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東京都と学生グッジョブ!

Posted on 2月 19th, 2009 in 倉庫 by apj

 日経BPの記事より。

大学生の視点でネット広告の不当表示を調査、東京都が39業者に改善指導
2009年2月19日
 東京都が都内大学と連携してインターネット上の広告を調査した結果、290事業者、437件の広告について「不当表示ではないか」との報告を受けた。都はそのうち39事業者に対して景品表示法違反の恐れがあるとして改善を指導し、報告のあったその他の全事業者に対し、法令順守について注意を喚起するメールを送った。
 調査は、ショッピングサイトが掲載している広告について、消費者に誤認を与える不当表示がないかどうかを大学生の視点から確認し、まとめたもの。協力したのは工学院大学、津田塾大学、電気通信大学、東京工業大学、東京大学、日本女子大学の6大学。2008年7月と9月の2回にわたって合計48人の学生が調査にあたった。
 不当表示の恐れのある広告が最も多かったのは食品で、学生から157件の報告があり、都はそのうち6割弱にあたる91件について業者を指導した。ダイエット効果をうたうコーヒーの広告では「驚愕のスピードで18キログラム減量!?」といった表示があった。調査した結果、こうした効果を実証する資料やデータ、裏づけになる合理的な根拠はなかったという。
 また、比較対象があいまいな二重価格表示で割安な販売を連想させるなど、価格に関して不当表示の恐れがある事例も多かった。
 東京都は2月20日に渋谷区の大学生協渋谷会館で、調査にあたった大学生が感想や着眼点を発表する報告会を開く。
■関連情報
・東京都のWebサイト http://www.metro.tokyo.jp/

 私の共通教育での担当講義は数理物質系でタイトルが「科学リテラシー」で、現実の広告からニセ科学性を指摘するというのをレポート課題の1つにしている。この記事を見て、不当表示探しというのも課題としては面白そうだと思ったが、不当表示かどうかは、科学的根拠の有無とは判定の基準が同じではないので、こっちを出そうとすると講義ジャンルが法学のどれかでないと合わないような……^^;)。


ここからは旧ブログのコメントです。


by 杉山真大 at 2009-02-28 09:48:28
つか、突っ込むための前提となる知識が必要なんですよね

まぁ、ここまで突っ込むには前提となる知識を持たないことには、用が足せないでしょうに。これと同じことって、科学ばかりか数学や社会科学でも幾らでも応用できるって気がします。TOSSには採用されないだろうけど[:からかう:]


by apj at 2009-02-14 00:28:14
ガイドラインは必要ですよね

杉山真大さん、

 こんなルールがあって、違反例にはこんなのがあって、と、ある程度予備知識を得てからでないと難しいでしょうね。

 私のところでは、宣伝の中の科学的に妥当でない文言を指摘するという課題を出しているのですが、当初は何も無いところからレポートを書いてもらっていました。ところがやっぱり内容がブレるので、テキストのまとめを第一課題にし、そのまとめたテキストの項目について、宣伝内容を具体的に当てはめて判定する、というかたちで縛りをかけました。これで、大体、内容が安定するようになりました。