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第3回
- 雪の結晶の内側にできるチンダル像も、樹枝状六花などに似たような形になるのはなぜですか?一つの結晶の中にいくつもできるのですか?
→雪の結晶ではなく氷の結晶の内側にできる。元々の結晶が六方対称なので、水に変わるときもその対称性を反映して分子が固体から離れる。写真を見たとおりでいくつもできる。
- 雪の結晶のでき方にも法則があったのですね。いい言葉や音楽を聞かせると綺麗にできるらしいので、てっきり法則はないものと思っていました。
→言葉や音楽で綺麗に結晶ができるという話の方が嘘。どうやって騙しているかは、このプリントの最後で説明する。
- 中谷ダイヤグラムの上の図(図3−18)(ティンダル像)がキレイだった。昔、水に「ありがとう」とか言うと美しい結晶ができるといっている本を見たことがある。汚い言葉をいうとその逆であるとあったが、(本当は嘘と聞いた)、汚い結晶ときれいな結晶は作り分けられるのですか?
→中谷ダイヤグラムを使って条件を変えれば作り分けることができる。
- 氷の結晶というのは、圧力や温度などで構造が変わるというのを知っておどろきました。圧力なら縮んでしまうなどの変化が起こると思っていました。宇宙空間ではどのような氷の構造をとるのか教えて下さい。
→宇宙空間でも、状態図の通りの構造になる。物質が希薄だと、氷の結晶構造にならず、水分子が数個から数十個集まった、環状や箱形の構造をとるはず。
- 以前から疑問に思っていたのですが、熱いお湯に冷たい水を流しこむと、同じ水同士なのにもやもやっとしてまざっていく様子が目で見れるのはなぜですか?水に氷を入れても同様に氷からもやもやっと溶けているのが見えますよね?
→水の密度は温度によって変わる(4℃で最大)。密度が変わると、光の屈折率が変わる。屈折率の違う透明な液体が不均一になっていると、屈折率の違うところで光が折れ曲がって進むため、目でみているともやもやしているように見える。
- 氷の結晶構造について、Hから結合の手が2つ出ていることにどうしても違和感を感じてなりません。
→Ihの図なら、結合の手が2つ出ているのではなくて、小さい黒丸印はHが居られる場所つまり座席。Hは、近い方のOと結合していて、遠い方に向かって結合の手を出しているわけではない。
- 氷をとかすのに塩をまきますがあれは凝固点降下のためですか?
→まいているものは塩(食塩)ではないはず。食塩と氷を混ぜると逆に温度が下がる(寒剤という)。
- 氷の結晶は同じものはできないと聞いたことがありますが、科学の進歩によって作れる可能性もあるということなのでしょうか。
→欠陥まで含めて全く同じにするのはおそらく無理だろう。どこまで同じにできるかは、サイズによる。
- 氷が室温でもつくれることにびっくりしました。もし容器から取り出そうとした場合は、すぐに溶けてしまうのですか?不思議です。
→取り出そうとして圧力を元に戻したら液体になって溶けてしまう。
- 自然界で生活する上では、Ihの氷はできないのですか?今日の話を聞いて、雪がくるのが待ちどうしくなりました。
→人間が生存できる条件ではIhしかできない。
- 雪は自然に降ってくるものですが、氷をくだいて人工的に雪としたものは、自然の雪と同一のものと言えるのでしょうか。
→結晶構造はIhで共通。しかし、氷を砕いたのは単なる粒で、水蒸気から固体になるときにできる規則的な形にはならない。
- 小さい頃よく、雪の結晶を見ては不思議に思っていましたが、法則あってのことだということに驚きました。雪が降っている時は複数の形の結晶があった気がするのですが、どういうことですか?
→最初に似た形でも、落ちてくる間に別のものがくっついたり、違う方向に伸びたりしているのでは。
- 雪の結晶構造は、どのような条件で様々な形になり、どのような時にそれぞれが降るのですか?
→できる条件は中谷ダイヤグラムの通り。そのまま落ちてくれば、ダイヤグラム通りの形で降ってくる。
- 冷凍庫の氷と雪の結晶の氷は違っているようでともにIhの構造なんですね。実験用の氷を作る機械は山大にはないですよね?
→実験用の氷製造装置、ウチの学科にありますよ。
- 以前、テレビで工業用ダイヤモンドを見たことがあるのですが、黄色でした。宝石は鉱物が混ざって色が着くのだったと思いますが、工業用ダイヤモンドは何故色が着くのですか?
→不純物の窒素の影響らしい。
- 圧力によって固体になった水(VIの状態)はふつうの氷と状態は同じなんでしょうか。構造が違うから、なんとなく違うんだろうなと見当はつくのですが……
→質問の「状態」とは何を意味しているのかがよくわからないが、物性はほとんど違っているはず。
- 氷の結晶にしてもさまざまな種類があると聞いて驚きました。水の状態図において、たとえばVI、VII、VIIIの状態が重なるような点では、一つのかたまりに3状態がごちゃごちゃかたまったようになりますか、それとも3状態がそれぞれに分離して結晶をつくるのでしょうか。
→どれか1つしかできないはず。点線になっているのは、変化の順番でどれができるかが決まったりして、温度と圧力さえ同じなら必ず同じになる、とも断言できないから。
- 前回の講義の質問です。工業的な水と飲料水って何が違うのですか?霜柱はどのようにできるのですか?
