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日本語をどう教えたものか……

Posted on 1月 26th, 2007 in 倉庫 by apj

 卒業論文シーズンで、学生の書いたものを添削しているのだが、日本語がおかしい部分があって困っている。どれが主語かわからない文章だったり、どの言葉がどの言葉にかかるのかが崩れてたりするので、読み返せと指摘して返却しているのだが……。学生の日本語作文能力を上げる方法って何かあるかな。「論文の書き方」の本はいくつも出ているのだけど、日本語の構文とかてにをはの訓練は何をやったらいいのだろう。別に文学をやる人間を育てているわけではないし、やっぱり本田勝一の「日本語の作文技術」あたりを読んでもらうかなぁ。文章の書き方の本を探すと、小説を書きたい人向けのものがたくさん出ているのだけど、正確にわかりやすい日本語で書けば足りる自然科学の論文とは方向が違うんだよなぁ。ビジネス用の文章の書き方とも違うし。
 何かいいテキストや、トレーニングの仕方はあるのだろうか。

#今の私の興味でうっかり指導したら、訴状の書き方やら準備書面&答弁書の書き方になる罠orz。


ここからは旧ブログのコメントです。


by 中山 at 2007-01-15 12:05:15
Re:日本語をどう教えたものか……

定評のある日本語の科学論文(理系は英語が基本だから難しいかな?)を複数読ませて、真似させるってのは定番でしょうから、変わり種として、外国人向けの日本語教材なんてどうでしょう。「は」と「が」の区別みたいなのから解説してますし。


by 越後屋遼 at 2007-01-57 12:51:57
Re:日本語をどう教えたものか……

>読み返せと指摘して返却している

それでいいと思う。
それ以上を大学という場においてツールを用意してうんぬんってのは甘やかしではないか。

社会に出て。上司が「君の日本語はおかしいからこの教材を・・・」ということはあるわけがなく、自分でなぜ上司に認められないかを本人が解決しなくてはならなくなるわけで。


by あんね at 2007-01-33 16:49:33
Re:日本語をどう教えたものか……

受験用の教材だけど、出口氏の論理エンジン関係は?
http://www.ronri-e.com/
“出口 汪”で検索すると一般でも手に入る図書多数。


by bugbird at 2007-01-39 18:33:39
Re:日本語をどう教えたものか……

やはりまともな日本語の文章に接する機会が無くなっているのが第一の原因でしょうねぇ。

日本語のリテラシ向上のためには井上ひさしとか、司馬遼太郎を読めば良いと大野旬朗氏(木村泉氏の後を受けてワインバーグを訳した人)は述べておられましたな。


by pseudoforest at 2007-01-18 19:42:18
Re:日本語をどう教えたものか……

やはり文書作成における日本語操作能力の優劣に関しては、基本的には読書体験の多寡が決定的ではないでしょうか。ここでいう読書は、別に小説でも構わないと思います(小説だけ、それもライトノベルだけというのはちょっと厳しいかもしれませんが)。「語句の修飾・被修飾関係がおかしい」「主部が不明確」といった類のミスが頻発するようなレベルだと、短期でどうこうするのは難しいような。

まあそんなことを云っていても仕方がないので、自分の意見を申し述べます。

まず、apjさんの問題提起には、二つのレベルの日本語操作能力に関するものが混在していると思います。
1. 日本語の構文や「てにをは」の訓練。
2. (自然科学の)論文やレポートにおける文章作成の訓練。

1.については、日本人向けのものはほとんど無いのではないでしょうか。思いつくものとしては、中山さんと同じく「外国人向けの日本語教材」くらいしかありません。たとえば、
グループ・ジャマシイ. 1998. 日本語文型辞典. 693pp. くろしお出版
なんかが面白いと思います。

ただ問題は、日本語の単語のcollocationを扱った辞典がないことですか。

日本語にも、「この単語はこの単語とは一緒に用いられるが、別のこの単語とは用いられない」という決まりごとはありますよね。たとえば、同じ卓上のゲームでも将棋は「指す」もので、碁や麻雀は「打つ」ものです。「お茶を嗜む」とは云っても「物理学を嗜む」はまず云いません(修辞として敢えて使う場合を除く。というか、通常は使わないという認識が共有されていてこそ修辞として成り立つ)。

