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クレームの実際

Posted on 2月 6th, 2008 in 倉庫 by apj

 J-CASTニュースで取り上げられたので、以下に引用しておく。言及したい部分を赤字にさせていただいた。
(【追記】J-CASTの方でもリンクを追加していただいたようです。ご指摘ありがとうございました>検査員様。)

月100万PVの人気個人ブログ 教授同士の名誉棄損論争が勃発
2008/2/ 5
上武大大学院教授の池田信夫さんがブログで、コメント投稿者の実名を割り出し「間抜け」「(ネット)イナゴ」と罵倒したことを巡って、名誉棄損論争が勃発している。論争には、関係者がほとんど実名で登場しており、ネットでは、実名であっても認識の差を克服することの難しさを浮き彫りにした。

「イナゴ」「間抜け」などと罵倒

名誉毀損論争が勃発した池田信夫さんのブログ
名誉棄損論争の発端は、池田信夫さんが自らのブログの2007年11月13日付日記のコメント欄で、投稿者を罵ったことだった。池田さんは日記で、文部科学省の次世代スーパーコンピューターを批判的に取り上げたが、「はてな」ID名でコメントを寄せた西日本の大学の助教授の実名を割り出して「(ネット)イナゴ」と書いた。そして、「自分のコメントを否定するサイトにリンクを張った」と指摘して、このことについて「間抜け」とも発言した。

この助教授は、池田さんにコメントや自らのブログで反論したが、さらに助教授のブログを閲覧していた山形大准教授の天羽優子さんが、この問題を同大サイトにあるブログ「事象の地平線」で取り上げた。その11月18日付日記で、池田さんのコメントを「証拠保全」のためにと取り上げ、「『間抜け』『イナゴ』は、人に対するものなので、名誉毀損は成立しうるんじゃないかな」と言及したのだ。

この日記は、その後、池田さんの目に留まり、08年1月29日、「根拠もなく、このような記事を掲載すること自体が名誉毀損」とし、記事を削除しなければ山形大に通報すると書いたメールを天羽さんに送った。ところが、天羽さんは、池田さんのメールに回答せず、「事象の地平線」の同日付日記上にこのメールをそのまま公開。その理由として、池田さんが大学通報までほのめかしたことなどから私信性がないことを日記の中で挙げた。山形大との関係については、「当事者は大学ではなく私」と主張した。

池田さんは、同じ日、日記の中でメール公開行為を批判した。そして、山形大の結城章夫学長あてに、山形大のサイトで根拠なく「名誉毀損」の中傷をし、私信を無断で公開したことにどう考えるか、という公開質問状をアップ。学長あてに同じ内容のメールも送った。

池田さんと天羽さんの論争は、大学も巻き込む騒動になって、池田さんのブログなどにはコメントが殺到する事態になっている。

話し合いの必要については否定的
一連の論争では、ほぼ実名に近い形でネットのやり取りが公開されている。しかし、互いに相手が名誉毀損に当たる誹謗・中傷をしたと主張して収まらないのだ。

山形大の天羽優子さんは、J-CASTニュースの取材に対し、

「実名が出て、感情的になっていますね。ほとんど論争らしい論争がなく、ブログでの個人攻撃に終わっています。誹謗・中傷はなくならないですね」
と答えた。一方、上武大の池田信夫さんも、こう漏らした。

「コメント欄にgooIDのログインを導入したら、すごい効果があって、ノイズがなくなりました。でも、実名でも、誹謗・中傷はなくなりません。確信犯は、自分が正しいと思ってやっていますから」
ブログやメールでのやり取りは、実名だと、冷静に一歩引いてコミュニケーションしにくいのかもしれない。2人の論争も、収束の気配がなく、平行線をたどったままになっている。

そもそも、今回の論争でお互いに面識がないことが、憶測や疑念を生んでいる可能性がある。「最初は、(池田さんが)アクセスの多いブロガーか、評論家だと思い、大学の先生とは知りませんでした」と天羽さん。とすると、ネット上で解決が難しい以上、お互いに話し合いなどはできないのか。

しかし、2人とも、話し合いに否定的だ。天羽さんは、「会わなくてはならない理由があるのですか。その予定は今のところありません。ネットの文章で尽きている気がします。こういうパターンで文章を書く人は、何を言ってもダメだと思います」と答えた。池田さんも、「山形大のドメインで他人の悪口を言ったり、メールをブログで公開したり、常識ではありえませんよね。常識がない人と話しても意味がないと思います。だから、今のところ会う気はありません」と素っ気ない。

