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「魔法使いの弟子」問題

Posted on 2月 2nd, 2009 in 倉庫 by apj

 とおりすがりさんのコメントにひっかかったのでエントリーに上げておく。

ここのコメント欄のやりとりを見て apjさんのエントリー
  「『本物』の科学を手にしていないとニセ科学を批判してはいけないのか?」

が見落としている大きな問題点(似非科学批判側に愉快犯が紛れ込み、誠意ある科学者を背後から撃つ危険性)を感じた。
「魔法使いの弟子」問題と言ってもいいかもしれない。魔法を知らない弟子が似非魔法叩きで味をしめ、自身に他の魔法使いの真偽を裁く能力があると勘違いしてしまう悲喜劇

 という指摘が、ムペンバ効果についてのエントリーのコメント欄に書かれた。

 実は、一つ間違えると水素水がこのパターンに突っ込みかねないので少々気を遣っているところだったり。
 一般の人には「とりあえず太田教授の研究を静観せよ」と言い、太田教授には「これまでのヘンテコ水商売に出てきたナンチャッテ学者に見られるような紛らわしいことをするな」と言わなければならない。その上、太田教授の仕事を我田引水しまくってインチキ宣伝をしたがっている人達がいっぱい居そうな状態。
 何だか、私は、童話に出てくるコウモリになったような気分なのだが……。

 「魔法使いの弟子」問題といえるような状態が目立ったケースってあるのだろうか。これまではそんなに問題ではなかったと思うのだけど。


ここからは旧ブログのコメントです。


by pooh at 2009-02-12 17:03:12
太田教授の研究については

瀬名秀明さんがらみで2回ほど書きましたが、「魔法を知らない弟子」としては読むひとに意図がちゃんと伝わっているのかじつはまったく自信が持てていません。難しい。


by 黒猫亭 at 2009-02-30 21:38:30
メタっぽくなりますが

ニセ科学批判で最低限必要なのは、「魔法が何であるかを識っていること」であって、「魔法が使えること」ではないような気がします。最低限、魔法が何であるかを識っていれば、自分が何を識らないかを識ることが出来ますから、「魔法使いの弟子」問題のようなことは起こらないのだと思います。

後は、実践論の観点では「魔法を使う動機」も関わってきますかね。この種の類型の説話では、弟子が師匠から教わった一番簡単な魔法をよからぬ目的に使って、その結果自分の予期せぬ結果を招いたり、魔法が暴走して止められなかったりと、要するに「罰が当たる」形で失敗するわけですね。

そう謂う意味では、この比喩は個々のニセ科学批判の在り方を検証する観点で結構使えそうな気がします。


by 黒猫亭 at 2009-02-13 23:09:13
ちと修整

>>後は、実践論の観点では「魔法を使う動機」も関わってきますかね。

書き込んだ後でちょっと考えてみたんですが、これは「動機」ではなく「目的」としたほうが誤解がないかな、と思いました。「動機」と謂うのは第三者視点では割合重要性の薄いことですが、「目的」と謂うのは結果と密接に関連しているように思いますし、また実践の具体に即して客観的に論じ得るものでもあります。


by とおりすがり at 2009-02-54 08:32:54
Re:「魔法使いの弟子」問題

ネタ元発言者です。
apjさんに「ひっかかり」を感じさせてしまったようで申し訳ありません。

apjさんがエントリー「想定しているユーザが違う」で説明されておられるような、裁判の対象となり得る「実害」を基準とした場合、寡聞ですが直接的な実害はあまり聞いたことがありません。

間接的に多少なりとも害があるとすれば、「似非科学批判」の形式を真似て、悪意ある中傷/名誉毀損/風聞の流布/偽装業務妨害等の活動をしたり、あるいはそれら活動を通じ「似非科学批判」派の信用失墜を図るような行為でしょうか。
でもapjさんはそういう話には付き合わず、実害を基準とした堅実な似非科学是正活動をするのがいいと思います。
(この件については、後で何か気付いたら、改めてコメントさせて頂きます)

【元発言について】 該当エントリーでエンジニア風の方が「これは科学ではない」と安易な決め付けをして、延々と説明にならない説明をされているのを拝見し、何でも「似非科学」と批判すれば議論が成立すると考える安易な風潮に一石を投じたく「魔法使いの弟子」という比喩を使いました。この比喩本来の意味と、該当エントリーの状況には多少のミスマッチがある事、重々承知しております。必要があれば、表現を訂正したいと思います。


by apj at 2009-02-14 09:01:14
問題意識は必要ではないかと

poohさん、
 見た目微妙なケースをどうするか、というのは、いつでも問題になりうると思います。

黒猫亭さん、
 「魔法使いの弟子」問題という比喩の中身も含めて、これから少しずつ考えていきたいと思っています。

とおりすがりさん、
 ひっかかったのは、仰るような種類の問題が確かにありそうだと思ったことと、まともな科学に誤爆するとまずいということ、それから、いわゆるニセ科学批判批判が「魔法使いの弟子」を見て違うものを想像したがために起きているのではないかとふと感じたこと、といった、いろんなことがあります。

 ただ、どのような問題を「魔法使いの弟子」問題とすべきかは、これから詰めないといけないと思います。
・まともな科学をニセ科学と呼ぶ誤爆をしてしまうケース
・ニセ科学に対する批判なんだけど批判の中身が間違っているケース
など、いろいろありそうに思います。
 まあ、とりあえずひっかかっておいて、後から詰めようという感じです。問題意識として持っておくと、そのうちはっきりしてくることもあるでしょうし。


by chem@u at 2009-02-37 20:43:37
Re:「魔法使いの弟子」問題

こちらによさせていただくのは初めて?かもしれませんが、昔ながらの名前で出ています。
発信者が実名であったり固定HNであった場合、相互批判が効くので余り問題とはならないことが多いかもしれません。

