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不二家の不祥事はかなり残念

Posted on 1月 14th, 2007 in 倉庫 by apj

 既に酔うぞさんのところが報道を追っている(2007.01.12、2007.01.14のエントリ)から詳しくは書かないが、消費期限の過ぎた牛乳を使ったり、細菌検査に引っ掛かった商品まで販売し、さらにそのことを隠蔽しようとしたことが発覚して、小売企業が不二家の商品を撤去しつつある。まあ、「どう考えても、隠蔽工作をするような会社の品物は信用できないと思うのが普通」(酔うぞさん)というのは全くその通りなのだけど……個人的には不二家に対して好感を持っていたので、今回の不祥事は残念である。
 修士の頃のバイト先の1つが、不二家だった。販売じゃなくて商品開発のアンケートのバイトをしていた。アンケートに答えるのは現役女子高生で、大学生は、集めた高校生にアンケート用紙やお菓子を配るのが仕事である。同じお菓子で、若干レシピの違うもの(見た目は区別つかない)を配って、比較してもらうというものだった。例えば、ミルキーだと歯にくっつきやすさの違うものを作って食べた時の感じを比較してもらう、といったことをしていた。同じミルキーでも継続的に改良がなされているという話だったので、こういう地道な努力をして商品を作っているのだと思い、まあ、いい印象を持っていた。
 今回の不祥事は、そうやって積み重ねてきたものを全部ぶちこわしにしてしまっている。期限切れのものを使ったり検査不合格が出た時点で公表、必要なら回収して、再発防止策を説明していれば、損害は該当する製品の分だけで済んだと思うのだが、どうして隠せると思ってしまったのだろう。


ここからは旧ブログのコメントです。


by hrgy at 2007-01-42 19:57:42
Re:不二家の不祥事はかなり残念

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070112/pr20070112.html
不二家の不祥事ほど細かく報道されていませんが,
この件で,全室一斉点検のエクセルファイルが回っ
て来ております.第2事業所所属者よりです.


by apj at 2007-01-59 20:13:59
Re:不二家の不祥事はかなり残念

hrgyさん、
アイソトープの管理は大変ですね。
昔、放医研に居たとき、外部からきた研究者が、線源の一番外側の容器(赤い三枚羽根マーク付き缶、中はほとんど梱包材で、さらにその中に2重か3重に梱包された線源が入っていた)をうっかりドアストッパーに使ってめちゃくちゃ怒られてました。何せその種の管理のお膝元だったので……。


by hrgy at 2007-01-52 00:28:52
Re:不二家の不祥事はかなり残念

12/22に管理区域外へ流出したにかかわらず,
漏れたところの立ち入り禁止措置とか何もせず,
1/12の報道発表まで内部の研究者に何も知ら
されなかったという,環境安全管理体制の不備が
問題とされています.

毎日,前を通っている,建物で漏れたのですね.
あたりの通行禁止措置もしなかった.化学物質の
リスクコミュニケーションも研究している組織に
おいて,実際に漏れてみると,安全管理体制の無
さが出てしまったということ.

民間企業の研究者等も出入りしている建物だから
外部へ情報をリークされたりしたら困るというこ
とだった?かえって情報が漏れて,報道側にすっ
ぱぬいて貰った方が良かったのでは?関係者は,
年末年始は無かったそうでしたが...


by 柘植 at 2007-01-27 22:02:27
Re:不二家の不祥事はかなり残念

こんにちは、apjさん。

>どうして隠せると思ってしまったのだろう。
 
その後の調査で他にも期限切れ原料を使用していて、そのれがどのくらい過ぎていたかも分からないとかいう報道を聞いていると、あの最初に出てきた「隠そうとしている」文書がきちんと認識して「隠そうとしている」のがどうか分からなくなってしまいました。
 
なんていいますか、工場の管理そのものが「20年前的」なんですよね。イメージとしては、原料の購売部署から原料が回ってくると、「はいその倉庫に」で、使うときにどれから使うかもはっきりしていない感じなんです。コスト重視みたいな話も出ていますが、コストを重視するなら、当然、原料の在庫管理はきちんとしないと成らないわけです。小さな町工場なんかでは材料管理がいい加減で「ステンの30ミリが倉庫で陰に隠れていたから見落として、買ってしまった」なんて話も昔はよく聞いた訳です。今は小さな町工場でもコンピュータ叩いて「あるはずだ」なんてところが多いです。原料が何時購入され何時使用されたかを把握するのは品質管理以前にコスト管理上もとても重要なんですね。それがきちんとできていない所に、「20年前」を感じる訳ですね。