この論争について、ITジャーナリストの佐々木俊尚さんは、

「背景には、『実名』をどのようなものとして捉えるのか、という部分に認識の差があることがあります。2人の場合は、池田さんが天羽さんを山形大とひと括りにしているのに対し、天羽さんは個人の立場を強調しています。大学という属性が責任を追うかどうかの認識が論争を極端にしたのではないかと思います
と分析する。実名でも、肩書きなどの属性が入ってくると、議論をこじらすということのようだ。また、佐々木さんによると、「失う属性なんかない」と考えている人たちは、実名でも誹謗・中傷をためらわないという。

話し合いによる解決については、佐々木さんは否定的だ。「面談する必要は、まったくないと思っています。そもそも池田さんと天羽さんが議論を決着させる必要があるのでしょうか?大切なのは、2人が論争していることが多くの人の目に触れて、そこから議論が多くの人の間で展開していくことだと思っています」

ちなみに、池田さんのブログは、率直な議論が関心を呼んでか、ブログとしては異例の月間100万ページビューも閲覧されるほどになっている。

 佐々木さんのコメントについて、私の方から状況を説明しておきたい。
 これまでに私が受け取ったクレームの種類は、大体次の通りである。

[a]脅迫タイプ:威圧的あるいは脅迫的なメールを送って、しょっぱなから訴えるぞと言ったり、大学あるいは周囲を巻き込んだり、これから巻き込むぞという姿勢を見せる。クレームが受け入れられないと「暴れる」のがこのタイプ。
[b]ビリーバータイプ:客観的には間違っている内容を主張。認められるまで延々主張し続けることがある。
[c]愉快犯タイプ:荒らすこと自体が目的。
[d]通常タイプ:事実確認がとれる形で、私の所に直接送られてくる。普通に対応し、私の方から簡単にお礼を述べて終わる。

 実のところ、タイプ[a]に分類されるクレームは少ない。ウェブに書いたものについての、質問やクレームを合わせると、これまでに延べ1800通程度のメールを受け取っている。複数回のやりとりを考えると、この半分としても900通程度。そのうち、タイプ[a]のクレームを思い出せる限り列挙すると、池田氏によるものも含め、全部で11件ある。

【クレームのリスト】
[a]日本システム企画株式会社:クレーム第一号。NMRを利用したと称する活水器を製造販売。クレームの内容は、訴えてやるという代表者じきじきのお手紙。今でも「当社の電磁波は金属を通過します」と言い張っている。
[a]スター管理サービス:2001年頃だったか。直接電話でクレーム。弁護士に相談してるとか何とか。遠赤外線の不思議な効果を信じてるっぽかった。
[a]株式会社プロホームアドバンス:お茶大の方のコンテンツが阪大に移転する原因になったクレーム。返品があったと主張。冨永教授ともども覚悟を決めて、本当に因果関係のある損害なら賠償するつもりで損害の立証を求めたところ、何も証拠が出てこなかった。取締役に内容証明を送るまで、担当者としかやりとりできなかったのが不思議。
[a][b](個人):氷のIce Ihの結晶構造が違うと延々メールで書き送ってきた。たまりかねて「勉強しろ」と言ったら「勉強は嫌いです」orz。お茶の水大にもメールが来たので、「授業料ももらってないのに教えなきゃいけないっておかしいでしょ」と冨永教授が事務に行って説明、事務官爆笑。
[a]飛騨の中の人(個人):マイナスイオン関連。ブラウザで普通に見れないサイトを連絡してきて、見れないことを指摘したら逆ギレ。変態助教授とか書きまくった上に嫌がらせのメールが20通以上に掲示板荒らしの3連コンボ。私に書面で現金20万円を要求したので、本名と住所が判明した。さすがに呆れて告訴と提訴を両方やった。名誉毀損で罰金刑確定。ウェブだけではなく大学にクレームを送った分についても名誉毀損が認められ、敗訴したのに損害賠償を払おうとしない。どうやら、払わなくて良いと素で信じてるっぽい。
[a]元祖・闇サイト管理人「奥平明男」:クレーム当時は前科10犯、多分今は11犯。自称探偵。公開された殺人予告に言及したらしつこいクレームをつけてきた。現在、beyondさんに提訴されている。
[a]セルミ医療器の関係者?:マイナスイオン装置に対する行政処分を紹介した記事にクレーム。不法行為であると主張したがその後は応答無し。
[a][c]ふま(通称):説明の要らない粘着荒らし。一見理由があるようなことを書くが、一貫性は全くなく、混乱させることのみが目的のかまって君。当blogでは原則削除で対応(他所でも似たような対応がなされている)。apj_yamagataというメールアドレスを作ってクレームを送り、そこでは「山形」と名乗った。
[a][b]吉岡英介氏:最初がメール、2年ほどおいて「水は変わる」という自費出版本を出し、丸々一冊を費やして私に対する中傷をしまくり、その後2年近くにわたってウェブでも同様のことをやった。関係していたビジネスが公取の排除命令を喰らったことの逆恨みらしい。お茶の水大だけ訴えたので、現在訴訟参加して係争中。私も名誉毀損で吉岡氏を別途提訴。【←進行中】
[a][b]マグローブ株式会社(上森三郎、吉岡英介):掲示板投稿の内容を業務妨害であるとして削除要求。技術的議論であると判断し、かつ、大学だけを訴えてきた前歴を考慮し、私の方から先に債務不存在確認の訴えを提起。【←進行中】
[a]池田信夫氏:あらきけいすけ氏に対する名誉毀損ぽい表現に言及したら脅しめいたクレーム。公開したら、今度は私に対する人格攻撃を展開中。【←最新】

