一時期の状況とだぶって仕方がない。既に、労務管理が合理性を欠くほど厳しかったという報道もなされているわけで、それが事実なら、無理なく安全を確保するためにはどうあるべきかということが議論の中心にならないと困る。しかし、こういったおバカな報道のせいで、本当の問題点が埋もれてしまうかもしれない。まさかと思うが、抗議にたいするガス抜きのために、わざとにマスコミに従業員の懇親会バッシングさせてるんじゃないだろうね?

OS X Tigerの不具合

Posted on 5月 5th, 2005 in 倉庫 by apj

 実験の合間にTigerを使っていたのだが、一番派手な不具合は印刷ができなくなったこと。
共同研究先のお茶の水大の、OKI Microline 14n と、HP buisness inkjet 2300nの両方ともだめ。印刷を始めて数秒で「ジョブを停止しました」と表示されて勝手に処理をやめてしまう。プリンタ設定ユーティリティから、プリンタのリセットを行い、2300用のドライバをインストールすると一応動くことは動くが、上部マージンを無視してくれたり、日本語が文字化けしてみたり。IgorProからの印刷ですが。

連休中なのでかき入れ時で実験してるわけだが

Posted on 5月 4th, 2005 in 倉庫 by apj

 連休中なので、かき入れ時だしってんで実験だの溜まってるデータ処理などしてるわけだが。またまた香ばしいニュースを見てしまった。

博士号は得たけれど「ポスドク」激増で就職難てな記事が出た。例によって2ちゃんねるでも3スレ目が立ってる。

博士号を取得したものの、定職に就けない「ポストドクター」(ポスドク)が、2004年度に1万2500人に達したことが、文部科学省が初めて実施した実態調査で明らかになった。2003年度は約1万200人で、1年間で約2300人も増えている。

 年齢別では約8%が40歳以上で“高齢化”が進んでいる。大学助手など正規の就職先が見つからず、空席待ちが長引いていると見られる。さらに、社会保険の加入状況から推定すると、常勤研究者並みの待遇のポスドクは半数程度しかいないと見られ、経済的に苦しい状態も裏付けられた。

 政府はこれまで、国内の研究者層を厚くするため、大学院の定員拡大などポスドク量産を推進してきた。しかし、研究職はさほど増えておらず、その弊害が出た形だ。多くは研究職志望で進路が少なく、企業も「視野が狭い」などと採用に消極的で、不安定な身分が問題化している場合が多い。

 ◆ポストドクター=博士号(ドクター)を取得した後、専任の職に就くまでの間、大学などに籍を置いて研究を続ける若手研究者。公募型の研究費を得たり任期付きで給与をもらったりして生活している例が多い。

 今年の3月上旬の日経新聞にも、大学院重点化はほとんどバブルだって話が出てたし。文部科学省は国家予算で失業者を養成するつもりなんだろうか。いつまで、大学院生(特に博士後期)大量生産の政策を続けるつもりなのだろう。

 そういえば、私が博士号を取った直後で既に博士のレベル低下は起きていたな。とくに、軽部研は留学生には甘かった。
ケース1(韓国人留学生の場合):3日に一度はピペットのチップいれた箱を床に落とす。装置の説明するからと言っても全くやってこず、本人曰く「説明きかなくてもできる」。で、見事にマニュアル無視して装置を壊し、もうちょっとで爆発事故で周囲はガクブル。生化学の実験なのに、全然別の人が調整したバッファを勝手に使って、「pHが合ってなかったから酵素が壊れた」と激怒。実験の途中で私が使ってたメタノールの瓶にわけわからんピペット突っ込もうとしたから怒鳴りつけたら、「早く持っていかないと酵素が失活する」……ってお前、実験始める前に何で用意しとかへんのかと。こんな状況なのに「学位をとさなかったら国際問題になる」の教授の鶴の一声でスタッフが学位取らせる下働きをすることに。何とか学位はとったけど、後から同じ留学生が激怒してたよ。「あんなのと一緒にされたくない。同じところで学位を取ったなんて言ったら自分の信用まで落ちる」って。
ケース2(中国人留学生の場合):JIS法のBOD測定の式を勝手に変えて、同じ試料分析してる企業の研究員の人と一桁違う値を出してたっけな。プログラムが組めるとか何とか言って私が組み上げた測定装置のパソコン持っていったが結局まともに動かなかったし。こいつも学位をとった。その後は知らん。
ケース3(某日本人の場合):博士で先端学際工学に。で、そこそこの国立大の任期付きの助手になったが、緩衝液のpH調整ができず(繰り返すが生化学の研究室の筈だが)、学生に馬鹿にされて出勤してこなくなってフェードアウト。こいつのその後も知らんな。
 大体、先端学際の社会人枠はほとんど面接試験しかないから、知識無くても入れる。修士から直接はいるのに、そういう試験で潜り込む時点で終わっとる。で、入ってから苦労する。あの頃の軽部研は、教授の思いつきで下が振り回されていたから、学位論文主査=指導教官、の効果で学位取得にこぎつけても、結局知識も技術も上がらないままになる。

