Archive for the ‘平成19年(ワ)第1493号(神戸)’ Category

postheadericon 冨永教授が独立当事者参加、代理人は壇俊光(サイバー)弁護士

 神戸地裁で第4回口頭弁論が終了した。
 今回のハイライト(?)は、お茶の水大のサイトの管理責任者である冨永靖徳教授が独立当事者参加の申立を行ったことである。代理人はサイバー弁護士で有名な壇俊光氏(Winnyの弁護団事務局長)。
 実は、第一回口頭弁論終了後に、当事者参加の話はあった。しかし、「参加申立は、裁判官の訴訟指揮の状況がわかるまで、二、三回待って欲しい」というのが、お茶の水大の顧問弁護士のコメントであったらしい。冨永教授は職員である以上、大学の代理人の意見を容れざるをえなかった。一方、私は職員ではないので、自らの権利に基づき、詐害防止参加を第2回口頭弁論から行った。冨永教授としては、参加すると訴訟がややこしくなって大学が嫌がるので、当面は参加を見合わせるつもりだったらしい。
 ところが、口頭弁論を3回行った結果、当該表現とは最も関係の薄い学長が提訴され、当事者参加が学外の私で、学内外にウェブサイトの責任を負うことになっている冨永教授が全く何もしない状態が実現してしまうことになった。つまり誰が見ても「責任者は一体どこで何をしとるんだ?」ということになったわけで、さすがにこれはまずいと気付いたらしい。
 冨永教授の参加によって、私の権利は冨永教授との明示の契約によって発生し、対大学との関係はすべて冨永教授が責任を負うという、本来あるべき形をとることになった。権利の振り分けで、冨永教授と私が利益相反の関係になることはあり得る。このため、冨永教授は独立に訴訟代理人を立てて、訴訟参加を行うことになった。
 これらの流れが決まったのは、年末年始をはさんでのことで、訴訟参加が決まったのは御用始め早々くらいであった。弁論の形が変わるという話や、冨永教授の参加が必要だという話を年明けそうそうに絵里タンには説明した。絵里タンとしては、冨永教授の参加無しに勝てる状況だと考えていたらしく、当初はさほど歓迎していなかった。が、今のままだと学外の私が直接お茶の水大学との「黙示の契約」を主張することになり、弁論としてはそんなに重い部分でなかったとしても、この形で決着すると大学が大変嫌がることが予想される。また、以前に母校を提訴までして(冨永教授経由で意見書を出したりして)交渉してできあがった、「研究室ページの責任者は明示された教員」という規則を破ることになってしまう。裁判には勝ったが運用規則はめちゃくちゃになりました、では、その後のネット利用に大きな支障を来してしまう。このあたりのことを絵里タンに話して、納得していただいた。訴訟が終わった後でも、制度の運用は続くのであり、当事者としてはそこまで考えて訴訟を行わないといけないのである。
 冨永教授の立場としては、大学との利害も一致はしておらず、学内で参加の是非について判断を求めることができない状態であった。それで参加することは今日まで伏せておくという話になった。このため、裁判について他所の掲示板等ではあまり突っ込んだことを書くのを止めた。詳しく書くと「冨永が居ないのは変」という話になったりするが、私は当事者ゆえに状況を知ってしまっているから、何を書いても後から見るとウソを書いたことになりそうだったからである。

 壇弁護士は、別の裁判とダブルブッキングだったらしく、今日は欠席。申立書だけあらかじめ裁判所に届け、本日提出となったので、次回以降弁論をすることになる。

postheadericon マグローブからお茶の水大に圧力がかかりました

 マグローブの代表取締役の上森を名乗る人物から、お茶の水大学長に対して直接電話があり、掲示板投稿の一部を出すなという圧力がかかりました。
 現在、atom11の掲示板で見えなくなっている分を、こちらで引用しておきます。なお、この内容は、訴訟掲示板に出したものと重複します。

[25190] マグローブの構造上の疑問点mimonのコメント現在進行中の裁判関係の掲示板に書いた内容と重複するのですが、http://www.i-foe.org/h19wa1493/bbs/tree.php?n=51今のところ、裁判で技術的なことを取り上げられそうにないので、
こちらの掲示板にコピペします。
もともと、私の書いたことですので、引用符号(>)は、付けません。
吉岡氏のホームページのネタにならなければ良いのですが。