 少ないサンプル数を以て何かを語るのは危険であることは承知の上で議論を続ける。

 まず、池田氏以前に、タイプ[a]で私の所にクレームを付けた人の主張がまともだったためしがないというのが、私がこれまでに経験したことである。まともでない、の意味は、内容自体が客観的に誤りであることを立証できるとか、そもそも違法なことをしたのを指摘したら逆ギレしたというものである。事実関係をきちんと調べたら、まず間違いなくクレームの方が間違い、とされるだろうというものである。
 なお、池田氏以前に、タイプ[a]クレーム10件のうち3件が法的処理に移行している。これも、割合としては高いのではないか。

 どうやら、「内容を検討されたら決して受け入れられることが無いから、内容の検討を面倒がるであろう組織の方に出すことで、うやむやのうちに受け入れさせよう」とか、「組織にクレームを出せば、組織が事なかれ主義な対応をしてくれて、内容を検討しないままに受け入れられるに違いない」などという期待が、タイプ[a]のクレームを出す側にあるとしか思えないのである。

 次に、肩書について考える。
 大学教授だからまともか、というと必ずしもそうは言えない。怪しい商品にお墨付きを与えている「教授」だっているわけで、私は学生に向かって「教授が推薦していても信用するな。むしろまともな産学連携では、守秘義務が絡むので宣伝に研究者は出てこないもの」などと教えている。いやまあ「それを言うオマエだって准教授だろ」というツッコミは覚悟の上だし、大学生くらいになるとこの程度の矛盾は適切に消化してくれるだろうと期待している(私の言うことは信用せずに裏をとる、という学生さんが居るならば大変歓迎すべきことだが、これは今回の話題とは別の話である)。

 知っている範囲で実例を挙げると、次のようなものになる。
 赤外線で水の水素結合が変わると主張しているが、データを見ると測定が間違ったんだろ、な論文を出していたり、去年まで「溶液に声をかけると核反応が起きる」などと主張していたのは、両方とも旧帝大の先生である。健康食品のインチキ宣伝に名前を貸してクビになった京都大の教授も居た。環境ホルモン濫訴事件の原告も京都大教授で、シンポジウム当日の発言を曲解した批判を公表したと言って名誉毀損で提訴したのに、当日の録音テープが出てきて、「言ったつもりだったが言ってない(だから違う受け取られ方をしてもむしろ当たり前)」などということになり、結局原告が敗訴した。私はこの裁判の被告側応援団をやっていたから、状況はよく分かっている。業者に宣伝で使われている、トルマリンについての間違った報文を出すことに尽力したのは、中村輝太郎元東大教授だった(師匠の冨永教授の元上司)。量子力学無しで物理学は構築できると頑固に「新体系物理学」を唱えているのは飯田元東大教授である(師匠の冨永教授の元指導教官)。人工心臓の権威で、私にとっては雲の上で光り輝いている先生だった渥美和彦元東大教授は、定年後は名誉教授のまま代替医療の方に行き、再び御名前を拝見したのは、「気」の研究が出ている雑誌の中であった。

 これでは、肩書きよりも当人の行動や主張の内容の方を見ないと何とも言えない。ある時期まで、きわめてまっとうな科学の成果を上げていた人が、途中で違う世界に旅立っていくことは、そんなに珍しくなかったりする。

 以前、あらきけいすけの雑記帳を見に行った理由は、あらきさんが以前にお茶大裁判のことを取り上げていたからである。少しコメントさせていたき、その後もたまに見に行っていた。とある日見たら、わけのわからない理由で他所で中傷されていて、あらきさんは中傷した相手と争うつもりらしいということがわかった。じゃあ証拠保全しておくか、と「間抜け」発言に言及した。つまり手製の魚拓というわけである。その時に初めて池田氏の名前を知った。だから、私にとって池田氏とは「他人を平気で”間抜け”呼ばわりする人物」以上でも以下でもなかった。この認識でいたところにタイプ[a]のメールが来たから、まずは、理由のないクレームつまり「威迫」として扱うことになった。一般論として大学の名前や教授の肩書きがあっても、ちっとも信頼できないことがあるというのは経験済みであった。

