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中学校で話をします

Posted on 3月 4th, 2008 in 倉庫 by apj

 3月12日に東山中学校で話をする予定。この春卒業する生徒達に、世の中いろいろ危ないモノがあるという話をしてほしいということで、酔うぞさん経由で依頼が来たので引き受けた。午前中に、私と酔うぞさんで話をする。
 ダイエット法やマイナスイオンが怪しいとか、テレビを疑えといったことを易しく言ってみる予定。後は、人生は予定通りにも予想通りにもいかないとか、勉強はずっと続くとか、そういう話も盛り込んでおこうかと。
 高校生相手は去年やったけど、中学生は初めてなので、どうしたものかと思案中。

日本システム企画株式会社について情報を募集します

Posted on 3月 3rd, 2008 in 倉庫 by apj

 日本システム企画株式会社(NMRパイプテクターを販売)が、宣伝に際して天羽についてどのように言及しているか、情報を募集します。

 経緯は次の通りです。

 ここ数年、この会社関連で「売り込みを受け、マンション管理組合の一部の人が熱狂的に進めようとして困っている」という相談がなぜか多いのです。ウェブでとりあげた他の会社は殆ど何もなくて、ここばっかりです。不思議に思っていたのですが、どうやら、この会社は宣伝に際して天羽の名前を出しまくっているため、ネット検索した住人の方が連絡してくるということのようです。そこで、天羽について一体何を吹聴しているかを知りたいので情報を募集します。
 できれば書面になっているものがありがたいです。出所がわかるものが欲しいです(何年何月頃、何県何市のマンションで……くらいまで。)。
 オフィス宛に送って下さると助かります(990-8560 山形市小白川町1-4-12 山形大学理学部 天羽優子 宛)。

 私に対する言及であれば、私には知る権利があると思います。

 とりあえず確認がとれた範囲では、次のようなセールストークを行っている模様です。
○「天羽が勝手にお茶大のウェブサイトを利用していて、処分された」←事実無根。お茶の水大のサイトは、冨永教授が置けと言ったから置いているだけ。また、処分された事実はない。
○「天羽は無職である」←実際には山形大学理学部物質生命化学科准教授(この主張は、突っ込めばすぐに引っ込めるらしい) 。無職ということにした方が、会社の宣伝上都合が良いのかもしれません。
#まあ、無職に近い状態も長かったので仕方ないかもしれませんが、もうそろそろいいでしょう^^;)
○「天羽は延々と営業妨害している」←2001年の1月から2月にかけてのやりとりの公表と対応のみ。あとは、クレーム第一号としてたまに言及している。数年にわたってあちこちから私のところに問い合わせが来るようなセールスを延々続けているのは会社の方である。というか、会社が私の名前を出し続ける限り、普通の人なら「ホンマかいな」と思って私に問い合わせしてきて、結果として私がいろいろ説明する羽目になるわけで。

【ご注意】売り込みを受けた方へ
 セールス内容を怪しんで天羽の名前をちょっとでも出すと、それだけで、その人だけ説明会の時に資料がもらえなかったりということがあるようです。暫くは天羽の名前を出さずに黙って話を聞いておいて、登場する研究機関の名前や研究者の名前が実在するか、その研究者がどんな人でどういう状況で登場するようになったのか等について裏を取る方が、より正確な情報が得られると思います。 ぶっちゃけ、私の名前は既にNGワード扱いされてます。また、ここで情報収集中と書いたことで、今後は会社が資料を回収しようとするかもしれませんので、ご注意ください。

何故検索できたのか?

Posted on 3月 1st, 2008 in 倉庫 by apj

 お茶大の方の掲示板に書いてるのだが、一応こちらでも書いておく。
 仮の名をAさんとする(メールアドレスa@abc.jpとする)から、メールアドレスがウェブサーバで公開されているというクレームがあった。Yahooで検索するとatom11.phys.ocha.ac.jpが引っ掛かる、という連絡であった。
 全く覚えのないアドレスであったので、不思議に思いつつ検索してみたら、確かにatom11.phys.ocha.ac.jp内のsearch_200411.htmlとsearch_200510.htmlなるファイルが引っ掛かった。search_200411.htmlの中にはa@abc.jpが存在しなかったが、search_200510.html中を見るとa@abc.jpが書かれている。
 serach何チャラとうファイルは、httpdのログからwebalizerが自動で生成する、サーチエンジンの検索キーワードをまとめたファイルである。ここに検索キーワードとしてa@abc.jpが登録されるということは、2005年の10月に、どこかの誰かがa@abc.jpと入れてYahoo!なりGoogleなりで検索し、その結果atom11.phys.ocha.ac.jpのどれかのファイルが検索結果に出たので、リンクをつついて見に来たのがhttpdのログに残った、ということではないか。すると、2005年の10月以前に、サイトのどこかにa@abc.jpなる文字列が含まれたファイルが無ければいけないはずである。ところが、これまでにatom11.phys.ocha.ac.jp内にa@abc.jpが含まれたファイルはsearch_200510.html以外に存在していなかった。