しかし、それらの決まりごとを、英和辞典や英語学習者向け英英辞典のように、単語ごとにしっかり記述した日本語辞典というのは見たことがありません。

ネット上の文章を読んでいると、このあたりの知識も不足している人が増えていそうだなと感じますね。

2.については、「論文の書き方」みたいなものだと、文章の大きな論理的構成の解説に割かれるウェイトが大きく、個々の文についてはあっさりした取り扱いものが多い印象があります。あまりよい本も思い浮かびません。

定番としては、『日本語の作文技術』の他は木下是雄『理科系の作文技術』でしょうか。個人的にはそんなによい本とは思いませんが、論文やレポートは普段遣いの日本語とは異なった書き方をしなければならない、という認識をしっかり植え付けるにはよいかもしれません。

ほか、こちらは本の例示が出来ませんが、いわゆる「テクニカルライティング」の本を探せば、実践的な解説が豊富なものがあるのではないかと思います。


by TAKESAN at 2007-01-38 20:49:38
Re:日本語をどう教えたものか……

今日は。

敢えてダメダメな文章を読ませて、それを学生さんに添削させるとか。それで、「自分もこんな感じの文章を書いているのだろうか」、と自省を促すという。
学生さん同士で、書いたものを添削し合う、というのも良いかも知れませんね。


by RBの残党 at 2007-01-16 21:46:16
Re:日本語をどう教えたものか……

根本的なところはやはり「読書量」でしょう。
しかし、これを即効的に補うのは無理ですね。

入念な見直し:「自分が書いた文を何度も読み返せよ」という
指導は有効だと思います。学生さんには忍耐力が無く
「何度も」「入念に」ということが欠けているかも知れません。

接続詞のボキャブラリーをチェックしてみることも
有効かもしれません。
技術的には、文章を短文化するということが重要です。
主述の関係が呼応しないという症状は、文が長く複雑化する
せいで起こりますから。
ところが、長い文を短文に分割する場合、上手に
接続詞を駆使しないと、文章全体がギクシャクします。
ボキャブラリーの少ない学生さんの場合、駆使できる
接続詞(接続詞的に使える言葉を含む)がどれくらい
あるか、はかってみる必要があるかもしれません。


by apj at 2007-01-11 22:23:11
Re:日本語をどう教えたものか……

 あらためて辞書を調べてみました。今のところ、自分の日本語チェック用に買った「ベネッセ表現読解国語辞典」
http://www.amazon.co.jp/ベネッセ表現読解国語辞典-沖森-卓也/dp/4828804595/
は手元にあります。改めてamazonで見たら、これと一緒にお薦めとされている「現代国語例解辞典」
http://www.amazon.co.jp/現代国語例解辞典-小学館辞典編集部/dp/4095010347/
というのもありますね。
「日本語文型辞典」はこれですね。
http://www.amazon.co.jp/日本語文型辞典-グループジャマシイ/dp/4874241549/
 例解辞典と文型辞典は買ってみてもいいかも。
考えてみれば、国語の文法って、小・中と、ワークブックみたいな副教材でてにをはを穴埋めしろ、といった訓練ばっかりで、一度も体系を意識して勉強したことが無いですねぇ。
 実は私は国語で苦労した覚えがないんですよ。高校のあたりでは、読書量ではほぼ学年トップだったし(勉強さぼって、毎日一冊図書館で借りて何かしら読んでる)、新聞部に首を突っ込んだりして文章を書くのが趣味みたいな学生生活を送ってきてたもので。だから、今改めて他人に教えないとまずい状況になって、どうしたものかと困っていたりします。

 文章を論文のスタイルにするとか、論文の作法に沿ったものにする、という添削は私の仕事なんだけど、日本語の構文が違ってるものをどう直すかというのはちょっと違う気もする。

 ただ、英文を訳してもらっても日本語崩壊な場合があるんだよなぁ……。英語については単純に受験勉強の不足によると見て、原の英標を勧めてます。構文がとれてないからどれがどれを修飾するかというあたりで混乱してる様子でしたので(大学の英語は、会話よりもまず論文や専門書を大量に読めるようでないと話にならない)。それで訳を作ってもらうと、日本語を読んでもまるで意味不明なものが出てくる。日本語の文章の構造が壊れていて、英文について「この文章の主語は?」と訊いた後、訳の日本語についても同じことを訊く羽目になるんですよ。「日本語としてそれはおかしいとから、訳したら読み返して日本語のチェックをしろ」と何度言っても改善しないし、さてどうしたらいいのか。

