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何なんだこれは?

Posted on 2月 27th, 2009 in 倉庫 by apj

 毎日jpの記事より。

爆破予告:山口大工学部4年生を逮捕 威力業務妨害容疑

 山口大学に爆破予告電話をかけたとして山口県警宇部署は26日、同県宇部市開、同大工学部4年、下村貴士容疑者(23)を威力業務妨害容疑で逮捕した。「進学する大学院でまた勉強するのかと思うとストレスを感じた。ストレスを払うためにやった」と認めているという。

 逮捕容疑は、24日午前11時ごろから午後0時半にかけ携帯電話で「爆弾は5階、6階、7階だ」など4回にわたり電話し、職員に爆発物を探させて業務を妨害したとしている。

 山口大では事件翌日の25日から入試2次試験前期日程が始まり、工学部では職員らが校舎点検など警戒に追われた。【後藤俊介】

 勉強がストレスだというなら、大学院進学を考えるのがそもそも間違っていると思うのだが……。現4年生なら、就職活動の頃はサブプライムが発覚する前だから結構良かったはずだし、何で就職しなかったのだろう?何がしたかったのかさっぱりわからない。

神戸の一審はとりあえず勝訴、相手方の控訴待ち

Posted on 2月 26th, 2009 in 倉庫 by apj

 平成平成19年(ワ)第1493号の判決言い渡しが、今日の午後イチだったので、先ほど代理人事務所に問い合わせた。
 民事訴訟法252条と民事訴訟規則155条によると、判決の言い渡しは判決書の主文を朗読して行うことになっているので、主文だけが先にわかることになる。

 主文は次の通り。faxで流してもらったので、もしかしたら書き写しの際に紛れ込んだ誤字脱字があるかもしれないが、法廷で訊いていた人からもメールをもらい、ほぼ同じ内容だということが確認できた。

1 原告の被告に対する請求をいずれも棄却する。

2 原告と参加人天羽優子の間において、別紙1電子掲示板目録記載の電子掲示板に別紙1文書目録記載の文書を書き込んだことにつき、参加人天羽優子の原告に対する170万円の損害賠償債務が存在しないことを確認する。

3 原告と参加人冨永靖徳との間において、別紙1電子掲示板目録記載の別紙1文書目録を掲示したまま削除しないことに対する参加人冨永靖徳の原告に対する170万円の損害賠償債務が存在しないことを確認する。

4 訴訟費用及び参加費用はいずれも原告の負担とする。

 名誉毀損については心配していなかったが、当事者参加がどう判断されるかの方が気になる。「参加人」「参加費用」とあるところをみると、認められたと思って良いのだろうか……???
【追記】当事者参加の可否が主文に出ることは無いのだそうで、判決書の理由を読まないと何とも言えない。

 天羽、冨永とも、当初は両面参加ということで、被告のお茶の水大に対する請求も立てていたが、訴訟の流れを見ながら考えた結果、双方ともにお茶の水大に対する請求部分を結審の前に取り下げた。このため、原告との間でのみ判決がなされることになっている。民訴法47条の独立当事者参加では、一方当事者のみを相手方とする片面参加も認められている。

 判決書は、今日の夕方くらいに裁判所から郵便で送達されるので、明日中に絵里タンの事務所に届くかどうかが微妙。土日をはさむので、受け取るのが月曜日になるかもしれない。

 今後の手続きとしては、判決書が届いた翌日を1日目として、2週間が控訴できる期間となる。これは、当事者ごとにばらばらなので、相手が控訴を考えていた場合は、「相手方が判決書を受け取った翌日を1日目として2週間」が相手方にとっての控訴できる期間になる(つまり、郵便事情によって当事者の間で控訴できる日程に違いが生じる)。

 当事者参加が認められているのならば、私の方から控訴する必要はないので、相手方が控訴するかどうかを見て対応することになる。いずれにしても、判決書を受け取って読んでみて、不明な点があれば絵里タンに相談するつもり。もし、控訴が必要だという話になったら、二週間はとにかく目の回る忙しさになることが予想される。独立当事者参加を認めろ、という控訴が必要ならばやる気はあるので、いずれにしても判決書が届くのを待つしかない。

勧誘電話

Posted on 2月 24th, 2009 in 倉庫 by apj

 マンション勧誘の電話が今研究室にかかってきた。時刻23:06。
「先生、夜分遅くまでお仕事ご苦労様です」って言われても……。
で、名古屋のマンションを薦められてもだな……。
 マンションってキーワードが出た瞬間に電話を切ったが、最近の勧誘はこんな時間にまで電話するのか?

