杜撰な削除要求が来たので対応しました

※追記や修正をしているので、二回目に来られた方も、ざっとみていただけると嬉しいです。

===============================================

こんな削除要求が来ました。

 長くなったので要約すると、Webメディアの運営等をしている株式会社NOMALの取締役の近藤氏が、過去の記事の監修や変更のあり方について批判した記事(メンヘラ.jpによる、但しその内容は事実に反すると主張)のURLをツイートしたもの(記事本体は削除済みで、ツイート中に書かれたURLを見に行っても何も出ない)を削除させるために、代表者名も示さず、気軽に他人に向かって、法的措置を検討するだの損害賠償を請求するだのと言ってる割には、削除要求の文書の内容が相手かまわず同じ(コピペで送ってるとしか)、で、下手するとそういう訴訟の予告って正当な権利の主張であっても脅迫になる可能性があるのに(ド素人の個人ならともかく)会社の取締役がようやるわ、という案件です。ツイート中に会社名も会社がやってるサイトなどの情報も無く、リンク先が削除されてツイート単独では会社と全く結びつかなくなってから10ヶ月後のことでした。他人に訴訟をちらつかせる場合はちゃんと法律家を通した方が安全ですよ。

運営者御中

突然のご連絡、誠に恐れ入ります。
株式会社NOMAL取締役Reme運営責任者の近藤雄太郎と申します。

以下、Twitterの@apjというアカウントのプロフィール欄に本ページへのリンクがあったためご連絡いたします。
@apjというアカウントとご関係がない場合、恐れ入りますが本メールを削除ください。

以下用件となります

Twitterの@apjというアカウントにて投稿されているURLの至急削除をお願いいたします。
https://twitter.com/apj/status/983684325743837184

【侵害された権利】 名誉毀損
【希望する対応】 削除・謝罪文掲載

本件に関しましては、以下のお知らせにもございますとおり、メンヘラjp側とは弁護士を介して合意書を締結しており、
当社に対して事実に反する情報が掲載されたとして、メンヘラ.jp側にてすでに謝罪広告が掲載され、記事や当該投稿は全て削除されております。
https://reme-nomal.com/wp-content/uploads/press/180820press.pdf
https://twitter.com/wakari_te/status/1028883884996407296
https://web.archive.org/web/20180815231818/https://menhera.jp//

また、本件に係るはてはブックマーク・アメーバブログ・NewsPicks・Twilog等に転載された同様の記事に関しまして、
はてな社・サイバーエージェント社・ユーザベース社・Twilogでは既に削除対応されており、
貴殿におかれましても同様の対応を速やかに行っていただけますよう、よろしくお願いいたします。
https://b.hatena.ne.jp/entry/menhera.jp/5858
https://b.hatena.ne.jp/entry/menhera.jp/5806
https://ameblo.jp/inemuri-neko-1219/entry-12367352123.html
https://newspicks.com/news/2947444

当該投稿の掲載が続く場合、本件担当の弁護士と協議の上、
運営者の情報開示請求および損害賠償請求などの法的措置を検討します。

当方としましては、法的措置を取らず、速やかな解決を希望します。
直ちに当該記事の削除・謝罪文掲載をお願いいたしたく存じます。

9月15日までにご返信・ご対応いただけない場合、法的措置を含めて検討させていただきます。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。


CML admin

http://www.cml-office.org であなたが管理するサイトについてフィードバックが送られています

送信者名   : 近藤雄太郎
メールアドレス: yutaro.kondo@nomal.jp

 今回はとりあえずツイートを消しますが、こういう削除要求をしてくる相手は個人的にはいろんな意味で要注意と思うのでメモしておきます。今回、消した理由と、なぜこの削除要求が要注意なのかは以下で説明します。

 上記リンク中の合意書によると、事実に反する、とされているのが「専門家の監修を受けた後でリライトしていた」ということとなっています。私のツイートにもその内容が入っていたので、事実に反する、ということになるのでしょう。しかしこのことは、合意書を読まないとわからないようになっています。他人に向かって名誉毀損を主張して法的措置をちらつかせていながら、名誉毀損にあたる部分を全く特定せず、表現のどの部分かは自分でリンク先の文書を読んで調べろ、という、随分と手抜きで雑で横柄な削除要求です。法的文書としては紛れもなく欠陥品です。とはいえ、リライト云々の部分が事実摘示だと言われたら多少面倒かもしれません。私の書いた残りの部分は、専門家も気をつけなければいけないという内容で、こちらは意見論評であり、特定の誰かの社会的評価とも結びついていませんから、名誉毀損とされることはないだろうと考えます。

【追記2】のための参考画像

 (なぜ10ヶ月も経ってから?ということについて)議論を追加することにしたので、参考までに、削除直前のツイートのスクリーンショットを示しておきます。リンク先URLは削除済みですし、リライトは無かったということもこのブログ記事からは読み取れるので、出しておいても誤解されるおそれは無いと考えます。

Tweet983684325743837184

(【追記2】用の資料画像終わり)

とはいえ、これだけのメールを送ってきたわけで、もし私が削除しなかった場合、一体どういう争いをするつもりなのかが疑問なので、少し検討しておきたいと思います。

リンク先が削除済みなので、今となっては何の話だったかわからないのですが、当時は、まず、welqという医療系サイトがあって、内容が不確かであったため批判が起きて騒動になったというのが先にありました。その後、別のサイト(=近藤氏の会社が運営していたサイト)でも似たようなことがあって、その批判をメンヘラ.jpが書いたところ、近藤氏と揉めたということのようです。このときは、批判の内容が、監修の後で記事を書き直していたというもので、それを信じて、記事中のツイートボタンか何かをクリックしてコメントをつぶやいた私のところに削除要求が来たという展開です。

まず、事実摘示による名誉毀損の免責要件は、
1.「事実の公共性」つまり表現が「公共の利害に関する事実」であること
2.「目的の公共性」表現の目的が「もっぱら公益を図る目的」であること
3-1 「真実性」摘示事実が真実であると証明されること
 または
3-2「真実相当性」摘示事実が真実であると信ずるについて相当の理由があること
です。真実性と真実相当性の判断基準時ですが、真実性については事実審の口頭弁論終結時に判断されます。真実相当性については、名誉毀損の行為時にどうであったかで判断されます。

 専門家の監修が必要な内容の記事で、しかもそれが公開され広く読まれる状況であれば、記事の内容の精度は多くの人に影響します。従って、内容の信頼度について記述したり議論したりすることは、「公共の利害に関する事実」と主張しても通りそうです。同時に、話題を取り上げて注意喚起をすることは、公益目的といえる(その行為を通して特定の誰かを中傷するといった目的でない限りは)ので、1,2は問題無くクリアでしょう。

 3−1を争うのは難しそうです。メンヘラ.jpの運営者が、間違いを認めたらしい内容で合意してしまっている上、「甲は、本件に関する事項のみならず、今後、その媒体を問わず、「Reme」、乙、及び杉山 崇臨床心理士に関し、第三者に対する情報の提供を含むその他一切の情報発信を今後行わない。」とあるので、事実自体を争うだけの証拠を、私のような第三者が入手できる見込みはほとんど無さそうだからです。

 すると問題は3−2です。私は、メンヘラ.jpの記事を信じてツイートしたわけですが、この記事というかメディアの信頼度がどうであったかということが問題になりそうです。普段、きちんと取材をして裏付けのある記事が載ることで知られている新聞や雑誌であれば、「記事を信じました」と主張した場合、相当の理由ありと認められるでしょう。ところが、ウェブメディアの信頼性はピンキリです。従って、「メンヘラ.jp」はそもそも信頼できないので、監修後にリライトをしていたという記述を信じたことに相当の理由があるとはいえない、という主張も成り立ちそうです。事実摘示の名誉毀損で争うとしたら、この部分になるのではないかと考えます。

 つまり、今回ツイートを削除したのは、3の立証が面倒になると考えたからです。もし、事実摘示がなく、「専門家も気をつけなければいけないということか。(URL)」のような内容で書いていたら、確実に争う方を選んでいました。見に行った先のURLの中身が既に削除されていて、ツイート単独では何の話かわからない場合に削除する理由がないからです。【追記2】のために、削除前のスクショを画像で示しました。ツイートの中には、株式会社NOMALもサービスの名称もありません。真実相当性が微妙な内容だが特定の誰かとの結びつきが切れて(ネットから結びつける情報も削除されて)10ヶ月が経過していて、削除要求を出している会社が自ら公開を続けている合意書によってのみ推察が可能(名誉毀損を主張する側が名誉毀損の成立に手を貸す形になっている)という場合に、どういう争いになるかは、知りたいところでもあります。ついでに、内容が削除済みのURLを入れた、元のタイトルは含まない観測用のツイートも行いましたから、どうやって削除要求の対象を見つけているのか手がかりが得られるかもしれません。

 この削除要求が要注意だというのは、出し方に問題があると考えているからです。

 上記の3の立証ができなさそうなので、監修後リライトしたという指摘がが誤解に基づくものだと言われればその通りかもしれません。しかし、私のツイートの後半部分は、「専門家も気をつけなければ」というものです。株式会社NOMALを名指ししたわけでもなく、ことさら株式会社NOMALを中傷するものではないし、中傷の意図が読み取れるものですらなく、監修を引き受ける場合に専門家は気をつけようという趣旨のものです。私のツイートに事実でないことが含まれていることが問題なら、合意書の該当箇所を示し、リライトを行っていないので事実に反するから、ということだけ述べれば十分じゃないかと思うんですよ。

 ところが、株式会社NOMALの近藤氏が送ってきた削除要求は上記の通りです。他人に向かって交渉の最初に、他所も消させたという「戦果」を誇った挙げ句に、名誉毀損だ損害賠償だと、それっぽい用語を並べ立てる内容で、場合によっては脅迫になりかねないシロモノです。

 「本件に関しましては、以下のお知らせにもございますとおり、メンヘラjp側とは弁護士を介して合意書を締結しており、当社に対して事実に反する情報が掲載されたとして、メンヘラ.jp側にてすでに謝罪広告が掲載され、記事や当該投稿は全て削除されております。」などと書かれても、そんな他人の間の合意なんか私は知らんがな、と言うしかありません。民事で合意した内容というのは、第三者には効果を及ぼさないのが原則でしょう。弁護士を介したとありますが、弁護士はそういった説明は全くしなかったのでしょうか。また、この常識を知っていれば、メンヘラ.jpとの合意文書を会社として晒しておく、ということの意味がわからなくなります。

