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やっと戻った

Posted on 8月 12th, 2007 in 倉庫 by apj

 午前中は数理の翼の閉会式。
 スタッフの挨拶、OB講師のコメント、広中賞の発表、参加者への粗品贈呈やもろもろの案内など。私も簡単なコメントを求められたので、「自分が高校生のときこのイベントを知っていたら、ぜひ参加したかった。今は話をする側になってしまったが……。学校で話が通じる仲間がいなくても、大学までたどり着けば後は変わり者でもそのまま評価されるので、めげずにがんばってください」ってな内容を話した。私はサボリ高校生だったから、参加した生徒達よりはかなり出来が悪かったと思うが、それでも、教科書範囲外のマニアックな物理や数学のネタについて語り合う友達は居たし(高木の解析概論共同購入とか)、相手をしてくれる先生も居た。今は、理科や数学が好きで得意だということが、高校では目立ってしまう要因で、目立たないようにするため日常でかなりのストレスを感じているように見えた。また、1校2人までしかこのイベントには参加できず、高校の先生の推薦が必要なのだが、マニアックな方に突き抜けている生徒を見て、先生の方で気を利かせて参加を勧めるケースもあるらしい。

 その後はバスに乗って函館駅に行き、そこで解散。高校の生徒達なので、「家に帰るまでがセミナーです」のお約束の台詞が……。
 撤収の合間に、公立はこだて未来大の美馬のゆりさんとサイエンスコミュニケーションについて情報交換をした。サイエンスアゴラという組織を作って動きつつあるということで、提出予定の企画書をもらった。また、科学リテラシーの講義をやっているということだったので、実は私も同じタイトルでやってます、と、普段の化学Aの講義資料と、この前期に作った科学とニセ科学を考える、の講義資料のコピーを差し上げた。
 廣中先生とはツーショットで写真を撮れたし、サイン入り名刺ももらった。ニセ科学批判の活動について、社会に必要なことだと認めてくださり、「絶対負けるなよ」と励ましてくださった。気合い入りましたよ、ええ。
 まあ、ニセ科学批判の活動はリスクも伴うので、あまり若い人に勧めるのはまずいんだよな。だから、彼らが教育に携わるようになる頃までに、もうちょっと道をつけられたらいいんだけどね。

 函館駅前の土産物屋で簡単に買い物。携帯ストラップの「ご当地解剖図鑑」を4種類購入。「ヒグマ」「鮭児」「十勝乳牛」「毛蟹」で、それぞれの模型の一部が透明窓になってて、理科室の解剖模型のように内部が見えるようになっている。しかし、サイズが小さい上に「ご当地名物モード」で作られているため、解剖学的な名称ではなく、「どの部分が食べられる場所か」という観点で作られている。たとえば、ヒグマは、内臓はそれなりで筋肉部分に「熊肉」、足の部分に「熊の掌」と印刷されている。

 講義と講演が立て続けで疲れたので、帰りの列車の中では寝ていて、起きた後もかなり寝ぼけていた。青森駅で進行方向が変わるから座席を回しますよ、と隣の人に言われて、理由を聞き返したり、じゃあ背もたれ倒したの元に戻さなきゃ、とあんまり関係の無い行動をしたり、そのくせ、後ろの席を回す前にまた背もたれを倒して寝ようとしたり(これをやると引っ掛かって後ろの座席を回せなくなる)。電車を降りるときもまだ寝ぼけていて、入り口のゴミ箱のからはみ出ていたゴミを引っかけて落としてしまったのだが、後ろから降りようとする人が居たので、立ち止まるとぶつかるよなぁ、ということしか頭に浮かばず、ちょっと歩いてから「あ、ゴミ拾わなきゃ」と思ったのだが、既に後ろの誰かが拾って清掃業者の人に渡してくれていた。私のすぐ後ろの方にセミナー参加の生徒さんが何人かいたので、もしかしたら生徒さんに後始末させたかも……orz。ゴメンナサイ。