 明日は前期日程だし、こんな時間に携帯ではなく教員のオフィスに電話って、何か不測の事態でも発生したのかと、本気で焦った……。

レポート課題と採点基準

Posted on 2月 23rd, 2009 in 倉庫 by apj

 共通教育でやっている「科学リテラシー」の講義のレポート課題と採点基準。1年生向け、人文や教育系の人も、理工医農看護といった理系学部の人も一緒に受講する「一般」分類の科目。
 この講義ではテキストとして、松永和紀著「食卓の安全学」を使っている。

【レポート第1課題】
次の各項目について、テキストを要約せよ。

○2章まとめ
1.新聞記者が突っ込んだ記事を書くのが難しい理由
2.事実を伝えるのが難しい理由
3.リスクとハザードの混同
4.過激な報道が起きる理由
5.マスメディアが誤りを正さない理由
6.「ナンチャッテ学者」の問題

○3章まとめ
1.有名人のお墨付きかどうか
何があれば信用できるか?
2.体験談の信用度
3.動物実験の有無と扱い
4.記事広告
 プレスリリースも含まれる。
5.グラフのトリックの有無
 データの扱いは正しいか?
6.毒性について扱う場合
7.学会発表の取り扱い
8.論文発表について

【レポート第2課題】

 講義資料で取り上げた以外の、身近なニセ科学を1つ選び、
1.情報源(雑誌や新聞は記事のコピー、ウェブサイト印刷物、TVやラジオは放映日と番組と内容要約など)を添付し
2.どこがどうおかしいかについて
3.「食卓の安全学」に示された判定基準を適用して議論する
 勝手な思いこみによる議論ではなく、教科書の「食卓の安全学」に書かれた調べ方を適用して、具体的に判断の基準をあてはめながら書いてください。

○注意事項
※日本語の誤字脱字や多少のてにをはの間違いは採点対象としない。ただし、読んでも意味が全く通じないほど日本語が間違っていたら評価できないために大幅減点があり得る。
※ワープロでも手書きでも良いが、手書きの人は最低限他人が読める字で書くこと。自他共に認める悪筆の人には、むしろワープロの使用を勧める。
※講義資料以外の題材という縛りをかけているのは、講義資料を丸写ししたレポートが書かれるのを防ぐためなので、キーワードとして登場した程度のものにつき、具体的な資料をつけて、資料の中身を読み込んで当てはめをやる場合はOKとする。

 なお、これに先立ち、レポート第2課題製作見本として、2ページ程度の資料を添付し、あてはめを行ったものをプリントとして講義時間中に配布し、書き方を説明した。

【レポート採点基準】
○第1課題について 筆者の主張がわかる程度にまとまっていれば+50点を加算する。

○第2課題について
 採点項目を以下の5つとする。
1.情報源が添付されていること。
2.情報源に出された内容を、判定基準に具体的にあてはめていること。(適用して議論、を要求したので)
3.他の情報と比較検討する形で書いた場合は、批判的な情報・肯定的な情報ともに複数のソースにあたっていること。(Wikipediaしか見ない、批判派のサイトでも1つしか見ない、というのはダメ。)題材として取り上げた情報源1つについて、食卓の安全学の基準を具体的にあてはめて判定、という場合は、取り上げた題材1つでよい。限られた情報しかないという条件でどう判定するか、ということも大事なので。
4.引用と自分の意見の区別がついていること。
5.全体として矛盾が無いこと。

