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卒業研究はどんなふうにやるのか

幸か不幸かウチで4年生する羽目になった学生への情報。

ノルマ

まとまったテーマで実験をしてデータを出し、卒業論文にまとめて、4年の終わりの卒研発表会で発表すること。定期的に行われる参考書や論文を読むゼミに出席すること。卒業論文(制度上は取扱は研究室ごとにまかされている)は、私の所では必須です。

また、可能な限り秋の物理学会では発表してもらいます。発表先が化学会の東北地方大会や溶液化学シンポジウムになるかもしれませんが、どこに出すにしても準備はほとんど同じです。秋に発表するためには、学会の申し込みは5月の下旬か6月の最初です。このため、新しいデータを測定するため、4月からどんどん実験することになります。学生、院生は学会発表などを積極的にやるべし、というのは大学全体の方針です。先輩の院生が居ない時に私の所に来れば、全部自分たちでやることになるので、作業量は増えますからそのつもりで来て下さい。

なお、年間通して全く大学に出てこないようなことをやったら、単位を出せないので、卒業できなくなります。また、過去に、アルバイトを優先して打ち合わせ日時を指定したのにろくに出てこなかった4年生は、秋に実験データは揃っていたのに卒業出来ずに留年となりました。「バイトのシフトを入れられました」といってバイトを優先するのは自由ですが、それは、卒業することよりもバイトが大事だという判断をしたとみなし、そのように扱います。

テーマの決め方

ウチでやってるのは、主に液体の分光実験です。手法は、赤外分光とかラマン散乱とか。どういう着眼点でどんな手法でやるかは、こちらでいくつか候補になるテーマを用意して選んでもらったり、特に希望がなければ指定してしまいます。どうしてもこんな材料を使いたいとか、この手法でやりたいといった希望があれば早いうちに言ってください。別の大学や研究機関が持ってる測定方法でも、共同研究できる場合は使わせてもらえることもあるし、まあ、交渉次第なんで必ず可能とは言えませんけど、できるだけ希望をかなえる方向でいきたいと思います。

進学について(博士前期課程)

今時のことですから、経済的に余裕があって、勉強したり研究したりすることが苦にならないのであれば、修士くらいは取った方がいいかと思います。企業への就職は、修士の学位を持っていた方が有利になることがあります。研究することが苦にならないのであれば進学すべきです。

ここ数年、卒業研究の研究室配属は、完全に成績順に希望が叶えられるというルールとなっています。本当は別の研究室を希望していたが私のところに来てしまったという人も居るかと思います。

進学に際して研究室を移るのは、全くの自由です。気にせず行きたいところへどうぞ。私も、進学の度に学校が変わってますから。

なお、卒業研究のテーマを決める際には、そのまま内部で進学するかどうかも考慮しますので、早めに意思表示してください。できれば、推薦か学力試験で合格してください。

就職活動とのかねあい

面接などでどうしても日程をずらせない場合は、ゼミの日程調整などを考慮します。しかし、就職活動が必要でも、秋の学会向けの実験などやるべきことはやってもらいます。

生活指導など

以前は、就活が忙しい時期はそれなりに、終わったらしっかり実験して帳尻合わせをする学生さんが多かったので何もしていませんでした。しかし、ここ数年は、バイトで途中で抜けるとか来られない日があるという人が増えてきたし、学期後半に自分でスパートをかける人も減ってしまったので、やむなく出席チェックを強化することにしました。

研究室には毎日来るのが当然ですので、出席してください。滞在時間としては、週30時間程度は確保してください。出席が悪い場合は、週30時間を足したものを分母とし、実際の滞在時間を分子にした係数を、卒業研究の点数に掛けたものを成績として出すことも考えています。

卒業研究は学生実験のようにあらかじめ決まったメニューがあるわけでも、学部で学んだ教科書の知識で内容の見当が付くものでもありません。学部の教科書は数十年前に確定した内容が書かれていますが、研究では世界で誰もやってないことにチャレンジするわけです。みなさんにとっては全く新しいことをすることになります。最近の論文を読んだり、実験結果を見るなどして、みなさんの頭の中に研究対象のモデルができてきてはじめて理解でき、卒研発表で他人に説明することができるようになるものです。このためには、ある程度決まった時間を確保しなければなりません。

アルバイトなどで夕方から抜けるという日は極力つくらないようにしてください。ルーチンワークで仕事ができるところまで慣れれば途中打ち切りもできますが、途中で抜ける日があると、進めるべきところまで作業が進まず、結局ほとんど何も進まない状態になります。このようなことをした結果、本番の実験が遅れてしまい、いざ実験しようとしたときに装置が故障するといったことが実際に起きています。当日やる仕事をどこまで打ち切るかというのは、教員の私に訊くようなことではありません。私がどう返事をしようが、そんなこととは無関係に実験装置というのは不具合を起こすことがあるもので、そうなれば実験は物理的に止まります。調子の良いときに出来る実験は終わらせろ、というのが後で困ったことにならずに済む唯一の対策です。