 この削除要求は、随分と杜撰な削除要求です。おそらく、メンヘラ.jpの元の記事に関連した言説には、記事本文を引用したもの、私のようにコメントをつけてツイートしたもの、特にコメントせずにツイートしたもの(記事タイトルぐらいしか入っていない)があるはずです。これらは内容も性質も異なるのに、テンプレで削除要求を送りつけるというのは、いかがなものかと思います。なお、テンプレと判断したのは、記事そのものを転載していない私のツイートに対して、転載したものが削除済み、などと、あてはまらないことが書いてあるからです。削除を求めたい内容をきちんと確認していれば、削除要求がこんな内容にはならないはずです。ですから、コピペして、削除させたい内容を確認せず機械的に送りつけていると判断しても、そう間違いではなかろうと考えます。

 ついでに言うなら、機械的に、他人に対して法的措置を言い出すのはどういう人物か、という問題も含んでいると考えます。内容が事実と違うということだけ普通に説明すれば良い場面で、弁護士がどうの、賠償がどうの、と言い出すというのは、やはり違和感があります。普段からそういう行動パターンなんじゃなかろうかと疑いたくもなるわけです。

 名誉毀損で争うつもりなら、どの文言が名誉毀損なのか(まさかリンク先が削除済みのURLが、というつもりはないでしょう)特定し、事実摘示で争うつもりなのか意見論評で争うつもりなのかぐらい書いて貰わないと、こちらとしても検討のしようが無いわけです。つまり、私に上記のような検討をさせている時点で、他人に向かって名誉毀損で法的措置をちらつかせるのは杜撰だといえると思うんですよ。真面目に訴訟することを考えずに書いたのではないか、と思うしかなくなるんですね。本来なら、どの部分が名誉毀損か特定せよ、と木で鼻をくくった返事をするところなんですが、今回は「サービス」でコメントを書いてみました。

 なお、「専門家による監修前の記事を誤って一時的に公開してしまっていた」ことを近藤氏側も合意書の中で認めており、そうであるならば、リライトと誤認される状況を自ら作り出したことも確かなわけで、誤認の原因を作ったくせに、専ら専門家への注意目的で書いた私に謝罪まで要求するというのは、一体どういうつもりなのか疑問です。近藤氏のやり方はバランスを欠いていると思います。ですから、削除はしても謝罪はしません。

 もう1つ気になることは、合意書の中身です。私のツイートで元記事の内容を示すものは、リライトがあったということか、という一言だけです。記事タイトルも入っていましたが、タイトル中に株式会社 NOMALの名前も近藤氏の名前も登場せず、リンク先URLの内容は既に削除済みです。つまりツイート単独では、もはや株式会社NOMALに結びつく内容ではなかったのです。ところが、株式会社NOMALが公開している合意書とむすびつけると、私のツイートは株式会社 NOMALと結びつけることが(丁寧に探せば)できるかもしれません。黙って内容だけ消して、当事者の間でだけ今後○○に言及しないことを決めるだけで良かったのに、わざとに合意書にリライト云々を残すことで、削除の範囲を拡大したように見えます。せっかく削除させたのに自分から広め続けて一体どうするんでしょうか。

 また、近藤氏は弁護士がどうの、損害賠償がどうの、と言っているけれど、実はメンヘラ.jpとの間ですら法的紛争は全くしていないのではないかという印象を持ちました。この状況でもし法的に争ったとすると、記事のアップをミスしただけなのに監修後にリライトを繰り返したという事実無根を書いたのはけしからん、と主張する側が原告つまり甲(近藤氏の会社)、訴えられる側のメンヘラ.jpが乙、ということになります。仮に、裁判所でいろいろやった後、和解案として、合意書や謝罪文が作られたとした場合、その甲乙が逆になることってあるんでしょうか。絶対無いとは言わないけど、普通は争った時の甲乙のままで作るものじゃないのでしょうか。このへん、実務がどうなっているか知りたいところです。弁護士が間に入っていたら、こんな甲乙逆の書類は出来上がらないんじゃないかとも思うので、「弁護士を介して」とあることがにわかに信じられません。私は普段の甲乙のつもりでで合意書を読み始めたら、甲が「相手方」のメンヘラ.jpで、乙が「当社(近藤氏の会社)」となっていたので、ちょっとびっくりしました。削除要求の方は、いかにもすぐに訴えてやるっぽい雰囲気を醸し出しているのに、先に争ったはずの相手との間で甲乙が逆ってどういうことよ、と。裁判所の事実認定の結果合意書に至ったのではなく、私に対してしたように、法的措置をちらつかせた結果、メンヘラ.jpが折れただけじゃないのかと疑いたくもなります。訴訟をちらつかせて言う事をきかせることは、脅迫あるいは強要とされる場合があります。ということで、もし法的措置をとっていたのなら、裁判所と事件番号を知りたいところです。訴訟資料閲覧しに行きますので。そうすれば事実関係がある程度ははっきりすると思います。

 もし、同様の削除要求を受け取った方がいらっしゃいましたら、情報をいただけるとありがたいです。削除要求されたものがどういうものであったか、たとえば、本文転載あり・記事タイトルとURLのみ・URLのみ・一部引用したオリジナルの記事、といった区別を知りたいところです。

 もし、この記事にまで削除要求を出されるのであれば、一度、きちんと弁護士に相談してからにすることをお勧めします。他人に向かって訴えるぞと圧力をかける内容をコピペで送りつけるような人には、まともな法的交渉は無理でしょうから。なお、削除要求を出したこと自体やその内容を批判や議論の対象にするな、とは主張できないと思いますよ。引用した削除要求も、弁護士のチェックを受けてから出していたら、おそらくこんな内容にはならなかったでしょう。

 業務内容がウェブ系の情報関連企業やコンサルを掲げているのに、ウチのウェブフォームからの連絡で発信者情報の開示請求、って言い出した時点で申し訳無いけど吹きましたが。

【追記】

 他にも同様の削除要求を受け取った方(@monyotanoさん)がいらっしゃいました。最初、Facebookで見たような気がしたのですが、twitterの方でした。これで、コピペで削除要求をばらまいているという裏付けが一つ増えました。

 さらに削除要求をされた人がいました。 https://twitter.com/samepacola/status/1172206392607821824

 あともう一人確認できました。

 それで改めて気づいたのですが、この削除要求の不審な点は他にもあります。@monyotanoさんのところに連絡があったのが、12日の午後9時頃のツイッターDMだそうです。私のところに削除要求のメールが来たのは、2019年9月13日の0:12です。メールのタイムスタンプがこうなっていました。要求自体は、ploneで作ったサイトのトップのお問い合わせから送られていて、このお問い合わせフォームはウェブフォームで入力するとメールが飛ぶようになっています。入力からメールが来るまでの時間遅れは殆ど無いと思います。フォーム入力を受けて同じサーバー内でメールを送るだけですので。つまり、私と、@monyotanoさんのところには、あまり時間をおかずに削除要求が出されたことになります。

 ここで、設定された期限を見ましょう。「9月15日までにご返信・ご対応いただけない場合、法的措置を含めて検討させていただきます。」とあります。ところが、13日は金曜日なので営業日だとしても14日は土曜日、15日は日曜日です。ついでに16日は敬老の日で祝日です。業種によっては土日営業のところも増えていますが、社会通念として、会社間の連絡などは営業日つまり月〜金に行うものでしょう。プロ責法でも対応には七日の猶予があります。その半分以下の3日という日数を指定し、しかもうち2日は世間的には休日です。これでは、削除させたいのか、わざとに休日を当てて対応できないようにしておくことで、対応が無かったことを口実にどうしても訴訟したいのか、さっぱりわかりません。

 まあ、たとえば、現在進行形でものすごい誹謗中傷がどんどん行われていて気になって夜も眠れませんおかしくなりそうです、といった状況なら、短い期間で対応を、となっても理解できます。ところが、株式会社NOMALとメンヘラ.jpとの合意が成立したのが、合意書の日付によると2018年11月5日なんですね。一応削除を求められる状態になり、かつ、私のツイートが株式会社NOMALと結びつかなくなってから、10ヶ月も放置しておいて、今頃になって1営業日2休日以内に対応せよ、と訴訟をちらつかせてまで急がせるのは一体どうしてなのでしょう。これ、裁判所で、そもそも提訴自体が目的でわざとにやっていたのでは、と指摘したら、裁判官はどう判断するでしょうかね。

 IT系企業の勤務時間が不規則になるのはよくあることだとしても、日が変わる頃に連絡してきて、休日を含めて相手に対応を求める、って、普段一体どんな営業をしている会社なのでしょうか。私、これまでにいろんな中小企業ともお付き合いさせていただいておりますが、こういう日程で相手に対応を要求してくる会社とは、これまでに出会ったことがありません。

 ちょっと気になったので、会社を検索してたら、ここが引っかかりました(https://nomal.jp/company/)。以下の引用は見やすくするため、改行位置などを変えてあります。

社名 株式会社NOMAL NOMAL. Inc
本社 〒164-0002
東京都中野区上高田1-2-39 Nハウス2F
設立日 2015年7月10日
資本金 5,000,000円
代表取締役 松本 祥太郎
取締役 近藤 雄太郎 平山 美聡
従業員 12名(正社員・アルバイト含む)
電話番号 03-6455-3107
FAX 03-6701-7106
E-mail info@nomal.jp
許認可 プライバシーマーク(登録番号 第10862682(01)号)
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可番号 13-ユ-309553)
関連会社 株式会社つくろう堺市民球団

 本店所在地の記載もあります。ところで、会社って、代表者の名前で訴え、訴えられることができるんですけど、会社概要によると、近藤氏はただの取締役です。代表者でもない取締役が、他人に対して、提訴を予告するような連絡を寄越すって一体どういうことなのでしょうか。近藤氏の名前では、株式会社NOMALは私を訴えることが制度上できません。

