NMRパイプテクター対策に:消費者法ニュースの記事を公開します

 

「消費者法ニュース」119号(2019年4月発行)に掲載された,「マンションの管理と磁気活水器」全文の原稿を公開します。

 本文中にはNMRパイプテクターという名称は用いておらず,磁気活水器と書いていますが,売り込みの方法や問題点はほぼ全てあてはまる内容です。主な売り込み相手がマンション管理組合や理事会といった消費者保護の枠組みが適用されない組織であること,しかしその役割を担っている人の多くが比較的年輩で科学や法律に詳しいとは限らず,知識においては一般消費者とさして変わらないことから,防ぐのが難しい状態です。柔軟にマンションの管理を行うために,住民の過半数の賛成でいろいろできるようにしたことがあだになってしまっています。

 掲載誌が法律の雑誌であるので,科学としておかしいという議論は少なめにし,制度上の問題提起を伝える内容となっています。

 この会社(日本システム規格株式会社,jspkk)の主張(≒社長の主張)には,科学以外の部分でも,嘘やデタラメがたくさんあります。宣伝の触れ込みがおかしい以上に,効果があったとする結果の方もそのまま信用するのはまずいと考えます。もし,既に導入してしまった方は,効果の評価や検査の時に,日本システム企画株式会社の息のかかっていない,無関係な検査会社を使うことを強く勧めます。会社が主張している効果があったという結果を出すにあたって,試料が適切に採取されている保証はありません。試料自体に操作が加えられているという可能性を潰すには,検体の採取から検査までを,日本システム企画株式会社とは全く利害関係のない,信用のおける分析会社に依頼することが重要です。導入するかどうか迷っている場合は,日本システム企画株式会社が出してきた検査結果ではなく,ユーザーが,独自に,中立な検査会社に依頼して出したことが確認できる結果のみを用いて判断してください。なお,ユーザーが行った中立な結果だということを日本システム企画株式会社が主張している場合には,そのまま信じず,必ず裏をとるようにしてください。

 磁気活水器のページの中程に関連情報をまとめてあります。私に関して嘘を書いていることについては,随時指摘していく予定です。