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麹町あたりで過ごした

Posted on 4月 25th, 2008 in 倉庫 by apj

 年休をいただいて上京した。法律相談が主な目的である。
 絵里タンとの相談は、山形でやっている訴訟の弁論について。ちょっと詰将棋めいてきたので相談することにした。うかつな弁論をしてマグローブに逃げられたら、大学まで提訴して表現内容の違法性を争おうとした意味が無くなってしまう。教員が表現した内容の責任は教員個人がきっちり負うために(で、大学に、対学外への弁論をさせたりしないために)、自己の権利に基づいての提訴なので、ここで逃げられては元も子もない。ということで事前に書類を送って見てもらい、1時間くらい打ち合わせ。
 途中、あまりにも絵里タンが面白そうな顔をするので、「楽しんでるだろーっ!」とツッコミを入れるハメに。でもって、本人訴訟の最中の私への励ましの言葉が
絵里タン「難しいし前例ないから、上手く勝って判例タイムズ掲載を目指せ」
ってのはどうなんだと^^;)。まあ、弁護士に深刻な顔をされるよりは、楽しまれてる方が良いっちゃー良いのだけど。書類を一通り見てもらって、致命的なミスはしていなさそうだということで、ちょっとほっとした。


ここからは旧ブログのコメントです。


by 酔うぞ at 2008-04-26 10:04:26
Re:麹町あたりで過ごした

    私はまだそういうことを決める立場にはないが、
    非合理に欺されないという観点からは、カルトに注意
    という情報を多少は共通教育の講義に取り入れても
    いいかもしれない。
    一旦欺されると冗談ではなく人生を棒に振るし、
    救出された被害者の多くは精神的な障害を負うのか、
    知的な活動が出来なくなっているケースも多いようで、
    シャレにならない。

これほど大変でなくても、学生時代などに新入社員の給与の半年分の借金になってしまった、なんて例はゴロゴロしていますがこのレベルの被害者でも若い時期に大変な苦労をするし、その苦労が原因で場合によってはもっとタチの悪いのに引っかかったり、逆に妙に人を色眼鏡で見たりするようです。

危険回避と色眼鏡は同列のように感じますが、反射的な判断で動くと外れた時に「失敗した」となります。
色眼鏡じゃなくて、顕微鏡が必要といったところでしょうか?

金銭的な被害が軽微であれば問題がないように他人には見えますが、それで被害がなかったわけではないし、ある程度の大金をムダにしたという思いそのものが、プレッシャーになるだろうことは容易に想像できます。

そういう意味では「何が無くても警報は常に出しておく」のは教育機関では必要なことでしょう。

実際に、理解は出来なくても言葉は聞いたことがあるよ、ということでもずいぶんと違うのではないかな?
というのは「カルト(カルト的)な話法」はベースが「世間には知られていませんが」です。

先日、参議院議員会館での「消費者省(庁)の設置と違法収益の被害者還付制度の必要性」についての集会に参加してきました。

ここで、新聞記者に「今後どのような商法がでてくると思いますか?」と聞かれて「ちょっと目新しい話を枕にしたインチキ商売はいつでもでてくる」と説明しました。

上記の集会には、「近未来通信」「L&G」「ワールドオーシャンファーム」「神世界」といったところの被害者・弁護団が参加しました。

近未来通信は通信サーバ、L&Gは電子マネー、ワールドオーシャンファームは海外の養殖事業、いずれも「ありそうな話」+「一般的ではない」なのです。

これを売り込むインチキ商法は「一般には知られていませんが」になるのは当然で、この被害を多少では減らすためには先回りして情報を広めるしかないでしょう。

「ちょっと考えれば(調べれば)分かるだろう」というものに、引っかかるのは、その情報のそばに居るが、実際には知らない人です。

わたしが、96年ぐらいに消費者センターに通報した「卵ビジネス」は女性なら日常的に買い物でタマゴの値段を知っているでしょうから、わたしが知った二人は男子学生と、鉄工所でありました。
タマゴは知っているけど、値段も価値も知らなかったからマルチ商法に引っかかったわけです。
(商材としてはあまりにアホですが)

消費者情報の伝達はこんなところに原理があるのでしょう。