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安易な名義貸しはダメという例か

Posted on 11月 30th, 2007 in 倉庫 by apj

 Yahooニュース経由毎日新聞の記事より。大事なところを赤字にしてみた。

<健康食品>欠陥性認定、医学博士らに賠償命令 名古屋地裁
11月30日14時22分配信 毎日新聞

 安全性が確保されていない東南アジア原産の植物「アマメシバ」を原材料とする健康食品を販売したなどとして、名古屋市内の70代の女性と50代の娘が製造元の「アダプトゲン製薬」(岐阜県多治見市)などを相手取り、製造物責任(PL)法などに基づき計約1億886万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、名古屋地裁であった。内田計一裁判長は「通常有すべき安全性を欠いていた」と欠陥性を認定し、同社や健康雑誌で効能のみを強調した医学博士らに計約7620万円の支払いを命じた。

 訴状によると、2人はアマメシバを特集した雑誌「健康」の01年9月号を見て粉末の健康食品「久司道夫のあまめしば」を購入。同年12月まで摂取し、娘は02年4月、女性は同7月、閉そく性細気管支炎と診断された。

 アマメシバの健康食品をめぐっては94年~00年、台湾で女性数百人が閉そく性細気管支炎を発症、10人前後が死亡しており、原告側は「危険性を予見できたのに欠陥商品を販売した」と主張していた。

 判決は、製造過程などから販売会社も「製造業者」と認定し、製造元と同じPL法の責任を認めた。医学博士についても「台湾での症例が医学誌などに掲載され、危険性を予見できたのに有効な調査も雑誌での警告もしなかった」と民法上の不法行為を認めたが、雑誌発行元の出版社「主婦の友社」(東京都)については「出版社に結果の予見可能性はなかった」と責任を退けた。

 原告代理人の弁護士は「健康食品にPL法が適用された判決は初めてではないか。画期的だ」と話している。厚生労働省は03年9月、アマメシバの健康食品販売を禁止した。【岡崎大輔】

アダプトゲン製薬の話 判決内容を吟味して対応を決めたい。

最終更新:11月30日14時22分

 安易に名前を貸したりして、権威を利用して一般の人に怪しい健康食品を勧めたりすると、被害発生時にはご用聞き学者も責任を問われる、というなかなかよろしい判決。こういう判決がどんどん出るようになれば、むやみにインチキ健食の宣伝に荷担するなんちゃって学者が減るかもしれない。