先日(10月25日)開催された、マグローブの説明会の資料の中で、
http://www.minusionwater.com/biwakomesse.htm
断面の略図が載っていますが、本当に、接水部がステンレスの角パイプなのですね。
ステンレスといっても、多分、一般的なSUS304あたりを使っていると思われます。
角パイプに内圧がかかると、その角の内側には、大きな引っ張り応力が加わり、
オーステナイト系ステンレスでは、応力腐食割れが発生しやすいです。
私だったら、真っ先に塩化マグネシウムを使った加速試験を実施して、
問題なくても、やはり、耐応力腐食性の高いSUS316LかSUS315J2を使うところです。
ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法については、JIS G0576が参考になります。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html

内側の管に孔があいても、外には水が漏れない構造のようですが、
ネオジム磁石や鋳鉄は、いくら鍍金をしていても、
ステンレスに囲まれて接水すれば、早期に腐食してしまいます。

吉岡氏は、京大工学部卒らしいので、その辺は考慮していると思いたいのですが・・・。

[25197]もし、一般向けの解説が可能でしたら追加を
apjのコメント

>オーステナイト系ステンレスでは、応力腐食割れが発生しやすいです。

 多分、一般の人は、ステンレスにいろんな種類があって、耐久性にも違いがあるということを詳しく知らないのではないかと
思います。私も、合金材料の特性に詳しいわけではありません。
手軽に知るには、どんなものを見たらいいでしょうか。

>ネオジム磁石や鋳鉄は、いくら鍍金をしていても、
>ステンレスに囲まれて接水すれば、早期に腐食してしまいます。

 これで引っ掛かったのが、「磁気活水器で防食効果があった」とされるケース一般をどう考えるかということです。

 先日、水商売ウォッチングの方に、磁気活水器で効果があったケースをきちんと調べたら亜鉛板の効果だったり併用する濾過
装置の効果だったりした、という文献を紹介しました。
 業者が知らずに耐応力腐食性の弱い材料を使ってしまったために磁石ともども腐食が起きたとして、その現象が、亜鉛の犠牲
陽極を使ったのと同じ効果を水道管にもたらすのではないか?ということです。「効果有り」と判定されたケースで、実は磁気
活水器自身が水道管の犠牲陽極となっていた、というものが混じっているのではないかと思うのですが、この可能性はあるので
しょうか。

[25198]ステンレス鋼の手軽な解説
mimonのコメント

> 手軽に知るには、どんなものを見たらいいでしょうか。
「手軽に」というと、とりあえず、新日鉄の解説から入ったらいかがでしょうか。
http://www5.mediagalaxy.co.jp/nssc/products/index.html
さすがに、応力腐食割れなんていうマニアックな話題は、載っていなかったと思います。
新日鉄、JFEスチールなど各社が、ステンレス鋼のカタログをホームページに載せていますので、
詳しくは、そちらをダウンロードして、ご覧ください。
新日鉄↓
http://www5.mediagalaxy.co.jp/nssc/products/shohin/koushu.html
JFEスチール↓
http://www.jfe-steel.co.jp/products/list.html#stainless

> 実は磁気活水器自身が水道管の犠牲陽極となっていた
磁気活水器の内管と、配管の材質の組み合わせにより、その可能性はあります。
マグローブの場合、角があっても、一応ステンレス鋼ですので、
鉄管(SGP(JIS G3452)など)に対して犠牲陽極になることはないと思います。
内管が腐食して、孔が開いた場合に、配管を保護する働きがあるのか、
可能性はありますが、期待はできません。
磁石や鋳鉄にされている鍍金の質により、挙動が異なるからです。

というか、壊れることで効果が出るような設計をしてはいけません。

 なぜ、このネタにこだわったのかが謎だったのですが、「ビバ!マグローブ」というタイトルのblog
http://blogs.yahoo.co.jp:80/jinseimakoto/547240.html
に、2007/08/09付けで、「レフレクターの本音」と題するエントリーが投稿されています。投稿したのは、施工業者さんのようです。以下、内容を引用します。

僕はリフレクター。
とある磁気活水器の重要なパーツです。
僕がいるからこそ、この磁気活水器はちょ~売れました。
しかし、本音を言うと僕には寿命があるのです。
コンタクトセル作用という電子を移動させる仕事だけでも、
酸化が始まってしまうのに、僕を使って磁気活水器を作ってる人たちは
余計なものを僕の周りにべたべたと塗りつけています。
こいつが臭くてたまらないのです。余計に酸化が進みます。