→水道法の検査項目や食品衛生法の基準を満たしているか、また、定められた項目の検査をしているかどうか。霜柱については自分でネットを調べてみてほしい。
- 氷(雪)の研究では北海道大学が一番有名なのですか?あと、雪にも本州でよく見られる重い湿った雪と、北海道によくあるさらさらとしたパウダースノーがありますが、なぜそのようになるのですか?
→国内では北大に研究の蓄積がある。雪の重さは、含まれている水分量や、結晶の粒径の違い、間に含まれている空気の量の違いなどによる。
- 氷の構造のことですが、ゆっくりと時間をかけてできる氷(雪や凍った川など)の結晶はきれいな形をつくると聞いたことがあるのですが、急激に冷やした氷というのは結晶が崩れてしまうのでしょうか。もし崩れてしまうのであれば、それは何故ですか。
→急激に冷やすといろんな方向に結晶ができはじめて、境目でぶつかったりして形が乱れてしまう。ゆっくりと定まった方向に成長させると、分子がきれいに並びやすい。
- どうして雪は白く見えるのですか?また雪と氷の違いは何ですか?
→前回やった、牛乳や磨りガラスが白く見えるのと同じ理由。雪は氷の一種。
- 人工的に雪の結晶を作ることは可能でしょうか。また、他の物質では雪の結晶のような形の結晶を作ることは可能でしょうか。
→人工的に雪結晶を作ったのが中谷先生の仕事。他の物質でもできるが、元の結晶構造の対称性が違うので、雪と同じような形にはならない。
- ナメクジのねばねばをたくさん集めたらオムツを作れますか?『実際の自然は一つ』という言葉が印象的でした。水分子の化学で宇宙までわざわざ行っているのは意外だった。NHKによると地球上に存在する水の分子数を考えると、私たちの体にはクレオパトラの体を構成していた分子が必ずあるそうだ(計算上)。私達は一生の間に、ものすごい数の水分子を取り込み、出していると思うと、どこか神秘的です。となりに座っている人から出た水が体の中にあると思うと、水が怖くなりますね……。水以外の物質の結晶もダイヤグラムのように分類できるんですか。
→水を吸った後も形を保っててくれないとオムツにはならなそう。結晶多型は他の物質でもある。
- 雪って汚いんですか?
→飲料水にしようとして溶かすと、細かいチリがいっぱいでてくる。
- たかが氷だと思っていたが、圧力が変化することで、構造がかわってしまうことに驚いた。圧力の力はすごいと思った。今まで雪は自然災害のようにしか思わなかったが、いろいろな結晶が温度や、水量の違いによって生まれることに自然の神秘を感じた。スキー場とかで雪が足りない時に、人工降雪器を使うが人工でつくった雪はどんな結晶をしているのでしょうか
→これは私も知らない。降雪器の装置メーカーが情報を出しているかもしれないので、ネットで調べてみてはどうだろう。
- 雪の結晶のでき方がおもしろかった。
- 気相において存在するH2Oモノマーの構造を考え出した人は本当にすごいと感じた。水に起こる現象について説明するときに、柔なんに対応できる構造をしていると考えた。
- 氷にもいろんな結晶の種類があることを知って驚いた。
- 氷の形は、様々な種類があるということを初めて知りました。これからや氷や雪を見る目が変わりそうです。
- 雪の結晶がなぜ様々な異なった形があるのか疑問に思っていたが、その理由が分かった。温度によって雪の結晶の形が細長くなったり、板状になったりするというのはユニークでおもしろいと思う。
- 雪の話、おもしろかったです。中谷ダイヤグラムは、前に「ニュートン」ていう雑誌で読んだときに見たことがあります。雪の研究は大変だったと聞きます。科学者は頭脳もそうですが、肉体的にも大変なんだと思いました。
- 雪といえば、きれいだけど積もってじゃまなもの、という程度の認識だったが、どこかなぞに満ちた神秘的な印象を持った。
- 私の名前に「雪」がつくので、雪の結晶の話をきけたのが何かうれしかったです。
- 雪の結晶について、小学生の頃、冬休みの自由研究で結晶を作ったことがありましたが、いつも角柱ばかりできたことを思い出しました。
- 氷について分子の配列が同じでも、目に見える形はさまざまであると理解できてよかった。
- 氷の結晶構造にも種類があるということに驚きました。Ih結晶でも、目に見える形はそれぞれ形が異なるということが、おもしろいと思いました。
- 50年前に実験でどのように変化するか分かっていても、それを科学的になぜ起きるのか説明するのは難しいことで、今でもコンピュータシミュレーションで再現できないという話を聞き、自然の不思議さや、奥が深いということを改めて思い知らされました。
- 雪の結晶の不思議さを知った。早く雪が降って、今日の授業を思い出しながらながめたいと思う。
- 普段、目にすることの出来る氷の結晶構造は初めて見ました。H-O-Hの角度が104.5であるということなんて知りませんでした。決まっているのは驚きました。