 ちなみに一般の学力試験で入った代の人です。ウチの学科の場合、小論文試験で入った学生がその後に居るので、その人達がやってきたとき、作文能力に違いがあるかどうか、ちょっと興味を持って見守ってます。


by 酔うぞ at 2007-01-39 23:24:39
Re:日本語をどう教えたものか……

さすがに学生生徒が書いた文章を読む立場にはないので、直接のコメントにはなりませんが、他人が読んで判らない文章を書くことの問題以前に、他人に話を通じさせる会話能力が怪しいという点はどうなのでしょうかね?

極論を言えば、いくら作文の練習問題を練習で書き写しても自分が人に何かを伝えるという強力な意志がないと迫力のある表現なんてものは出てくるわけがない。

じゃあ、迫力のある表現を通じて人を説得するという事を知っているのか?と考えてみると、高校生では知ってはいても経験がないですよ。

世の中が「間違えないように」とユーザインターフェスを整備してしまったから、高校生だと受け取る一方で自分が人ニセ詰めする必要があるのだ、という実感がない。
ましてや、必要とするシーンにも出会ってない。

「思ったことを書け(話せ)」とか指示すると出来ない生徒がほとんど。
高校生は日常に追われて日ごろは考えてないのだろうと思います。

記憶のレベルが成績の序列になっているから、解き方よりも答えを気にするしね。

これが、apj さんも言っているように手先を使った作業などで限界に直面させるとだいぶ変わるし、そこにチーム作業をさせると、自分の話が相手伝わらないことを実習する。
なんて遠回りをすると、ようやく「自分の意見を言うようになる」なんてことを経験しています。

授業で毎回「振り返り」を書かせていますが、最初は「難しい」ぐらしか書いていないのが、最後の方では紙の裏側に書くような生徒も出てきます。
こういう生徒になると「先生それは違う」とか言い出すわけで、逆にこうでもしないと引き出せないのか、ちょっとタメイキといったところです。


by すっぱいぶどう at 2007-01-02 02:01:02
Re:日本語をどう教えたものか……

秋学期の試験の採点が昨日終わってほっとしているところです。
いつも答案を見てがっかりするのですが、自分の書いた文章が自分の思ったように他人に伝わっているかどうかを意識してないように思います。
今学期は試しに授業の始めに質問を書いた紙を配って、授業中にその答えを言って、授業の最後に紙を回収して答えを読むということを何度かしたのですが、「そこまでのことは言ってない」とか、「そういう表現だと違う意味になっちゃうじゃないか」とか思うものがたくさんありました。言ったことをそのまんま書いている人はあまりいませんでした。
卒研生はみたことないのですが、どう書いていいかわからない、先生がなんとかしてくれるだろうと思っている、本気で伝わっていると信じている、のどれかでしょうね。。。
まず、わかりにくいと思ったところをざっくりと指摘して、主語・述語・目的語がはっきりわかる短文に書き直してもらったらどうでしょう?そして、必要に応じて2つの文章を繋げて複文にしていくとか、主語を統一するとか、少しだけお手伝いして、あとは自力でやるように言う…ではダメでしょうか?


by 酔うぞ at 2007-01-18 02:31:18
Re:日本語をどう教えたものか……

>どう書いていいかわからない、先生がなんとかしてくれるだろうと思っている、本気で伝わっていると信じている、のどれかでしょうね。。。

どうも「本気で伝わっている」と思い込んでいるようですよ。
というか「伝わらないことがある」というのを知らない。

自分の思考と他人のの思考は違うものだ、と認識していない。
そういう確認をしていない。
だから、自分の考えは伝わって当然、となってます。

ここで先生や指導者が「君の言いたいことはコウだよね?なんてやると「そうです」で伝わったつもりなっている。

だから、高校生では生徒同士の間で伝えるとか指示するといったところに追い込むのは非常に有効だと分かってきました。


by とらこ at 2007-01-14 04:03:14
Re:日本語をどう教えたものか……

NHKブックスから出ている戸田山和久「論文の教室」がお薦めです。全ての大学生に一読を薦めたい本です。

関係ありませんが、私は実はapjさんの高校の一つ後輩で、新聞部当時のapjさんのことはよく覚えております。私は新聞部でもなんでもなく直接のつながりはなかったのですが。


by 田部勝也 at 2007-01-04 05:55:04
Re:日本語をどう教えたものか……

校正を仕事にしている者です。
著書を世に出そうという意欲的な人の中にも、トンデモない文章を書く人が少なくなくて、私の仕事がなくならないのは良いのですが(笑)、暗澹たる気分になる事も多いです。