 第2課題の満点を50点とし、
(パターン1、言われたことにきちんと答えている場合)
☆1.ができている +10点
☆2.ができている +30点(当てはめがあれば、他に余計なことが書いてあってもそれは無視して評価、部分点を考慮するが、題材によっても差があるので、3つから4つ程度当てはめていればこの項目は満点でいいだろう)
☆5.ができている +10点
(パターン2、言われたことに完全に答えていない場合)
☆1.ができている +10点
☆2.の代わりに3.をやってしまった +10点 (ソースが単数の場合は5点)
  さらに4.ができている +5点
☆3.、4.が十分であった場合に限り、5.ができているかどうかを評価 +5点

番外:blogや他サイトの丸写しが発覚した場合は問答無用で不可(事前告知済み)。感想文しか書いてないとか、評論しか書いてなくて具体例を欠くものも不可。wikipediaを引っ張ってそのまま信じて書いているのもダメ。あくまでも、具体例に基準を当てはめるということを外してはいけない。

 第1課題でコケる人はほとんど居ない。コケる場合は、そもそも第1課題をまったくやっていない。150人前後の受講者がいると、そういう人が1人か2人は出てくる。
 第2課題は、むしろ文系の人の方が上手に書いてくれる感じ。中途半端に理系の知識があって、手持ちの知識で何とかしようとする方が、基準を満たせず得点が上がらない場合がある。また、資料の添付を忘れて減点という人も数人程度出てくる。

 選ばれる題材は、健康グッズや健康食品、通販の宣伝や雑誌コピーといったものが多くなっている。こういったものの方が書きやすい課題である。ここで、「ゲーム脳」を選んだりすると、当てはめの部分がすっきりしなくなりがちな上、批判本のまとめでは得点が上がらない基準となっているため、逆に難易度が上がってしまう。

 普段何気なく見ている科学っぽい宣伝にどれだけツッコミどころがあるかを発見してもらうことが課題の目的であり、かつ、ある程度形式的に当てはめていって、詳しい理科の知識が無くても「何かヤバそうだ」と感づいてもらえるようになることを目指しているので、こういう課題にしている。

 この講義を始めた頃は、レポート第1課題を出しておらず、製作例も提示していなかった。このため、出題意図と違うものが提出されることがそれなりにあった。そこで、まず、第1課題でチェックリスト製作をしてもらい、何をチェックすべきかを頭に入れた上で第2課題をやってもらうようにした。さらに、書き方をある程度型にはめるため、製作例を講義中に配るようにした。これで、ほとんどの人が、出題意図通りの形でレポートを仕上げられるようになった。

 多分、このレポートでちょっと面倒なのは「ネタ探し」である。大変だという人もいるし、積極的に探すことを楽しんでいるらしい人もいる。

 採点する側からすれば、半年に1回150人規模の集団に向かって「目に付いたネタを報告せよ」とやっているわけだから、どんなモノが世の中で目に付きやすい状態なのかを採点するだけで知ることができるというメリットがある。学生さんの方は欺されにくくなった(=将来の消費者被害にあう可能性を減らせる)上に単位を取得できるというメリットがあるわけで、まあ、ある種のwin-winの関係になっているかな、と。

無駄に真面目(?)な業者

Posted on 2月 22nd, 2009 in 倉庫 by apj

 Yomiuri Onlineの記事より。

岩盤浴タイルから放射線、製造の農業法人「ラジウム混ぜた」

 鹿児島労働局は21日、ラジウムを混ぜて作ったとされるタイルから規制値を超える放射線量を検出したとして、製造元の鹿児島県阿久根市の農業法人「ぼくしん舎」(牧尾英二社長)に、労働安全衛生法に基づき、作業を停止して従業員に健康診断を受けさせるよう命じた。

 今のところ環境への影響や健康被害の報告はないという。

 発表によると、法人が運営し、岩盤浴用のタイルを製造している阿久根市の作業場では、タイルの原料を入れた袋から最大毎時29・6マイクロ・シーベルト、同県霧島市で法人が建設している温浴施設では、岩盤浴用のタイルから最大毎時6・25マイクロ・シーベルトの放射線量を検出した。厚生労働省は放射線量の規制値を「3か月間の合計の値が1300マイクロ・シーベルト」と定めているが、最大でこの10倍と推測されるという。文部科学省は「人体に影響を及ぼす量ではない」としている。

