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株式会社プラーナ零磁場へのコメント(2015/07/07)

 

【注意】このページの内容は商品の説明ではありません。商品説明中に出てくる水の科学の話について、水・液体の研究者の立場から議論しているものです。製品説明は、議論の最後にある、販売会社のページを見てください。

ゼロ磁場、という単語が登場したので、また科学っぽい嘘かと思ったら、完璧なオカルトでした。この会社によると、ゼロ磁場とは、

長野県は南アルプスの麓に位置する分杭峠。 ここがTVでも何度か取上げられた世界有数のパワースポットです。 地元ではゼロ磁場地帯と呼ばれています。

と、最初から、地磁気とか物理学でいう磁場は置き去りにして、ゼロ磁場とはパワースポットのことだと断言しています。

磁場とは、「気」(気エネルギー)を意味します。磁気波動とも呼ばれるため、物理学でいう磁気や波動との関連を得ようと様々な研究が行われています。ゼロ磁場とは、「気」が生じている場所という意味なのです。

ということで、関連は探すけど別物という扱いのようです。会社としても積極的に関連を見つけようとはしていないようです。

製造方法を見ると、スタッフの体調や精神状態によって製造を中止する(作る人の意識が水に入り込むから)ということはあるようですが、加熱せずにボトルに入れる水であるため、

そのため工程内の念入りな洗浄と管理が必要とされるのです。ある化粧品会社のTVCMで「洗浄に○時間・・・」というフレーズがありますが、「ゼロ磁場の秘水」も同様の洗浄を行い、作られています。
そして、フィルターの管理にも細心の注意を払っています。特に0.2ミクロンの除菌フィルターは毎日殺菌処理を行っており、また非常に高価であるにもかかわらず、品質を保つため弊社独自の基準で早めの交換を行っています。

開発のコンセプトは完全にオカルトですが、衛生管理にはしっかり科学技術を活用しています。水質検査もしっかり行っていて、安全性は確保されているようです。

iTQiで「Superior Taste Award(優秀味覚賞)」をとったという宣伝がなされていますが、これ、風味や見た目の審査結果です。

お客様の声、で紹介されている体験事例は、料理に使っている、飲みやすい、美味しい、に留まっています。宣伝にありがちな、「○○が治った」系の話は登場しません。

ゼロ磁場であることを何かで測定した、という話もまったく登場しませんし、磁場という単語以外、科学っぽい説明も皆無です。

お値段の方は、セット販売では多少違ってきますが、500mlボトル1本250円です。楽天ショッピングで調べたところ、クリスタルガイザーの500mlのまとめ買いで並行輸入品最安値が1本あたり37円くらい。尾鷲名水 熊野古道水だと500mlの1本が55円くらい、日田天領水が162円です。まあ高めといえば高めですが、大量生産でコストダウンできる商品がさらにネット販売で安値になっていることを考慮すれば、「気」の話に共感した分のお値段だと思っても無茶な価格設定ではないでしょう。販売方法も開発元が直接通信販売を行っていて、マルチ商法のようなあやしい商売には手出ししていない模様。

中途半端に科学を装ったりせず、完全にオカルトに振り切ったあたり、ある意味潔さを感じます。

「気」や 「パワースポット」というオカルトな物語が好きな人にとっては、そういうグッズの1つとして安全に楽しめるもののようです。

 

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