そうでない場合の匿名による言葉の暴力は、結構見てきました。
具体的にはシックハウス症候群について、マンションデベロッパーに対して告発するようなサイト運営者への誹謗中傷とか、掲示板上での相談者への誹謗中傷とか、シックハウス症候群=ニセ科学という間違った認識による、まさに「魔法使いの弟子」問題といってもいいかと思います。

ただ、匿名による言葉の暴力は、ニセ科学に限定されないので、ここら辺をどうするかは、実際のところ相当に難しく、匿名サイドに誤った認識を与えないよう、批判を発信する側も常に自らを振り返るくらいしかないかもしれません。


by omni at 2009-02-34 05:04:34
誤爆でないとしたら

apjさん、皆さんこんにちは。
「魔法使いの弟子」、「エンジニア風の人」、「愉快犯」、「誤爆」などいろいろいわれていますね。誤爆かどうかお読みになってからご判断下さい。もし誤爆でないとしたら、日頃○○科学を批判されている皆さんが、ミイラにされているかも知れませんので。

匿名の世界で、自分が何ものかを示すのはばかばかしいので、そらっとぼけていたかったです。omniはエンジニアでもありますが、結晶成長の論文で学位を取得しました。結晶成長を研究していると、いつも炉内の温度分布や対流がどうなっているかが気になります。皆さんには炉とかフリーザーは温度が均一だという先入観がないでしょうか。一定温度に制御されている炉内も、実測してみれば想像以上の温度分布があり、対流も激しいです。今回の場合はフリーザーですが同じことです。

あちらのコメントに書きましたが、前野先生の実験で次の3点がおさえられていれば、omniもめでたく「ムペンバ効果」を認めます。
(1)フリーザー内の温度分布を測定してフリーザー内温度が均一であることの実証。
(2)フリーザー内の流速分布を測定してフリーザー内の対流が一様であることの実証。
(3)2つの容器に同じ温度の湯、例えば76℃の湯を入れて冷却試験をして、同じ冷却速度が得られる実験装置になっていることの実証です。サイエンスというのは厳しい実証が必要です。

前野先生の用いたフリーザーは内容積25リットル(幅225 mm×深さ340mm×奥行き335mm)のポータブルフリーザーです。
http://fpsc.twinbird.jp/sc_df25_deepfreezer.html
この容積だと、前野先生が用いた幅90mm×長さ200mm×高さ48mmの発泡スチロール容器に対して、冷風の強さや温度の均一性が確保できそうもないと思うのが、プロの研究者のセンスです。

前野先生が、ムペンバ効果の実験で、他の人と違って室温の水を使わずに、なぜ37℃や43℃に温めたのでしょうか。これは室温の水ではハンディが大きすぎて、他の人たちと同様、逆転現象が見られなかったからだと思います。これだと「湯と水くらべ」ではなくて「湯くらべ」になります。冷風の偏流とか、熱電対の支柱アングルなどの障害物で、仮に湯の方に少し強い風があたれば、先に湯が冷えます。温度差が小さいと逆転現象が簡単に起こります。実験装置に問題があって、湯の方が先に冷えている可能性が否定できないのでomniは前野先生の論文に対して懐疑的なのです。

前野先生の論文の図3の実験では、75/37℃の場合は水が湯より先に凍り、76/43℃の場合は湯が先に凍ったのです。この組合せ間のわずかな差に、どういう物理的な意味があるのでしょう。仮に76/43℃の組合せの、43℃の水を50℃に上げたらどうなるでしょうか。普通に考えたら、また76℃の湯が先に凍らないとおかしいです。ここでまた逆転して50℃の水が先に凍ってしまったら混乱しますよね。次に水の温度を60℃にあげていった時も76℃の湯が先に凍るはずですよね。そして、最後に76℃の湯と76℃の水の場合どちらが先に凍るのでしょうか。もちろん76℃の水でなく、76℃の湯でしょう。一方、図5の62/37℃では水の方が先に凍り、図6の64/34℃では湯の方が先に凍っています。それでは64/34℃の組合せで、34℃の水を20℃→10℃→0℃と温度を下げていった場合どうなるでしょう。0℃の水に対しても64℃の湯が先に凍らないといけないことになります。それとも「ムペンバ効果」はピンポイントで出現するとでもいうのでしょうか。

前野先生の実験装置には、図3の75/37℃と76/43℃の組合せや、図5と図6の62/37℃と64/34℃の組合せの差が出るほどの、精度と再現性はもともとないのです。湯の方に冷風が強くあたれば「ムペンバ効果」が出現するだけのことです。

データを提示されると、腑に落ちないところがあっても批判できなくなるのは、人情として判ります。しかし、一編の論文で懐疑派から信者にコロリと転向して、懐疑的な人間を叩きまくったり、嘲笑したりするのはどうかと思います。ミイラ取りがミイラにされていませんか。前野先生の「サイエンス」にはめられないよう、「ムペンバ効果」の存在については、もっと懐疑的でないといけないのではないでしょうか。皆さん、omniがアホみたいに言われながら、なぜ長いコメントをいくつも書いた理由をわかりますか。もし、omniが誤爆したのであれば、悔い改めて丸坊主にでもなって、HNは「魔法使いの弟子」にします。