若い人だと、仲間内のコミュニケーションの経験しかない人には、そもそも、「明瞭な文章」とか「正しい文法」とかの大切さが、いまいち理解できないのかも知れない……と感じる事が多いです。それで十分コミュニケーションが出来て、不自由しない人生を送ってきたからでしょう。「良文を読む」のは基本中の基本ですけど、こういうレベルの人たちには、「明晰な文章」「正確な表現」といった観点から刺激を受ける事は、あまり期待できないような気もします。
『水伝』の話になってしまいますが、ここでも「他者性の欠如」が大きいのだと思います。

徹底的に英文法を学ばせるのは非常に良いかも知れません。本当は日本語の基礎文法(主語-述語関係とか修飾-被修飾関係とか)を学んで欲しいのですけど、大学生のプライドが許さないでしょう。昔の英語の授業は「文法重視」などと言われ批判されてきましたけど、英文法を意識しながら英文を日本語訳したり、自分の文章を英訳したりといった経験は、私にとってとても良い財産になっています。
ともかく、apjさんが相手にしているのは、一朝一夕でなんとなくなるレベルではないと思うので、徹底的に、「文法がおかしい」「何が言いたいのか分からない」「君が生きていかなければならない世界では、そんな国語力では意思疎通さえできない」などと酷評して出直させるしかないでしょう。大学生相手ならそのくらいの厳しい指導は許されると思いますよ。

【追伸】明晰な文章に書き直してきたら、さりげなく褒めてあげるのもお忘れなく。そんな小さな事が、(本人にとって意識的にしろ無意識的にしろ)大きなモチベーションになる事はとても多いです。


by apj at 2007-01-51 07:11:51
Re:日本語をどう教えたものか……

 てにをはがおかしくても理系でやっていけるのが今のシステムなのかなぁ。
以前、一緒にやってたお茶大の後輩にも、文章を書いたらてにをはがぼろぼろ違っているという人がいました。女性で、どっちかというと優等生的な人というのは文章はそこそこ書ける場合が多いので、その時はちょっとびっくりしましたが。会話のコミュニケーションはちゃんととれていましたけど……。

 とらこさん、「論文の教室」買ってみますね。
それにしても、高校でニアミスでしたか。ネットしてると意外なところで意外な知り合いに遭遇するものですね^^;)。

すっぱいぶどうさん、
 実は去年の院試が凄かった(汗)。記述式で、「説明してください」という設問に対する答案の内容に、まったく意味不明なものが一杯出てきた。これは、どっちかというと暗記に重点を置くしかない化学系の弱点が出たのか、他のもっと論理的に説明しなければいけない数学物理でも同じ状況なのか、よくわかりません。

酔うぞさん、
 日本語で書かせる訓練を意識的にやった方がいいのかなぁ。人によって差があるから、必要な人とそうでない人が居そうだけども。

 「伝わらないコミュニケーションをすると損をする」というのはあると思います。きちんと質問すると本人はわかっているのだけど、最初の一発目の質問を訊いただけだと、「どういう状況なんだその質問の背景は」と言わなければならないことが結構ありました。舞台が学校で、教員と学生という役割だから、そこから先のやりとりがあるのだけど、給料をもらって同じことをやったら、最初に「仕えない奴」判定されかねないのでちょっと心配です。ちゃんと考えていてやることもやっているのに、伝わらないことで評価が厳しくなるとしたら、もったいないですよねぇ。
 まあ、100%うまくできるというのは、人間同士のことだから無理だけど、うまくいく率を上げる努力しないといけませんねぇ(もちろん私自身もですが)。