 勿論、n件のまともでないタイプ[a]のクレームがあったからといって、n+1件目がまともでないとは言えない。そこで、上に書いたことをふまえて、池田氏のクレームがどうであったかを検討する。
 まず、
1. 大学を巻き込むという予告が最初にあった事実(このエントリ参照)。
2. 当事者が私である旨明記したにも関わらず、学長を巻き込もうとした事実(J-CASTの取材、池田氏のblogより)
3. 削除要求のメールの内容に虚偽が含まれていた事実。(1.で示したエントリー中に具体的記載)
4. 池田氏はもっぱら私に対する個人攻撃を行っている事実(個人的に魚拓を作り、どの部分か指摘した人→clausemitzさんbeyondさん石田剛さん(この前後にも関連エントリが前後にある。))

 1. と2. から、大学を巻き込もうとする池田氏の故意は明白である。さらに、そもそも削除理由に虚偽が含まれている以上、要求に従う必要が無いことは3. から明らかである。削除が受け入れられなければ、4. のような形で個人攻撃を行ったことは、これもまた証拠より明らかである。

 以上の事実より、池田氏による今回のクレームは、歴代のタイプ[a]型クレームに分類しても差し支えないと考える。

イグ・ノーベルが来そうなネタ

Posted on 2月 5th, 2008 in 倉庫 by apj

 Technobahnの記事より。

遺伝子操作で涙のでないタマネギを製作、ニュージーランド人研究者

【Technobahn 2008/2/4 11:23】ジーン・サイレンシング(遺伝子抑制)という手法を用いることで、ニュージーランド人研究者が切っても涙がでないタマネギの製作に成功していたことが1日、研究機関の発表により明らかとなった。

 この研究を行ったのはニュージーランド作物食糧研究所(New Zealand Crop & Food Institute)のコリン・イーディー(Colin Eady)研究員を中心とする研究グループ。

 タマネギが切った際に涙が出るのは、これまでアリイナーゼという酵素の働きと考えられてきた。しかし、2002年にハウス食品がアリイナーゼが働いた次のステップで働くLF合成酵素(LFS)という新しい酵素を発見。このLFSを働かないようにすれば、涙の出ないタマネギを製作することも可能になるという判ったため、ニュージーランド作物食糧研究所では、遺伝子抑制法を使ってこのLFSを働かないようにするタマネギの研究を行ってきた。

 ハウス食品による研究成果は2002年に英科学雑誌「ネイチャー」に掲載され研究者の間で注目を集めていた。

 ニュージーランド作物食糧研究所では今後もこの切っても涙がでないタマネギの研究を進めるが、このタマネギが一般の食卓の上に上るまでにはまだ、10~15年の歳月は必要になるだろうとも述べている。

 水に浸して切るのでは、やっぱり面倒ってことなのか。

ふじ=ふま、なので削除

Posted on 2月 4th, 2008 in 倉庫 by apj

 ちょっと前から「ふじ」というハンドル名で書き込んでいる人ですが、年始早々大串さんの所で多重ハンドルで議論を混乱させまくった人物であるとほぼ確定しました。
 少なくとも、向こうと同じ時期より、同一IPから繰り返し書き込まれています。
 よって、「ふじ」という名前で投稿されたものを削除します。

 また、これ以外にふまっぽいのもいくつか消します。コメントの引用元が無くなったり、一部の議論がつながらなくなったりしてしまいますが、当blogの方針ですのでご了承ください

 F臭漂うというのは、まったくもってその通りでした。
 今回はあたりさわりのないことを書き込んでいたようですが、「書き込みの頻度に比して内容が無意味で前後の議論が読めておらず、見当外れで脊髄反射的コメントが繰り返される」というF臭は消すことができなかったようです。

