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第6回
- 「系」について教えて下さい。あまりイメージがつかめません。
→熱力学の話でしょうか。それだと、箱の中に閉じ込められた物質と、箱がどうなっているか(断熱なのか、大きさを変えられるのか)といった特徴全体をまとめて指す言葉です。
- 最近、プラズマクラスターイオン搭載空気洗浄機というものが出回っていますが、これも根拠のないインチキなものなのでしょうか?
- シャープの空気清浄器にあるプラズマイオンクラスターは、マイナスイオンと同じような未科学や非科学なのですか。効果があるとすればどのような効果が期待できますか。
→既に、電気掃除機について消費者庁が措置命令を出してます。 http://www.caa.go.jp/representation/pdf/121128premiums_1.pdf 確実に出せるところを狙ったのでしょう。実験条件と実際の使用条件が違う
- 会社や企業がうたう「マイナスイオン効果」のバカバカしさに笑った。怪しい主教じみた事が日本規模で起きていたのかと少し恐くなった。今も同じようなことがあるかもしれないと警戒することを覚えたという点で今回の講義はとてもおもしろかった。ところで冷蔵庫でカビが発生したのですが、冷地で繁殖するカビにはどんなものがありますか。
→http://www.nctd.go.jp/senmon/shiryo/suisan/g/g_1/g1_2_b.html カビ、低温、繁殖でネットを調べて出て来たのがこれ。15℃くらいが最適な温度のものもある。 http://www.mac.or.jp/mail/090401/03.shtml 冷蔵庫くらいの温度だと、遅くはなっても繁殖ゼロにはならない。
- 昔、合気道かなんかで離れたものに衝撃を与えるのをTVで見たのですが、あれはどういうしくみなのでしょうか
→単なる演出では。
- この授業を受けはじめてから、血液サラサラってどういう状態だろうと改めて疑問に思っていたのですが、やっぱりこれもエビデンスのない話だったのかと思いました。あと、ダイオキシンって結局何なんでしょう。健康に悪いという通説がありますが、昔読んだ本には「ダイオキシンで死んだ人はいない」みたいなことが書いてありました。極論かとも思うのですがどうなんでしょうか。
→http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/ を、ダイオキシンで検索してみてください。
- なぜマグネループなどで肩こりが治るんですか?
→「治る」の証拠は確かなのでしょうか。メカニズム以前に、まともな論文が無いなら効果の方が体験談の域を出ません。
- マイナスイオンのように、肩こりや血行を良くするという「磁気ループ(?)」(運動する人とかもよく首につけてるやつ)も健康に良いと聞きましたが、それは本当なんですか?また顔のマッサージ器(美顔ローラーみたいな)でゲルマニウムが使われていますが、なぜ金属が美容・健康に良いと言われるのでしょうか。磁力が細胞単位に働くのですか?
→なぜ言われているかというと、ウソでもそう言えば商品が売れるから、ってことでは。エビデンスを示すのは売る側の仕事ですから「言われている」レベルの話を真に受ける必要も調べる必要も最初からありません。マスコミに出ようが有名な芸能人やスポーツ選手が使っていようがです。なお、ゲルマニウムは半導体で磁力は関係ないです。
- いろいろな空気清浄器がありますが、マイナスイオンが出るという機能はおいておいて、他の機能はちゃんと効果があるのでしょうか。ちゃんと空気清浄してくれるのでしょうか。窓を開いて換気した方が効果がある気がします。
→何を除去してくれるかということと、使いたい部屋に何が多いかで、効果は違うでしょうから、後はメーカーのカタログを見て考えるしかないです。
- ウコンの力は本当に効きますか。先生は効果を実感できた健康食品に出会ったことはありますか。
→もし本当に効く(何に?)なら医薬品として扱われているはず。
- バキの範馬勇次郎は握力が核より強力と言われていて、石炭を握ってダイヤモンドに変えてしまいましたが、実際にこんなこと可能なのでしょうか。可能な場合、何kgの握力が必要なのでしょうか。
→炭素からダイヤモンドを製造する条件としては、たとえば温度は1000℃前後、6GPaくらい、といった条件が目安かと。他にもあるらしい。機械が必要で人間の手では無理。
- 植物に音楽をきかせると良いって他の授業できいたんですけど?