 同労働局などが寄せられた情報に基づき、19、20日、両施設を立ち入り検査して分かった。同労働局の調査に、法人側は「ラジウムによる効能を高めるため、大阪の業者から購入したラジウムをタイルを作る際に混ぜていた」と話しているという。

 牧尾社長は読売新聞の取材に「(放射性物質への)知識不足で安全への認識が甘かった」と話している。

(2009年2月22日07時50分 読売新聞)

 「ラジウム温泉の素」とか「ラドン温泉の素」と称する健康器具・グッズは、昔から販売されている。ネーミングだけならいいのだけど、無駄に真面目な業者が頑張ると事件に発展する。

blogをどこに置くと良いのか

Posted on 2月 21st, 2009 in 倉庫 by apj

 ここ一週間ばかり、Doblogが障害で見えない。左巻さんの「さまき隊」がDoblogにあるので、よく見に行っていたので、見えなくなると困る。多分、blog主の左巻さんは、読者よりももっと困っているに違いない。
 無料blogサービスはいくつもあるし、はてなのアカウントも持っているけど、結局ほとんど使っていない。ここのblogは、レンタルサーバに、フリーソフトのweblogプログラムを入れている。
 無料サービスを使わなかった理由は、何か不都合があってエントリーをまとめてどこかに移転させる作業が必要になったとき、実行するのが面倒くさそうだったからである。どんなblogでも一つ一つの記事を表示させて保存すれば、移転は可能だけど、記事が多ければ非現実的な作業になってしまう。データファイルを一括圧縮してダウンロードできるならいいのだけど、そういう機能を持っているところが見当たらなかったので、自前でやることにしてしまった。もしかしたら、最近はそういうサービスをしているところもあるかもしれないけれど。
 レンタルサーバを使っていても、ディスク障害が起きるときは起きる。問題は、手軽なバックアップの方法があるかということ。自前でblog管理プログラムをインストールしていれば、データ部分や、それ以外のプログラム部分まで定期的にパソコンに吸い上げておくのは簡単だし、手元に持っていればサーバがすっ飛んでもそれなりに復旧できる。

 それにしても、左巻さんのところ、早く復旧しないかなぁ……。

 こんなことを書いている人もいるから、なかなか厳しそうだけど。

【追記】
 こんなことを書いているうちにDoblogが見えるようになっていた。しかし、さまき隊の最新記事が、 2008年8月4日だorz(2008/12/31の記事は、特にヘッダ記事として最初に来るようにこの日付になっているので、通常更新の最新は 2008年8月4日付けということになる)。
 さらなる復旧はあるのか……?

既視感

Posted on 2月 21st, 2009 in 倉庫 by apj

 msn産経ニュースの記事より。

山形新幹線運休、通信ケーブル切断が原因 威力業務妨害容疑で捜査
2009.2.21 12:50
 山形新幹線の区間運休などのトラブルで、JR東日本仙台支社福島支店は21日、福島駅と東福島駅の機器室でそれぞれ通信ケーブルが切断されていたことが原因と発表した。福島署は威力業務妨害の疑いもあるとみて調べている。
 同支店によると、20日午後6時すぎ、奥羽線で信号機トラブルが起き、福島駅の機器室を調べたところ通信ケーブルが切断されていた。係員が同室に入った際、通常通り鍵が掛かっていた。
 また、同日午後5時15分ごろ、仙台支社の表示板が風速計の異常を示し、調べると東福島駅の機器室で通信ケーブルが切られていた。
 信号機トラブルで、山形新幹線と奥羽線の普通列車計5本が区間運休するなど約1300人に影響が出た。

