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入ってからがエラいことになりそうな

Posted on 9月 11th, 2006 in 倉庫 by apj

 産経Web【教育を考える】より。 

≪教員評価を厳格化…下村博文衆院議員≫
 
 安倍さんの教育改革は官邸機能を強化して行われる。文部科学省に任せていてはピントがずれているし、時代の流れに合っていない。内閣ができたらすぐに首相主導の「教育改革推進会議」を設置して、来年の3月くらいまでに結論を出す。後は文科省に投げて中教審で議論してもらうにしても、根本的なものは作っていくということを考えている。

 テーマは10くらいあるが、例えば、子供たちに、1人で生きているのではなく、社会みんなで助け合って生きているのだと実体験してもらうために、奉仕活動、ボランティア活動を必修化しようという案がある。

 高校卒業は3月だが、大学入学は9月にする。半年のブランクのうち3カ月間は、介護施設などで奉仕活動をしてもらい、その経験がなければ大学に入学させない。

 それから、駄目な教師は辞めさせる。一方で、いい先生の待遇をよくするという体系に変える。親が学校に期待しているのは、いい先生だ。

 ジェンダーフリー教育は即刻やめさせる。自虐史観に基づいた歴史教科書も官邸のチェックで改めさせる。

 一番大切なのは心であり、徳育だ。そういったものを、推進会議で一気に処方箋(せん)を作って実行に移すことが必要だ。

 私は文科政務官をしていたが、文科省にも共産党支持とみられる役人がいる。官邸機能の強化には、省庁の局長以上の人事については官僚ではなく政治が任用することが必要だ。

 世界各国を見渡した限り、「強制労働」は、むしろ共産党の十八番だと思っていたのだが……。それはともかく、3月に高校を卒業して、9月までの半年間のうち3ヶ月がボランティアでつぶれるとして、残り3ヶ月はどうすのだろう?現状では、3月に高校を卒業して、春休みがあって(この間に、大学進学者は受験勉強から開放された気分になるし、人によっては下宿を決めたりするなど忙しい)、大学で新学期が始まる。一般教養の講義などしていると、学生のコメントに「受験でやってからずっとやってないので復習になってよかった」「だいぶ忘れていたので内容を思い出せて良かった」といったものが出てくる。1ヶ月足らずのブランクでこれなら、半年ブランクがあると一体どうなるのだ?

 そういえば、隣の韓国には徴兵制がある。学業に復帰するときの問題点や、教える側のカリキュラム的なケアの仕方については、韓国の方がノウハウを持ってそうだ。半年ブランクの制度を作るまえに、隣でどうしているか訊いてみた方がいいかもしれない。