前野先生の論文はここにあります。
http://www.cml-office.org/ww-gl/


by apj at 2009-02-20 07:49:20
意見はわかりますが、まだ誰も信じてはいないので……

omniさん、

 ご指摘もコメントの趣旨もわかりますが、1つだけ前提を間違えていると思います。
 前野先生の実験の報告を見て、「ムペンバ効果と呼ばれている現象がある」とは誰も考えていないだろうということです。これからみんなで、前野先生の装置の「穴探し」も含めて調べようという段階ですので。
 会場では、ちょこっとやってみたけどその範囲では常に水が先に凍った実験装置だって他の人が発表していましたし、お開きになるときに、実験に参加希望者と情報が欲しい人を募っていました。当の前野先生によって、ムペンバ効果と呼ばれる現象が本当か、条件出しも含めて調べましょうという話がなされているわけです。この状況で、腑に落ちている人が居たら神経を疑いますが。


by うーむ at 2009-02-28 13:32:28
Re:「魔法使いの弟子」問題

apjさんの慎重かつ合理的なコメントにはいつも敬服いたします。


by うーむ at 2009-02-35 13:36:35
Re:「魔法使いの弟子」問題

omniさん

残念ながら言葉遣いにも思考にも知性が感じられません。

あなたは内容のない長文を繰り返し書くのは、
要点をまとめ簡潔に主旨を述べる基礎的な訓練が出来ていないからだと思われます。
もういちど学校からやりなおしてはいかがでしょうか。


by うーむ at 2009-02-35 14:17:35
Re:「魔法使いの弟子」問題

chem@u さん
> ただ、匿名による言葉の暴力は、ニセ科学に限定されないので、ここら辺をどうするかは、実際のところ相当に難しく、匿名サイドに誤った認識を与えないよう、批判を発信する側も常に自らを振り返るくらいしかないかもしれません。

大変痛み入ります。

HN:omni氏に関しては、あちこちに出没している愉快犯系の人物とほぼ同一の特性(特徴的なボキャブラリー、空気の読めなさ、話のかみ合わなさ、集中力もまとまりもない漠然とした長文 等)を持っているので、あまり真面目に対応する気はなかったりします。


by apj at 2009-02-54 08:20:54
まだ、そこまでおっしゃらなくても……

うーむさん、

 確かにomniさんはいちいち細かいです。また、「ムペンバ効果」の(条件出しも含めた)研究をこれからやろうと考えている(つまり不確かなものの実体を調べようとしている)人達が懐疑的でない、という前提で意見を述べている部分については、ちょっと認識が違うかな、とも思います。が、今回のようなあやふやなものが対象の場合は、細かい確認事項を考えるというのは必要なことですよ。

 具体的に何かをやる場合は、どの段階で細かいことに突っ込むかという手順が大事ですが、さしあたり実験の前にいろいろ思い当たる節を出しておくということであれば、そんなに悪く言うものではないかと。

 あの集まりに出た研究者は十分懐疑的だし、懐疑的な立場であやふやなものを調べようとしています。また、もし、懐疑的な態度でない研究者が居たとして、実験してみてちっとも再現しなければ、自然と懐疑的になるのが普通です(トンデモさんでなければ)。懐疑的でない人が運良く高い頻度で再現する系を見つけた場合は、当然、それをみんなの前で事細かに述べるでしょうし、すると他の懐疑的な人達がよってたかって調べることになるだけですし。
 このへんのことをomniさんが分かって下されば、それで話はかみ合うと思いますけれど……。

 精度の高め方は、研究者によって共通する部分もあるけど、それぞれのバックグラウンドが影響することもありますので、同じじゃないと思います。最終的にはほとんど同じところに到達するのでしょうけれど。


by apj at 2009-02-59 08:28:59
多分、誤解の源は……

うーむさん、omniさん、

 おそらく、誤解の源は、私が紹介した前野先生の報文について、omniさんが「ムペンバ効果の存在を立証する報文」と受け取られたことにあると思います。
 あれは、これから調べてみよう、という呼びかけであって、実験装置はこれから各自が工夫することになっています。前野先生方式の追試やチェックや他の作り方との違いも含めてです。

 学会誌でも、前野先生の原稿が掲載されたのは「談話室」というコーナーです。いわば、話題提供コーナーであって、論文じゃないんです。このことは、私が紹介文に書き忘れていたので、そのせいでomniさんが誤解したかもしれませんので、これから追記しておきます。


by chem@u at 2009-02-33 06:38:33
Re:「魔法使いの弟子」問題

ムペンバ効果の件は、「思考実験で予想がつく範囲のことをわざわざ実験してる」、程度の域を超えていないように見えるし、公表するにしてももっとしっかりした実験やってから公表しろ、という批判があって当然だと、私も思います。


by うーむ at 2009-02-32 09:56:32
Re:「魔法使いの弟子」問題

ありゃりゃ。

apjさん、ご苦労お察しします。

# やっぱ「本当のサイエンス」など知る気もない人がサイエンスを語るのは
# プロ野球見て野次飛ばしてるオヤジと同じレベルの行為なのだと思う


by うーむ at 2009-02-48 09:59:48
Re:「魔法使いの弟子」問題

あとあれですね。

HNだけ変えて、エントリー違いの話題を延々引っ張ってる痛い子に関して
そろそろ適切な対処をした方がいいと思う。

まあ、こいつに関しては何を書いてもスルーするのが一番なんだけど


by うーむ at 2009-02-08 10:32:08
Re:「魔法使いの弟子」問題

最後に一言。

> 「思考実験で予想がつく範囲のことをわざわざ実験」

そのような知的態度は、実証を積み重ねて体系を作りあげる「サイエンス」の手法とは別の思想体系ですね。


by apj at 2009-02-15 10:46:15
最初に出した場所が問題

chem@uさん、

 もともとは、はっきりした実験があるわけもないのに「ためしてガッテン」のような、一般の方向けのテレビで公表してしまったことが問題なんですよ。

 もし、最初が雪氷学会の談話室だったのなら、問題なかったと思います。あやふやなことを一切発表するなと言われてしまったら、こんなあやふやなことがあるので調べましょうという呼びかけをすることもできなくなります。

 「思考実験でカタがつく」というのは、安易に考えすぎだと思いますよ。思考実験でカタがついていれば、今の状況(=安易に理論を考えたらしい報告にはどれも穴があるように見えるし、結局、これから実験して調べてみないと確定しない)にはなっていません。否定なり肯定なり、とっくに結論が出ているはずです。


by apj at 2009-02-37 10:48:37
どなたのことですか?