僕を開発したせんせーも最初は、僕が酸化するなんて思ってもいなかったみたいです。
せんせー2号が、実験中に僕が酸化を始めてくるのを発見しました。
でも、トップシークレットになったそうです。
だって、すでに3万台以上も販売した後だったんですもん。

社内でも『まずい!』と意見を言うやつがいましたが、
【どんな商品でも性能が何年も持続するなんてあり得ない。販売時に100パーセントの性能があれば
それでいいんだ!】

そして、組み立てのやつがへたくそで、たまに水が中に入ってしまうものも現れる始末。
だから、すべての原因を『水』にして、不具合のものをすべて無条件交換といたしました。

そんなことしないで、最初から組み立ての手順を再考すれば僕の寿命ももっと延びて
製品の精度ももっともっと上がったのにね。

こんな僕だけど、本当の僕のよさを理解して頂いた新しいセンセーのところで生まれ変わりました。
今度は僕を大事にしてくれています。
やっぱり、すべてにやさしい人たちの下で働きたいですよね。

 ダイポールの話なのかマグローブの話なのかはっきりしませんが、blogのタイトルが「ビバ!マグローブ」となっているので、ダイポールで出た問題がマグローブで解決されたというふうに読み取れます。ただ、読んだ人がマグローブの話だとうっかり誤解することが絶対無いとまではいえません。

 まあ、今回のお茶大の対応は、訴訟の争点が「削除要求に対応したかどうか」の部分になっているため、ちょっと神経質になっているということなんでしょう。その意味では、管理がきちんとできているというデモンストレーションにはなったかと思います。

 とにかく、これで敵は、吉岡氏だけではなくマグローブも込みだとはっきりしました。
 削除要求の出された内容を見れば、別にマグローブが不良品だと言ってるわけでもなく、ほとんど一般論にすぎません。普通の人の理解力をもって読んでも、業務妨害にはあたらないでしょうし、特に中傷しているわけでもありません。マグローブというのは、この程度のものを、圧力をかけて消させる企業であるということが、今回、明らかになったわけです。これまでは、吉岡氏が以前やっていたダイポールのマルチで、公取の排除命令を喰らったのを私のせいだと逆恨みしていただけだろうと思っていたのですが、もう一人の社長も込みでトンデモのようです。

 削除義務がないという債務不存在確認訴訟でもあらためて起こしましょうか(爆笑)>マグローブ。

 とりあえず、私の方もそれなりに別の材料は持っていますので、国際会議が終わったら反撃の準備にかかりますけどね。

postheadericon 第3回口頭弁論

 掲示板投稿とかなり重複するが、こちらにもメモしておく。

提出書類
 原告 第2準備書面、甲26 10/26付
 被告 第1準備書面  11/12付
 参加人 準備書面1  10/31付

独立当事者参加についての裁判所の方針
・参加要件が無かった場合、単なる訴えの提起として扱う。(原告に対する債務不存在確認訴訟、被告に対する削除差し止め訴訟提起となる)
・参加要件の有無は、本案判決の時に一緒に出す。

【裁判官から確認されたこと】
○参加人対原告の関係 参加人は原告に対して債務不存在確認の訴えを提起
          原告からは、請求原因事実があることを参加人に対して主張する
○参加人対被告の関係 参加人は被告に対して不作為要求をする
  裁判官:人格権による請求もできるがどうするか?
  参加人代理人:債務不履行でいく
○原告の主張は第1準備書面に書かれた通り。
○被告に対しては
 免責される要因があるかどうかが先行していたが、請求原因に対する認否がまだない。
○独立当事者参加についてはこのままにし、実体の審理に入る。
○参加人は、
 ・目録内容が客観的に名誉毀損かどうか。(原告の主張に対する反論)
 ・抗弁
を次回主張すること。

 参加人代理人より、「目録のどの部分が名誉毀損なのか。京都大の学歴云々の部分が含まれるのかどうか。絞り込まないと何に対して反論していいかわからない」という質問があった。原告本人は、削除要求は投稿したメッセージ(目録中のもの)全体である(部分削除は考えていない)、と主張した。
請求原因の認否は被告にも求められた。被告代理人は、被告が立証すべきことは免責されるかどうかということであるので、参加人が立証すべきこととは異なっている、と主張した。
 原告本人は、「マルチではあるが違法なことはしていない」「説明会の前日に投稿がなされた」と主張し、傍聴席に来ている「ダウンの方々」が違法なことをするだろうと書かれたことがけしからん、という内容の発言をした。

