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カルトに注意:アドバイザーを利用して下さい

カルトに注意

山形大学でも、ここ2,3年、破壊的カルトに注意というポスターを学内に貼ったり、教員向けの講習会をしたりといった対応をしているが、それでも、カルトにはまってしまって大学に来なくなったという話をときどき聞く。

新入生は特に狙われやすいので、注意してほしい。

 

たとえばこんな手口

大学に入ると、高校までの友達の多くと、一旦別れることになる。人によっては、大学の近くに下宿して、親元を離れて独り暮らしをすることになる。環境が変わると誰でも不安になったりするし、大学で仲の良い友達をすぐに作れないと、大学でも一人になってしまって、寂しい思いをすることになる。加えて、大学では、どういう講義をどう受講するかが、ある程度学生に任されている。ほとんど強制的に時間割を決めてくれた高校までとは異なり、自分で考えないといけない。さらに、高校までだとよほど酷い状態でない限り科目の試験が不合格で単位が取れずに留年、ということは無かったが(タテマエでは単位を取って卒業するはずだが、実際には科目の試験の点数が悪いことが原因での留年はほどんどない)、大学では普通に試験が不合格で単位が出ない。あまりに単位が取れないと留年することになる。

カルトの勧誘は、たとえばこういった履修上の不安につけこむ形で行われる。

時間割をどう決めるか、どういうふうに予習復習をして単位取得につなげていくか、といったことを相談できる先輩の顔をして、勧誘員がやってくる。最初の接触では、当然、カルトであることを明かさない。誰もが共通に感じる不安について悩みを訊いたり、具体的には、科目毎にこんな予習復習をするといいとか、そういった親切なアドバイスをする。さらに、同じ悩みを持つ友達に会えるといって飲み会に誘ったり、旅行するなど遊びにさそったり、といったことをする。この段階でも、まだ、カルトであることは明かされない。

ただ、同じ学科の友達ではない人達と遊んでいると、どうしても、徐々に大学の人とは疎遠になってしまうだろう。

GWを過ぎ、五月病になりそうな時期も過ぎ、夏休みが近付き、3ヶ月ばかり楽しい交流サークルのような友達づきあいが続き、もうこの友達(実はカルトの勧誘員)無しでは大学生活は寂しくてやっていけない、となったあたりで、さりげなく勧誘が始まる。

カルトの勧誘は、カルトとわかる形ではやってこない。まず、ごく普通の人間関係を作り、悩みを相談したり、楽しく遊んだりといった経験を蓄積し、その蓄積が十分になってから行われる。勧誘を断るには、何ヶ月か培った人間関係を壊さなければならなくなる。これが、大抵の人には難しい。

 

一度あそびに来ませんかとか、話をしませんか、といった勧誘はごく普通に行われている。私は、広島大学の助手に4月から着任したことがあるが、任期が限られていたため、必要最低限の荷物だけを持って、主に学生が入居している1部屋・キッチン風呂付きの安アパートに入った。新年度が始まり、入学式が終わって暫くした頃、勤務から戻ると、ドアのところに手紙があった。学生生活の悩みを語り合いましょう、みたいな簡単な手紙と、連絡先が書いてあった。下宿に帰ると一人だし、始まった直後に仲良しグループを作れないと大学でも何となく疎外された感を持って寂しく思い始めるであろう絶妙な時期の勧誘の手紙だった。コレが噂にきくアレか、配っているのは原理かそれとも別の新興カルトか、と思いつつ、手紙はゴミ箱行きとなった。

 

アドバイザーを利用する

ウチの学科では、新入生を3人程度のグループに分けで、担当のアドバイザー教員に割り振る。アドバイザー教員は、学生が4年生になって卒業研究のための配属が決まるまでの間、率先して学生の相談に乗ることになっている。

教員と学生では、当然立場も違うし年齢も違うから、話が合わないことだってあるかもしれない。しかし、履修上の悩みについては、一番情報を持つ立場にいるのは教員である。

友達が、学部や学科の人であればいいが、先輩とかサークル関係者を名乗るけれども素性がはっきりしない・確かめるすべがない場合は要注意である。状況がわかるまでは、付き合いに感情的にのめり込むのは避けた方がよい。

はっきりしない人間関係を作ってしまう前に、寂しいと思ったら、アドバイザー教員のところに、お茶でも飲みにきてください。友達としての役割をするのは無理だけど、少なくともカルトに勧誘されて人生が台無しになるという危険は全くありません。