>HNだけ変えて、エントリー違いの話題を延々引っ張ってる痛い子に関して
>そろそろ適切な対処をした方がいいと思う。

 これ、一体どなたのことですか?具体的に書いてもらわないとわかりません。どのハンドル名とどのハンドル名が同一人によるものであるとということでしょうか?
 情報が足りなさすぎて対処のしようがありません。


by apj at 2009-02-38 11:02:38
最初に出した場所が問題

chem@uさん、

 もともとは、はっきりした実験があるわけもないのに「ためしてガッテン」のような、一般の方向けのテレビで公表してしまったことが問題なんですよ。もし、最初に出たのが雪氷学会の談話室だったのなら、問題なかったと思います。見ている人のほとんどが研究者で、興味を持った場合には実際に実験して調べることが出来る人の集まりです。そういう人達が談話室の内容を読んで、これから調べる材料ではなくて結果の発表である、と受け取るというのは考えにくいです。
 また、あやふやなことを一切発表するなと言われてしまったら、こんなあやふやなことがあるので調べましょうという呼びかけをすることもできなくなります。もちろん、呼びかけは、調べることが可能な人達に対してのみ行うべきで、広く一般の方に知らせると誤解を招く可能性が高いのですけれど。

 私が、談話室の内容を公開したのは、「ムペンバ効果」なる現象そのものについての情報提供が目的ではなく、研究の現状がまだ十分な精度ではなく、これから始めるという状況であるという情報を提供するためです。
 一旦、テレビに出てネットでも話題が広がった以上、研究者にとっても研究開始前だということを出しておかないと、今度は都市伝説化しかねません。

 「思考実験でカタがつく」というのは、安易に考えすぎだと思いますよ。思考実験でカタがついていれば、今の状況(=安易に理論を考えたらしい報告にはどれも穴があるように見えるし、結局、これから実験して調べてみないと確定しない)にはなっていません。否定なり肯定なり、とっくに結論が出ているはずです。
 もし本当に「思考実験でカタがつく」とお考えなら、思考実験でカタをつけて見せて下さい。
 私が以前紹介した過冷却水の凍結に関する論文にしても、雪氷学会で発表した失敗実験例にしても、思考実験でカタがつかなかったから行われているわけです。
 思考実験でカタをつけようとしてコケた大槻さんのような例もあります。


by うーむ at 2009-02-05 11:51:05
Re:「魔法使いの弟子」問題

> これ、一体どなたのことですか?

(・・・危うくもっと大きな誤爆をしかける所でした・・・)
私の自白
HN:うーむ=とおりすがり=とりうすがり(鶏薄狩)

率直に言って今回はいろいろ勉強になりました。
私は私なりに「サイエンス」とは何か理解し、
それが普遍性の高いものだと確信していたのですが
ネット上にはなぜかそれとは違うものを「サイエンス」と呼ぶ人も居るのですね。

黒猫亭さんのご指摘
> ニセ科学批判で最低限必要なのは、
> 「魔法が何であるかを識っていること」であって、
> 「魔法が使えること」ではないような気がします。
は慧眼だと思います。


by chem@u at 2009-02-33 18:45:33
Re:「魔法使いの弟子」問題

私の知ってる範囲では、こういった、熱の出入りって化学工学の分野の話題かなって気がします。もっと進んでる分野もあるかもしれませんが、最低でも化学工学的にどこまでいえるか(=思考実験)、それに基づいてどういった実験設計が必要か、といったことを考えていかないと、環境ホルモンにとびついて出てきた結果が生化学・毒性化学系の人にとってはあたりまえのことだけだった、なんてのと同じオチになるんじゃないかな、と。
テレビであんな情報がながれたのも、前野さんも原因なわけで、外野からはやるならもっとしっかりやれ、というエール?野次?です。


by apj at 2009-02-18 19:32:18
今回は特にややこしい

うーむさん、

>私は私なりに「サイエンス」とは何か理解し、
>それが普遍性の高いものだと確信していたのですが
>ネット上にはなぜかそれとは違うものを「サイエンス」と呼ぶ人も居るのですね。

 「ムペンバ効果」については、サイエンスと呼べるだけの精度が無いのにテレビに出てしまったという問題があります。
 その後の雪氷学会の議論は、サイエンスをやる舞台裏がそのまま出てしまっているわけです。普通なら、一般の方に「サイエンス」としてお見せできるものじゃないんですよ。

chem@uさん、
 おっしゃることはわかります。ただ、今回は少し違うアプローチが必要なんです。熱の出入りのみで評価すると、湯が先に凍るというのは有り得ないわけです。ところが、実際には湯が先に凍ったという話が出てきており、嘘とも思えない。しかし、どの実験も、容器に蓋をしていなかったり、omniさんが指摘しているように、風の当たり具合や温度分布はどうなってるんだという、不明なパラメータが大量にあるわけです。家庭の冷蔵庫でやるような話で、湯が先に凍ったと言われても、何が起きているかわからないんですよね。
 比較的精密だった過冷却水の凍結実験については、「ムペンバ効果」としては過冷却以外のものを探そうという話になっていますし(でも、お手軽実験だと過冷却の方を見てムペンバ効果と言ってる例だって混じってきそうですけど)。
 なので、とっかかりとしては、前野先生の実験装置でいいと思います。あれならとりあえず湯が先に凍る現象を見ることができるということなので。次は他のパラメータをどんどん精密にしていって、何が原因かつきとめるという形になると思います。庫内の温度分布をきっちり制御したら現象が起きなくなったとか、蓋をしたら起きなくなったとか、風を止めたら起きなくなったとか、そういうオチもあり得るわけです。そういうオチになったとしても、原因が確定して、逆に、再現性よく湯が先に凍る特別な環境を作り出せれば、多分、問題は解決したと言えると思います。


by chem@u at 2009-02-48 03:22:48
Re:「魔法使いの弟子」問題

apjさんの言わんとされることも理解してるつもりです。

この件は、科学のバックグラウンドが違うと全く逆の評価がなされることもある、という例で、「魔法使いの弟子」は?という形で振り返るのにはいいかな、と思って、あえて、コメントつけさせてもらいました。