by 酔うぞ at 2007-01-10 07:18:10
Re:日本語をどう教えたものか……

apj さん

>日本語で書かせる訓練を意識的にやった方がいいのかなぁ。人によって差があるから、必要な人とそうでない人が居そうだけども。

学生同士で相互検証?とかさせるのはよいかも。
先生と学生だと、肝心の考えることを放棄して「先生の言うとおり」に記憶するだけ、になるように思います。

後は、高校生とか中学生などに向けの授業を学生にやらせる。
これが出来ると良いかも。


by kawajiri at 2007-01-31 09:06:31
Re:日本語をどう教えたものか……

『論理トレーニング101題(野矢茂樹著)』という本がありますね。例題として出される文章の論理構造を、きっちりと分析させる本。
序文では、論理を身につけるためには自分の手と頭で解いてみてナンボ、といった点が強調されていますが、やってみると一問一問、かなり手こずります。何度も間違えているうちに、自分はひょっとしてアホではなかろうかと滅入ってきますが、でも、効果はあったような気がする。たとえば他人の文章のアラ探しをする速度が確実に向上しました(笑)。
論理的に読み、考え、書くための「走り込み」みたいな本です。


by 昭ちゃん at 2007-01-19 20:56:19
Re:日本語をどう教えたものか……

こんなものはどうでしょうか。

http://www.madlabo.com/mad/research/paper/index.htm


by B-51 at 2007-01-17 00:42:17
Re:日本語をどう教えたものか……

メールや掲示板・チャットベースでディスカッションorディベートさせるのは効果的なのではないでしょうか。
ディスカッションだと意見の相違がない限り議論にならないので、役割を強制的に与えたディベートが簡単かもしれません。

直接面と向かってだとボディーランゲージなんかでカバーされてしったり、相手の質問にYes/Noで答えるだけで意見を伝えられてしまったりしますので、ある程度遅延のある状況で・文字ベースの議論をさせるのが良いと思います。

こうなると、勝ち負けが出てきますので、「自分の意見がうまく伝わらず負ける」悔しさで覚えも早いと思います。

まあ、自分の国語力もそれほど高いとは思っていませんので、あまりえらそうなこともいえないんですがね…

>学生さんには忍耐力が無く
>「何度も」「入念に」ということが欠けているかも知れません。

これには耳が痛いです^^;
性格にも拠るのでしょうが、自分の場合何度見直しても、後で指摘されるとがっかりするような単純ミスを見逃すことが少なくありません。(小学校の時は忘れ物数でクラストップか2位をずっとキープしていましたし…)
自分で文章の流れを把握しているため、読んでも自動変換してしまいミスに気がつかないんですよね・・・

そういう意味では、学生2人でペアを組ませて、お互いに相手の文章をチェックさせる(それもできれば音読して)のは有効かもしれません。


by みつを at 2007-01-23 07:14:23
Re:日本語をどう教えたものか……

会社に入ってから、先輩に文章を書くたびに直されました。
それを3年続けて、「まあよし」といわれましたが、
意識しないと(推敲しないと)文章がおかしいことがままあります。
大学の時点でその状態なら、即効性のある対策は無いかもしれません。あくまで地道に赤ペン先生ってことでしょうか。
まあ、手が足りないと思いますが。


by 傍見頼路 at 2007-01-53 09:09:53
Re:日本語をどう教えたものか……

論文とや少し違うのですが、職場の若手に、意図を伝える文章を作る訓練させるため/うかつに文章をつくると意図が伝わらないということを自覚させるために、「理解の秘密」(NTT出版 松岡正剛翻訳)という本を与えることがあります。
伝わらない事例が、判り難いマニュアルという非常に身に染みて実感できる例なので、評判は良いです。相手が誤読する可能性に思いを馳せて推敲する訓練としていいと思います。非常にプラグマティックですし。


by apj at 2007-01-07 09:51:07
Re:日本語をどう教えたものか……

B-51さん、
>ある程度遅延のある状況で・文字ベースの議論をさせるのが良い
 昔だとfjあたりが良かったんですが……今だと2ちゃんねるあたりだが、煽りが多すぎて殺伐としすぎですしねぇ。

傍見頼路さん、
「理解の秘密」ですか。出たときに買って持っています。多分、段ボールをあされば出てくるはず^^;)。

 まあ、言葉の間違いでありがちなミスは自分でもやっちゃいますけどね。当を得る・的を射るが混乱してみたり、といった類のミスですが。


by 越後屋遼 at 2007-01-12 13:33:12
Re:日本語をどう教えたものか……

読書量って関係あるんだろうか?
(よく言われることだけど調査結果あるの?)