 リアル訴訟で忙しくて害虫駆除が遅れたわ……orz。

【追記】
 これはむしろ、池田信夫氏に連絡すべきかな。多分、私がメールを送ったところで聞く耳持たない(?)だろうから、池田氏と意思疎通できるどなたかに伝言をお願いしたい。
—-(以下伝言)
 年始早々オーマイニュースの大串記者のblogで大量のなりすまし投稿を行った人物が居て、書き込み元のIPは全て同一の220.41.0.53であった。この人物は、以前よりニセ科学の議論に異常な執着を示していて、何度アクセス禁止にしても性懲りもなく書き込みに来る、いわば蠅のようなもので、内容のない書き込みで議論を混乱させることのみを目的としている。
 ところで、この人物が当blogに、当該IPでの書き込みを最初に行ったのは、実は池田氏が削除要求した問題のエントリであった。もし、池田氏の今回のクレームが、220.41.0.53からの書き込み等をきっかけとして行われたのであれば、池田氏は見事に220.41.0.53の人物に担がれたことになる。おそらくこの人物は、池田氏のblogや関連blogにも書き込みを行っていると思われる。既に内容が無いことが特徴の書き込みが目撃されている。また、今回の騒ぎを取り上げた別の人のblogでもそれらしいものを見かけた。おそらく、池田氏が私の中傷を繰り返しているのを見て、220.41.0.53が密かにほくそ笑んでいるだろう。
 書き込み元のIPを確認できるのは、blog主や掲示板管理者に限られるので、今回の話題を取り上げてみて、内容の無い書き込みを見つけた方は、各自対応されたし。削除して無視が最も良いことは言うまでもない。誰かが反応してくれることだけがこの人物の喜びであるので、無視するのが一番である。
 なお、IPやハンドル名を変えてしつこく登場するが、日本語読解力が全く無いのと、書かれたものを完璧に無視したコメントをつけること、コピペやリンクのみの投稿をするので、少し観察していれば判別はできる。当blogでも、何人かの常連の方が「F臭」と表現し、怪しいと気付いておられた。対応は面倒だが、シロアリ駆除のつもりでやれば何とかなるだろう。
 既に、吉岡英介氏はこの人物の年始の自作自演を信じて私に対する批判記事を書いたが、論拠がすべて同一IPによるなりすましだったことが発覚し、恥を晒す結果になった。池田信夫氏が2人目でないことを、一応は祈っておくが……。
—-(伝言終わり)

ドライバーセット

Posted on 2月 3rd, 2008 in 倉庫 by apj

 精密ドライバーセットを買ってあったのが届いた。5角(大)、5角(小)、Y型、星形、6角型、(ー)のセットを1つ。これに加えて携帯のアンテナ外し用の二股になってるのと、(+)(ー)が追加されたセットを1つ。通販でそれらしいのを選んで買ったため、特殊ドライバーはダブってしまった。まあ、2本あっても困るものじゃないし。
 PDAの内蔵の電池を交換しようと思ったら、ネジが特殊なやつだったので、ドライバーを捜すことになった。結局秋葉原のお店の通販を利用した。1セット2000円前後で売っている。

分け方やら対立の深刻さやら

Posted on 2月 2nd, 2008 in 倉庫 by apj

 Genさんの、擬似科学批判者は「何を批判しているか」自覚せよ、というエントリー、及びその追記より。

科学者が疑似科学信仰者を批判するとき、二つの水準(レイヤー)が混在しています。

1.事実のみに関わる純科学的な批判
2.道徳的・政治的な批判

1の純科学的な批判については、科学の領域で、実証的に白黒つけることができる。つまり、事実について科学者が疑似科学信仰者を批判するときには、実証的データという(さしあたり)疑いようのない批判根拠が存在している。だから、感情的になる必要はありません。
 ところが、2の道徳的・政治的な批判については、白黒(批判が正当かどうか)をはっきりつけられる根拠が存在していない。この部分は、人文学的な「解釈」の領域です。あるいは、どちらの方が社会の支持をより集めることができるのかという、政治的パフォーマンス(言説バトル)の領域です。だから、感情的になりやすい。「疑似科学(を主張すること)によって多くの先人や現在科学に携わっている人々の人生が否定されてしまうこともある」(参照)と憤る気持ちや、「怪しげな話をして人を惑わしてはいかんのではないのか」「法的にも道徳的にもどうなの」(参照)と感じる気持ちはわかりますが、これらは科学そのもの(事実の領域)とは無関係であることを確認してください。

 擬似科学と書いておられるけれども、今のところ私が積極的に批判しているニセ科学についていえば、定義が「科学を装うが科学でない」である。すると、定義に当てはまるかどうかを考える段階で、「装う」の判定が入っているため、科学「のみ」では議論が閉じない。
 次に、道徳的・政治的な批判が現実に行われる場合の例としては、不実証広告規制で既に言及したような基準が使われることになっている。公正取引委員会による景品表示法4条2項の運用例だが、経済産業省による特定商取引法6条2項の運用例もほぼ同じ内容となっている。簡単にまとめると、法規制する場合には通常の意味での科学的実証をダイレクトに求める、という趣旨となっている。つまり、法の側が「科学のモノサシ」を求めるということになっている。
 人文学的な解釈の問題を論じるなら、たとえば景表法4条2項や特商法6条2項の運用基準が妥当かどうか、といったことになるのではないか。また、このような法律は、それこそ市井の普通の人達の間で頻発するトラブルを防ぐ目的で作られたわけだから、運用基準に基づいての市井の人によるニセ科学批判は、やはりそれなりの合理的意味を持つことになる。「自分たちが絶対に正しい」とまではいかないが、「社会で合意された内容」程度の正しさは担保されている。