前野さんが書いてる
> しかし,それではなぜ湯が水より早く凍ることがあるのか?これに答えるのは相当に困難である.それは,湯と水の冷却・凍結プロセスに関与する物理過程があまりに多いからである.物理過程としては,熱伝導,蒸発,乱流拡散,対流,等が考えられるが,これらを単独でなく複合現象として扱う必要があるからである.
ということがまさに化学工学が扱う内容と私は理解していて、解析的にきれいにいかないことを、数値的にでもゴリゴリやって、実験でも検証をする、そういった化学工学的背景を持ってる人には、物足りないと感じることがあるとおもいます。

ちょっとした相互の誤解だけで、レッテル貼りの様な流れにちょっと違和感を感じたもので。

ここでのやり取りが
> 発信者が実名であったり固定HNであった場合、相互批判が効くので余り問題とはならないことが多いかもしれません。
の例になるのかなと思います。


by うーむ at 2009-02-27 08:31:27
Re:「魔法使いの弟子」問題

@chem@u さんには申し訳ないけど

とてもapjさんとご同業者とは信じがたい。

キミは常に環境科学に対して素人じみた中途半端な中傷発言を繰り返すから、HNに何を使おうととても判りやすい。

apjさん、ログを調査された方がよろしいかと存じます。


by apj at 2009-02-37 09:33:37
指摘が具体性を欠いています

>apjさん、ログを調査された方がよろしいかと存じます。

 誰と誰が同一人物か調査せよということですか?あるいは、同一ハンドルで別の人が投稿してるかどうかを調べるということですか?

 調査せよというのなら、どれを調べるべきか指定してください。これは、ちょっと前の投稿にも同じことを書いたはずです。うーむさんの指摘は具体性を欠いています。


by うーむ at 2009-02-38 09:37:38
Re:「魔法使いの弟子」問題

閑話休題

もうちょっと本質的な話をしようと思ったのですが
今はタイミングではないので、ネタを。。。

「魔法使いの弟子」がうっかり使いがちな似非魔法用語
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1. これは「サイエンス」ではありません。
2. 「プロ」の科学者の研究は厳しいのです。
3. 「素人」のやるような実験
4. 懐疑派から「信者」にコロリと「転向」
5. 「嘲笑」
6. 「ミイラ取りがミイラ」

#「まっとうなプロの魔法使い」は、こんな
#オーディオオタク掲示板のおっさんみたいな言葉遣いしねぇ~よ


by apj at 2009-02-14 09:39:14
理学系と工学系の違いでしょうかね?

chem@uさん、

>解析的にきれいにいかないことを、数値的にでもゴリゴリやって、実験でも検証をする、そういった化学工学的背景を持ってる人には、物足りないと感じることがあるとおもいます。

 物理系だと、「本質」は何か?という方に進みたがるので、きれいでないことからでも、これがキモだ、というのを引っ張り出したいんですよね。一番効いているパラメータがあるなら一本釣りしたいわけです。
 数値で力技にいく前に、何がポイントかを絞る方を好むというか。
多分、途中のアプローチの仕方にも違いが出ると思いますよ。最終的には一致するでしょうけど。


by うーむ at 2009-02-31 09:39:31
Re:「魔法使いの弟子」問題

apjさん
> うーむさんの指摘は具体性を欠いています。

即答頂いて申し訳ありません。
本エントリーの
– chem@uさん
– ominiさん
ムペンバ(2)の
– BCRさん
あたりは、かなり成り済まし or 同一人物の気配がしますね。


by apj at 2009-02-21 10:07:21
調べてみたんですけど……

うーむさん、
調べてみたので差し支えない範囲で。

chem@uさん 固定IPと思われるところからの書き込み
omniさん いつもsoftbank(とあるip、ほぼ固定).bbtec.netからの書き込み
BCRさん、上記2つとは異なるアドレス、逆引きしても違うドメインからの書き込み。

 同一人物やなりすましには見えません。
 なお、当ブログは、open proxyからの投稿はできない仕様になっていますし……。

 うーむさん、上の方で「自白」なさってましたが、ご自分がなさっているような同一人物で違うハンドルを使うという行動を、他人も同様にしていると思い込んでませんか?ちょっと疑いすぎでは。


by apj at 2009-02-43 10:19:43
調べてみたんですけど……

うーむさん、
調べてみたので差し支えない範囲で。

chem@uさん 固定IPと思われるところからの書き込み
omniさん いつもsoftbank(とあるip、ほぼ固定).bbtec.netからの書き込み
BCRさん、上記2つとは異なるアドレス、逆引きしても全く違うドメインからの書き込み。

 書き込み元IPは3つとも異なっていまして、同一人物やなりすましには見えません。なお、当ブログは、open proxyからの投稿はできない仕様になっていますし……。

 あと、chem@uさんには以前会ったことがあるのですが、omniさんとは専門のバックグランドが違うので、chem@uさんがomniさんと同じ内容を書くというのは、私にはちょっと想像しがたいです。

 うーむさん、上の方で「自白」なさってましたが、ご自分がなさっているような同一人物で違うハンドルを使うという行動を、他人も同様にしていると思い込んでませんか?ちょっと疑いすぎでは。


by うーむ at 2009-02-21 10:27:21
Re:「魔法使いの弟子」問題

> ご自分がなさっているような同一人物で違うハンドルを使うという行動を

これは失礼しました。ムペンバ(6)に付いていたコメントがあんまりだったので
その件にコメントする時限定で別ハンドルを使わせて頂いておりました。

いずれにせよ人様のブログにて、不毛な発言をしてしまった点、反省しお詫びいたします。


by chem@u at 2009-02-20 21:38:20
Re:「魔法使いの弟子」問題

うーむさんがまず謝罪すべき相手は別な気もしますが、それはおいといて。
科学的な方法論の議論をしているやりとりの中で、内容はわからない、だけど、「あやしげ」なキーワードが使われていた、ということで、過剰に反応してしまった、そういった認識をいただけるといいのではないかと思います。