 この時期は忙しいので、山形新幹線を使うどころではないのだけど、よく使う路線だから気になった。

 通信ケーブル切断による列車運行妨害というのは、何だか既視感がある。私が学生の頃、中核派がJR総武線のケーブル切断テロをかましてくれて、半日以上電車を止めてくれたことがあった。ちょうどその日は、医療情報学会の会場係バイトで都内に出かかる予定の日で、普段使わない京成線で行くはめになって、大迷惑だった。今のようにネットがある時代ではないから、学会会場に缶詰になると復旧情報は何も入ってこず、「情報」学会と名の付く場所で、世間の情報からは取り残されることになった。何だか名前と実態が合わないよなぁ、と、先輩達と苦笑いしていた。
 バイト学生には懇親会無料というサービスがあり、医療系の学会ならではの、(貧乏学生にとっては)贅沢な料理が食べられて、嬉しかった思い出がある。

ノートあれこれ

Posted on 2月 19th, 2009 in 倉庫 by apj

 ちょっと文房具マニアが嵩じて、海外製の実験ノートと国内製の実験ノートの書き心地を試している。国内製のノートはこれまでに何回か使っていたが、最近、海外製のを2種類ほど試したのでまとめてみる。実験記録以外にもいろいろ書いておきたいことが出てきたし、A4サイズのノートのヴァリエーションはそんなに無いから、試すのも面白いかな、と。

1)コクヨのRESEARCH LAB NOTEBOOK
 若干クリーム色っぽい白色の紙に、薄い青の点線グリッド。ペン書きでもエンピツ書きでも、書いた文字が目立つ。ページ上にテーマを書く欄、下にチェック欄。
※工学部に行って生協をうろついていたら置いてあったのでソフトカバーのものを1冊購入。勉強用のノートと化した。
2)大学生協のハードカバー実験ノート
 白色の紙に薄い緑の細い線のグリッド。緑は蛍光っぽくはないが、それなりに薄い。エンピツ書きでもそれなりに書いた文字が目立つ程度。
 ページ上にテーマと年月日を書く欄あり。
※最初に見つけたのが北大で、ログノートと、阪大時代の実験ノートとして使用。
3)大学生協の黄色い表紙の実験ノート
 白色の紙に薄い緑の線のグリッド。多分、コピー機にかけるとグリッドは殆どでないだろう薄さ。エンピツ書き、ペン書きともに目立つ。
 ページ上にテーマと年月日を書く欄あり。
※ちょっと前まで受託研究のノートにしていた。
4)私がこの15年ほど愛用しているSEKIREIのSCIENCE AND ENGINEERING NOTEBOOK
 ハードカバーで、薄い水色のグリッドになっている用紙を綴じただけのもの。ナンバリングマシンで通しページ番号を自分で打って使っている。コピーをとったら多分方眼は出ない。まとめ買いしたのが大学院生の時で、本郷東大の地階の文具店(当時の生協となり、床屋とかが入ってた一角)。もう作らない、と言われて在庫をまとめ買いしたのでまだある。
※私の実験ノートのデフォルトはこれ。
5)Scientific Notebook CompanyのA4サイズノート。
 紙は白、日本のものに比べるとやや厚め。所謂実験ノートのフォーマット(署名欄とかもある)。グリッドが黒と黒に近いグレーで、それなりに濃い。大きめの字でインクで書けば問題無いが、鉛筆書きには不適で、グリッドが邪魔して読みづらい。
※受託研究ノート専用にしてしまった。なぜか思いつきでドイツ語と英語の二カ国語表記のものをゲット。
6)Bookfactoryのノート。所謂実験ノートのフォーマット。グリッドの色はグリーン。インクの色を薄くするのではなくて、テクスチャというかドットパターンで薄く印刷している。グリッドの線幅があるので、エンピツ書きよりは黒か紺のインクでしっかり書いた方が目立つ。
※講義ノート案を試しにこれで制作中。
7)(番外)ヨーロピアンスタイルの破り取り式のノート
 薄い青色の方眼で、4穴のA4の紙がリング綴じされているもの。国際会議に行った先の大学や文房具屋で仕入れてくることにしているのだが、日本だと伊東屋などでも売っている。エンピツ書きでもそれなりに使いやすいが、日本のものよりグリッド線が目立つ。紙は薄め。
※グラナダのカンファレンスに行った時に大量に買ったのが最初。その後、生まれて初めて集中講義を頼まれた時の講義ノートをこれで作ってから私にとっての定番に。2穴ファイルでノートを綴じると破れやすいので、4穴でファイリングを始めたら、用紙の方がこれに決定した……。