OS X Tigerにしてみた。

Posted on 5月 3rd, 2005 in 倉庫 by apj

 初日に買いに行ってバージョンアップ作業をするほどの熱意は無かったが、本日、手元のMacを、OS X Tigerにしてみた。データの移行をやりたくなかったので上書きアップデート。私の場合、システム変更でこけてもらうともうどうにもならない生命線が2つある:1)Air H” AH-F104U 2)Palmとのhotsync(Missing Sync4利用)。今使っているPowerBookG4 14.5inchは怖くて最初に上げられないから、予備機のPowerBookG4 12inchにまずインストールした。で、モバイルがちゃんと接続できて、HotSyncもできることを確認してから、本番の14.5inchをアップグレード。かかった時間は2時間弱というところか。
 最初にTeX文書コンパイル、dvi表示、pdf変換が無事にできたことを確認。Kacisマイノート2とEudora Proも正常動作することを確認した。なお、ATOK17のアップデータは前もってダウンロードしておいて、OSを入れた直後に実行した。
 今のところ目立った不具合はないが、ファイルタイプとアプリケーションの関連づけが失われたらしく、「***は初めて***を使って開かれようとしています。***で開きますか」といった種類のメッセージが頻繁に出る。気にせず、普段使うアプリケーションを選べば次からはきいてこなくなる。
 で、相変わらずHotSyncが謎挙動している。palm側の第二アドレスに登録したものがHotSyncでデスクトップ側に反映されないとか、アドレスの同期パーミッションエラーが出まくるとか。どうも、デスクトップ側でアドレスを編集すると、次のHotSyncでこけるみたいだが、まだどういう条件で起きるか積めていない。昨日、予備機の方で試した時は、従来の日本語パスの下のファイルではなく、新たに英語パスの下にデスクトップのファイルができて、そちらと同期がとられるがエラーは出ないことまで確認したのだが。これはOSを上げる前からなので、MissingSyncの問題と思われる。

健康のためなら死んでもいい……のか?

Posted on 5月 2nd, 2005 in 倉庫 by apj

妻殺害容疑で74歳逮捕…健康食品の購入巡り口論だそうで。

埼玉県警秩父署は2日未明、同県秩父市下影森、飲食店経営新井金次容疑者(74)を殺人の疑いで緊急逮捕した。
 調べによると、新井容疑者は1日深夜から2日未明の間、自宅居間で妻のたけさん(73)と口論となり、たけさんの頭を木製の置物(長さ約40センチ)で数回殴り、ズボンのベルトで首を絞めて殺した疑い。
 新井容疑者から連絡を受けた近くに住む弟(68)が、血を流して倒れているたけさんを見つけて110番通報。駆け付けた同署員に、新井容疑者が犯行を認めたため逮捕した。
 新井容疑者はたけさんと2人暮らし。調べに対し、「妻が高額の健康食品を買ったので口論となり、カッとなってやった」などと話しているという。
(読売新聞) – 5月2日12時17分更新

 何ていうか、これで健康のことなんか気にしなくても済むようになって、ある意味問題が解決したわけだが。
 去年の後期から、健康情報を判断するフローチャートなんてのを講義で紹介しているわけで、この手の馬鹿妻が出る可能性を少しでも減らせればと思う。