この問題を読み解くキーワードとしては、経営陣の頭が20年前とか30年前だったという事を入れて考えるとわかる気がする訳です。もちろん雪印のショックは受けている訳ですが、20年前の頭では、きちんと「我が身なら」と認識できていないということだろうと思います。

森永の支援という話も出ていますが、私に言わせると「買い」ですね。20年前の経営の頭で利潤が上がっていたわけですから、きちんとコスト意識を持って経営すればもっと利潤は上がるでしょう(笑)。


by 越後屋遼(昨日も買い置きのミルキー食べた) at 2007-01-52 00:09:52
Re:不二家の不祥事はかなり残念

隠しおおせるどころか、12月のクリスマス商戦を目前にしていたので表に出さなかっただけのような。

というのは一昨日の会見で、「20日後には販売再開したい。」と既にのたまっており(バレンタイン商戦に間に合うもんな)、いまだに目先の事しか目に入ってないと思われ。

だいたい、
「組織ぐるみと言われるなら、そうかもしれない」
「故意かミスかと言われたら、若干、故意にあたるかもしれない」
という答弁内容が、トップにまだまだ反省の色が無い事を表しています。

ちゃんとしたトップなら
「組織ぐるみでおこないました。」
「故意によるものです。」
と認めるものだ。


by 酔うぞ at 2007-01-23 01:45:23
Re:不二家の不祥事はかなり残念

わたしも柘植さんのご意見に同意です。

この問題は、食品として菌が繁殖していた雪印とは違っているわけですが、食中毒事件こそを不二家は「雪印の二の舞」としたのでしょう。

つまり、雪印事件でも食中毒以上に隠したことが大問題になったのだけど、不二家は食中毒だけにしか注目しなかったのではないだろうか、だからこそ雪印の二の舞とは「食中毒事件になった」という意味だと考えたというか、会社の文化として食中毒になるのは絶対に許せない、だけだったのでしょう。

それだと、20年前30年前どころか森永のヒ素ミルク中毒事件は1950年代ですから、ずっと以前から厳しく見ていたのでしょう。

ところが、時代は変わって「会社としてちゃんとしているか」が重要視されるようなった。
不二家はそこが分かってないというかいまだに分かっていないだと思います。


by 越後屋遼 at 2007-01-37 02:30:37
Re:不二家の不祥事はかなり残念

追記です。
昨日、日本テレビ(ザ・ワイドという午後の番組)が独占で、4代目社長「総四郎」氏のインタビューを撮っていました。
その中で、総四郎氏は”率直に謝罪され”ておられました。

※総四郎氏は、4代目社長ですが、実質、現在の不二家チェーンを作り上げた人物で、現在は91歳。
なお、現社長は6代目。

少なくとも、この元社長の時代には、この会社はおかしくなかったものと想像され、5代目、6代目と引き継ぐうちに、いわゆる同族経営の悪い点が出てきたのではないかと思われ。

よく”3代目はつぶす”って言うしね。

酔うぞさん>不二家はそこが分かってないというかいまだに分かっていないだと思います。

全くです。
でも誰もそのことを社長に言えなかったんだろうなぁ。


by 田部勝也 at 2007-01-03 07:15:03
Re:不二家の不祥事はかなり残念

仮定として、もしも経営陣が社内不正の事実を把握した時点で、ある程度不正の実績(?)がたまっていたような場合、『経営者の』判断としては、ゲーム理論的な得点は決して悪くないような気がするんですよ。嫌な話ですけど……。

