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マルチ商法の基本w

Posted on 8月 8th, 2008 in 倉庫 by apj

 掲示板に書いているうちに、こっちでもまとめたくなったので。以下悪用厳禁……というまでもなく、多くのマルチは既に実践済みである件。

 まず、商品は何でも良いが、身近に使うものを選んだ方が説明しやすい。

(1)確率的に放っておいても起きる・起きたと感じそうなことを「効果」にする。
・水がおいしくなった←季節や飲む水温によって味が変わる
・アトピーが軽くなった、リウマチが云々←慢性病は、良くなったり悪くなったりするし、医者の治療で良くなることもある
・植物の育ちが良くなった←他の要因で、植えた場所による差が出るなどよくあること。
・台所のぬめりが減った、カビが(以下略)←条件を同じにしての比較は、個人では普通しない。
・水の色が変わった←一般の人は測定できないので、客観評価されることがなく、光の当たり具体など見方によって色が多少違って見えることはある。
・とにかく、普通の人にとって「主観でしか評価できない」ものを宣伝したい効果リストに入れておく。関連性も脈絡も不要で、沢山列挙しまくるほどよい。どれか1つでも、偶然体験してくれればしめたもの。ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たる。全体で何割かの人が(製品の性能とは無関係に)体験可能であれば、それだけセールストークを信じることを強化するのに役立つ。
(2)製品に製品以上の「付加価値」をつけ、それを販売者に対して与える
・「環境に良い」←販売する行為=エコな行為、社会的にも認知される「良い行為」のはず。
・「健康に良い」←販売すると他人の役に立つ、他人を幸福にする。
・つまり、他人に商品を薦める行為=善、ということを植え付ける。
・「宣伝を恥ずかしがってはいけません。人見知りもダメです。だって、あなたがしている宣伝や販売は、単なる儲け主義じゃなくて、社会に貢献する有益なことなのですから」これで、金儲けに邁進することの後ろめたさは雲散霧消するはず。
(3)権威をつくっておく
・健康本の著者、先生と呼ばれる人など。学歴は、ディプロマミル経由のものでも積極的に利用。白衣で登場させ、学会ぽい名前の団体の会長の肩書きを作るというのも有り。
・マスコミへの登場は多いほどよい。女性週刊誌の広告記事や、テレビ通販等でも「○○に出ました」と言いまくる。
・お手盛りの「何とか賞」を集めて並べておく。金で買える賞は買っておく。
・補助金等は積極的に申請すること。うまく通れば、強力な呪文「お役所も認めた」が利用可能に。
・特許も出しておく。実際に査定までいかなくても、カモには、公開広報と特許公報の区別なんかつかない。
4)批判は無視する
・都合の悪い批判は徹底的に見なかったこと、無かったことにする。
・ぶっちゃけ、教祖がぐらついては、末端が不安になるからよろしくない。
・批判=この製品のすばらしさを理解出来ないバカの言うことだから相手にしなくていい、という態度を貫くこと。
・同時に、効果の方を徹底的にすり込む。もともと、誰でもある確率で体験可能なことを効果リストに入れてあるので、1つでも体験した人には、そちらを強調すれば、批判に取り合うことはないはず。
・初級レベルの呪文「だって、あなた自分で体験したでしょ?あんな訳わかんない石頭科学者の言うことの方を信じるなんてどうかしてますよ」

 メインターゲット=カモ=末端は、
・活字になったりテレビに出たりすることは、すごいと思っている
・自分の体験でしかものごとを判断しない
・手軽に「よいこと」をしたがる、良い結果を得たがるインスタント志向を持つ(面倒な理屈や検証はスルー)
といった人々である。
 末端に、現実を客観視させたら負けである。

 マルチに誘われた時は、以上のことを参考にし、「相手の立場に立って」よく考えてみてほしい。

※そういえば、「相手の立場に立って」って台詞は、小学校の先生あたりがよく好んで使っていた。多分、相手の嫌がることをするなとか、そういう意味だったのだろう。しかし、実際に「相手の立場に立って」が効力を発揮するのは、相手が良からぬことを企んでいる場合である。

蛍光赤のペンを探索中

Posted on 8月 8th, 2008 in 倉庫 by apj

 愛用していた、三菱ゲルインクボールペン ユニボールシグノの蛍光赤が2年前に製造されなくなって、代わりを見つけられずに困っています。蛍光オレンジでも蛍光ピンクでもない、蛍光赤はここしか作ってなかったので、代替品探しに難航中。どなたか、似た色のものをご存じないでしょうか。海外、国内を問いません。