 事前に、次から電話会議での参加にしようか(わざわざ神戸まで行かなくて済むし)、という話を絵里タンとしていたのだが、「電話会議にすると口頭弁論ではなく弁論準備手続きをすることになり、傍聴人があんまり入れなくなる」ということで、傍聴人が多いことを考慮して次回も口頭弁論で、ということになった。

次回期日 1月30日(水)13:30-  204号法廷
書面提出期限 12/25(火)  次回までに間があくので、早めに書面を回して弁論をできるだけ進めるようにするため、提出期限が早めになった。

本日の傍聴
・原告本人の発言によると、原告のマルチの賛同者&参加者の方々が来ているということだった。
・被告側は、広報担当の事務の方(多分)が2人。
・私の方は、前回も来てくださった「み」さん。今回新たにきてくださったのが某法科大学院准教授のY先生とご令嬢、ネット関係からはハンドル名雪兎さん、それから、十数人の消費者センター(消費生活相談員?)の方々だった。特に消費者センターの方々は、裁判情報をお互いやりとりしているらしく、誘い合わせての傍聴であった模様。弁論が終わってのんびり出てきたら、裁判所入り口で皆さんがいらっしゃったので簡単に挨拶などをしました。本日は傍聴ありがとうございました。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
 独立当事者参加の要件が認められなかった場合は、単なる別訴の提起&併合審理となるということがわかったのが興味深い。確かに、コンメンタールや教科書では、47条を使うことは新たな訴えの提起と同じだと書いてある。もともと、今回の訴訟に対して、私が最初に考えたプランは、別訴で債務不存在確認訴訟(不法行為ではないので削除義務無しを主張)を提起して、審理を併合するように申し出るということだった。しかしそれでは本案の進行を止めることができないという判断で、独立当事者参加という手段をとった。このためには、権利の主張をしなければならないから、削除が私の人格権侵害になるという構成と、削除を認めることが私とお茶の水大の黙示の契約の履行を妨げるという形で債務不履行で構成する方法の2つがある。人格権だけでは弱いというのが絵里タンの判断で、債務不履行構成をとったために、大学に対しても同時に訴えを提起する形になってしまった。ただ、審理を併合して矛盾のない判決を出すということになれば、独立当事者参加の要件有りと判断された場合と無しと判断された場合で、一体何が違ってくるのかが、私にはまだよくわからないので、少し調べてみる必要がある。

 いずれにしても、次回から請求原因の実体の審理に入れるということで、ひとまずハードルは1つ越えたかな、というのが今日の感想。裁判所にしても、当事者参加の部分だけ控訴審、などというややこしいことは避けたかったのではないかと。どちらにしても、これで、当事者としての地位は獲得できた。

 お茶の水大の代理人の井口さんの主張は非常に的確である。大学が勝訴する条件と私が勝訴する条件は最初から異なっている。削除請求への一連の対応で「相当の過失」が無かったことを立証すれば大学は勝訴する。私の方は、書き込みが不法行為ではなかったことを立証すれば勝訴する。私が勝てば、大学は無条件に責任無し(不法行為でない書き込みの削除要求に対応する必要はそもそも無いから)となるが、大学が勝って私が負けるという可能性は有る。従って、「相当の過失が無かったこと」の立証に絞るのが、大学の対応としては正しい(余分な労力を使う必要がないし、弁論もぶれずに済む)。
 ただ、今回、準備書面はぎりぎりだったし、何か見た感じ疲れてるみたいだったが、よっぽど大変な案件を大量に抱え込んでるのだろうか。井口さん、大丈夫かなぁ。私の方は、47条でいくためには権利者であることを裁判所に認めさせる形である程度強い請求を立てざるを得ないので、同時に大学も訴える形になったんだけど、今回はどう考えても大学は単なる場所だしねぇ。ともかく、あの学内規則でやれば大学が免責されるという前例を作る方向で頑張っていただければと思う。私のためじゃなく、私以外の誰かの将来のために。