まず、隠蔽して最終的に在任中には不正が発覚しない場合の得点を0点、また、不正把握時点ですぐに事実を公表した場合の得点は-100点としましょう。
半年ほど前に、『敵と戦うためには正直であるべきだ』エントリ(↓)
http://www.cm.kj.yamagata-u.ac.jp/blog/index.php?logid=2245
のコメントにも書きましたけど、マスコミは「正直に全て話なさい。そうすれば、私があなたを全力で糾弾・罵倒しますから」という体質です。とにかく適当な「敵」を設定し、それに対する怒りや憎しみを煽り立てる事が、一番視聴率を稼げるわけです。
ですので、不正がある程度存在していた以上、経営陣が事実を把握した時点ですぐに公表し対策を発表したとしても、どうせ、マスコミは「不二家で不正!」「ずさんな体質!」と大々的に報じるでしょう。間違っても、「社員の独断による不正があっても、経営陣が把握し次第すぐに厳正に適切に是正される会社」という印象を与えられるなんて事は有り得ません。
そうすると、隠蔽しておいて(そのまま隠し通せれば得点は0点)、どうしても隠しきれなくなったと思った時点で公表しても、ゲーム理論的な得点は、せいぜい-150点くらいかなぁ……とも思うんですよ。うまく参院選あたりまで公表を延ばせれば、すぐに公表するよりも報道は小さくなる可能性だってあったかも知れません。あとは、数年耐えられれば、消費者はきれいさっぱり忘れるでしょう(最近だと日本ハムの場合みたいに)。

もちろん、不正が生じえないシステム作り、不正があってもすぐに把握できるシステム作りを出来なかった経営者の底抜けの無能さが一番問題なのは間違いありません。そういうシステムがあれば、「期限切れのものを使ったり検査不合格が出た時点で公表、必要なら回収して、再発防止策を説明していれば、損害は該当する製品の分だけで済んだ(apj氏)」でしょう。
でも、今の社会は、どんな場合でも必ずしも正直が一番(ゲーム理論的な)得点が良くなるシステムではない、自浄作用が大変働きにくいシステムである──という認識は必要かも知れません。

「じゃあ、どうすりゃいいんだ!」と叱られると、困ってしまうんですけど……。『敵と戦うためには正直であるべきだ』エントリへのコメントをもう一度書いておきます。
===【以下再掲】=====
航空事故調査のような考え方でシステム自体の改善を目指す動きが全く期待できないのが、なんともかんとも……なにか不祥事が起きたときのマスコミの決まり文句は「倫理観がうんぬん」ですからね──倫理観の欠如した人が紛れ込んでも崩壊しない頑健なシステムを構築する事しか問題の解決はないんじゃないのかなぁと思うのですけど。


by 田部勝也 at 2007-01-24 07:18:24
Re:不二家の不祥事はかなり残念

この事件でひとつ滑稽だったのが、「かつて食中毒事件を起こしていたのに、会社として消費者に広報しなかった」とマスコミが叩いている事。
食中毒事件の事は、当時、マスコミは知っていたわけです(少なくとも知り得る立場にあったはず)。でも、当時のマスコミは「不二家としてその事実を公表しろ」とは騒がなかった。それほど大きく報道する問題だとは認識できなかったわけです。
それなのに、今になって、「当時、会社としてその事実を広報しなかったのは、経営者の認識不足だ」と非難している。自分たちの当時の認識不足を棚に上げて(笑)。


by 柘植 at 2007-01-57 01:40:57
Re:不二家の不祥事はかなり残念

こんにちは、田部勝也さん。

>マスコミは「正直に全て話なさい。そうすれば、私があなたを全力で糾弾・罵倒しますから」という体質です。とにかく適当な「敵」を設定し、それに対する怒りや憎しみを煽り立てる事が、一番視聴率を稼げるわけです。

はい、そのとおりなんだけど、実は視聴者がそういうマスコミの体質に慣れ、そして幾分「飽きている」というのも私なんかが感じていることです。

>間違っても、「社員の独断による不正があっても、経営陣が把握し次第すぐに厳正に適切に是正される会社」という印象を与えられるなんて事は有り得ません。

そのような期待を抱く経営者が居たら、「馬鹿」でしょうね。

大事なのは、叩かれる回数とか期間をいかに短縮するかという事にすぎないわけです。そのときどれほど酷く叩かれても、マスコミは何でも「おもいっきり」酷く叩くわけですから、たたかれる酷さにより「より悪い」という情報は消費者に伝わったりしません。つまり、マスコミの叩き方に「重要性の違い」は無いわけですから、叩かれる回数とか叩かれ続ける期間だけが消費者に影響を与える訳です。