 これまでのところ、総じて、日本製のものの方が、紙が薄く、グリッド線も細くてかつ目立たない感じ。作りの芸が細かいという印象を持っている。
 一色のインクで、くっきりの方が読みやすいページのヘッダとフッタ部分を印刷すると、どうしてもグリッドが濃い目に出るのかもしれないが、もっと線を細くすれば邪魔にならないはず。まあ、実験ノートはインク書きが基本だからそれでいいのかもしれないけど。
 あともう1社、入手を試みている海外メーカーがあるのだが、ショッピングカートがまともに動かず、問い合わせ中。

 ってか、フールス紙の大学ノートって地味だけど完成度の高さが芸術品っていうか神レベルだと思った。あと、方眼ノートでA4だと大学ノートタイプのLIFEのがあるけど、かなり良さそう。

東京都と学生グッジョブ!

Posted on 2月 19th, 2009 in 倉庫 by apj

 日経BPの記事より。

大学生の視点でネット広告の不当表示を調査、東京都が39業者に改善指導
2009年2月19日
 東京都が都内大学と連携してインターネット上の広告を調査した結果、290事業者、437件の広告について「不当表示ではないか」との報告を受けた。都はそのうち39事業者に対して景品表示法違反の恐れがあるとして改善を指導し、報告のあったその他の全事業者に対し、法令順守について注意を喚起するメールを送った。
 調査は、ショッピングサイトが掲載している広告について、消費者に誤認を与える不当表示がないかどうかを大学生の視点から確認し、まとめたもの。協力したのは工学院大学、津田塾大学、電気通信大学、東京工業大学、東京大学、日本女子大学の6大学。2008年7月と9月の2回にわたって合計48人の学生が調査にあたった。
 不当表示の恐れのある広告が最も多かったのは食品で、学生から157件の報告があり、都はそのうち6割弱にあたる91件について業者を指導した。ダイエット効果をうたうコーヒーの広告では「驚愕のスピードで18キログラム減量!?」といった表示があった。調査した結果、こうした効果を実証する資料やデータ、裏づけになる合理的な根拠はなかったという。
 また、比較対象があいまいな二重価格表示で割安な販売を連想させるなど、価格に関して不当表示の恐れがある事例も多かった。
 東京都は2月20日に渋谷区の大学生協渋谷会館で、調査にあたった大学生が感想や着眼点を発表する報告会を開く。
■関連情報
・東京都のWebサイト http://www.metro.tokyo.jp/

 私の共通教育での担当講義は数理物質系でタイトルが「科学リテラシー」で、現実の広告からニセ科学性を指摘するというのをレポート課題の1つにしている。この記事を見て、不当表示探しというのも課題としては面白そうだと思ったが、不当表示かどうかは、科学的根拠の有無とは判定の基準が同じではないので、こっちを出そうとすると講義ジャンルが法学のどれかでないと合わないような……^^;)。

「魔法使いの弟子」問題(仕切り直し)

Posted on 2月 18th, 2009 in 倉庫 by apj

 「魔法使いの弟子」問題というエントリーを書いたら議論がアサッテの方に行った。主な原因は、この言葉を出したうーむ(=とおりすがり)さんが、omniさんのムペンバ効果への書き込みをきっかけとして、個人攻撃に走ったことによる。さらに、うーむさんが、私の周辺で批判をしている人達を「魔法使いの弟子」として揶揄する目的を持っていたということが判明した。これではまともな議論になるはずがないので、仕切り直しをする。議論が続くかどうかはわかりませんが、一応場所を作っておく。

 まず、私の元のエントリーは次の通り。
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 とおりすがりさんのコメントにひっかかったのでエントリーに上げておく。

