どの程度なら削除すべきなのだろうか

 古いブログエントリーへの削除要求について、どう考えるべきか迷っている。
 確かに、人の前科等にかかわる事実をブログに書いて、検索して見に来た人が「Aさんは○○で逮捕された」などとわかってしまうというのは、更生という点から問題である。一定期間後に消すべきだと思うし、ネット上の忘れられる権利も認めて良いと思う。
 しかし、「Aさんは既存の会社と似たような名前の会社をなのっていた」「それはB会社関連も同様だった」程度の内容だった場合どうなるのだろう。Aの名前とB会社を組み合わせて検索すると前科に関する情報が出るが、ブログを見ただけではそのことがわからない場合、この程度でも削除すべきなのだろうか。
 「前科等にかかわる事実」を広く解釈し過ぎると、自由な議論や情報発信に対して制限が強くなりすぎるという弊害が出る。しかし狭く解釈し過ぎると更生の妨げになる。一体どこでバランスをとるべきなのだろう。現状の下級審裁判例も含めた相場はどのあたりなのだろう。

 ウチの人文学部の判例検索室、開いてるかな……。しかし明日は午前も午後も会議だしなあ。