元図書委員としては、あまり関係あるやに思えない。

てゆか私の文章は下手である。

てにをはも問題だけど、「、」の位置で、意味が全然変わってる文章をよく見かける。
下手すると真逆の意味になったりするので危険。


by 柘植 at 2007-01-31 17:27:31
Re:日本語をどう教えたものか……

こんにちは、越後屋遼さん。

>読書量って関係あるんだろうか?

量というよりも質に関係がありそうに思えます。この質というのは本の質ではなくて、「読み方の質」の話ですけどね。伝習録という陽明学の教典のような本がありましてね。その中にこんな会話が収録されているのね。

「書物を読んでも覚えられません、どうしたものでしょう」
「書いてある内容を理解する事が大事なので、覚えようとする必要はない。しかし、実は書いてある内容を理解すると言うことにもその先があって、それができるなら、書いてある内容を理解するもまた二義的になるのだよ、それは自己を明らかにするということだ」

なんてね。読まないのは論外として、読んで覚えても内容を理解していなかったら無意味、でもって内容を理解しても「こんな内容だ」で終わるならまだ足りないわけです。良本にあって感動したり共感したりすることもあるだろうし、ダメ本にあって「変なことを書きやがる」と批判精神がおこることもあるだろうけど、そのことを通じて自分の考えや考え方を「深める」ことができるなら「読み方の質」は高いのだろうと思う訳です。

なんていうか、ノウハウ本とかハウツー本でいたずらに知識を増やすよりも、漫画本でもきちんと共感なり批判なりして「考え」が深まるなら読書により思考する力が増える訳ですね。


by manji at 2007-02-04 10:50:04
Re:日本語をどう教えたものか……

はじめまして。たまに覗かせていただいてる者です。
最近自分でマニュアルなどを作るようになって初めて知ったのですが、いわゆる小説や物語でいう名文ではなく、情報を理路整然と過不足無く伝えるための文章作成技術をテクニカルライティングというそうです。(↑ご存知かもしれませんが)

外国語教育に携わっている身として、こうした文章作成方法を教えるためには授業内のアクティビティーをどうするべきかなあ…とか考えてみましたけど、難しいですね。

「外国人に○○を説明するためのマニュアルをつくれ」って言う課題はどうでしょ。
たとえば「外国人のための居酒屋活用マニュアル」なんて、一連の流れを書こうとすると、結構な分量になるんじゃないかと思います。

1.店を探す(居酒屋の種類や飲み食いできるものの傾向、レベル、位置などをどのように調べるか)
2.店に入る(店が満席の時どうするか、店員の対応などにどう答えたらよいか)
3.席に着く(席の種類やお通しのシステム、テーブルにある物の説明」)
4.注文する(メニューの傾向、店員の呼び方、店員の口説き方w)
5.飲み食いする(いっき飲みに関する歴史や掛け声等あれこれ)
6.会計する(割り勘orおごる等)
7.店を出る(2次会の誘い方、断り方、こっそり抜け出す方法等)

お互い情報が共有されていないという前提で、相手がわからないであろう事を予測しながら、自分の知っている事を伝わるように努力しなければならない状況をつくるのに、外国人のための・・・っていうのはいいダシに使えるように思えます。いかがなもんでしょうか?


by も at 2007-02-07 17:15:07
Re:日本語をどう教えたものか……

通りすがりに失礼します。
学生向け・入門用でしたら以下は如何でしょうか。
日本語テクニカルライティング 高橋 昭男
http://www.amazon.co.jp/gp/product/400005769


by も at 2007-02-41 17:17:41
Re:日本語をどう教えたものか……

↑すみませんリンク切れでした
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4000057693/


by 傍見頼路 at 2007-02-52 04:47:52
Re:日本語をどう教えたものか……

あーそれです。理解の秘密の内容がそれです。>テクニカルライティング


by yabu at 2007-03-10 12:11:10
Re:日本語をどう教えたものか……

はじめまして。

むずかしい話はさておき、「てにをは」水準の話なら、学生さん本人に音読させてみればいいのではないでしょうか。

とくに人前で読む、という緊張せざるを得ない場で読ませると、たいていの学生さんは自力で「てにをは」のすっとこどっこいに気づくと思いますよ。

というか、自分で書いたものも声に出して読み返すと、結構この手のすっとこどっこいをやらかしているんでうんざりしたり\(^O^)/。