ここのコメント欄のやりとりを見て apjさんのエントリー  「『本物』の科学を手にしていないとニセ科学を批判してはいけないのか?」
が見落としている大きな問題点(似非科学批判側に愉快犯が紛れ込み、誠意ある科学者を背後から撃つ危険性)を感じた。
「魔法使いの弟子」問題と言ってもいいかもしれない。魔法を知らない弟子が似非魔法叩きで味をしめ、自身に他の魔法使いの真偽を裁く能力があると勘違いしてしまう悲喜劇

 という指摘が、ムペンバ効果についてのエントリーのコメント欄に書かれた。

 実は、一つ間違えると水素水がこのパターンに突っ込みかねないので少々気を遣っているところだったり。
 一般の人には「とりあえず太田教授の研究を静観せよ」と言い、太田教授には「これまでのヘンテコ水商売に出てきたナンチャッテ学者に見られるような紛らわしいことをするな」と言わなければならない。その上、太田教授の仕事を我田引水しまくってインチキ宣伝をしたがっている人達がいっぱい居そうな状態。
 何だか、私は、童話に出てくるコウモリになったような気分なのだが……。

 「魔法使いの弟子」問題といえるような状態が目立ったケースってあるのだろうか。これまではそんなに問題ではなかったと思うのだけど。
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 これに対して、「魔法使いの弟子」問題そのものについての議論と考えて良いと思われるのが、次のコメントになる。
 まとめてこちらに移動させていただきます>投稿者の皆様。

太田教授の研究については (by pooh)
瀬名秀明さんがらみで2回ほど書きましたが、「魔法を知らない弟子」としては読むひとに意図がちゃんと伝わっているのかじつはまったく自信が持てていません。難しい。
at 2009/02/03 08:03:12

メタっぽくなりますが (by 黒猫亭)
ニセ科学批判で最低限必要なのは、「魔法が何であるかを識っていること」であって、「魔法が使えること」ではないような気がします。最低限、魔法が何であるかを識っていれば、自分が何を識らないかを識ることが出来ますから、「魔法使いの弟子」問題のようなことは起こらないのだと思います。

後は、実践論の観点では「魔法を使う動機」も関わってきますかね。この種の類型の説話では、弟子が師匠から教わった一番簡単な魔法をよからぬ目的に使って、その結果自分の予期せぬ結果を招いたり、魔法が暴走して止められなかったりと、要するに「罰が当たる」形で失敗するわけですね。

そう謂う意味では、この比喩は個々のニセ科学批判の在り方を検証する観点で結構使えそうな気がします。
at 2009/02/03 12:38:30

ちと修整 (by 黒猫亭)>>後は、実践論の観点では「魔法を使う動機」も関わってきますかね。
書き込んだ後でちょっと考えてみたんですが、これは「動機」ではなく「目的」としたほうが誤解がないかな、と思いました。「動機」と謂うのは第三者視点では割合重要性の薄いことですが、「目的」と謂うのは結果と密接に関連しているように思いますし、また実践の具体に即して客観的に論じ得るものでもあります。
at 2009/02/03 14:09:13

Re:「魔法使いの弟子」問題 (by とおりすがり)ネタ元発言者です。apjさんに「ひっかかり」を感じさせてしまったようで申し訳ありません。

apjさんがエントリー「想定しているユーザが違う」で説明されておられるような、裁判の対象となり得る「実害」を基準とした場合、寡聞ですが直接的な実害はあまり聞いたことがありません。

間接的に多少なりとも害があるとすれば、「似非科学批判」の形式を真似て、悪意ある中傷/名誉毀損/風聞の流布/偽装業務妨害等の活動をしたり、あるいはそれら活動を通じ「似非科学批判」派の信用失墜を図るような行為でしょうか。
でもapjさんはそういう話には付き合わず、実害を基準とした堅実な似非科学是正活動をするのがいいと思います。
(この件については、後で何か気付いたら、改めてコメントさせて頂きます)