今回はapjさんが議論をコントロールする中でのやり取りでしたが、これが、完全な匿名の場でなされたとしたら、どういった結末になったでしょうね?


by うーむ at 2009-02-04 00:24:04
Re:「魔法使いの弟子」問題

chem@uさん
荒しと勘違いし、誠に申し訳ありませんでした。

引退して海外に住んでる方ならともかく、国内の現役大学教員の方が、
 ・「熱の出入」の問題だから「化学工学の問題」だ
といった的を得ない発言をされたり、あるいは
 ・全然関係のない「環境ホルモン」の問題
を引き合いに出されるとはまったく予想外でした。

> 今回はapjさんが議論をコントロールする中でのやり取りでしたが、
> これが、完全な匿名の場でなされたとしたら、どういった結末になったでしょうね?

仮に 学会で顔を合わせ今回と同じような的を得ない発言をされたら
即座にご指摘させていただく事となると思います。

 


by うーむ at 2009-02-59 00:32:59
Re:「魔法使いの弟子」問題

そうそう、せっかく挑発していただいたのにそれをスルーするのもなんですね。

chem@uさん
> 科学的な方法論の議論をしているやりとりの中で、内容はわからない、だけど、「あやしげ」なキーワードが使われていた、ということで、過剰に反応してしまった

apjさんもご指摘されているように
「思考実験で済む」というような的外れなサイエンスをお持ちの方に「内容がわかっていない」などと言われたくはないですね。


by うーむ at 2009-02-35 01:56:35
Re:「魔法使いの弟子」問題

本題に戻り「魔法使いの弟子」。

前野さんついては、おそらく本人も納得できない成り行きや事情で研究会を発足し、一般社会の興味に応える意味で途中経過を報告されていると推定され、そのご苦労ご心労は計り知れない事と存じます。

omniさんの前エントリーにおけるご発言
「これがサイエンスですか?」「(サイエンスとして)おかしくありませんか」については。

「サイエンス」の定義は人それぞれで多少のバラツキがあるものなので、サイエンティスト相手に「これはサイエンスではない」という対象が曖昧で断定的なものの言い方は避けるべきだと認識しています ・・・ というか、もしそんな事リアルで言ったら
 「お前はサイエンスではないというけれど、
  お前が言っているサイエンスとはどのサイエンスの事だ?
  お前が勝手に定義した『サイエンス』か?
  世間一般がなんとなく認識しているとお前が認識している『サイエンス』か?
  俺は俺のサイエンスをやっているだけだ。
  文句があるならお前のサイエンスを定義してみろ」
と切り返されるのがオチでしょうね。

もし前野さんのアプローチが「サイエンスではない」とお感じになるようなら、かわりに「omniさんのサイエンス」を提示すればいいだけです。
しかし前エントリーのomniさんご発言によれば、一様でない温度分布、再現性のない自然対流といった非定常現象は 「omniさんのサイエンス」の対象ではないらしく、
またムペンバ(2)におけるご発言によれば「コンピュータ・シミュレーション」など言及する必要すらないそうで(w
結局「omniさんのサイエンス」とは、既存の結晶工学(エンジニアリング)から非定常現象とコンピュータ・シミュレーションを取り除いたサブセット のように見えます(*1)。

私が考えるに、このように「サイエンスとは何か?」を必ずしも明確に定義しないまま
「これはサイエンスではない(ニセ科学だ)」という主観的な線引きをしてしまう傾向は
『魔法使いの弟子』と差し支えないと思います。

*1: 凍結現象の研究から、あらかじめ過冷却を除外した某研究会の見識もどうかと
  思いますけどね。準静的過程で無限に時間をかけて凍結させるのかと


by うーむ at 2009-02-22 01:58:22
Re:「魔法使いの弟子」問題

最終段落訂正:

私が考えるに、このように「サイエンスとは何か?」を明確に定義しないまま
「これはサイエンスではない(ニセ科学だ)」という主観的な線引きをして
議論をする人は、『魔法使いの弟子』と呼んで差し支えないと思います。


by apj at 2009-02-19 02:23:19
ブログは公開だけど……

うーむさん、

> ・全然関係のない「環境ホルモン」の問題
>を引き合いに出されるとはまったく予想外でした。

 ブログは公開だけど、その場の前提が何も仮定されていないかというと、実はそうでもないんです。
 chem@uさんの投稿は、ここに書けば誰にでも読めますが、同時に私に対するメッセージでもあります。で、環境ホルモンの話題が出てくるのは、私とchem@uさんの間では意味があるのですよ。環境ホルモン空騒ぎを指摘した中西準子氏が、元京大教授の松井三郎氏に提訴されたとき、私はネット上の中西応援団の事務局を買って出て毎回傍聴に行き、その傍聴の席でchem@uさんに会っているのです。つまり、環境ホルモンの空騒ぎの件の印象が強いという背景をお互い共有していたりするんですよ。


by 粗忽者@西原 at 2009-02-58 04:05:58
Re:「魔法使いの弟子」問題

 どうも、失礼します。
 一つだけ引っかかった所があったのでコメントをさせて下さい。

>うーむさん
> ・「熱の出入」の問題だから「化学工学の問題」だといった的を得ない発言をされたり、

 自分はエンジニアの見習いなんですが、大学で化学工学の講義を受けたことがあります。
 うーむさんがご存知なら単なる誤爆になってしまいますが、化学工学は食品や薬品のプラント設計なんかに応用されていまして、タンク内への物質収支や熱収支も考察対象ですから“的を得ない発言”でもないと思うんですが……。どうなんでしょう?