自分の主張は、疑似科学批判側と疑似科学信仰者のあいだに芽生えている相互不信というかディスコミュニケーションを改善するために、「2.道徳的・政治的な批判」において、疑似科学批判者側が「自分たちは絶対に正しく、有能だ」と思う気持ちを封印して、より対話的な態度を取ろうではないか、ということでした。あるいは、「2.道徳的・政治的な批判」のトーンを下げることによって、「1.事実のみに関わる純科学的な批判」を通しやすくなるのではないか、ということでした。

 現実にはそんなものでは済まない。擬似科学を広める側の理由が、不実証広告でもって商品を売るためだったりすると、単に科学的批判を加えただけで「業務妨害」を主張して争ってくる。まあ、メシの種がかかっているから仕方がない面もある。でもって、景表法4条2項が適用されて排除命令が出ると、今度はそれを逆恨みして、自費出版本を作ってまで批判者に対する誹謗中傷を行い、2年にわたってウェブでも同様のことを行い、挙げ句に批判と関係のない言葉尻を捉えて大学だけを訴えてきたりする。おかげで批判した側(つまり私やらお茶の水大の冨永教授やら)が訴訟参加して裁判所で紛争の真っ最中、ということになっている。この状況で、ディスコミュニケーションが改善できるなどという主張をされると、一体それはどこの世界の話なのかと思ってしまう。

磁気活水器について相談をうけた

Posted on 2月 1st, 2008 in 倉庫 by apj

 某電力会社の人が遠方から見えて、社内に売り込みが続いている磁気活水器についてどう考えるべきかという質問を受けたので、午前中に2時間ほど面談した。「私は活水器の開発や試験はしていない、水の物理化学に基づいた話でよければ」と言ったところ「製品開発に関わってしまっているちょっぴり怪しい人に訊くのとそうでない人に訊くのでは答えが違うだろう」ということで、この話を一体誰に訊くと良いか調べて、溶液化学の某先生経由で私のところに来られた。
 事前に、永久磁石を使うものやコイルで変動磁場をかけるものなど、何種類かの製品について資料をいただいていたので、すぐに話を始めることができた。
 まともな知識を持った現場の技術者の方々であったので、活水器の販売側の一見科学的な説明が、科学として完全に間違っていたり有り得ないもののオンパレードであることは認識しておられた。その上で、そういうものにまどわされずに実際に防錆に使える装置を拾い出すには何に気を付ければよいかという話になった。
 まとめると、こんなことを話した。
・磁場によって水自体が変わることはまず期待できない。
・特定の磁気活水器が防錆効果を示すということはあり得る。
・「材料と環境」に掲載された報文のように、装置の実装によっては犠牲陽極を設置したのと同じことになっている場合がある。
・試験片の表面の元素分析や、水の中に何が溶けたかという成分の分析が基本で、それを元に、本当に起きているのはどんな現象なのか調べていくしかない。
・その結果、既に知られている犠牲陽極を設置する方法等に分類されてしまうかもしれない。それでも、たまたま安価で効果的な防錆方法が偶然実現してしまっているものを見つけ出すこともあるかもしれない。
・要は、物質の種類と移動で現象を説明することで、それを十分に尽くしてなお説明不可能な現象に当たってしまった時にはじめて物理的変化について考えることになる。

 「本来なら、装置の効果がどうして出るのかを突き止めるのは販売側の仕事のはずなのに、売り込まれる側が試験して確定しなければならないのは納得いかない」とぼやいておられた。「磁場で水そのものが変わるというデマが広まった結果、装置を実装してたまたま効果があれば磁場の効果だと間違った納得をして、誰もその先を調べなくなってしまった。このため、いつまでも本当の問題が解明されないままに残ってしまっている。善意で信じているあたりがもうどうにも救いようがなく、科学技術のレベルという点だけを考えるならば、まだ、詐欺っててくれる方が、技術は押さえている分マシかもしれない」などと答えた。