 消費者センターの方々がいらしてたのがちょっとびっくりしたし、同時に心強いと思った。一番びっくりしてたのが絵里タン。最初は状況がわからず、傍聴席の殆どが「ダウンの方々」だと思っていたもので……。失礼しました。原告本人が「違法なマルチはやってない」と主張したあたりで、皆さんそうとうカチンと来ていた模様で、裁判所の玄関のところで応援されちゃいましたよ^^;)。当日中に引き上げなければならなかったので、あんまりのんびり説明している時間もとれなかったけど、何かあったら掲示板の方に書き込んでください。私にわかることなら状況説明しますし、法的にこみ入って分からないことなら絵里タンに訊いてから説明します。

 絵里タンはクリスマスイブに別のややこしい刑事事件の打ち合わせでクリスマスにその裁判だそうで……。期日が提示されたとき、関係者が誰も「楽しいクリスマスを過ごしたいからちょっと」などと言い出さなかったためバッチリその日程で仕事をすることになったのだとか。法曹関係者はクリスマスは関係ないという実例その1かもしれない。私の方の準備書面提出もちょうどクリスマスだったりする。まあ、特に意味はないのだろうけど。

 依頼人がむちゃくちゃな主張をどうしても出したがったらどうするのかと訊いたら、どうしても無理なら「できません」と言うことになるのかなあ、という返事だった。無理目の案件であんまり無茶な主張をすると、弁護士の評判も落ちるらしい(民事では)。弁護士がその主張を組み立てていると思われてしまうからだそうで(これは刑事弁護とは異なる)。

 ところで、一般人にとって弁護士を探すのが大変なのでナントカもうちょっとマシな広報はできんのかという話をしてみた。が、訴訟は、医者にたとえると、一生に一度の手術を名医を探してやってもらうというものだそうで、なかなか一律の基準でもって宣伝して、というわけにはいかないのだそうな。手工業の世界で弁論はオーダーメードだし、結局は口コミだとか。上中並とか松竹梅とか、サービスのコース別料金を作ったりできないのかと訊いてみたが、ちょっと難しいっぽい。

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postheadericon 訴訟資料公開

 第3回口頭弁論で提出された書面を公開。
  原告:第2準備書面
  被告:第1準備書面
  参加人:第1準備書面
の3つ。原告の甲26号証と証拠説明書は後日。

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postheadericon 原告準備書面2来た

 絵里タン経由、原告準備書面2が送られてきた。次の口頭弁論で提出ということになるのだろう。指定された締切が10月30日だった。まあ日程としてはこんなもんだよね。

 環境ホルモンの時は、原告が口頭弁論前々日あたりに準備書面を送ったりして、「急に対応できんがな」とカミソリ弘中に突っ込まれる光景もあったけど。

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postheadericon 事件番号付いた

 神戸の裁判の件。
 独立当事者参加の申出というのは、実質的に訴えの提起で、訴状に準じる書面で行うことになっている。従って、通常の提訴や反訴の時と同様に事件番号が振られる。
 私の申出は「平成19年(ワ)第2355号 独立当事者参加の申出事件」となった。

 ところで、5月末か6月初旬あたりに振られた元の訴訟が「平成19年(ワ)第1493号」だから、3ヶ月から4ヶ月で、事件番号が800件以上増えたということになるのか。一月平均二百数十件の訴状が持ち込まれている計算になるが……。

#弁護士増やすのなら、それに見合った数の裁判官やら書記官やらも増やさないと、裁判所がボトルネックになってしまいそうな……。

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postheadericon 答案(違)提出

 絵里タンに準備書面の草稿を提出した。前半を当事者参加の弁論,後半を不法行為に関する弁論に分けて,証拠書類も一応は揃えて,証拠説明書も作ってみた。素人のやることなので冗長だったりピントを外してたりするだろうし,主張の順番やら削除追加もあるだろうということで,丙号証の印を押した後,番号は薄く鉛筆書きして出しておいた。書面の方は12ポイントA4で19ページほど。
 ネットの議論と違うところは,相手を論破しようとする必要はなく(まあ,ネットでも本当の相手がギャラリーの方だという場合もあるけど),裁判官の心証形成ができればそれ以上やる必要は無いということ。とはいっても,論理に説得力がないとだめだろうし,極端な議論はしても受け入れられないので,「常識の範囲」というアナログな部分を入れて,かつ法的に間違ってない範囲で書かなければならない。
 絵里タンにはどこまで主張するかも含めて検討してほしいと頼んだので,書面の分割もあり得る。今回、原告と被告には裁判所から宿題が出ているが、独立当事者参加人には特に宿題は出ていない。だからといって何もしないで居るのが良いとも言えないし、主張を全部一気に出すのが戦略上良いかは検討課題だし、かといって、あんまりのんびりしていると「時機に遅れた攻撃防御」といって反撃を喰らうことになる。まあ、最初のうちはそんなに急がなくてもいいのかもしれないけれど。
 しかし,絵里タンがどう直してくれるかが,興味深くもあるしちょっと恐ろしくもある^^;)。何て言うか,厳しい先生に実験レポートを提出して採点を待つ学生の気分だ。ともかく,プロの目を通るとどうなるかを直接知る貴重な機会なので,積極的にやり方を学んでおきたい。