by chem@u at 2009-02-14 04:59:14
Re:「魔法使いの弟子」問題

これで通じなければ、私のほうのブログで「いたい人」の例にさせていただくかもしれません。
※よろしいでしょうか?>apjさん

さて、私が何を書いたか先入観無しでもう一度見直してください。

> 「思考実験で予想がつく範囲のことをわざわざ実験してる」、程度の域を超えていないように見えるし

これは、

> 「思考実験で済む」というような的外れなサイエンス

という誤読を招くことを前提であえてこのように表現しました。ここの真意は

> 最低でも化学工学的にどこまでいえるか(=思考実験)、それに基づいてどういった実験設計が必要か、といったことを考えていかないと

ということです。
「思考実験ですむ」と読むのはうーむさんの単なる誤読で、私は一貫して前野さんの実験設計を問題にしています。

相手が誰か全くわからない、そういった状況で相手が書いた意図を書いた内容から完全に理解する事は通常は困難です。
大概は、相互に誤解をしつつ、数回の往復を経て相互の誤解を解いて、相手の考えを知る、そういったことを議論していくわけです。

もう一つはこちらですね。
> 熱の出入りって化学工学の分野の話題かなって気がします

これについても、化学工学を知っている人間は、この議論の流れで化学工学で扱う「熱の出入り」と表現されれば、

> 熱伝導,蒸発,乱流拡散,対流,等

を全て含むという暗黙の前提があるわけです(omniさんには同意頂けると思います)。
こういった議論の暗黙の前提も人によって違います。
その違いに基づく誤解も、やはり議論を交わしていけば解消されるし、場合によっては自らの知識アップにつながることもあるでしょう。

環境ホルモンについてはapjさんが書かれている通りの意図でだしています。

いかがでしょうか。

前野さんの実験なら、現状はあれで十分と判断する立場もあるし、物足りないと判断する立場もある、他者の評価は尊重するけど、自分の評価を変える必要はない、少なくとも現状の報告に対しては、科学者ごとそれぞれ違う評価をするでしょう。

そして、前野さんの実験は、少なくとも化学工学の研究レベルで実験を組み立てるケースと比べれば、子供の自由研究の延長程度にしか見えない、それについてomniさんが、「これがサイエンスですか?」と書かれたのは、分野ごとの流儀の差以上の話にはなりません。

多分、方法論は違っても、apjさんの書かれているように、結論は「最終的には一致するでしょうけど。 」


by うーむ at 2009-02-32 07:19:32
Re:「魔法使いの弟子」問題

粗忽者@西原さん
> 化学工学は食品や薬品のプラント設計なんかに応用されていまして、
> タンク内への物質収支や熱収支も考察対象ですから
> “的を得ない発言”でもないと思うんですが……。どうなんでしょう?

もともとのムペンバ氏の実験は、(自然対流や)温度勾配を伴って観察された現象なので
「熱の出入」「熱収支」「物質収支」といった、系の均一性を前提とした「マクロ」な視点だけでは解明は難しいのではないかと感じます。
逆にもし「化学工学」の枠組みで、系の不均一性も含めて扱えるという事なら、あながち的外れではないかもしれません。

chem@uさん
> 環境ホルモンについてはapjさんが書かれている通りの意図でだしています。

了解しました。
私はゴア氏の「地球環境問題」(をはじめとする一連の科学政策)に
不本意ながらずいぶん振り回されてしまった口なので、
どうも過剰反応してしまったたようです。

> これで通じなければ、私のほうのブログで「いたい人」の例にさせていただくかもしれません。

どうぞどうぞ、ご自由に御調理ください。

chem@uさんが、私の発言に何か違和感をもたれているとしたら、それはおそらく
私が「ムペンバなんとか」に対して、1つ2つあらぬ期待を抱いているからでしょう。
(ムペンバ(1), ムペンバ(5)のコメント欄参照)

ただし「ムペンバなんとか」を解明しても、
私の期待する2つのサイエンスの解明につながるとは思いません。
それらの2つのサイエンスは、それぞれ独自に研究されるべきものでしょう。

「ムペンバなんとか」の混沌状況が、単なる実験技術の問題ではなく
仮に2つのサイエンスと多少なりとも関連する現象だったら、
きっとこの問題に関わった人々も救われるだろう、とそういう期待を私は抱いています。


by うーむ at 2009-02-56 07:37:56
Re:「魔法使いの弟子」問題

> これについても、化学工学を知っている人間は、この議論の流れで化学工学で扱う「熱の出入り」と表現されれば、
>
> > 熱伝導,蒸発,乱流拡散,対流,等
>
> を全て含むという暗黙の前提があるわけです(omniさんには同意頂けると思います)。
> こういった議論の暗黙の前提も人によって違います。
> その違いに基づく誤解も、やはり議論を交わしていけば解消されるし、
> 場合によっては自らの知識アップにつながることもあるでしょう。

このフレーズを読み落としていました。
確かに「化学工学」が乱流拡散、対流も扱うという件、
私の先の書込みでは考慮していませんでしたね。
お詫びして訂正いたします。

ついでに質問。(apjさんちょっと見逃しておいて下さい)
化学工学では、液体の電子状態の秩序無秩序構造とか
あるいは液-液相転移の問題をどのように扱っているのでしょうか。
(私の考えでは、おそらく化学工学の枠組みでそれらの問題を扱おうとしたら
 材料物性研究の成果を工学として取り込むだけなのではないかと思いますが)
そういった訳で、化学工学を持ち出す事に「的外れ」の感を持ったわけです。


by うーむ at 2009-02-41 07:54:41
Re:「魔法使いの弟子」問題

もうちょっと突っ込んで言ってしまうと
世の中どの分野でも科学を自称するのが流行りですが
エンジニアリング系の学問をされている方が
エンジニアリングのやり方を基準にサイエンスを語るというのも
大変奇妙な話だと思います。


by chem@u at 2009-02-58 17:44:58
Re:「魔法使いの弟子」問題

うーむさん
朝一でとりあえず。
まず、私は化学工学に関しては周辺域でその成果を利用させていただいたことがある、程度の理解しかありません。
なので、専門にやってる方から見れば、外してる可能性があるという前提でいてください。