【元発言について】 該当エントリーでエンジニア風の方が「これは科学ではない」と安易な決め付けをして、延々と説明にならない説明をされているのを拝見し、何でも「似非科学」と批判すれば議論が成立すると考える安易な風潮に一石を投じたく「魔法使いの弟子」という比喩を使いました。この比喩本来の意味と、該当エントリーの状況には多少のミスマッチがある事、重々承知しております。必要があれば、表現を訂正したいと思います。
at 2009/02/03 23:32:54

問題意識は必要ではないかと (by apj)poohさん、 見た目微妙なケースをどうするか、というのは、いつでも問題になりうると思います。

黒猫亭さん、
 「魔法使いの弟子」問題という比喩の中身も含めて、これから少しずつ考えていきたいと思っています。

とおりすがりさん、
 ひっかかったのは、仰るような種類の問題が確かにありそうだと思ったことと、まともな科学に誤爆するとまずいということ、それから、いわゆるニセ科学批判批判が「魔法使いの弟子」を見て違うものを想像したがために起きているのではないかとふと感じたこと、といった、いろんなことがあります。

 ただ、どのような問題を「魔法使いの弟子」問題とすべきかは、これから詰めないといけないと思います。
・まともな科学をニセ科学と呼ぶ誤爆をしてしまうケース
・ニセ科学に対する批判なんだけど批判の中身が間違っているケース
など、いろいろありそうに思います。
 まあ、とりあえずひっかかっておいて、後から詰めようという感じです。問題意識として持っておくと、そのうちはっきりしてくることもあるでしょうし。
at 2009/02/04 00:01:14

Re:「魔法使いの弟子」問題 (by chem@u)こちらによさせていただくのは初めて?かもしれませんが、昔ながらの名前で出ています。発信者が実名であったり固定HNであった場合、相互批判が効くので余り問題とはならないことが多いかもしれません。

そうでない場合の匿名による言葉の暴力は、結構見てきました。
具体的にはシックハウス症候群について、マンションデベロッパーに対して告発するようなサイト運営者への誹謗中傷とか、掲示板上での相談者への誹謗中傷とか、シックハウス症候群=ニセ科学という間違った認識による、まさに「魔法使いの弟子」問題といってもいいかと思います。

ただ、匿名による言葉の暴力は、ニセ科学に限定されないので、ここら辺をどうするかは、実際のところ相当に難しく、匿名サイドに誤った認識を与えないよう、批判を発信する側も常に自らを振り返るくらいしかないかもしれません。

 私の問題意識としては、ここ1年ちょとくらいの間にちょくちょく出てくる、いわゆる「ニセ科学批判批判」と言われるメタぶった批判が、「魔法使いの弟子」に向けられているのではないかということである。だとすると、「魔法使いの弟子」問題も、論点として上げておいた方が議論を整理できるのではないかと考えている。

 何でもかんでもニセ科学と呼んで批判する行為と、chem@uさんが指摘した、間違った告発をする行為(ニセ科学には限らないし、むしろ告発の方が科学の誤用になり得る)には共通点があるかもしれない。そこまで共通点を探すとなると、危険を必要以上に煽るケースにおける科学が拡大解釈されるものも含まれてしまい、今のところ考えられている対応策は「リスクコミュニケーション」ということになる。リスクコミュニケーションで考えられているような情報の出し方が、科学と科学でないものを判別する際に役立つのか? だいぶ性質の違うもののように私には見えるのだけど、一応は考えておくべきことかもしれない。

 ニセ科学について議論するとき、グレーゾーンがあるからあらかじめ科学とニセ科学の間に線を引くのは無理だ、ということを繰り返し伝えてきた。線を引けないとなると、個別に細かいところまで見ていくしかないので、誤爆があったとしても早々に修正されるのかな、と思ったり。あるいは、「それは科学的にあり得ない!」と切って捨てるような形で「魔法使いの弟子」が出てくることはありそうで、これをやるとその場の反発は招きそうだが、議論の精度は悪いので、そのまま広まったり残ったりするのだろうか、という疑問もある。メタなニセ科学批判批判を誘発する可能性はあるけれど。