→その話、論文とか引用されてましたか?効果があることを主張する側が証拠を出すのがルールですので、文献無しなら与太話扱いでかまわないです。
- 「モンドセレクション金賞受賞」という表示をさいきんよくみますが、それもあまり意味のないものなのでしょうか?賞品を売るためにいろいろな手段を使おうとするのはわからないのではないですが、やはりデマはやめてほしいですし、私たち消費者もだまされないように、疑問に思った調べてみるという姿勢が必要だと思いました。
→商売を盛り上げるイベント的な賞まで目くじら立てる必要はない(気軽に変える値段、評価が味という個人の好みによるもので外れても被害はほぼ無い、払った費用分はちゃんと食べられるなど)が、やりすぎはよくない。
- マイナスイオンは体にいい効果をもたらすといわれていますが、プラスイオンは何か効果をもっていないのですか。
→気分が落ち込むという説があるが微妙な上、個人差が大きいので、仮になにか効果があるとしてもごくわずかで、費用を投じて発生させてもコスト的に割に合わない。
- 最近、水ぶくれができたのですが、割らないようにしていると2日ほどで消えました。中の水?はどこに行ったんでしょうか…。また体内に吸収されたんですかね?
→吸収でしょうねえ。
- 髪の毛を長くしたいと思っています。早く長くする方法や食べ物ってありますか。髪の毛って何の成分からできているのでしょう…トリートメントなどのCMの「サラサラになる」みたいなのって本当に効果あるのでしょうか。
→髪の毛を伸ばす話については、全く専門外なので答えようがありません。サラサラの方は表面に何か残ればひっかかり具合が変わるでしょうから、程度の差はあれ効果はあるのでは。
- ビタミンCってしみ対策にいいのですか?ビタミンCが沢山入っているサプリメントを飲んでしみが減った人がいるんですけど、本当に効果あるんですかね?
→エビデンスを探して下さい(論文が出ているなど)。無いなら偶然でしょう。
- 人間のオーラがみえる的な人は本当なんですか?
→その前に「オーラ」って何?という問題が。人間の目に見える光の波長は決まっているのでまず何色の光かがわからないとまずい。で、人の目に見えるように光っているならフォトダイオードなどでも見えるはず。
- この前、ドライヤーを買ったのですがまだマイナスイオンの宣伝をしてました。でも、安かったのでそれかいました。逆にマイナスイオンが体に悪い可能性はないのですか。
→放電方式だと劇物のオゾンが同時にできる。使い方次第ではよくないかも。
- 研究において先入観はやっかいなものだと思いますが、先生は予想と違う結果が出たとき悩んだりしたことはあるのでしょうか。
→いくらでもある。
- そういえば、マイナスイオンはよく聞くが、プラスイオンは全く聞かない。これもマイナスイオン関係商品がウソの証拠になるのでは?マイナスイオンを出せばどこでもさわやかになるというのはすごい推論。発送するその仕方は面白いので、キチンとエビデンスをとればよかったのにと思う。自分も将来論文を書くだろうから、エビデンスをきちんととるということを頭に入れておかなければいけないと思った。ウソを見抜くのもこれからの時代を生きていく力になるのだなとも思った。
- 海外でもnegative air ion として商品に活用されているのだろうか?自然の中にいるとリラックスするという科学的根拠はあるのだろうか。
→米国でも同様の製品が出て、効果が無いかあったとしてもごくわずかなので装置をわざわざ作る必要がないという結論になっている。
- 僕は、寝る前に明日の天気を調べることを日課としています。先生には何か日課がありますか。
→特に日課にしていることはないです。
- ジャンプのうしろの方でも誰もだまされないだろうという広告がのっているのですが、お金をつめば有名な雑誌でも嘘の広告をのせてしまうものなのですか。
→広告を載せるどころか、「記事広告」が出ることもあるので注意。
- 水酸化ナトリウムは陽イオン交換膜法で作ることができると聞きましたが、これで一般家庭でも水酸化ナトリウムを作ることができますか。あと摩擦のない世界について研究している物理学について実用性が見出せないのですが。
→設備と原料があれば作れる。摩擦=エネルギー散逸を意味するので、ずっと前から物理学の重要な研究分野である。
- つまりイオンとかにおいてあるアルカリイオン水ってイミフメイってことですよね?