 また、メンヘラ.jpとの合意書にも、代表者の名前が出ていませんし、会社の本店所在地すら書いてありません。普通は、こういう合意書を交すなら、確定日付以外に、会社の本店所在地、代表者名といった登記情報を書いて、代表者印でも押したものを作って双方当事者で署名して1部ずつ保管、といった形で取り交わすものだと思ってました。弁護士を介して文書を交わしたのに、こんな出来になるものなのですか。こういう文書を見てしまうと、コンプライアンス的にこんなので良いのかとか、まあいろいろと引っかかります。そしてこの会社は、脅迫になりかねない「訴訟の予告」を、平気で他人に送りつけてくる会社であることがはっきりしました。そうなると、メンヘラ.jpと合意書に至るまでにも多分同じことをしたのだろう、と考えるのはうがち過ぎでしょうかね。

 同じページに事業内容も書いてありました。

事業内容
■企業向け
社員のメンタルケアサービス「Reme」の運営
採用コンサルティング
有料職業紹介事業(厚生労働大臣許可番号13-ユ-309553)
オフィスレイアウトコンサルティング
採用アウトソーシング
人事コンサルティング
SEOコンサルティング
Webサイトの企画・制作・運営・コンサルティング
Webマーケティングソリューションの開発・提供
会社案内・採用パンフレットなどの紙媒体の企画・制作
■個人向け
オンラインメンタルヘルスサービス「Reme」の運営
アート通販事業「Wasabi」の運営
就活支援メディア「PJS」の運営
■大学・教育機関向け
キャリアデザイン講義講師

 私が受け取ったメールを見た限りでは、コンサルティング事業をしている会社の交渉手段が、訴訟するぞという圧力をコピペで手軽にばらまく、いうことのようです。既に同様の訴訟をちらつかせたメールを他に3名の方が受け取っています。もっと他にも居るかもしれません。この会社に仕事を頼まれる方は、私が引用したメールでの取締役の書きっぷりを確認の上、何かトラブルがあった場合にどういう種類の交渉をする会社か、よく理解してから発注された方が、無用の面倒事を避けられるのではないでしょうか。

【追記2(2019/09/15)】

 削除を求められる状況になってから10ヶ月も放置しておいて、なぜ今頃、と引っかかっていたのですが、まさか、橋下vs.岩上のこの件にヒントを得たんじゃないですよね。

「リツイートは賛同行為」橋下氏への名誉毀損、ジャーナリストに賠償命令 大阪地裁判決
毎日新聞2019年9月12日 15時20分(最終更新 9月12日 20時30分)
ツイッターで他人の投稿を引用する「リツイート」で名誉を傷つけられたとして、橋下徹・元大阪府知事がジャーナリストの岩上安身氏に慰謝料など110万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は12日、33万円の支払いを命じた。末永雅之裁判長はリツイートについて「投稿に賛同する表現行為」として、名誉毀損(きそん)に当たると判断した。

 これを元に他人に訴訟をちらつかせる行動がどれほど軽率かつ不勉強を意味するものであるか、説明しておきます。

 まず、大阪地裁なので一審判決で、報道により判決が9月の12日です。私や他の人達が近藤氏から削除要求を受け取ったのと同じ日です。日本の裁判は三審制ですので、控訴審があり、一審判決が覆る場合があります。控訴期間は、第一審判決正本が送達された日の翌日から起算して2週間です。敗訴した岩上氏が控訴しなければ2週間後に判決が確定します。岩上氏が、控訴すれば、控訴審が終わって判決書を受け取った日の翌日から起算して2週間が上告の期間となります。期間内に何もしなければ控訴審の判決が確定します。さらに上告すれば、最高裁まで上がり、最高裁の結論が出て、初めて裁判所の判断が確定することになります。

 RTだけでも名誉毀損になるという報道がされたのは、まあそういう判決が出たことは事実なのでかまわないのですが、重要なことは、この判決が9月の12日や13日ではまだ確定していないということなのです。したがって、この判決を根拠に、9月の12日や13日に何かのアクションを起こす、というのは、控訴のことを忘れているので拙速の極み、ということになります。ですから、もし、株式会社NOMALの取締役の近藤氏が、この件に関する報道を見て、「削除要求訴訟予告付きコピペ文書」を送ってきたのだとすると、コンサル会社の取締役ともあろう人が、常識的な裁判制度の理解すら全く欠いていることを意味するわけです。これは、会社の社会的信用にとってかなりまずいでしょうね。

 判決というのは裁判所が何を事実と認定したかによって変わってきます。当事者に渡される、判決を書いた文書の中に、双方の主張と裁判所の認定した事実が書かれていますので、読めばわかります。橋下vs.岩上事件は、ざっと検索した限りでは、判決の文書全文を見つけられませんでした。したがって、この判決のもとになった認定事実は今のところ不明です。不明なのではっきりしたことは言えないのですが、常識的に考えるならば、RTを目にした人の数のみで決まるとも思えず、前後のツイートとの関連や、当該ツイートが専ら誰かの評価を貶めたり侮辱したりする目的でなされていたかとか、普段から執拗に攻撃していたか、といったことも考慮されるはずなのですね。そのへんの事情をきちんと読んでからでないと、確定した後であってもその判決を根拠に何かをする、というのは無理があるわけです。ですから、もし、橋下vs.岩上の報道しか見ないで「削除要求訴訟予告付きコピペ文書」を送ってきたのだとすると、コンサル会社の取締役が、判決をどう扱うかを知らない、あるいは内容を説明してくれる人に相談もできない、ということになって、やはり会社の社会的信用に関わりそうです。

 以上の理由から、コンサルを主な業務とする株式会社NOMALの取締役の近藤氏が、橋下vs.岩上事件の未確定の判決の報道を根拠に、上で引用したようなメールを出されたのではないことを私としても願っているところです。

 このあたりのことは、このブログ記事について裁判所で争うことになったら、尋問等で直接ご本人にお訊きする機会もあるかと思います。会社の名前も取締役の名前も入っておらず、リンク先が消された後では「専門家の監修後に書き直されることが過去にどこかであったので専門家は注意しましょう」ということしか意味しなくなって10ヶ月経ったツイートについて、株式会社NOMALの取締役が訴訟まで予告して削除要求してきたわけです。そのツイート(【追記2】参考画像参照)に比べると、このブログ記事は、削除要求の文面が原因で、株式会社NOMALの社会的信用について直接疑念を表明する結果になってしまっていますので、確実に提訴していただけるものと期待いたします。裁判所での尋問であれば、宣誓もしますので、なぜ10ヶ月後にいきなりこんな削除要求を送ってきたかについても、きっと正直にお答えいただけることでしょう。

 なお、発信者情報開示請求は不要です。とりあえず代理人弁護士が決まったら、削除要求を送ったのと同じウェブフォームから、事務所の名前、所在地、電話番号、担当弁護士をお知らせ下さい。こちらから連絡させていただきます。訴訟をちらつかせる削除要求をコピペで安易にバラ撒くような方とは、法的交渉は不可能ですので直接の交渉はしません。ブログ記事をどうするかについては、訴訟の前に、弁護士と話し合いを持ちたいと考えています。

【追記3】

 9月16日に、次のようなメールを受け取りました。

本件、早速の削除対応をいただきまして、誠にありがとうございます。

相手方との双方の弁護士を介して作成された合意書にございますとおり、相手方には当該記事・ツイートは削除いただいており、貴殿におかれましても速やかな削除対応をいただいたこと、感謝申し上げます。

当方といたしましては、一時的に未完成の記事が誤って公開されてしまっていた事実を重く受け止めており、深い反省の上に再発防止を徹底し、引続きサイト運営を行ってまいります。

今後とも何かお気付きの点などございましたら、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。


CML admin

http://www.cml-office.org であなたが管理するサイトについてフィードバックが送られています

送信者名   : 近藤雄太郎

メールアドレス: yutaro.kondo@nomal.jp

 「未完成の記事が誤って公開されていた事実を重く受け止め」たまではわかるのですが、そのことによって起きた、監修後にリライトしたという疑念を消すために、既に会社とも記事とも結びつかなくなっていたツイートを消させるための手段が訴訟をちらつかせての脅しだった、という話のようです。文面から察するに、送った削除要求が脅迫と受け取られる可能性を全く考えていない様子ですね。未完成の記事を誤って公開したことは重く受け止めるけど、会社と結びつかないツイートを削除させるに当たって訴訟をちらつかせて脅すことはちっとも重く見ていない会社、ということのようです。「お気づきの点」など、最初のメールを受け取った時から山ほどありましたので、このブログにしっかり書いておくことにします。もちろん、お返事には、この記事のURLを記載しました。ウェブで商売する企業なのに、この2日間、私がこの記事を書き、記事を書いたというツイートをいくつもしたことにも全く気づいていなかったご様子でした。脅したという自覚が無かったのでしょうねえ。

私が送った返事は次のような内容です。1カ所変換ミスしてますが……。

近藤様

あなたが私に出したメールは、訴訟をちらつかせるものであり、
正当な権利の主張であっても、脅迫にあたル可能性があります。

未完成の記事を公開したことが監修後のリライトと誤認された
ことは問題かもしれませんが、今回のあなたの行動は新たな
脅迫を発生させたようなものと受け止めております。

また、法的なことを他人に要求するのに、1件1件内容を確認せず
コピペで済ませるという杜撰なやり方は、会社の取締役が行う
ようなものではないと考えます。

そのような会社を野放しにしておくことも問題と思いましたので
そのことを私のブログに書いて、しっかり批判してあります。

http://www.cml-office.org/archive/2019/09/13/case/3908

まずはこちらをお読みになり、ご自身のなさったことが
どのように問題か把握された上で、弁護士に相談されることを
お勧めします。

同様の脅しがどれだけの範囲に及んでいるか、既に情報も募集
し、既に何人かの方から連絡をいただいております。

なお、コピペで訴訟をちらつかせるような方とは直接の交渉は
できかねます。

なお、この批判については、当面削除の予定はございません。
軽率な削除要求と脅しを行った結果は、ご本人で引き受けて
戴きたく存じます。

ちょっと他のことをして戻って来たら、以下のような、お詫びのお返事が届いていました。

Twitter @apj アカウント運営者さま

この度はご返信をいただきまして誠にありがとうございます。
株式会社NOMALの近藤雄太郎でございます。

掲題の件、ご返信および貴殿のブログサイトにてご指摘いただいておりました、
削除請求の内容につきまして、不適切な点がありましたことを本件担当の弁護士とも確認させていただきました。
まずは心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。