 ということで、最初の1回目の検索をa@abc.jpというキーワードでやって、なぜatom11.phys.ocha.ac.jpに到達し、apacheのログにそれが残ったのかがさっぱりわからない。さらに、a@abc.jpが含まれていないファイルがなぜヒットするのかもわからない。

 一応、キーワードファイルを出した後で、sedで@の含まれている行を全部消すという対応をしたが、何でまたファイル内に存在しないメールアドレスで検索でき、それがログに残るのかがが謎である。

【追記】
 向こうの掲示板で(ぱ)さんが指摘して下さったのだが、今回はこういう状況ではないかと。

1)たまたま、メールアドレスの@の両側の「a」「abc」が、同じ月のうちに全く独立に検索され、ばらばらの状態でsearch_200411.htmlに記録された(2004年11月)
2)2005年10月に、誰かが「a@abc.jp」で検索し、search_200411.htmlに到達した。このこため、「a@abc.jp」がsearch_200510.htmlに記録された。
3)webalizerの集計ファイルは一定期間(1年くらい)は、リンクをたどって到達できる。この期間に、サーチエンジンが見に来て登録した。

 2)をやったのが全く別の人なら不幸な偶然だが、もし本人だったらある意味自業自得ということになる。

グロービートジャパン(ラーメン花月)・平和神軍事件名誉毀損事件で無罪

Posted on 2月 29th, 2008 in 倉庫 by apj

 yomiuri onlineの記事より。

ネットでラーメン店を中傷、名誉棄損問えず…東京地裁

 インターネットのホームページ(HP)で、外食店の経営会社を「カルト集団」などと中傷したとして、名誉棄損罪に問われた東京都大田区の会社員、橋爪研吾被告(36)の判決が29日、東京地裁であった。波床昌則裁判長は「ネット上の個人の表現行為については、従来の名誉棄損の基準を適用すべきではない」との判断を示した上で、「内容は事実ではないが、ネットの個人利用者として要求される程度の調査は行っている」と述べ、無罪(求刑・罰金30万円)を言い渡した。ネット上の名誉棄損について寛容な姿勢を示す新判断で、議論を呼びそうだ。

 判例では、事実に反し名誉を棄損しても、内容に公共性・公益性があり、加害者が真実と信じるだけの「確実な根拠」があれば罪にはならないとされてきた。

 判決はまず、HPの記載内容について「確実な根拠はなく、従来の基準では有罪になるとも考えられる」とした。一方で、「ネットでは被害者が容易に反論できるほか、個人が掲載した情報の信頼性は低いと受け止められている」と、ネットの特殊性を指摘。従来ほど厳格な基準を当てはめるべきではないとし、〈1〉わざとウソの情報を発信した〈2〉個人でも出来る調査も行わずにウソの情報を発信した――場合に名誉棄損罪を適用すべきだ、と述べた。

 橋爪被告については、経営会社の登記や雑誌の資料を集めるなど「ネットの個人利用者に求められる程度の調査を行った」とし、無罪とした。弁護人の紀藤正樹弁護士は「ネット上の個人の書き込みについて新基準を示した画期的判決」と評価した。橋爪被告に対しては名誉棄損訴訟も起こされ、橋爪被告に77万円の支払いを命じる判決が確定している。

 渡辺恵一・東京地検次席検事の話「判決内容を詳細に検討し、適切に対応したい」

(2008年2月29日21時39分 読売新聞)

 画期的な判決、おめでとうございます&お疲れ様でした>橋爪さんと弁護人の皆様。
 この裁判については、酔うぞさんが傍聴に行っておられたし、判決の日は傍聴席が埋まってしまって中に入れなかったらしい。出てきたマスコミの人が電話で無罪だと言っていたのを横できいて、電話で私に第一報をいれてくださった。酔うぞさんの方にもエントリーが上がっている