→(おそらくは濾過して)電気分解した弱いアルカリ性の水。
- 高校でサリンは拡散しにくいと習いましたが、なぜ拡散しにくいのでしょうか?何か結合でも起こっているのでしょうか。あと、最後に出てきた赤血球の写真は詐欺だと思います。こういうのって逮捕されたりしないんですか。
→気体になる温度が高ければ拡散はしにくそうですが、詳しいことは知りません。
- 1molの気体は22.4Lというのは0℃1気圧でのこと。物理化学での「標準状態」とは25℃1気圧だからその時は約25Lになるはず。なぜ高校化学では0℃1気圧を標準状態としているのでしょうか。
→理由はよくわからないですけど、いわゆる「室温」を採用するか温度定点を採用するかの違いのような。
- 先生の専門は物理学と聞きましたが、先生が理系分野に、そして物理学に興味をもち、専攻しようとした理由は何なのですか。
→今のテーマにつながる方針が決まったのは大学院の時だったけど、それでもいろいろあって……。物理学科に進学した理由は、高校の物理ができなかったからかな。
- 高校時代、純粋に興味があって物理を選択しました。でも3回ほど授業を受けた時点で興味がすべて霧散し、かつ、つまらなくて大嫌いになってしまいました。結局最後まで面白くないなあと思いながら高校物理は終わってしまいました。先生はなぜ物理学を専門にしようと思ったのかきっかけ、面白いところを教えてください。今一年生なのでもう一度勉強してみようかなという気持ちも時間も残っているのでよろしくお願いします。ついでに、インチキを話してしまった教授や研究者などが100%間違っていると判明したとき、ネット、新聞上などに名を晒すのはどうでしょうか。故意であれそうでないとしてもコメントがもっとよく考えられたものになるはずだと思うのですが。ちょっと厳しいですかね。長文失礼します。
→私は高2,高3と物理を履修し、高3のコース分けで物理化学選択の理系コースを選んだ。が、高2の間は物理の成績は悲惨で、公式を覚えたかどうかの小テストもクラスで最後までできず、高3になってすぐの共通一次(昔のセンター試験)は物理は赤点だった。高校の教科書では物理は理解できなかった。ちょうど数学で微積分を学んだので、まず岩切の微分積分学精説という高専・大学教養課程向けの本を買って自習した。さらに、駿台文庫の山本義隆の必修物理を自習した(微積分を使って公式を導いてある、どちらかというと大学の物理っぽい本)。微積分を使って公式を全部導出するノートを自力で書いて、その後は、小出昭一郎の物理概論を図書館で借りて読んだ(大学教養課程の物理の本)。これが終わると、物理の試験問題で得点できるようになって、結局理学部物理学科に合格した。この間、副読本として「物理の散歩道」「新物理の散歩道」を読んだ(再版されたりちくま文庫になったりしているので入手しやすいはず)。 研究者のインチキを防ぐ方法としては、インチキ宣伝で被害者を出した場合に損害賠償させる範囲に、広告塔になった研究者を入れるようにすれば済むのでは。
- 断熱膨張って何ですか。断熱圧縮って何ですか。電磁パルスは核爆発以外で起こせますか?コロナ放電といえばセントエルモの火ですがそれって何ですか。用語しか知らなくてすみません。高3の夏休みのいたずら(自由研究)でPa□□sonicに電話をかけました。「マイナスイオンって何ですか?」負の電荷のイオンでと言われ「具体例は?」と聞くと「NO3-」と言ってました。「そんな危ないものを空気中に放出してるんですか?」と聞くとしどろもどろでした。マイナスイオンはそんなものなんですね。
→急に圧縮したり膨張させたりすると、圧縮・膨張に伴う熱移動が起きる前に体積が変わるので、断熱になる。どういうものを想定して電磁パルスと言ってるのかよくわからないけど、Spring-8はパルス的なX線を出す。コロナ放電は気体中で金属針の回りに起きる連続的な放電。理化学辞典などを調べて見てはどうでしょうか。
- そもそも「湿度」ってどんな数値なのでしょう?湿度60%、と言われても何を100%の基準としているかがわかりにくいです。日本は火山、温泉大国なのになぜ地熱発電がそこまで盛んではないのでしょう?設備に資金がかかるのでしょうか?