ツイートに含まれておりました引用記事に関しましては、お伝えしておりましたとおり、
事実と異なる内容が含まれており、相手方との弁護士との協議の上で、削除・謝罪広告の掲載をいただいておりました。

その上で、当方への誹謗中傷にかかる他のツイートについても削除請求をおこなっておりましたが、
今回、上記とは直接関連のないと思われる貴殿の投稿に対しましても、同様の削除請求をお送りいたしておりました。

ひとえに当方の不注意、不徳の致すところでございます。
多大なご迷惑とご心労をおかけいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。

この度は誠に申し訳ございませんでした。


株式会社NOMAL
取締役 近藤雄太

 不適切さについては理解していただけたようで何よりです。ただ、そもそも始まりが、記事を誤って公開してしまったという不注意によるもので、そのために誤解が生じたことで書かれた事実と異なる内容を削除させるのに、削除対象の内容を確認せずに送るという不注意を重ねたのは、いかがなものかとは思います。

科学っぽいデタラメが理解できなくても、嘘つきから物買わない方がいいよね、ということになりかねない

 サイト全体が見えなくされてたRikaTanだが、現在、無事に復活している。もちろん、『「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々』へのリンクもトップページに復活。本文pdfもRikaTanサイトにある。まあ、プロバイダからのメールを左巻さんが見落としてた(ゴミ箱に入っていたということなので、スパムフィルターが悪さをしたのだろう、多分)というチョンボがあったので、一時的に公開停止になったのは仕方がない面もあったが、きちんと編集部見解を説明することで、完全復活を遂げた。喜ばしい限りである。技術士会にも是非見習っていただきたいところ。

 日本システム企画株式会社は、RikaTanの記事を仮処分で消させたことを宣伝していたが、数日でさくっと完全復活してしまったことを、今後どう説明していくつもりなのか、ぜひ伺いたいところである。

 まあ、最大限善意に解釈するとして、RikaTanのサイトが一時的に消えたことを、仮処分の効果だと思いこんでいたのは本当かもしれないので、削除させたことを宣伝したこと自体を嘘だというつもりはない。

 問題は今後である。完全復活しているということは、仮処分を突っ込んでみたが「RikaTanの記事は意見論評」等の理由で仮処分が通らなかったということなのだろう(最初、仮処分まで至っていなかったのではないかと疑っていたが、RikaTanサイトの方に「プロバイダ宛に投稿記事削除仮処分命令申立があった」とあるので、申し立てたことは本当のようだ)。ということは、今後、NMRパイプテクターを販売する時の宣伝で、RikaTanの記事を法的措置で消させました、などと述べるとそれは明白な嘘ということになる……そう、この後実際に左巻さんを訴えて削除まで持ち込まない限りは。

 でもって、もし、このまま訴状が来なかった場合、本気で訴訟する気も無いのに仮処分をプロバイダに突っ込んだりして、ハッタリの削除要求ばかり出している企業、という評価が、徐々に確定していくことになると思うのだが、どうだろう。

 NMRパイプテクターの原理が科学としていかにおかしいかは、説明してもなかなか分かってもらえない場合がある。エネルギー保存則を破っているし、高校の教科書レベルの物理をねじ曲げているのは明らかなのだけど、画期的な装置だと堂々と開き直られたり、NMRや水和電子といった、正確に理解している人が少ない、科学でも使っている用語を使っているからだ。劇的な効果があったというパンフレットや、導入実績を示されると、よく分からないが有りそうに思えてきたりもするのだろう。また、説明があまりにも科学としてはおかしいため、多少科学の知識のある人の方が、説明を理解しようとしたがさっぱりわからない、ということになったりする。

 しかし、日本システム企画株式会社の社長や幹部クラスの人が、法的措置をとる、訴える、告訴する、と営業をかけた先で吹聴し、そのまま何もしなかったとしたらどうか。人前で軽々しく法的措置をとると言い、しかもそれが口先だけのでまかせだという人を、普通は、信用するわけにはいかないだろう。堂々と客先で嘘を言って平気でいるということを意味するからだ。

 現状でターゲットになっているのは、私、小波さん、謎水氏、左巻さん、あたりかな。やまもといちろう氏も入りそうではある。半年経ってもこのうちの誰一人、訴状も受け取っていなければ、警察や検察から事情も訊かれていないということになれば、今度は、科学以外の部分で、日本システム企画株式会社の社長や幹部が皆嘘つきだということが確定することになる。既に、小波さんを告訴したと言いふらしているのだが、小波さんの方には今になっても何の事情聴取も無い、という実績がある。

 この記事の日付に注意してほしい。日本システム企画株式会社が批判記事を出した相手に仮処分を積極的に行い始めたのは、2019年の6月〜8月にかけてである。もし、売り込みを受けて、ネットに批判があるという話になって、対処を法的にやるという発言が出たら、事件番号とどこの裁判所でやっているかを訊いてみてほしい。今から向こう2ヶ月ぐらいなら、まだ訴状を準備しているという言い訳も成り立つだろうが、半年経っても明確な答が返ってこなかったら、会社の人達は嘘をついていると判断しても良いし、批判に対処するというのもハッタリだと考えて良いだろう。

 今から半年ほど経てば、批判に対して内容でも反論せず、訴訟や告訴でどうにかするというのさえも口先だけの出まかせだという相手と、安心して物買う契約を進めていいんですか?ということが問題になるかもしれない(訴状が来なかった場合は)。そして、この問題であれば、科学っぽい説明が理解できなかったとしても、大抵の人は理解できるのではないだろうか。

 

日本システム企画株式会社はSLAPPを行う企業ではなくむしろ逆(今までずっと)

先週から今週にかけて,いろいろ動きがありました。左巻さんのRikaTanサイトがクレームで見えなくなったのに続いて,公益社団法人日本技術士会千葉県支部が公開していた見解文書が削除されるということが起きた。何が削除されたかわからないと議論もできないので,個人的に保護していた文書を一時的に公開した。

見解の主な内容としては2つあって,NMRパイプテクターを分解してみたら永久磁石しか入っていなかったので,会社の主張とは異なり,いわゆる磁気活水気と違いがない構造であったことと,磁気活水気の構造しかないもので赤錆は防げないだろうということが書かれていた。この見解は,横浜市水道局が試験的に導入し,設置数年後に装置の上流側と下流側で管内部の錆の状態を調べたら差が無かったという結果と矛盾していない(関連文書一覧)。

直前の左巻さんのサイトへのクレームや,ツイッターアカウント@Material300の凍結の件があるために,日本システム企画株式会社がSLAPP訴訟で脅してくる会社だというイメージがネットの方では先行してしまっているのだが,それは違うだろうという話を一応書いておくことにする。というのは,この先,SLAPPを怖がって対応を間違えても良い結果にはならないだろうと思うからである。このことは技術士会の中の人にも認識しておいてもらいたいところである。

私が見た限りでは,日本システム企画株式会社は,SLAPPを連発するような企業とはむしろ対極にあり,直接訴えるということをちっともしてこない会社である。少なくともかれこれ20年近くはそんな状態である。

日本システム企画株式会社の社長が私宛にクレームを送ってきたのは,2001年のことである。そのときから,信用毀損だ業務妨害だと主張していたし,クレームの直後はいろんな理由から文書の固有名詞を外したものの,その後暫くしてまた復活させ,反論も公開したた。それからずっと批判を続けている。と学会本にも寄稿したし,マンションに売り込みがあって住民から相談される度に,宣伝資料のおかしい部分を指摘する文書を作って渡してきた。つい先日も,Material300氏凍結の件について書いたことで,勤務先大学宛にクレームの文書が送られてきた。その文書の中で,ツイッター社に対して仮処分を行ったことが書かれていたので,その話も改めて書いた

これだけ長期間批判をしているのだし,最初のクレームもそれなりに勢いはあったから,訴状の1通でも届いていても良さそうなものなのだけど,待てど暮らせど送ってこない。最近になって,元・中の人とやりとりする機会があったので,なぜ訴えないのか訊いてみた。そうしたら,従業員はさっさと訴えろと社長に言っているようなのだが,なぜか社長が拒否しているということらしい。拒否している理由の説明は従業員にもなされていない様子だった。

twitter社への仮処分は,(リンク先で書いたように)twitter社がいちユーザーのためにわざわざ手間と費用をかけて本訴訟に進むはずがない状況で行われている。RikaTanのコンテンツについては,発信者情報から調べなければならない匿名ウェブと異なり,責任者が誰であるかがはっきりしているので,本来ならプロバイダではなく左巻さんに直接仮処分を突っ込む方が手っ取り早い。しかし,日本システム企画株式会社はそれを避けて,プロバイダの方に対応を求めた結果,プロバイダが過剰反応して逆に騒ぎが拡大した。

RikaTanに批判記事を書いた小波さんの状況は,このツイートの通りである。公明党の議員秘書から社長の熊野氏に対して,小波さんと面談するように何度も勧めたのに,小波さんに連絡は無かった。しかも,議員秘書に向かって,社長は「小波教授とは話し合って解決済み」と言ったそうだ(実際には話し合いの場が持たれたことは一度も無い)。小波さんが直接電話をしても社長は不在ということで,面談は実現しそうにない。その一方で,小波さんを刑事告訴したと触れ回っていたりする。しかし小波さんのところに警察からも検察からも何の照会もないところをみると,告訴が行われたかどうかがそもそも疑わしい。

これらの行動を見ている限り,日本システム企画株式会社は(というか熊野社長は),SLAPPを行うのではなく,むしろその逆で,批判的な人と直接やりとりすることを極力避けまくっているようにしか見えない。よく考えてみたら,私も,直接手紙がもらえたのは2001年の最初にもらった分だけで,その次に来たのは弁護士名義で母校のお茶の水大宛だった。