- 雪の結晶がこんなにも種類があるのかと驚きました。いつか見てみたいと思いました。
- 水は温度を下げるだけではなく気圧を高くしても氷になるということを初めて知って驚いた。巷で聞くうわさや昔から言われてきていることは科学的根拠がないウソのものもあるので、疑ってみることをいつも忘れないようにしようと思った。
- 中谷さんはロマンチストだなあと思いました。
- 自然は不思議であふれていますね。いつかそれを解明できる日がくるのか……。
- H2Oの構造について、HとOの角度が104.5°というのはどうやって発見したのかが気になった。雪の結晶は、湿度と温度に関係しているということを初めて知った。
- 氷の結晶構造も色々あっておもしろいと思いました。雪の結晶もいろんな形があっておもしろいと思いました。
- 温度によって雪結晶のかたちに違いがでてくるという話がとても興味深かったです。どの軸の方向に成長が進行するかで角柱になったり角板になったりするというところがおもしろいと感じました。
- 氷の結晶は色々な状態の違いで様々な形になることを知って、非常に興味深く、一口に氷といっても奥が深いんだなあと思いました。冬は注意して雪を見ようと思いました。
- 今日の講義を受けて改めて”水”って一言でいえてしまうけれど、すごいと思いました。今年の雪は、今までと違った楽しみ方ができそうです。
- H-O-Hの角度が104.5℃というところまでわかっているというその技術がすごいと思いました。雪の形によって温度と湿度がわかるなんてすごいと思いました。チンダル像というものを初めて知ったので、機会があればぜひ見てみたいと思いました。
- 中谷ダイヤグラムの表を黒板に書いたとき、後ろの方に座っていたので見えなかったのですが、ネットなどには載っていますか?今度から前の方に座ろうと思います。
→ネットにもいろんな形に編集したものが公開されているはず。
- 今年の冬は今までとは違った目線から雪を観察してみようと思った。
- 氷に種類があるというのには驚きました。でも雪の結晶に種類があるのは知っていたので、よくよくかんがえれば分かることですよね。そのように、自分で少し考えれば分かるようなことがたくさんある気がしました。
- 雪の結晶は、単純に美しいだけでなく、大気の状態を示すことに感心した。
- 氷の結晶構造を見て、普段見ていた氷がこのような構造になっているのか、と感動した。雪の結晶といえば樹枝状六花や角板を思いうかべるのですが、鼓状のものが存在することを初めて知ったので驚きました。
- 50年も前に雪結晶の形の種類が分かっていたことに驚きました。
- 氷の結晶は今までNaClの結晶のように一つだけだと思っていた。
- 現象として実験で確かめられても理論を友縄に、というのは調べがいがありそうだと思った。
- 雪を調べることでいろいろなことが分かると聞き、とても感動した。いつもキレイだなって思って終わっていた雪は、空の状態を理解する手段になるとは、今まで思わなかった。
- 氷の結晶構造についてはすごく難しく感じました。チンダル像や中谷ダイヤグラムは今回の授業で初めて知り、氷や雪の結晶を元に様々な実験や考え方があるのにおどろきました。
- 普段使用する氷も、南極の氷も、結晶構造は同じだと知って驚きました。また、結晶の形で上空の状態がわかるというのはとてもおもしろいと思いました。
- 中谷宇吉郎さんは理系の人にしては天から送られた手紙のような美しい表現をされる方だと感心しました。
- 普段、何となく見ている雪にはさまざまな形があることに驚いた。
- 自分は表やグラフの読みとりが苦手なので、水の状態図や中谷ダイヤグラムの表についてよくわからなかった。今年の冬、雪の結晶を注意して見たいと思う。
- 温度によって氷の結晶の形が変わるのが興味深い。またその理由が不明なのも神秘的であった。
- 同じH2Oでこんなんい世界が広いのに驚きました。
- 氷の結晶の形が一つ一つ温度によって異なっている原因を突き止める研究は夢があっておもしろそうだ。ただ、何かに利用するのはむずかしそうd。しかし、それが研究というものだろう。
- 科学というものを、自分たちの身の回りにあるようなもので説明してくれるので、難しいが捉えやすい講義でした。
- いろんなけっしょうがあるんだな。
- 雪は実際降っている時にまったく同じに見えるのに、細かく見ると色々な形があり、とてもきれいなんだと思いました。また見た目が血が手も中の構造は同じというのはとても興味深く、人工的にその結晶を自分で作って観察出来ればおもしろいのではと思いました。
- 先生の片かけが何なのかわかって良かったです。
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