祝日で休みなので……

Posted on 4月 29th, 2005 in 倉庫 by apj

 東京に出てきてスーフェス見てきた。特に買うものは無かったが、模型の技術とかアンティークとかを眺めて楽しめた。次回は10月2日だそうで。
 ブラックジャックのフィギュアがあって、ちょっと心を動かされたが、コートの裏側をそっと覗いて、お約束のメスが仕込まれてなかったのでスルーした(笑)。

大変な脱線事故になっているが……

Posted on 4月 26th, 2005 in 倉庫 by apj

 兵庫県尼崎市のJR福知山線で快速電車が脱線した事故だが、時が経つに従って被害のすさまじさが明らかになってきている。まだ電車に閉じこめられてる人がいるようだが、生存者の反応確認できずということで、死者の数はまだまだ増えるだろう。この分だと100人を超えるかも知れない。とにかく、亡くなられた方の冥福をお祈りすると同時に、怪我をされた方の回復と事故原因の究明を遠くから望むばかりでさる。
 原因はまだ調査中ではっきりしないとのことだが、私鉄との競争で労務管理が無闇にきびしいとか、リストラで熟練者が居ないと言った問題が背後にあるといった指摘がネットのあちこちに出ていた。
 で、業種を問わず、実は日本全体がちょっと恐ろしいことになりつつあるんじゃないかと思った。確かに、リストラで一時的に利益を上げている会社は多いのかもしれない。が、事故が起きたときの損害賠償まで考慮した上で、リストラすべしという結論を出しているのだろうか。だいぶ前に、銀行のオンラインシステムの品質をどこまで上げるかという問題で、2年に一度だかの頻度で出るような不具合なら、それをつぶすためにプログラム開発にコストをかけるよりも支店長に頭を下げさせた方が安い、というのを読んだことがある。じゃあ、同じ論法を、給料の高い熟練者を追い出すというやり方に適用したらどうなるのだろう。熟練者を追い出して事故につながりかねない労務管理で利益を出したとして、そのことが原因で何年かに一度おきる大事故まで考慮に入れて、損害賠償よりもリストラで得られる利益の方が多いという結論なのかと。経営者がそこまで考えてリストラが良いと判断しているのなら、対策は、懲罰賠償を認める制度を作って、事故で企業がかぶるリスクを上げるというのが解決策の一つになりそうに思う。経営者がそこまで考えていないのだとしたら、JRだけでなく他のいろんなところで被害発生→損害賠償の経験を積んで、学ぶ以外にないのかもしれない。私としては、安全が確保される社会に住みたいと思っているのだが、現場にしわ寄せが来るようなシステムが至るところにあっては、それもおぼつかないだろう。

不当逮捕って言われてもだな……

Posted on 4月 25th, 2005 in 倉庫 by apj

 午後イチで講義があるんで、早めに昼食をとりに行って、建物を出てきてみたら、演説してる奴が居た。「不当逮捕」とか書いた立て看の前でやってたんで、まあ抗議をしてるんだろう。別に、昼休みに演説するのは自由だと思うが(ちょっとうるさいけどね)、こんなところでやってパフォーマンス以上の意味があるのかが激しく疑問。
 大体、大学には人を逮捕する権限なんか無いので、不当逮捕だと抗議されても、そもそもどうしようもないわな。文句があるなら警察の前でやるか、裁判所の前ででもやってくれと。山形の場合、どっちも大学からそう遠くないところにあるし。大学会館の前なんてのは、場所間違えすぎだな。つか、虚偽告訴は立派に刑法に触れるし、民事上も不法行為で追究できるはずなんで、学内で演説なんて暇なことをしてないで、文句があるならとっとと大学を訴えろと。
 弁護士費用のカンパが欲しいのだったら、もうちょっと状況がわかるような説明をしないと、この不況のご時世、誰も金なんか出さないと思うぞ。

 なお、不当かどうかはともかく、誤認逮捕というのは誰にでも起こりうるし、そのときの対策としては当番弁護士という制度があって、普段相談できる弁護士がいない人の緊急の相談を受けてくれる。