 年末のリンク忘年会でお会いした時に、橋爪さんから、「刑事被告人」という肩書きの名刺をもらったのだけどw、これで「元・刑事被告人」になるのだろうか。

 いずれ、判決全文はネットで読めるようになると思うが、ネット上の名誉毀損事件の裁判で、課される注意義務の範囲が、従来のマスコミと個人とでは違うという基準が示されたのが画期的である。
 もともと、名誉毀損の基準が出来たのは100年も前で、その頃は「公然と」表現するには、ビラや新聞や雑誌を配る、ラジオで放送するといった、マスコミしか使えないインフラを使わないと不可能だった。表現する側に調査能力もその他の(個人では持てない)力もあるという前提で判断されることになっていたわけで、それを、ネット時代の個人に適用すると、個人にとって過酷すぎる結果をもたらしてしまう。基準の方も見直しが必要なのではないか、ということは、紀藤さんをはじめ、ネットに詳しい人達の間では繰り返し問題点として指摘されてきていた。

 ところで、報道で、「外食チェーンの会社」が「グロービートジャパン(ラーメン花月)」で、「カルト」と呼ばれたのが「平和神軍」だと報じている記事がどれだけあるのだろうか。少なくとも読売の記事は、個人である橋爪氏の名前は出すのに、会社の方は特定していない。報道の姿勢として著しくバランスを欠くように思う。

 今のところ、もう少し詳しい話や議論は次のblogで読める。
弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版。写真入りで、左から紀藤弁護士、橋詰爪氏、山口弁護士。
弁護士山口貴士大いに語る
弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

【注意】このエントリーでは固有名詞を書いたが、グロービートジャパン、ラーメン花月、平和神軍といったキーワードは、ネット上で書くだけで、削除要求がどこからかやってくる(笑)ということが起きていた。判決で状況が変わったかも知れないが、とりあえず、このエントリーの削除要求については、どういうルートできたものでも公開して対応することにする。
#過去に、前科十犯の脅しの言いなりになってエントリーを削除させた山形大学を信用しろという方がもはや無理なので 😛 。

江原啓之が大学で講義する件

Posted on 2月 27th, 2008 in 倉庫 by apj

 J-CASTニュースより。

江原啓之「大学教授」就任 スピリチュアルではなく「生命倫理」教える
2008/2/26
スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さん(43)が2008年4月から大学の「客員教授」として学生の前で講義する。お得意のスピリチュアル・カウンセリングの講義ではなく、科目名は「生命倫理」もしくは「コミュニティ福祉」あたりらしい。

客員教授として、90分の講義を年間2~3回する

江原さんが講義するのは、08年4月に新設される、旭川大学(北海道・旭川市)の保健福祉学部。同大によれば、江原さんは客員教授として、90分の講義を年間2~3回する予定。科目名は「生命倫理」もしくは「コミュニティ福祉への招待」になる予定で、具体的な講義内容などについてはまだ決まってないという。

しかし、なぜスピリチュアル・カウンセリングの江原さんが大学で講義するのか。
同大入試広報課の担当者は次のように説明する。

「大学側からお願いしたのではなく、江原さんサイドからお話があったようです。江原さんは旭川に縁があるようで、山内(同大山内亮史学長)が共通の知人を通じて、07年7月にお会いしました。江原さんは、看護士からの相談が多く、終末期の患者さんとの接し方などについて相談も多くあるようです。そこで、保健福祉学部が新設されることもあり、『機会があればどうでしょうか』という話になりました」
講義では「スピリチュアル・カウンセリング」について直接扱うのではなく、あくまで「看護婦や看護士の実態や対処の仕方」が主なテーマになるようで、大学側も「スピリチュアル」を扱った講義として広報することはないという。

市民からの反応は賛否両論

江原さんといえば、最近は何かと物議を醸している。

2007年7月28、29日に放送された「FNS27時間テレビ」では、江原さんが、秋田県の美容院経営の女性に対し、亡き父親からのメッセージを伝えてカウンセリングしたところ、内容に不満を持った女性から抗議され、放送倫理・番組向上機構(BPO)が08年1月21日に「人間の尊厳を傷つけかねない」と同番組を批判する事態にまで発展。さらに江原さんも自身の公式サイトで、「フジテレビの番組制作のありかたを遺憾に思います」「私自身はテレビにもしがみついているわけでもありません」と発言していた。