技術士会がどういう理由で見解を削除したのかはわからない。プロバイダに対する仮処分云々をちらつかせた程度なら無視してもその先何もしてこないだろう。ただ,もし,仮処分を本当に裁判所に出してきてそれが通ったのであれば,そのままにせず,起訴命令の申立てを行い,本訴訟を提起するかまで確認した方が良いと思われる。そこで訴えてこなくて仮処分が外れて再度見解を公開できるようになる可能性は8割以上あるだろうと私は予想している。これまでの会社の対応を見ている限り,理由はわからないが,直接訴訟で争うことを徹底的に避けてきている。見解の内容も問題があるようには見えないので,怖がらずに争ってみる方が結果が良いのではないだろうか。

ロリポップの責任が絶賛発生中です

左巻さんのRikaTan読者サポートサイトが非表示にされて見る事ができなくなっている。後日のために、ぜひ見に行って、サイト全体が見えないことを確認しておいてほしい。

経緯は、NMRパイプテクターの会社が、RikaTanに出た批判的な記事を削除せよという仮処分を突っ込んできて、プロバイダであるロリポップは左巻さんに連絡を入れたのだけど、不運にもメールがゴミ箱に分類されていた(スパムフィルターに引っかかったものと思われる)ため、気づくのが遅れ、期限内に返答できなかったということらしい。

問題のRikaTanの記事は小波さんによるもので、こちらから全文公開中

この件については、左巻さん本人がfacebookに記事を書き、そのことをツイッターでも呟いている。ちょっと長くなるが、左巻さんのfacebookに引用された、ロリポップからの照会内容を引用しておくので必要に応じて参照してほしい。

日本システム企画株式会社が削除を求める仮処分を突っ込んでくるのは、まあ向こうにもそうする権利もあるわけだから改めて議論なり批判なりをするとして、問題はプロバイダであるロリポップの対応の方である。削除要求は、当然のことながら、RikaTanサポートサイトのうち、NMRパイプテクターに批判的なことが書いてある部分のみである。プロバイダからの問い合わせに対する回答が遅れたのは左巻さん側のチョンボでもあるので、削除要求があったページのみが一時的に見えなくされたとしても、それは仕方がないだろう。JICAですら引っかかるような商売の批判なのだから、プロバイダに正確な判断を求めるというのもまあ酷な話ではある。ところが、ロリポップは、独断で、削除要求とは関係のない部分まで巻き添えにして公開停止にしている。つまり、ロリポップが、削除要求に関係のないところを「人質」にして、記事を削除しないと再公開させないという圧力をかけていることになる。日本システム企画株式会社から袖の下でも貰ったか、弱みでも握られてるのかと勘ぐりたくなるような対応である。権利侵害が起きたから削除せよと言われていない部分まで独断で公開停止にしているので、現在進行形で左巻さんのRikaTan関連の業務妨害をしているわけで、目下損害発生中である。この分の賠償責任についてはプロバイダに対する免責は無いだろう。

プロ責法が運用されて随分経つのに、こんな杜撰な削除をやらかすプロバイダが営業しているとは思わなかった。日本システム企画株式会社以上に、ロリポップの方がヘンな問題企業という話になりそうだ。最初は、日本システム企画株式会社が狡猾だったのかと思ったけど、そうではなくて、ロリポップが予想以上に馬鹿だったというオチに見えて来た。

【追記】

JASRACのせいでロリポップのアカウントの停止された件」てのがあるので、昔からロリポップは、権利侵害だと言われていないページまで巻き添えにするプロバイダということらしい。みんなで責任追及しまくらないと改善されなさそう。あるいはとっとと使うのを止めて他に移るか。

町村先生のブログでも取り上げられました。「#パイプテクター からみで #ロリポップ が契約違反?」プロ責法の詳しい議論があります。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【ロリポップ!】侵害情報の通知兼送信防止措置に関する照会

さて、この度、お客様が管理されていたウェブサイトから発信された情報の流通により権利を侵害されたとする方より、弊社に対する投稿記事削除仮処分命令申立事件(事件番号:令和元年(ヨ)第2513号)が東京地方裁判所にございました。

【掲載されている場所】
債権者は、以下の通り主張しています。
「http://www.rikatan.com/wiki.cgi」
「http://www.rikatan.com/NMR.pdf」

【掲載されている情報】
債権者は、以下の通り主張しています。
「*社会的ニーズが高いと要望がありましたコンテンツを無料で提供しています。
「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々←クリックでpdfファイルがダウンロードできます」
「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々 小波秀雄」
「Rika Tan【理科の探検】2019年4月号の

【侵害されたとする権利】
債権者は、以下の通り主張しています。
「人格権」

【権利が侵害されたとする理由】
債権者は、以下の通り主張しています。
「(1)本件投稿2の本件記事において、債権者の取扱製品であるパイプテクターには防錆効果がない、科学的根拠がない等とするものである。
(2)また、本件投稿1自体、前述のとおり、「特集 ニセ科学を斬る!ファイナル」と題する本件雑誌(RikaTan【理科の探検】)2019年4月号とその目次を紹介する内容であり、本件投稿2の本件記事のタイトルである「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」を記載して本件記事を紹介し(疎甲6の1)、またリンク先から本件記事のPDFファイルをダウンロードできるようにしている(疎甲6の2、7の1、7の2)。
本件投稿1自体も、債券者の取扱製品であるパイプテクターは防錆効果がない、科学的根拠がない等とする記載である(疎甲6の1)」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 見ていなかったので回答もせずにいたら、次に
【ロリポップ!】お客様のサイトを非表示にいたしました
というメールが来て、非表示にされていました。
 それでゴミ箱から上のメールを見つけ出したのです。

 回答しないでいたのは、ぼくのせいなのかもしれませんが、昨日次の回答をしました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

ご利用状況 ロリポップ!ユーザーです
ご利用のURL http://rikatan.com
ご用件 その他
お問合せ内容
【ロリポップ!】お客様のサイトを非表示にいたしました 8/28 17:58が来たので、【ロリポップ!】侵害情報の通知兼送信防止措置に関する照会 8/23 18:51 を「ゴミ箱」に分類されて読めなかったので2019/08/29回答します。

2019/08/29やっと【ロリポップ!】侵害情報の通知兼送信防止措置に関する照会 8/23 18:51を見られたので回答します。
裁判所の判断が決定されたらその時点で裁判所の決定に従います。
それまで非表示にしないでください。
****************<回答フォーム>***********************************
[回答内容](いずれかに○)※
( ○ )送信防止措置を講じることに同意しません。
( )送信防止措置を講じることに同意します。
( )送信防止措置を講じることに同意し、問題の情報については、削除しました。
[回答の理由および本件に関する詳細な事情]
・小波秀雄氏は『RikaTan(理科の探検)』誌編集委員であり、物理化学を専門とする科学者です。
 編集委員会でも内容を検討していますが問題があるとの指摘はありません
でした。
 内容に小波氏は自信をもっており、ダウンロードして広く判断の材料にして
貰いたいと希望しました。
 内容はあくまでも科学的な検討です。
 その該当の製品企業は科学的な根拠を元に議論すればよいと思います。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
これへの返事は未だ来ていません(8/30 12時現在)。

自主学習をめぐるあれこれ

Facebookに書いたものを記録のためにこちらに転記。

近くの文房具屋を見ていたら,「自主学習ノート」「家庭学習ノート」という表紙のノートを売っているのを見つけた。中身は5mm方眼でリーダー罫が入っている,よくある小学生向け学習ノートだった。同じフォーマットの学習ノートは5教科のシールがついてたりして,どのノートか自分で決められるようになっているのになぜ,と思って,ちょいと検索したら,

 
http://www.tokyo-np.co.jp/event/kyoiku/result/17/05.pdf

や,

http://www.cer.yamanashi.ac.jp/web_up_file/centerkenkyukiyou/edu_no18/pdf_data/no18_13.pdf

が見つかった。

 どうも,秋田県の学力調査の結果が良く,調べた結果,家庭学習の時間が長いので,その習慣をつけさせるために,何でもいいから自分で決めたテーマで1日2ページくらい自主学習をしてノートを作る,という宿題を出すことが増えているらしい。何でもいい,となると,何をするか迷う人が居るので,テーマのヒントを集めたサイト

https://homework-recipe.com/

までできていた。

 私が小6の時も自主学習ノートはあった(昭和の時代の滋賀県の田舎だけど)。担任の先生が,方眼ノートに何でもいいから勉強してきて毎日見せろ,という指導をしていた。たまたま,前年度に同じ指導をされたクラスに,ノートを作るのがうまく,色分けしてきれいにかつ大量に書いた人がいて,記念にノートが教室に保管されていて,模範として見せられた。生徒のノートは先生が毎日チェックし,3段階くらいで評価し,点数が累積されていき,お互いにわかる仕組みだった。

 ところがこの指導は1学期でコケた上,私も大被害をうけた。

 たまたま,クラスにやたら競争的な人が多く(私もその一人だったが),投げ出してサボりまくった数人を除いて,ノートの記述量と内容を同時に競い始めたのだ。

 前年度の模範ノートを見る限り,1ページの記述量が少ないと駄目,ページ数が少なくても駄目,ということがわかった。自主学習テーマのサイトのように,大きな説明イラストを描いて終わりにすることはできなかった。そうなると,大量に毎日文字を書いて色つけをしなくてはならなくなり,容赦なく時間がかかる。

 学校から帰ったら食事の時間以外はノート作りで夜は11時か12時頃まで,それで足りなければ朝5時半くらいに起きて続きをやって学校に行く,という日が続いた。

 ちょうど,運動クラブでソフトボールを始めたので,放課後の練習と朝練が追加された。そのうち,梅雨が明けて水泳の授業が始まった。

 運動を相当やっているのに睡眠時間が5時間程度というのを1学期間続けた結果,夏休みに入ったあたりで体調を崩した。まず,37度台の微熱がずっと下がらない。1日のうち数回,いきなり動悸息切れが始まり1時間から2時間ぐらい身動きできなくなる。心電図に異常はなかったが,もう運動どころでも勉強どころでもなくなった。微熱は夏休み中ずっと続いた。

 もともと小学校時代の私は丈夫ではなく,1年生の頃は,1ヶ月に1回は扁桃腺が腫れて熱を出して数日寝込むというのを繰り返していた。学年が上がるにつれて頻度は減ったが,それでも人よりはずっと寝込んでいた。平均より体力が無かったのに無理をしたから,他の人よりも酷い状態になった。

