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東京行き

Posted on 5月 14th, 2005 in 倉庫 by apj

 前回に続いて誘っていただくことができたのでと学会に参加。終了時に推薦してもらって入会が認められた。ちなみに今日持っていったのは、文部科学省「心のノート」。

 帰りに本屋で、吾妻ひでお「失踪日記」を買った。あまりに真に迫った路上生活の描写は、まるで「路上生活サバイバルマニュアル」の趣があり、この通りに一度やって体験してみたいという衝動にかられた。

 中西氏の名誉毀損訴訟については、どうやら、市民団体が訴訟を利用して言論封鎖をもくろんだのではないかという節がある。中西氏の方も、民事訴訟に対して抱いているイメージが適切ではないと思うので、そのへんを今後コメントしたいなあ。そんなことを考えながら久しぶりに東武百貨店の本やを見ていて、「名誉毀損の法律実務」佃克彦著(弘文堂)を衝動買いした。新しい本なので、2ちゃんねるに対する訴訟の話も入っている。
 今考えているのは、この訴訟を授業のネタにすること。ググル八分の話題とセットかな。内容には踏み込めないので、(1)訴訟に対する偏見を持ってはいけないこと(民事訴訟とは何か、誰でも当事者になりうる、など)、(2)目的外の訴訟であっても提訴されたら戦略上言論を隠さなければならず、その中に必要な科学的情報が入っている場合もあること、つまり訴訟による言論封鎖があり得ること、(3)情報が無いからといって事実がないわけではないこと。探し方に工夫が必要(ググル八分、事件関係共に)、といったことをリテラシーの問題という観点から取り扱ってみよう。特に(1)は必須で、偏見をまず除去しないと、科学的情報の判断にたどり着かないこともある。

 昨日から読み始めたのが、スティグリッツの「人間が幸福になる経済とは何か」。スティグリッツの教科書の方も手に入れてるので、眺めつつ読んでいる。