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ソフトの使い勝手

Posted on 9月 8th, 2005 in 倉庫 by apj

 もう、かれこれ10年ばかり、EndNoteを愛用してきた。最初に使ったのは、軽部研に居たころで、確かニチレイから来ていた社会人学生の人が薦めてくれたのがきっかけだった。これで、当時は400件弱の文献を整理し、学位論文の後の文献リストを作るのに使った。HyperCardでやってた院生も、これに乗り換えた。
 ところが、EndNote7位から使いようがなくなってしまった。普段はTeXで論文やら報告やらを書くので、ギリシャ文字やら上付下付の特殊文字なんかも全部TeXでテキストベタ打ちでデータベースに入力し、テキスト文書のフォーマットを実行することで、bibitem形式のリストをTeXソースの最後にくっつけて出すということをしていた。ところが、EndNote7から、plain textのフォーマット機能がなくなってしまったため、TeXでは使えなくなった。rtfならできる……ということは、本来ならplain textで書けばいいTeXソースを、わざわざワープロで書いてrtfで保存してformatした後、さらにワープロでplain textで保存しなおしてからTeXコンパイルということになる。何か一手間以上面倒なのだが。その上、昔はあった、ユーザー定義の形式でのデータエクスポートができなくなった。これも、bibtexを使うときはbibファイル形式でごっそりデータをExportする(普段の管理はEndNote)という使い方をしていたのだが、できなくなった。ということで、Exportフィルターだけでも自分で作れるはずだということで、FileMakerに乗り換え作業の真っ最中だったりする。しかし、汎用のソフトだと、データ入力やらメンテがどうしても面倒である。たとえば、EndNoteだと、著者名でソートした一覧表を出した状態で、第一著者の頭文字を入力すると、同じ文字で始まる著者のデータのあたりにスクロールしてくれたのだが、FileMakerではできない。つまり、ある著者の論文のデータを触ろうとすると、一般のサーチコマンドを実行するか、自分でウインドウをスクロールして探すことになる。細かいことだが数が多いと面倒だ。
 一応、上記の機能を復活させて欲しいと英語で書いて開発元に要望は出したのだが、どうなるかわからない。以前、日本の代理店経由で要望を出したが、途中でどうなったのか不明で、最新のEndNoteではやっぱり復活はしていないようである。
 BibTeX専用の文献データベース管理ソフトでフリーのものがいくつかあるが、どれも、データのimport/exportに不安があって、なかなか乗り換えられない。うまくいかないものである。