→http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kion.html 湿度はその気温での飽和水蒸気量を100%としたときの水蒸気量。主な温泉は国立公園内にあったり、既に温泉街が出来ていたりするからでは。
- 二日酔いを治す効果的な方法を教えて下さい。また、二日酔いをしないお酒の飲み方ってありますか。二日酔いの原因物質って何ですか。
→これ関連の研究が今どうなってるか、私も知らないので答えられません。
- マイナスイオンが流行ったのは結構最近でしたね。僕がテレビで観ていたマイナスイオンの宣伝は大体が除菌についてでした。なんか菌の周りにマイナスイオンがくっついて菌を無力化するらしいですよ。特に空気清浄器でそれが多いです。血液サラサラのネタは主に食品で使い古されたものでしたが、どうやら数年経つとまた使えるようになるみたいですね。マイナスイオンが放射線によって発生しているなら、その周囲に居るのは危険、というのがこれから流行るかもしれませんね。この頃濃度の高低に拘わらず放射線は「危険」らしいですから。
→それが、ホルミスト(微量の放射線は免疫力を高めるなど体にいいと主張する)一派が居るのでそう簡単にはいかないかと。
- 私の実家では一時期トルマリン粉末をフロに入れていましたが、ただ浴そうが汚れるだけで確かに何ともなかった気がします。
- 案外、基礎的なレベルの知識の所でだまされているんだなと思った。
- ditto!高校のときニュースで「多量の放射線が…」というのを「多量のピコイオンが…」と言い換えて楽しんでいましたが、正確にはピコイオン誘導体なんですかね。あいまいに使ってしまっていました。放射能もピコイオン発生器と呼ぶと可愛く感じるので高校の先生も結構ネタで使っていました。※家電で一時期はやったナノイオンに対抗したものです。
- マイナスイオン、昔から不思議でした(陰イオンとは違うのか?仮に陰イオンなら何処かに陽イオンが存在するハズではないのか?プラズマとは違うのか?空気中にイオン単体が存在できるのか(空気中の水?)むしろ人体に悪影響はないのか(活性酸素とか)?)今日で疑問が少し解けました。
- 今日の話はすごく面白かったです。堀口さんの話のオチ、驚きでした。インチキ科学が本当に身近にあるのを感じました。気を付けます。あと、赤血球の写真は高校の化学の資料集で「これはウソだよ」って見ました。
- ゆうれいが見えたっていいじゃないかという発言がかっこよかったです。今日の話はとても身近でためになりました。とてもおもしろかったです。
- ドライヤーにもマイナスイオン発生機能がついてますよね。イオンモードと通常モードがあるやつとか。髪にも良いらしいです。理由はよく分からないです。静電気防止作用で髪がパサパサにならないのかも(推論)。でも濡れた髪を乾かすのだから、原理的にはそれだけで勝手に発生するような気も…。よく分からないです。
- テレビ等のマスコミがこれ以上適当な内容を放送しないで欲しいと感じました。
- 商品にはいろいろな機能がついているのがあたり前のようになっている。なぜ分からないものさえ機能にしようと思ったか、ライバルに勝つことだとはいえ理解できない。
- マイナスイオンは信じていなかったです。「いくつも体にいい効果がある」という宣伝は、あまり信じるべきではないと思った。
- 疑似科学広告の4条件を、自分はけっこう商品購入のポイントとしていて危ないなあと思った。広告の仕方にもっと決まりを設けるべきだと思う。
- マイナスイオンについて、信じていた自分が恥ずかしいです。きちんと正しい知識を持って見きわめることが大切だと思いました。
- あやしい広告において、肩書きはあまり当てにならないのだとわかりました。
- 私はマイナスイオンやトルマリン等という言葉を信じやすい方なので天羽先生のお話を思い出し気を付けようと思う。
- マイナスイオンのドライヤーも意味が無いのか…と思っていたら、静電気で髪がばさばさになるのを防げる(かもしれない)と聞いて安心した。試供品を配っただけで「どこそこで使われています」と表示するのは恐い。
- もっと疑似科学を見わける技術を身につけたい。
- やっとマイナスイオンがインチキだと納得できました。
- よく「〜大学教授が…」などという売り文句が多いですけど、それも信じてはいけないんですね 私はあまり気にせず買い物をするのですが、親せきでとても気にする人がいます。「お墨付き」をもらっているものは信じたくなるものなのですかね。
- 一時期、マイナスイオンと書かれていないエアコンがない時があったと聞いて、ドライヤーやヘアアイロンなどにマイナスイオンと書いてあるだけで選ぶ自分がいることに気づいた。宣伝に上手くのせられていると思った。講義を受ける度に反省しています。
- 先生詳しくてすごいなといつも思います。
- 血液さらさらの話がけっこうショックでした。でもよく考えるとそうなんだなと理解した。
- 宣伝や広告の言葉にひかれて、つい買ってしまいそうになります。「芸能人の○○さんもご使用しています!」みたいなのも多いですよね。だまされないようにしたいと思います。
- マイナスイオンのように誰もが知っている名前のものでもよく考えると実態がわからないものがけっこうあるように感じ、自分自身注意の必要生を強く感じた。「宣伝」はまず疑ってみるべきなのだと思った。
- 全国各地に消費者を騙してでも商品を売ろうとする会社があるんだなと驚きました。あらゆるデータに敏感にならないといけませんね。
- 寝不足です。
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