 ここまで体調をくずさなかった人も,相当大変だったらしく,一部の保護者からもクレームが出たらしい。2学期になって,量は必要ない,3ページ以内,丁寧にやってあれば一番いい評価をつける,というルールが担任の先生から示された。

 

 後になってきいたところでは,同じ学年の他のクラスに比べて家庭学習の量はダントツだったのに,テストの平均点(科目ごとに,業者の作った教科書に準拠したテストが行われていた)は他のクラスに比べて明らかに低かったそうだ。クラスの多くが,睡眠不足で判断力も注意力も落ちてる状態で試験を受けたことが原因だろう。実際,ページ数制限をして,負荷を強制的に下げたら,テストの点数は他のクラスと変わらなくなった。

 担任の先生としては,頑張る優等生が2,3人いて,箸にも棒にもかからないのが2,3人いて,中間層はまあそこそこやる人とそこそこ手抜きする人がいるという予想だったらしく(前年度はそんな感じだった),中間層を巻き込んで大多数が集団ヒステリー状態のように作業の物量と点数を競い始めるとは思わなかったらしい。

 私はというと,夏休みが終わるころに微熱はやっと下がったが,頻脈で倒れるのは相変わらずだった。運動はもうできないからあきらめた。頻脈を起こす回数は少しずつ減っていったが,卒業して中学に行っても,高校に行っても,大学に行っても治らなかった。結局,頻脈から解放されたのは三十歳を過ぎた頃だった。被害が大きすぎてちょっとシャレになってない。

 自分で言うのもなんだけど,小学校の勉強は私には簡単すぎた。先生の説明の1回目でわかってしまって後はずっと教室で遊んでいる状態だったし,それで当てられてもテストをされても大体正解できていた。従姉妹が中学受験をした関係で,たまに会った時に中学受験用の参考書や問題集を薦められ(とはいえ小学2年生の私に受験準備に付き合わせてつるかめ算教え始めたのはどうかと思うが),教科書よりいろんなことが書いてあって面白かったから自分でやっていた。だから学校の勉強はかなり余裕でやれていた。まあ,自分が通える範囲に受験できる中学校は無かったし,塾も補習と公文がある程度で,私立中に行くのに下宿させてもらえる可能性も皆無だったので,受験勉強の問題を解いてもほぼ無意味だったのだけど。

 だから,変な競争に巻き込まれなければ,親と教師が喜ぶ点数をキープした上で,体も壊さず,中学ぐらいで運動部に入ったりもできてたんじゃないか。もうちょっと明るい人生になっていたはずだ。この意味で,自主学習は私にとっては大被害でしかなかった。

 小学生なので,一旦競争を始めると歯止めがきかなくなることがあるし,自主学習の量を他人と競っても意味がないので,作業量や点数を競わせる仕組みは入れるべきではなかった。それよりも,各自の個性や進度に合わせた内容をきちんと進めていることを評価すべきだった。

 秋田のルールを見ていると,2ページという目安で,図が大きくてもよく,よく考えたり調べたりしながら丁寧にやれば良いらしいので,負荷が増えすぎるという問題は避けられるだろう。私の時はネットなど影も形もないから,手持ちの教科書や参考書でどうにかするしかなかったけど,今ならネットを探せば自主学習ネタがいくらでもひっかかるので,環境としては随分よくなっている。ちょっと今の子たちがうらやましい。

鼻炎のレーザー治療(11)

前回の投稿から随分時間が経ってしまいました。

2018年も残すところあと3日に満たなくなりましたが,再治療せず鼻呼吸できてます。

今年の4月頃にやはり風邪をひいて,鼻詰まりになって,10日くらい,しょっちゅう鼻血が出るという鬱陶しい状態になりましたが,回復しました。市販の点鼻薬は数日使いました。使いすぎるといけないので,回復してきたらすぐ止めました。その後,さほどの鼻詰まりも起こさず冬を迎えました。私の場合,気温が高い時の方が調子は良いので,どれだけ悪くなったかは冬にチェックすることにしています。治療した年ほど鼻の通りは良くはなく,鼻の奥が少し腫れている感じはあるのですが,それでも,点鼻薬はまだ不要で,鼻で普通に呼吸ができています。左右片方ずつだと息苦しいですが,両方だとまあ何とか問題はない,といったところです。

レーザーで焼いた直後から1週間くらいは完全に詰まった状態,カサブタがとれて落ち着くまでにさらに2週間以上かかるのを,左右時間差でやったわけで,治療の後の2ヶ月ほど面倒臭い状態に見合った効果があるのかしらと不安になっていたのですが,治療後3年間は鼻詰まりに悩まされずに済んでいるし,風邪のときの鼻詰まりも多少は詰まりにくい状態になっている感じなので,まあ納得できる効果はあったといえそうです。

このシャープペンのメーカーと型番は?

このシャープペンシルの製造元と型番(あるいは名前)を知りたい。どなたか同じものを買って,由来が分かる方がいらっしゃいましたら,ぜひコメントを蘭でお教え下さい。

買ったのは,私が小学校高学年か中学校に入った頃だったから,1970年代の終わり頃か1980年になったかどうかというあたり。滋賀県長浜市の,駅前の平和堂だったか,街中の西友かパウっていう商店がいっぱい入ってたビルの文房具コーナーで買った。当時の地方の文房具屋のことだから,仕入れてからしばらく店頭にあった可能性もある。買った時は,赤いラシャ紙を貼った,透明なプラスチックの蓋のついた贈答用ケースに入れてもらった。確かパイロットの箱だったと記憶している。当時の値段で1500円。メーカーを示すシールか,あるいは塗料で型番が書いてあったかもしれないが,長い年月で剥がれてしまったらしい。刻印は無く,メーカーがわかるデザイン上の特徴も見当たらない。

似たようなデザインのシャープペンシルが何本か店頭にあって,子供のことなので先端があまり細いものはすぐに壊してしまいそうだから,と親に言われて,先端のパイプは太めで口がねと一体化している作りで,本体も売っている中では頑丈そうなものを,ということで選んで買った。当時は,本体がシルバーのステンレスを使って,指で持つ部分にらせん状のようなローレット加工をしたものが各社から出ていた。

芯ケース,口がね,チャックリングまわりは全て金属製。今でもきちんと動作する。さすがに,消しゴムは融けてノックボタンにくっついてしまっていて,壊して外し,新しいものに付け替えるしかなかった。

箱がパイロットだったので,随分長い間,パイロットの製品だと思い込んでいた。先端部分が少し傷んでいるので,修理のためにパイロットに問い合わせたら,パイロットの製品ではなく,どこの会社のものかもわからないという回答だった。パイロットではないということだけは確定したようだが,調査は振り出しに戻った。

古いシャープペン画像

シャープペンという便利なものがあるよ,と教えてくれたのは従姉妹で,確か私が小2の時。遊びに来た従姉妹がシャープペンを1本プレゼントしてくれたのだと思う。それが壊れてしまい,もう1本,300円ぐらいのを買った記憶がある。その次が,今回探索中のもので,子供にとってはかなり豪華な品で高級品だった。小5以上くらいでシャーペン解禁で,中学生だととにかくノートを取ったりいろいろ手書きすることが多かったので,ずっと使い続けていた。学校なので,床に落としたりとかもあったけど,致命的な壊れ方はしないで済んでいる。最後に落とした時に先端を曲げてしまい,曲げ直して真っ直ぐにしたときパイプの先端が少し変形したので,けずったけど芯がこすれる状態になって,使うのをやめたのだった。メーカーがわからず種類の見込みもないので,細いドリルで先端部分を少しだけけずって,内側に曲がっている部分を取り除いてみたらだいぶ改善した。

刻印がないから,所謂大手メーカーの製品ではないのかもしれないが,とにかく堅牢な作りで,まだ使えていることに,ちょっとびっくりしている。最近のおしゃれなシャープペンシルよりゴツい仕上がりになっている。

【板橋ホタル】むし企画高久氏は真面目に訴訟する気があるのか?

 板橋区ホタル生態環境館事件に関連して、むし企画代表の高久氏が松崎区議をプライバシー侵害で提訴している。理由は、高久氏が共産党員であることを公にした(このため高久氏の私生活に諸々の影響があった)というものである。この提訴がどう見ても不自然というか、本気でプライバシーを守ろうとしているように見えないので、そのことを指摘しておくことにする。というか、そのちょっと前に板橋区を提訴したときのことといい、この人訴訟を真面目にやる気あるの?

 本件を詳しく知らない人のためにまずは背景をざっと説明。

 板橋区ホタル生態環境館事件とは、板橋区のホタル館の館長を自称していた阿部宣男氏がやらかした一連の事件である。やらかした内容はおよそ次の通り。ホタルの累代飼育を行っていて2万匹居る(福島原発事故の後は大熊町由来のホタルだと主張)していたのに、板橋区が調査に入ったらホタルは2匹しか見つからず、遺伝子検査で西日本のホタルであることがわかった。じゃあ2万匹の死骸があったのかというとその痕跡は無く、無かったことの説明として、阿部氏はホタルの幼虫はすぐに融ける、と主張したが、幼虫の死骸を1年間冷蔵庫で保存したけどちっとも融けなかったということが確認済みである。クロマルハナバチの休眠期間を150日から10分に短縮したと主張しているが、その特許は拒絶査定されている上、ハチの専門家からも疑義が出ている。元々ホタルを育てる時のカビ発生防止のために導入したナノ銀(銀ナノ粒子のことらしい)を使って放射能除染ができると主張したが、研究機関が追試をしたら効果は認められなかった。これ以外にもいろいろ出てきている。

 これが、税金を使った事業だったから問題になった。区民の税金が26年にわたって、10億円以上つぎ込まれていたのだから、不審なところがあればそりゃ問題にもなる。全方位から不正が疑われる状況なので、共産党(当時)の松崎区議が、調査を開始した。調査の途中で区議会議員選挙があり、この事件の実態解明を公約に掲げて松崎区議は無事当選し、公約通りに調査を続け、調査結果の情報発信を行った。

 ところが、普段ならこの手の不正追求に熱心なはずの共産党が何故か松崎議員の足を引っ張り、共産党を除籍にするという行動に出た。しかも、この不正追及は、一旦は共産党が公約として認めたものであった。共産党の動きは、「何か別の事情」があるのではないかと疑わざるを得ないほど不自然である。また、一連の事件に関わった関係者が企業も含めていくつかあり、「別の事情」を考えるにあたって、関係者がどういう人かをある程度知ることは不可欠でもあった。