 モトケンさんのところについていたコメントの表現をお借りするなら,裁判官は料理評論家かあるいはお客様,料理人は弁護士,私は材料の下ごしらえをして料理人に届ける役,ってところか。

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postheadericon 原告準備書面1

 原告準備書面1と証拠説明書をウェブにアップ。
スキャナで取り込んで、OCR(e.Typist)でテキストにして、エディタで修正してhtmlに貼り付けた。テキスト変換しただけだと、改行やら空白やらが無視されているので、書類を見ながら適当に直す。この作業をすると、弁論の流れがよくわかる。
 で、準備書面を読んでみた感想。プロバイダ責任制限法の細かい議論は訴訟代理人、残りの部分は、多分原告本人が書いたものを訴訟代理人が多少追加修正して清書したものに見える。つっこみどころの数と難易度がだいぶ違う部分が混在しているっぽい。まあ、代理人は本人の意向に反することはできないから当たり前か……。

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postheadericon 謄本が来たので

 書証を確認してウェブサイトにアップ。
スキャナで取り込んでOCRでテキスト化していて、手間が掛かるから、一度に全部は無理なので、一区切りつくところまでやってみた。
お茶の水大の顧問弁護士、否認するところはきっちり外さずやってくれている。

 しかし、原告の提出した証拠を見ると、こちらが主張に使いたいものとかぶりまくっている。これで、丙号証を出しまくったら、証拠書類の重複がやたらに多い訴訟記録ができあがりそうな予感。

 オーマイニュースから取材があったので、メールインタビューに回答。

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postheadericon 原告の講演

 ここに出ている講演案内を見ると、原告は、お茶の水大を訴えたことについて講演したらしい。

「『ニセ科学批判者』を批判する」
  1. ニセ科学批判者たちの怠惰と傲慢
  2. お茶の水女子大「水商売ウォッチング」を名誉毀損で提訴
  3. 民事裁判の経過
マグローブ(株) 代表
健康と環境の神戸クラブ 代表
吉岡 英介

 しかし、実際の提訴の内容とプログラムの内容が食い違っている。というか、矛盾がある。
 まず、「ニセ科学批判者」を批判するなら、あくまでも批判を行っている個人を批判するしかないわけで、大学を訴えるのは筋違い、あるいは見当外れである。
 次に、「水商売ウォッチング」を提訴したかのような書き方をしているが、原告が訴えたのは、お茶の水大だけであって、「水商売ウォッチング」の制作者(=天羽)でも責任者(=冨永)でもないから、2.の記述の半分は事実と異なる。しかも、訴状に書かれた名誉毀損は、水商売ウォッチングのコンテンツ(htmlファイルに書いた固定記事)ではなく、掲示板の投稿で、その上「匿名」でなされたという主張をしている。まあ、書いたのは私だが、原告の主張は訴状の通りというのがタテマエであり、「水商売ウォッチング」を提訴したとはとても言えない訴訟である。さらに、名誉毀損とされた書き込みはわずか3行で、その中にはニセ科学批判の内容が全く含まれていない。原告が自費出版した本については言及したが、それだけであり、文言を読んだだけでは、「ニセ科学批判」にあてはまる表現がどこにもない。だから、ニセ科学批判に対抗するために目的外提訴をしたのだと最大限善意に(?)解釈しようとしても、やはり無理がありすぎる。
 3.は、何を説明したのか知りたいところだが、私が独立当事者参加したことの法的な意味を、他人にわかるように正しく説明するのはちょっと面倒かもしれない。手続きとしてはかなりイレギュラーなので、とりあえず訴訟法の教科書でも読んでまとめてからでないと難しいだろう。おそらくほとんどの人は民訴47条など知らないし(裁判弁護士でなければプロでも知らないことがある)、原告代理人の弁護士でさえ、異議申立が無い手続きだと言うことを知らなかったのか、申立書を用意してきていた。

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