 磁場で水そのものが変わるという「ニセ科学」のおかげで、消費者だけではなく、事業者側まで混乱して損害を被っているのが現状である。

冨永教授が独立当事者参加、代理人は壇俊光(サイバー)弁護士

Posted on 1月 30th, 2008 in 倉庫 by apj

 神戸地裁で第4回口頭弁論が終了した。
 今回のハイライト(?)は、お茶の水大のサイトの管理責任者である冨永靖徳教授が独立当事者参加の申立を行ったことである。代理人はサイバー弁護士で有名な壇俊光氏(Winnyの弁護団事務局長)。
 実は、第一回口頭弁論終了後に、当事者参加の話はあった。しかし、「参加申立は、裁判官の訴訟指揮の状況がわかるまで、二、三回待って欲しい」というのが、お茶の水大の顧問弁護士のコメントであったらしい。冨永教授は職員である以上、大学の代理人の意見を容れざるをえなかった。一方、私は職員ではないので、自らの権利に基づき、詐害防止参加を第2回口頭弁論から行った。冨永教授としては、参加すると訴訟がややこしくなって大学が嫌がるので、当面は参加を見合わせるつもりだったらしい。
 ところが、口頭弁論を3回行った結果、当該表現とは最も関係の薄い学長が提訴され、当事者参加が学外の私で、学内外にウェブサイトの責任を負うことになっている冨永教授が全く何もしない状態が実現してしまうことになった。つまり誰が見ても「責任者は一体どこで何をしとるんだ?」ということになったわけで、さすがにこれはまずいと気付いたらしい。
 冨永教授の参加によって、私の権利は冨永教授との明示の契約によって発生し、対大学との関係はすべて冨永教授が責任を負うという、本来あるべき形をとることになった。権利の振り分けで、冨永教授と私が利益相反の関係になることはあり得る。このため、冨永教授は独立に訴訟代理人を立てて、訴訟参加を行うことになった。
 これらの流れが決まったのは、年末年始をはさんでのことで、訴訟参加が決まったのは御用始め早々くらいであった。弁論の形が変わるという話や、冨永教授の参加が必要だという話を年明けそうそうに絵里タンには説明した。絵里タンとしては、冨永教授の参加無しに勝てる状況だと考えていたらしく、当初はさほど歓迎していなかった。が、今のままだと学外の私が直接お茶の水大学との「黙示の契約」を主張することになり、弁論としてはそんなに重い部分でなかったとしても、この形で決着すると大学が大変嫌がることが予想される。また、以前に母校を提訴までして(冨永教授経由で意見書を出したりして)交渉してできあがった、「研究室ページの責任者は明示された教員」という規則を破ることになってしまう。裁判には勝ったが運用規則はめちゃくちゃになりました、では、その後のネット利用に大きな支障を来してしまう。このあたりのことを絵里タンに話して、納得していただいた。訴訟が終わった後でも、制度の運用は続くのであり、当事者としてはそこまで考えて訴訟を行わないといけないのである。
 冨永教授の立場としては、大学との利害も一致はしておらず、学内で参加の是非について判断を求めることができない状態であった。それで参加することは今日まで伏せておくという話になった。このため、裁判について他所の掲示板等ではあまり突っ込んだことを書くのを止めた。詳しく書くと「冨永が居ないのは変」という話になったりするが、私は当事者ゆえに状況を知ってしまっているから、何を書いても後から見るとウソを書いたことになりそうだったからである。

 壇弁護士は、別の裁判とダブルブッキングだったらしく、今日は欠席。申立書だけあらかじめ裁判所に届け、本日提出となったので、次回以降弁論をすることになる。

入会してみた

Posted on 1月 28th, 2008 in 倉庫 by apj

 情報ネットワーク法学会に入会。酔うぞさんに推薦していただいたのだけど、入会を許可するという通知が本日届いた。早速会費等を納入。
 ネットと従来の社会の摺り合わせはまだまだこれからだし、問題も出てくる。継続的に情報収集して考えていかなければならないと思ったので、専門外だけど思い切って入ってみることにした。

 ただ、この分野の研究会等のスケジュールがわからない。私が普段出没する物理系だと、複数の学会に参加している人がいるからそれなりに日程がずらしてあったりするのだが、分野が全く重ならない学会が混じると、シンポジウムなどの開催日程がぶつかりまくる可能性もある(汗)。