 かねてから松崎氏を応援していた私は、松崎氏が主催した不正追及の報告会に出て、板橋区がホタル館の管理を委託していたのがむし企画という業者であること、むし企画の代表は高久氏であること、高久氏が共産党員であること、2万匹居るはずのホタルが2匹しかいなかったために板橋区がむし企画との契約を途中で解除したこと、これを不服としてむし企画が板橋区を提訴したこと、本来なら利害が対立するはずの板橋区の契約窓口の阿部氏と高久氏の弁護団が同一であることを知るに至った。それが、2016年10月頃のことである。

 そこで、2016年10月26日に、私は次のようにツイートした。

むし企画についてのツイート

 代表者の高久氏が共産党員であることを私ははっきりと書いている。このツイートはフォロワーとRT先には確実に読まれたので、おそらく数千人の目に触れたはずである。

 板橋区ホタル生態環境館事件に関連した、人物相関図(氏名はイニシャル)については、私が管理するサイトに掲載した。これは、松崎さんからもらったものを、私の判断で公開したものである。関係者が多いので、誰と誰がどういう関係か知らないと書面を見てもよくわからないことと、共産党の不可解な動きを説明するには関係者に共産党員がいるということが手がかりになるかもしれないと考えたからである。相関図を出したページの更新履歴を改めてチェックしたところ、2016年11月14日であった。少なくともこの日以降、相関図は公開されたままになっている。

 その後、松崎さんも、自身のSNSやブログで、高久氏が共産党員であるという内容を、イニシャルを使うなどして、読んで即わからない状態で言及した。そうしたら、共産党員であることを公開したのはプライバシー侵害であるという理由で、高久氏から提訴されてしまった。しかし、高久氏がこの訴訟を本気でやろうとしているのか、本気でプライバシーを守りたいと考えているのか、甚だ疑問である。というのは、高久氏の主張と行動に矛盾があるからである。

 2017年4月11日付けの訴状では、私が公開した上記の人物相関図も対象になっている。私のi-foeの記事について、

なお,このホームページは被告が運営している形態のものではないが,ここに提供されている情報は,阿部氏と被告との間の裁判に関するものであるので,すべて被告から渡されているものであることが明らかであり,かつ,特にこの相関図の中の情報は,被告しかわからない情報であって,被告が作成したものとしかみることができないものである。

 私が個人的に相関図をもらったからといって、そんな一対一のやりとりがこっそり行われているだけならプライバシー侵害が認められたとしてもかなり軽い。ウェブサイトにサイトに出したのは私なんだから、プライバシー侵害の程度を考えるなら、松崎さんを追求するのではなく私を追求すべきだろう。

 さらに訴状には次のようにある。

それにもかかわらず,原告が日本共産党員であるということがわかる情報及び相関図がホームページ上に掲載されていることにより,原告が日本共産党員であるとわかる個人情報がみだりに拡散されてしまう状況にある。

 i-foeのページはどれも右上に「お問い合わせ」というリンクがあって、クリックするとメールフォームが開いて、そこに書き込めば私にメールできるようになっている。訴状の文言を見て、まさかと思って試したけど、ちゃんとメールが届いたから、送信機能に問題は無かった。相関図がプライバシー侵害だから出さないで欲しいなら、松崎さんを訴える前に、メールフォームから私宛に削除要求を送るのが先だろう。訴状を裁判所に持って行くよりも、フォームからメールを一通送る方が方がずっと簡単だし手っ取り早い。しかし、提訴から11ヶ月ほど経った今に至るまで、当該ページに対する削除要求がまったく無いのである。プライバシー侵害の主張が一体どこまで本気なのか、疑問になってくる。

 原告が提出した甲9号証は、渡辺弁護士(高久氏代理人)から阿部弁護士(松崎氏代理人)に宛てたもので、送信日付は、提訴以前の2016年12月17日である。その内容に曰く、

さて,高久さんの件ですが,別紙の「相関図」の中にも同様の「党員」等の情報があります。
直ちにこれら情報の削除を求めます。

なお,この相関図はそもそも阿部氏との関係でも名誉棄損の内容を含んでおりますが,その点については別途書面を提出いたします。

 別紙が入手できていないのだが、相関図とは、私が掲載したもののことだろう。私の判断で出しているのだから、松崎さんにクレームを入れても意味がない。阿部氏との関係で名誉毀損の内容を含んでいるとあるが、名誉毀損が成立するには「公然」と表現が行われることが必要である。私が松崎さんから資料をもらっただけでは公然とはいえないが、私がウェブに出せば公然と言える。仮にこの内容で阿部氏に対する名誉毀損が成立するのであれば、その責任は、公然と事実摘示した私にあるのであって、松崎さんには責任はない。だからその別途書面とやらは私に来るべきものである。しかし、そういう書面は一切届いていない。渡辺弁護士は、書面を出す相手を間違えている。

 その次が、甲11号証。渡辺弁護士(高久氏代理人)から阿部弁護士(松崎氏代理人)宛の連絡、送信日付は2017年1月13日。

昨年末に「相関図」のことをお伝えしました。当然の前提ですが,この相関図が誰の名義で作成されたかという形式上の問題は関係ありません。この内容は松崎氏を除いて作成できるものではありません。

 名誉毀損もプライバシー侵害も、単に文書を作成したことではなく、その文書を多くの他人の目に触れる状態にしたことで初めて発生すると理解していたのだけど、渡辺弁護士はそうではないとお考えの様子である。 この部分は私が不勉強だったので一旦削除。プライバシー侵害は必ずしも公開が要件ではない。公開が要件とされない場合がどんな場合かは、裁判例を調べて検討する必要がある。ただ、それでも、私一人に伝えるのと、ウェブサイトに出すのとでは侵害の度合いが全く違うので、松崎氏の責任のみを追求するのは極めてアンバランスであろう。

なお、サイトの管理者は私で、訴訟資料も含めて何を出すかについては全て私が決めている。

このように相関図が広がりをもつことで,高久氏の個人情報が拡散されていきます。高久氏にとってはまさに青天の諄震です。この拡散を放置しているのはまさに松崎氏の行為に起因するものであります。
(中略)
特にこの相関図については早急に前回の手立て(削除)をお願いしたいと存じますし, それができないのであれば撤回をされるように求めます。

これだと松崎氏にたいする言いがかりにしか見えない。削除するかどうかは私(天羽)が決めることである。繰り返すが、メールフォームから私宛の削除要求は簡単に送れるのである。しかし、今に至るまで削除要求は届いていない。

 松崎氏は、高久氏との件については、改めて河内弁護士に依頼した。渡辺弁護士から河内弁護士に対して、2017年2月15日に送られたFaxには次のように書かれている。

③ 相関図
 この相関図は様々なところで現在も閲覧可能な状態におかれていたり,この相関図が配布されたり,別の人間が引用されたりしています。
閲覧が可能なのは
   http://www.i-foe.org/h29\6wa29256  です。
 この中に,「平成26年(ワ)第29256号」事件の資料が置かれ,その中に,「本件訴訟について」とあり,それをクリックすると「相関図」が登場
し,これをクリックすると資料1の相関図にたどり着きます。
 松崎氏が配布したのは,12月23日の「言論と公益を脅かすニセ科学問題」です。資料2
 さらに第二者として「と学会」なるものがあり,このサイトで相関図が載せられています。
 この相関図には 「T氏 むし企画の名義上の代表者(共産党員)」と記されており,これが事件の相関を示すうえで関係のない個人情報であることは
明らかです。

 既に,当方からは,この党員問題と不正問題を挙げて通知書をお送りしています。少なくとも,誰の日にも明らかな党員という事実指摘に基づくプライバシー侵害の状況は一刻も早く改善されるべきであります。このことは損害賠償とは別に一刻も早く是正されるべき内容と思料いたします。

 「一刻も早く是正されるべき」と主張していながら、本来削除要求を送るべき私を完全に無視して、相関図を「公開する行為」の責任のない松崎氏にばかり要求を出している。何度も言うが、何をウェブサイトに出すかは私の言論と表現の自由の範疇であって、松崎氏は関係がない。こんなことをしても、是正が遅れるのは明らかである。一体、渡辺弁護士は何がしたいのだろうか。簡単にサイト管理者に連絡できるなら、まずそれを行うのが、依頼人の利益にかなうと思うのだが。

 このあと、対応を求めるFaxを2017年3月1日にも、渡辺弁護士は河内弁護士に送っている。それでも進展が無かったので、提訴に至ったということだろう。

 さて、訴訟になったので、松崎氏の代理人である清水弁護士より(※代理人交代したようです)準備書面が提出された(2017年7月3日)。その中で、清水弁護士は、私の2016年10月26日のツイートとそのRTの状況を調べ、次のように記載した。

同アカウントのフォロワー(同アカウントを継続的に閲覧している者)は約5000人であり (乙1の2 )、また同投稿は28回 リツイート
(中略)
合計でさらに約3万4790人に乙1の1の内容が閲覧されていることが分かる

 だから松崎さんがSNSやブログで言及する以前に、高久氏が共産党員であることは知れ渡っていた、というのが準備書面の引用部分が意味するところである。これまで、私のツイートは削除要求のFaxには登場していなかったが、高久氏が見落としていたとしても、この準備書面が提出された2017年7月3日頃には認知するに至ったはずである。

 これに反論する高久氏側からの準備書面は、2017年9月20日に提出された。で、私のツイートは何と言われたかというと、

訴外天羽・訴外天羽をリツイートした28人・その28人のフォロワーというコミュニティの中でしか原告が日本共産党員であることについて知る可能性はなく、一般の人々に未だ知られていない事柄であり、すでに公知となっていない。

 Twitterの投稿は普通にTwitter社のウェブサイトに出るから、検索にも引っかかるし、Twitterのアカウントを持っていない人でもブラウザ経由で誰でも見ることができるので、読める人がコミュニティの中だけとは限らない、という技術的な仕様をまるでご存じ無いらしい。ネット技術に疎いにもほどがあると思うのだが、教えて差し上げるべきでしょうかねこれは(困惑)。