できるだけ短期間に、全てを出すことの価値はここにあるわけです。叩かれる強さなんてのは消費者に影響せず、長さと回数が影響する事を理解すれば、これが一番の手段となります。


by 酔うぞ at 2007-01-40 02:28:40
Re:不二家の不祥事はかなり残念

基本的には何かミスすれば叩かれる決まっているわけで、それをどの程度に納めるか、というのが経営というのものでしょうね。

リスク管理そのものですね。

叩かれ方を和らげるためには、マスコミと良い関係であるといった事後の対策もあるわけですが、不二家に関してはこれは全く出来ていない。
だから、ますますマスコミは騒いだ。

田部勝也さんの仮定は、静的モデルに偏っているような印象を受けます。

実際には、コトが起きてからだって打てる手は複数あるわけですから、聴衆はそれらを見ているわけです。
少なくとも、全く何もしませんというのではそれだけで叩かれる。
これを「何もしないのに叩く」と解釈するのか「何かするべきコトをしていないから叩くのか」といった違いは大きいですよ。

もちろん、現実には「対応策がやりすきだ」という批判もあるわけで、おそらくは個々の問題を一つ一つ完璧に実行することだけが対策なのだろうと思います。


by 田部勝也 at 2007-01-40 03:18:40
Re:不二家の不祥事はかなり残念

>柘植さん「実は視聴者がそういうマスコミの体質に慣れ、そして幾分「飽きている」というのも私なんかが感じていることです」
そうであれば良いのですけど……。みのもんたに仕事が来なくなり、夕刊紙が揃って廃刊になるような事態になれば、私も安心してそう信じられるのですけど……。

>柘植さん「そのときどれほど酷く叩かれても、マスコミは何でも「おもいっきり」酷く叩くわけですから、たたかれる酷さにより「より悪い」という情報は消費者に伝わったりしません」
そういう事です。だから、「経営者が気づいた時点で全て公表する」戦略のゲーム理論的な得点が-100点だとすると、「とにかく隠蔽しておく。もし隠しきれなくなったら、その時に全て公表する」戦略の得点は悪く見積もってもせいぜい[発覚率×(-150点)+隠蔽成功率×0点]となって、結局、我々の社会は、後者の「隠蔽する」戦略のほうがゲーム理論的な得点が高くなっているような気がする……という事です。嫌な想像ですが……。

>柘植さん「できるだけ短期間に、全てを出すことの価値はここにあるわけです。叩かれる強さなんてのは消費者に影響せず、長さと回数が影響する事を理解すれば、これが一番の手段となります」
そうなんですよね。この点から考えると、不二家の経営陣は、隠蔽戦略を選択した事は(ゲーム理論的には)良かったけれども、公表時の戦略を誤った──と言えるように思います。
──まぁ、実際の不二家の経営陣は、広報戦略など考察する事なく(その能力さえなく)、怠惰と行き当たりばったりでぐだぐだなマスコミ対応を繰り返していただけなのは間違いないと思いますが、結果論としてそうなるのかな……と。

====================
>酔うぞさん(2007/01/17 16:45:23)「つまり、雪印事件でも食中毒以上に隠したことが大問題になったのだけど、(後略)」
そうだと信じたいのですけど、私は違う見方をしています。単に一度に大量の不正行為が報道された事が大問題になった──という見解は不当でしょうか。
例えば、「10年間で5つの不正行為をしていた」という情報は、単に「1つだけでならまだしも5つも不正行為をしていたなんて、前代未聞のとんでもない極悪会社だ」という印象にすり替わって、それが世論となるわけです。
仮に、「5年前に1度だけ不正行為をしましたけど、5年間隠蔽していました」という情報がマスコミにリークされたとして、これほどの大騒ぎになるかというと、ちょっと疑問です。そういう意味で、「雪印事件でも食中毒以上に隠したことが大問題になった」という分析には懐疑的にならざるを得ないわけです。