MSN産経:【竹内薫の科学・時事放談】疑似科学

Posted on 1月 26th, 2008 in 倉庫 by apj

 MSN産経:【竹内薫の科学・時事放談】疑似科学の記事より。メモ代わりに貼っておく。

 ■だまされやすい日本人
 疑似科学とは、その名のごとく「科学に似て非なるもの」のことである。身近な例では「マイナスイオンは身体に良い」とか「クラスターが小さい水はおいしい」といった類(たぐ)いの仮説で、科学的な根拠の薄いものを言う。
 科学者のほとんどは、こういった仮説が実験的・理論的な根拠の薄いことを知っているけれども、「マイナスイオン」とか「クラスター」といった科学用語が使われているために、一般の人は気付かないことが多い。科学用語を使っているために、人々が根拠のない仮説を信用してしまうのが問題なのである。
 マイナスのイオンはたしかに存在するが、それが身体に良い、ということは科学的・医学的に検証されていない。だから「身体に良い」という効能を謳(うた)った商品を販売すればお縄をちょうだいする。実際、厚生労働省は平成15年8月にこのような商品を摘発し、「マイナスイオンがどんな物質で人体にどう影響するかが証明されない限り、効能のある医療用具として承認することはないし、前例もない」という談話を発表している。
 このため、世の中に広く出回っているマイナスイオンの出る電化製品は、慎重に「マイナスイオンは身体に良いといわれています」という伝聞表現を使っているのだ。
 ちなみに、マイナスイオン商品の氾濫(はんらん)は日本に特有の事情らしい。たとえばアメリカでは半世紀も前に同様の商品が流行しそうになったが、食品医薬品局(FDA)が警告を発したため、事実上、禁止になった経緯がある。日本政府や国会がマイナスイオンの問題に正面から取り組まないのは不思議だ。
 分子が「塊」になった状態をクラスターと呼ぶ。科学ではよく目にする言葉である。ふつうの水の分子も数個のクラスターを形成するが、1兆分の1秒くらいの時間間隔で、塊になったりバラバラになったりを繰り返している。安定したクラスターにはならないのだから、クラスターが大きいも小さいもへったくれもない。つまり、水の味がクラスターのせいだ、というのは科学的に検証されていない仮説なのだ。
 マイナスイオンの例もクラスター水の例も、消費者が正しい科学情報を知っていさえすれば、「科学っぽい」イメージだけに惑わされて商品を購入することはなくなる。要は日本国民の「科学技術リテラシー」の問題なのである。
 実は、かくいう私も疑似科学の被害に遭い、人生そのものを狂わされた一人である。海外での勉学を終え、帰国した直後に、有名科学誌の編集者の紹介により科学書の執筆に携わったところ、その本が疑似科学本であることが判明し、私は科学界から追放される憂き目を見た。
 その後、十数年の歳月をかけて、コツコツと信用を取り戻してきたのである。狂信的ともいえる疑似科学叩(たた)きを経験した私は、今では、疑似科学の甘言とも疑似科学叩きの罵詈(ばり)雑言とも距離を置くようにしている。どちらも本来の「科学的な態度」とは程遠いと思うからである。(たけうち・かおる=サイエンスライター)

 最後の2段落についてはよくわからない。のせられて執筆した本が擬似科学本であっても、科学界(ってあるのか?)がわざわざ研究者を追放するとは思えない。というか、その本人が書いた内容の部分がまともであったなら、他の執筆者によって書かれた部分がまずくても、変な編集の本を踏んじゃった、という話で済むはずなので。

【追記】
この記事をとりあげた2ちゃんねるのやりとりに吹いた。
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1201332045/

106 :名無しさん@八周年 [] :2008/01/26(土) 16:41:39 ID:4X2SfYQ80
10年間ひかなかった風邪をひいた
止めた事が2つある
・マイナスイオンブレスを外した
・日田天領水を飲むのを止めた
どっちが大切だったのだろうか?

116 :名無しさん@八周年 [] :2008/01/26(土) 16:43:47 ID:zLNB03+sO
>>106 馬鹿じゃなくなったんじゃないの?

ツボにはまったので引用しておく

Posted on 1月 25th, 2008 in 倉庫 by apj

 2ちゃんねるのスレ(私が見たのはまとめblogの方)より。ツボにはまったのでメモがわりに引用しておく。

289 : 名誉教授(コネチカット州):2008/01/21(月) 08:05:27.11 ID:tOuKqrHBO
源氏物語だって平安時代のスイーツ(笑)が書いた小説じゃねぇか。
しかも主人公の性欲半端ねぇし。

オヤジの嫁寝取る、幼女誘拐、本妻がイヤだから愛人作りまくり
流された先でも愛人つくるわ、不細工でもとりあえずやるわ…

 こちらは、初出がどこだかよくわからないがあちこちでコピペされて有名になっているもの。

アマテラスは引きこもり、紫式部は腐女子、清少納言はブログ女、
紀貫之はネカマ、かぐや姫はツンデレ、聖武天皇は収集ヲタで正倉院はヲタ部屋、
後白河法皇は最新流行の追っかけ、秀吉はコスプレじじぃ、

狂言は第一次お笑いブーム、鎌倉末期は新興宗教ブーム、戦国の茶道は萌え喫茶ブーム
江戸期に入るとエロパロ二次創作がこれでもかってぐらい溢れかえっている。

日本人は伝統的に変態遺伝子を受け継いでいるのは事実だ。
外国人から指摘されたとしても悪びれる必要はない。堂々と千年変態だと答えればいい。

 最初に見かけた時爆笑した。あとは、2ちゃんまとめblogに出ていた「源氏物語をスイーツ(笑)文にしてみる」違和感が無いのが……orz。