しかも、天羽氏による公表と被告によるものとは社会的なインパクトが異なる。特に、被告が、今般の表現行為を開始したのは平成28年12月12日からであり(甲1以下)、板橋区と訴外阿部宣男氏との間の和解の検討が板橋区議会で議論されたときに行われている。和解案の検討は裁判所からの韓国によって議会でなされることになったものであるが、板橋区と訴外阿部氏との懲戒解雇処分取消等の訴訟は著名な事件でもあり、その過程において、被告が甲1以下の表現を議会やSNSで発したのであり、その注目度は訴外天羽氏が表現していたものとは大きく異なるということができる。

 そらまあ、松崎氏は区議会議員という公職にあるし、私はいち労働者に過ぎないから、影響力が違うというのは仕方のないことだがそれにしたって……。

 高久氏が共産党員であるという情報が3万人以上に拡散していることを限られたコミュニティの中だけに広まっただけと言い張り、相関図について松崎氏に早く削除しろと言っておきながら削除するかどうかを決める権利がある私には削除要求の一通もよこさなかった。プライバシーの侵害を理由に、私の言論と表現の自由に制限をかけるのであれば、松崎氏に向かって言っても仕方がないだろう。それはただの人違いである。他人に要求を出してわざとに解決を遅らせているようにしか見えない。これでは、常識的に見て、プライバシー侵害を本気で問題にしているのかどうか疑われても仕方が無い状況だと私は思うぞ。

 なお、高久氏は、むし企画代表の立場で板橋区を提訴した事件で、本人尋問され、訴状の一部と甲号証の一部について、知らないと答えていた。普通は、原告とは、知ってる範囲で訴状を書いて証拠を出すものであり、原告が関知しない内容が原告側から裁判所に出てくるというのはちょっと想定しがたい。以前、裁判になってから「言ったつもりで言ってませんでした」てのが出てきて、勘違いで口論程度ならわかるが勘違いで訴訟はないだろうと被告と傍聴人一同がずっこけた事件(松井vs.中西)があったが、そんなのまだマシだったと思えてくるレベルである。

鼻炎のレーザー治療(10)

鼻炎のレーザー治療のその後です。

ずっと鼻づまりは大丈夫だったのですが、2016年の11月上旬に風邪を引きまして、昔よりは詰まり方は軽かったのですが数日連続して鼻づまりになり、風邪の症状が大体治まったものの鼻の奥が腫れた状態が続いています。完全に詰まるという感じではなく、時々腫れて息苦しいという感じです。ということで、治療から3年経って、だんだん治療前に近づいてきている気がします。風邪をひいたあと、鼻づまりだけが完治しないで残り続けるというパターンで、だんだん詰まっている時間が長くなっていくという、治療前の経過をまた繰り返しています。このまま酷くなるようならまた治療を受けた方が良いのかもしれません。それでも、やらなかった時に比べれば随分と楽です。以前の話だと、レーザー治療は何回やっても大丈夫だということなので、そのうち耳鼻科に行ってみようかと思います。

おうちにまともな冷凍冷蔵庫を設置した

やっと、まともな冷凍冷蔵庫を購入。購入計画自体は数年前からあったのだけど、延び延びになっていて、やっとこの梅雨時に決心して発注かけて本日納品された。実は霜取りしなくていい冷凍冷蔵庫を自分で買ったのはこれが人生初だという……。

ということでちょっと冷凍冷蔵庫を振り返ってみる。

物心ついた時に自宅にあったのは、家族用のそこそこのサイズだけど自動霜取りじゃない冷蔵庫。昭和40年代。1ドアで冷凍室が庫内にあって、放っておくと霜がつくので、時々霜取りしてて、子供心に興味深かった。その後引っ越した時に、2ドアの自動霜取り機能付きの冷凍冷蔵庫に。当時ごく普通の家庭用のもので、冷蔵室は何段かあって一番下が野菜室。昭和50年頃。

大学進学で一人暮しを始めた時に、単身者用の小型の2ドア冷凍冷蔵庫を買った。確か日立のを選んだ記憶が。小型ゆえに自動霜取り無しで、霜取り用のプレートがついていた。自炊もそんなにしなかったから、アイスを買ってきて入れるとか、冷凍食品を入れるなどということをしていて、管理を怠っていると分厚い霜がついてしまって、電源を切って取るのが面倒だった。大学院進学で寮に入り、一応冷凍冷蔵庫も持って行ったのだけど、部屋に保管するのが精一杯で、食堂の共通の冷蔵庫を使っていた(棚の半分くらいが割り当てエリア)。その後、また引っ越したので、冷蔵庫を持って移動し、電源を入れてみたところ、全く冷えない動かない状態に。有料で修理できるというので修理を頼んで、一旦は直ったのだけど数日でまた動かなくなり、割引価格で同サイズの新しいのを購入。このへんまでは確か100Lくらいのを使っていた。買い換えたやつはだいぶ長持ちした。15年くらいは動いてくれた。

なお実家の方は冷凍冷蔵庫を買い換えて、今風のドアの多いものを使い始めた模様。

その後、任期1年のポストで広島に行くことになったので、東京の安アパートはそのままにして、広島では学生用アパートに入り、どうせ短期間だし台所も狭いから居室に置くしかないので、安くて小さいのでいいや、と50Lの1ドアのを買った。当然霜取りはない。半年で山形行きが決まったのでこれを持って山形に。その数年後、東京のアパートを引き払う時に、いい加減古くなっていた冷凍冷蔵庫を処分した。霜取り機能もないし小さいしなので、次は自動霜取りのそれなりのサイズのものを買う予定だった。

ところが資金を投入して冷凍冷蔵庫を買おうと思って探したら、気に入ったものが見当たらない。3ドア以上が普通で、野菜室だのチルドだの自動製氷装置だのおしゃれで便利そうなものがいっぱいついている。それなりに自炊するようになって、スパイスなどの冷凍長期保存もしたくなり、冷凍庫の大きい冷凍冷蔵庫が欲しくて探したのだけど、どれも冷凍室はそれなりのサイズでしかない。冷凍庫を別に買うという手もあったが、置き場所はないしちょっと大げさすぎる。

ようやっと見つけたのが業務用の小型のものだったんだけど、重量があるので床は大丈夫かとか、電気代がかかりそうとかいろいろひっかかって購入を見送っていた。その後調べて、家庭用のものもサイズが大きくなれば重量的には大してかわらないものがいっぱいあるけど、冷蔵庫を置いて床が抜けた話もきいたことがないから、おうちの床の耐荷重は大丈夫だろうと判断した。消費電力は確かに業務用のものが大きいが、冷蔵庫の消費電力の測定方法は実際の利用に即した方法で行われているので、家庭用と業務用では条件が全くちがっていた。つまり業務用では凄まじい開け閉めの頻度の時にどうなるかが計測され、家庭用では普通のおうちで開け閉めする頻度での測定とわかった。開け閉めの頻度が変わらなければ、消費電力は冷蔵庫のサイズと断熱性能で決まるはずである。

そんなわけで念願の、ホシザキの冷凍冷蔵庫HRF-63ZT-EDを購入した。購入代理店は千葉の厨房センターさんから。ここは以前にこの1つ前の型番について問い合わせた時、業務用機器の会社でこちらは一般家庭だというのに、とても親切に説明をしてくださったので、業務用を買うなら絶対にここから買おう、とずっと心に決めていたのである。なおその昔、機種を決めるためにホシザキにカタログを請求したら、レストランを開業するのですかという電話があって面食らったことが……まああんまり一般家庭で買う品じゃなないことは確かだけど。

この機種は、冷蔵室179L、冷凍室183Lなので、600Lクラスの家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍系の容量よりも冷凍庫の容量がでかくて大満足している。家庭用と異なり、蓋にボトルを入れたりはできないかわりに、箱の側がフルに使えて奥行きも充分ある。

霜取りの後の水は排水ホースで床の排水口に流すのがデフォらしいのだが、小型のものに限っては蒸発装置がオプションでつけられる。おうちの台所に床排水口は無いので、蒸発装置をつけてもらった。開け閉めの頻度を考えると、多分充分対応できる。家庭用のものだと蒸発用の熱は冷蔵庫のコンプレッサーなどを動かした時の熱を使うことになっているようだが、業務用のものは別途ヒーターを仕込んでいるので、その分だけ消費電力が上乗せされそう。組み込みなので、霜取りの水が少ない時でもヒーターを切ることはできないらしい。

内部はとことん殺風景で、おしゃれな照明も、見栄えの良いガラス板の棚も、小分けにされたポケットも何もない。製氷皿すらついてない。真ん中に網棚が1枚入るだけで、冷蔵庫、冷凍庫ともに2段である。卵を入れるポケットなどは当然無いが、衛生を考えるとパックのまま収納する方が望ましいので無くても全く問題はない。つかむしろあったら邪魔。

ご家庭向けの細かい分類はハナから考慮されておらず、小分けの収納をどうするかは自分で考えろ、っていう仕様なので、細かい調味料のボトルや、袋入りのスパイスなどを分けて保存するための、蓋付きの保存容器(4L〜10Lまで各種)を買ってきてまずは分類収納して保管。液体をこぼすと掃除が面倒なので、棚に置く大きめのトレーを準備したり、パック飲料用のカゴなり箱なりを準備した方がよさそう。買い物に行った時間が遅くて、ホームセンターが閉まっていたので、週末にでもいろいろ見繕って買ってくることにする。段が高いので、引き出し式の小型収納ボックスごと冷凍なり冷蔵なりできそうでもある。

人気の脱臭機能は無いし、新品だからか材料の臭いっぽいものが庫内にたまっていたので、大きめの脱臭剤を買ってきて、冷凍庫と冷蔵庫に2個ずつ入れて様子を見ている。

冷凍庫と冷蔵庫は独立に温度設定できて、現在温度が常に両方表示されている。冷蔵庫の温度を氷点下にすることもできるらしい。

冷凍冷蔵庫が大きくなったので、冷たい飲み物を多めに冷やしておけて、冷凍食品を買っても入れる場所に悩むこともなくて、輸入モノのスパイスパウダーを冷凍保存しても他のものを入れるのに差し障りがない余裕があって、ごちゃごちゃ扉や引き出しの数が多い面倒くささも無くて、と、私好みの品で、買って大満足している。