私個人としては、「食中毒以上に隠した事が大問題となる」、もっと極端に言えば「交通事故による傷害よりも、交通事故による器物損壊で逃亡のほうが重罪になる」ような社会が望ましいと思っていますけど、流行りの言葉で言えば「不都合な真実」というか、現実はなかなか難しいです……。

>酔うぞさん(2007/01/19 17:28:40)「実際には、コトが起きてからだって打てる手は複数あるわけですから、聴衆はそれらを見ているわけです」
それは当然です。公表後の対応については、私は論点にしていません。不二家の事後対応がどうしようもないのは、今さら論じるまでもないでしょう。
私が主張しているのは、「我々の社会は、社内不正を発見した経営者が隠蔽戦略を選ぶような強い淘汰圧(?)が働いているのではないか」という事です。


by とりばち at 2007-01-16 06:03:16
Re:不二家の不祥事はかなり残念

不正があってもまた発覚しても
マスコミに攻撃される企業と
されない企業があります。
不正があってもマスコミが情報を隠蔽してくれる
企業は現実に得をしそうでない企業だけが
損をするのが現状の世の中です。
不正が同じようにあっても
マスコミが報道するかしないかで株価も動きも違います。

またいったんマスコミの攻撃対象になった企業は
何もやってないことまでやったと報道されるのが常です。
またそれらについて企業は反論余地すら与えてもらえ
ません。それにともなうイメージダウンは起こした不正以上に大きいものです。

こういった中では情報を隠せる企業は隠す。
またそうでない企業も公表をしないといった気分が
おきても仕方が無いと考えます。


by 越後屋遼 at 2007-01-01 12:13:01
Re:不二家の不祥事はかなり残念

>それにともなうイメージダウンは起こした不正以上に大きいものです。

そんなことはないでしょう。
視聴者も(バカもいるけど)バカばっかりじゃないし。

一般に社会で生活している以上、多かれ少なかれ自分の所属している企業体・地域においても不正や奇妙なことはどこにでも転がっているわけで。

マスコミの槍玉にあがった企業が、キチンとした対応をすれば、マスコミが叩いたとしても、視聴者がそれと照らし合わせて「報道が行き過ぎなんじゃないの?」と気付くと思いますよ。

人間はそんなにバカじゃないと思う。


by nomad at 2007-01-52 23:43:52
Re:不二家の不祥事はかなり残念

ビジネスは風評で動きますので、理解者の数が多いか少ないかが単純にビジネスに直結しますよ。
例えば売り上げの減少、株価の低下は経営を圧迫するでしょう。
バカの数が減ったとしても、バカでない人の数量が十分でなければビジネスの方向性は変わることは無いでしょう。

僕は世間の人間はおおよそバカだと思っていて、「納豆で痩せる!」とTVでやっただけでスーパーの納豆が払拭する様子は、いかにもバカの数は経済単位として十分な量の人間が存在すると思っています。

昨日僕は「今、納豆に毒を仕込めばさぞかし世間のリテラシは上がるに違いない」と口走っていたのですが、残念ながらその機会は失われてしまいました。


by 田部勝也 at 2007-01-19 01:53:19
Re:不二家の不祥事はかなり残念

私は、とりばちさんやnomadさんほどシニカルに見ているわけではないんです。
我々の社会は、それぞれの立場・価値観の人がみな、その立場・価値観の善意に基づいて行動するような場合でも、「隠蔽戦略」が有利になってしまっているように感じるという事なんです。
nomadさんは「バカ」と表現していますが、むしろ、私は、柘植さんの言う「人間の基本仕様」に根ざして考えたいわけです。「バカ」で片付けてしまうと、なんとなく世間への絶望しか残らない感じですけど、「人間の基本仕様」と解釈してそれをきちんと分析する事で、「制動距離」や「交通規制」みたいな事を考えるようにしたほうが、(結局は同じ事を言ってるだけなのかも知れませんが)希望が持てるじゃないですか。
私は今回の件もそんな視点から見ていきたいんですよね。


by 越後屋遼 at 2007-01-48 11:17:48
Re:不二家の不祥事はかなり残念

ニセ科学批判についても、だまされる世間の人間をバカっつってたんじゃ、たぶん解決にはならんもんねぇ。

てゆか実はああいう人たちのほうが、自分達よりも実は幸せに生きているような気もする昨今。