また、週刊文春08年1月24日号では、テレビ朝日系番組「オーラの泉」で、女優の壇れいさんを前に壇さんの父親を霊視したが、壇さんの地元では「父親は生きている」と疑問の声が上がっているとも報じられてもいる。

テレビ番組で人気がある一方、江原さんについては問題情報も取りざたされる中で、地元でも受け止め方は様々なようだ。

「市民の方から興味があるというお問い合わせもありますが、賛否両論といったところです」
と入試広報課は話している。

 例えば、芸術系大学の芸能学科のようなところなら、実際に売れているタレントの江原氏を招くのも有りだと思うが、保健福祉学部はどう見ても違うだろう。単に看護士からの相談が多いからという理由でもって、インチキスピリチュアルを売り物にしていた人物に講義をさせるというのは、受けた人生相談が多いからという理由で占い師を連れてきて倫理学の講義をさせるというのと大差ないし、スピリチュアルの蔓延と間違った権威付けに大学が荷担することにもなる。江原氏については、その芸能活動の欺瞞性が既に批判の対象となりつつあるわけで、この状況で「大学で講義しました」などという実績を与えることは、霊感商法の被害者を間接的に増やす効果しかない。
 江原氏の講義を単位の一部に勘定するというのは、ディプロマミルよりも悪質ではないか。
 また、江原氏が看護士からの相談をきちんと体系的に集めて整理し分析しているという話は全く無いわけで、江原氏が講義したところで、体験談の羅列以上のものにはならないだろう。一方、看護士のような医療系の現場で働く人には、体験談の羅列を受け入れるような考えを持ってもらっては大変に困る。インチキ健康食品や何とか療法を水際で食い止めてもらわないとまずいわけで、その意味からいっても、江原氏に講義をさせるというのは間違っている。

試験問題に使われた

Posted on 2月 25th, 2008 in 倉庫 by apj

 日本著作権教育研究会から書類が来たので、一体何事かと思ったら、「化学」2007年4月号に掲載された「水を取り巻く事象を考える」の一部を、倉敷芸術科学大学の生命科学部生命科学科推薦入試の問題で使ったので、ネットでも試験問題を公開したいという、二次利用の許諾の問い合わせだった。「水からの伝言」が蔓延しているということに対する批判を書いた部分が使われ、文章を読んで議論せよという問題になっていた。
 もちろん許諾しますと返事したが、初めてのことなので、ちょっと驚いた。

レッテルはちゃんと貼れ

Posted on 2月 23rd, 2008 in 倉庫 by apj

 digitalひえたろうさんの「「レッテル貼り」というレッテル貼り」より。

つまり「レッテルを貼ること」が問題なのではなく、レッテルがその内容をどう反映しているかが問題なのだ。

 
 比喩的な意味だけではなく、現実には、レッテルがいい加減だとえらいことになる。大学院生の頃、試薬廃棄処理の作業をしていたら、何やら怪しげな瓶に透明な液体が入っていて、レッテルに曰く「濃硫酸らしい」……orz。その「らしい」って何だよ一体。どうするんだこれ、って散々議論になったのを覚えている。「濃硫酸」と断言しておいて違うものが入っているのと、どっちがマシかというと、捨てる前に確認すべしという注意が喚起されるだけ「らしい」の方がマシではあるが。まあ、「レッテル貼るならきちんと貼れバカヤロー」とその場にいたほぼ全員が思っていたわけで。
 レッテルを貼ること自体は問題無いが、間違って貼るとか、曖昧なものを貼ると被害が発生するので、貼るならちゃんと貼れと。比喩的な意味の場合でも多分これは同じかと。

 ところで、どうして「レッテル貼り」がネガティブイメージを伴う言葉になったのかと考えてみた。思い当たるものとしては、「中身をよく見もしないで間違って貼る」「貼ったが最後訂正しない」「事情により中身が違ってきているのに、貼ってある”レッテルについて”の議論しかしない(わら人形論法の一形態?)」などがある。正しく貼った上で取り扱いも妥当であったならば、「レッテル貼り」にネガティブイメージなど伴いようが無いわけで。
 「貼り方」が妥当かどうかをを問題にしないで「レッテル貼り」などと他人を一律に非難するのはそもそも間違いであるばまりか、間違ってレッテルを貼ったりしたために「レッテル貼り」という言葉がよろしくない意味になってしまったということを、再生産する行為であるということになる。

弁護士に薦められると微妙な本(笑)

