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元厚生事務次官のところが襲われた件

Posted on 11月 19th, 2008 in 倉庫 by apj

 Yahoo経由産経の記事

しかし、現在のところ、テロ事件で犯行を誇示するために容疑者が報道機関へ送る声明は届いておらず、インターネット上での予告も確認されていない。

 誇示するのは自己満足だったりプロパガンダのためだろうから,実行して終わりだという犯人なら声明は出さなさそうな。

 作家の江上剛氏は「犯人への怒りは禁じ得ないが、もしテロなら、政治不信、官僚不信が極まれりということではないか。昭和初期の血盟団事件のように、世直しと称して『官僚一人一殺』という形で動く組織が現れたのかもしれない」と話した。

 これからのテロは、組織じゃなくて「個別の11人」だという方がむしろしっくり来るんだけど(「我々は個別の11人。ここで我々が倒れようとも、個別の自我が我々の意志を引き継ぐ。よって我々にとって死は意味を持たない。」攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG)。連帯するのも徒党を組むのも、昔に比べると流行らないし。
 izaの記事には細かいツッコミを入れたくなった。

 ある職員が「恨まれるとしたら、心当たりが多すぎる」というほど、最近の厚労省への世間の風あたりには激しいものがある。直近1年だけでも、吉原さんと山口さんの経歴が重なる年金問題の不祥事にとどまらず、薬害C型肝炎、医師不足、後期高齢者医療、派遣労働者問題…。所管するあらゆる分野が、国民の大批判を浴び続けている。

 問題が噴出するたびに舛添厚労相が直属のプロジェクトチームを立ち上げて、対応策を検討するが、批判は収まらない。

 検討する*だけ*だったからってオチでは?さっさと実効性のある解決策を出して実行していれば大批判だっておさまると思う。問題が起きてるのにしつこくいつまでも認めようとしないという態度が余計に反感をかっているんじゃないかと。

 特に仕事で失敗してなくても経営者の都合で簡単に切られる派遣と、仕事で大批判されても平気で昇進してるっぽい官僚の身分保障を比べると、「殺す以外に官僚をクビにする方法が無い」という考えを抱く人が出てきてもおかしくはない気がする。「死が二人を分かつまで」で結婚して離婚を認めないと、妻殺し夫殺し以外に別れる方法がなくなるというのと同じで。逆に、政治家は落選させればそれでクビにできるから、テロの対象にする必要がなくなる。かなり嫌な発想だけど。