Posted on 2月 22nd, 2008 in 倉庫 by apj

 「弁護士いらず 本人訴訟必勝マニュアル 改訂新版」三浦和義著 太田出版
 私が、訴訟に興味を持っているのを見て、絵里タンが薦めてくれた本。絵里タンによれば、面白いって言うコメントだが、代理人が依頼人にこれを薦めると、暗に「次からお断り」を意味してそうでちょっとアレだ。
 薦められた私が慌てて「弁護士要るからねっ!絵里タン要るからねっ!」と叫んだことは言うまでもない。でも本は買ったけど。
 「書式と理論で民事手続」やら「不法行為法」やらの方が読む優先順位は高かったり。(って、リンク貼るためにamazonを検索してたら、「実務不法行為法講義」なんてのも出てるんだな。)なお、「書式と理論で民事手続」は、CD-ROM付きでかなり便利。本人訴訟をやりたい人は持っていた方がいいかも。

【追記】
 著者の三浦氏が、サイパン島で逮捕されたというニュースが。このネタ書いた翌日なんでちょっとびっくり。コメント欄に情報あり。

相談された

Posted on 2月 20th, 2008 in 倉庫 by apj

 午後の会議が終わって部屋に戻ったら、総務から電話が転送されてきた。またクレームかと思ったら(爆)、会社の方からの相談電話だった。
 山野井昇氏について私がウェブに批判を書いていたので問い合わせたということだった。
 以下、相談の内容。会=会社の方。
会「山野井昇氏は東大の先生なのか」
私「教務職員だったはず。研究室は持っていない。医用生体工学講座でも、メンバーのやっているような研究はしていなかったはず。今の身分は事務に確認すると正確にわかる」
会「今は助手になっている。電話もある。しかしいくら掛けても出ない」
私「電話があるかどうかと、教員かどうかは必ずしも関係ない。准教授以上は大抵電話付きオフィスがあるが、学生居室が電話付きのところもあるし、助手の部屋に電話が無い場合もある」
会「サトルエネルギー研究会で山野井氏が活動していて、本もたくさんある」
私「その研究会はニューサイエンスかニューエイジ系の集まり。少なくとも科学ではない。また、言論と出版は自由なので、本はどんな内容でも出せる」
会「微量元素と電子栄養学、などと言われると、科学と区別がつかない」
私「論文の有無で判断しないといけない。ただ、お手盛りの怪しい学術誌モドキもあるから、医学なら医学分野の専門家に、掲載雑誌がまともな学術雑誌かどうかは訊いた方がよい。継続的にどんな学会発表をしているかも参考にはなるが、どんな内容でも発表は可能なので、それだけでは信用できない。本と論文が違うところは、論文には査読があるというところ」
私「ところで、このような問い合わせということは、山野井氏の主張に乗った製品でも作って売るつもりなのか」
会「大々的に宣伝しようかと思っていた」
私「止めた方がよいと思う。特に、マイナスイオンは、根拠がないという批判が既になされているので、今からやるのはちょっと……」
会「マイナスイオンはニセだという批判があることは知っている」
私「それだけではなく、むしろ御社にとってリスクが大きい。もし、理屈がわからないが効果がある、という宣伝をしていたら、何かあって製造物責任を問われた時に、製品は関係ないという立証ができなくて裁判で負ける。科学的なメカニズムがある程度わかっていたら、何か被害が起きても、製品に関係無いという立証ができる。まだ起きていないケースだが、目端の利くクレーマーなら、科学でない製品の宣伝をねらい打ちにするだろう。とにかく気を付けて、変なものを信じないようにしてください」

 科学っぽい嘘を判別するのは、事業者にとっても難しいことがあるようだ。サトルエネルギーであれば、普通に自然科学の素養のある人なら変だと思うはずだが、そういう人が社内に居ないのだとすると、人材の分布も偏っているのかもしれない。

推理する医学

Posted on 2月 19th, 2008 in 倉庫 by apj

 ニセ科学対策の話題で、疫学の例えが出てきたので、疫学……というか公衆衛生学の一般向け読み物を紹介しておく。
推理する医学(1)」「推理する医学(2)」バートン・ルーチェ著、西村書店。
 私が買ってから、新装版が出たらしい。私は、学部の時に買って読んで、公衆衛生というのは、実は大変役立っているのだと知った。
 医学部では公衆衛生の講義もちゃんとあるけど、医学生や医者以外の人間にとっては、医学というとやっぱり自分が直接診察してもらう臨床医のイメージが強いから、印象がうすくなりがちなような>公衆衛生学。