今回のムペンバ効果に関しては冷却環境の違いによる結果と湯と水に由来する結果とを切り離さないと何を見ているかわからないことになります。
前野さんの文章を読む限りでは彼の実験設計では冷却環境の違いによる影響を除外できていないのではないか、と思えます。
ここら辺の制御は、化学工学の方法論を取り入れたほうが遠回りをしないですむでしょう。

水とお湯の差に関しては、もしお湯が先に凍ることがあるとしたら、多分、対流と蒸発の関与が大きいときで、蒸発速度を制御した実験は可能でしょう。
液体内部の熱と物質の動きに関しては、再現性の無い部分で、制御を目的とした化学工学が使えるか、というよりも、観測手法や解析方法を必要に応じて利用してみる、使えるかどうかはやってみないとわからない、位じゃないでしょうか。


by omni at 2009-02-22 20:10:22
Re:「魔法使いの弟子」問題

apjさん、
> 話題提供コーナーであって、論文じゃないんです。このことは、私が紹介文に書き忘れていたので、そのせいでomniさんが誤解したかもしれませんので、これから追記しておきます。

私は論文だと思ったのです。それにプロジェクトチームを組むとか。それで、査読された方も雪氷学会もどうなっているのだろうと。参加された会員の方の懐疑的な雰囲気がapjさんからの情報では伝わって来なかったので。だから、「これがサイエンスなのですか」と書いたのです。

> とっかかりとしては、前野先生の実験装置でいいと思います。あれならとりあえず湯が先に凍る現象を見ることができるということなので。

前野先生の使ったフリーザーは、内容積25リットルです。家庭用の冷凍冷蔵庫の冷凍庫は、単身者用のものでも約50リットルあります。とても小さいのです。冷気の吹き出し口は上にあり、吸い込み口が下にあり、冷却フィンに小さなファンで風を当てて冷気を循環させています。フリーザーの上部では吐出方向に流れ、主流は反対側の壁にあたって反転して、底では概ね吸気方向に流れます。中間部は定常性のない流れになります。また、通常、中央部の流速が大きくなります。家庭用の冷蔵庫と五十歩百歩というより小さい分、温度分布も流速分布も大きい可能性もあります。この実験装置で良いとは私にはとても思えません。

私がもし類似の実験をするとしたら、冷凍機から風を取り出して、ミキシングチャンバーで混合し、整流板で整流して風洞に流し、風洞の均一流速部に湯と水を置いて冷却実験をするといった実験を想定すると思います。闇雲に実験をするのではなく、実験に取りかかる前に、思考実験をするというのは、普通の研究者ならやっていることですし、それをしなければ実験計画が立てられません。

> あれならとりあえず湯が先に凍る現象を見ることができるということなので。

中西応援団を主導された尊敬するapjさん(私は中西応援団でapjさんの存在を知り、ここを読ませていただいています)に逆らうつもりはないのですが、そう簡単にかつ頻繁に湯が先に凍っては困るのです。とりあえずの実験で湯を凍らしてしまったから混乱が生じているのです。

私は化学プラントのプロセス開発と基本設計をしていたことがあります。化学プラントや熱発電プラントには、たくさんの熱交換機や冷却塔がついています。いろいろな条件で水が温められたり冷却されたりしています。もし、これらの装置の中で湯が水より冷めるような現象があったら、プラントはまともに運転できませんし、暴走して事故を起こします。私の感覚からいえば(感覚でいうことをお許し下さい)「ムペンバ効果」はまず起こりえないだろうということです。湯の方の自然対流を非常に強めるような、特殊な冷却条件が見つかれば起こりうるでしょうが、私には思いつきません。

「ムペンバ効果」は、「悪魔の証明」に似ている話ではないかと思います。完全に否定できる根拠が今のところないのに対して、とりあえず的な実験で「どうだあるだろう」と一点突破されると反論しにくいです。

chem@uさん、貴重なご時間を割いていただいて適切なコメントを書いていただいてありがとうございます。感謝しております。


by apj at 2009-02-42 20:34:42
とりあえずでも凍ってくれないと話が始まらない

omniさん、

>私は論文だと思ったのです。それにプロジェクトチームを組むとか。それで、査読された方も雪氷学会もどうなっているのだろうと。参加された会員の方の懐疑的な雰囲気がapjさんからの情報では伝わって来なかったので。だから、「これがサイエンスなのですか」と書いたのです。

 了解しました。私の方こそ、説明不足ですみませんでした。

>そう簡単にかつ頻繁に湯が先に凍っては困るのです。とりあえずの実験で湯を凍らしてしまったから混乱が生じているのです。

 私もそう思います。凍るまでに必要な熱の移動を考えると、普通は水が先でしょう。会場で発表した人の何人かの結果もそうなっていました。

>湯の方の自然対流を非常に強めるような、特殊な冷却条件が見つかれば起こりうるでしょうが、私には思いつきません。

 おそらく、他の人達も同様だと思うんです。

 すると、最初から精密に実験→どうやっても水が先にしか凍らないよ、ということになった場合、その実験で湯が先に凍ったのを見た人を納得させられるか、あるいは見た現象に説明をつけられるかというと、多分無理でしょう。
 だから、湯が先に凍るケースを実際に作る(とりあえず荒っぽい実験でよい)→どういう特殊な条件が重なっているのかを調べる、という手順の方が楽なのかな、と考えています。この意味で、前野先生の装置から出発するのは悪くないのではないかと。


by うーむ at 2009-02-26 22:20:26
Re:「魔法使いの弟子」問題

chem@uさん
> 水とお湯の差に関しては、もしお湯が先に凍ることがあるとしたら、多分、対流と蒸発の関与が大きいときで、蒸発速度を制御した実験は可能でしょう。

ほぼ同意です。

> 液体内部の熱と物質の動きに関しては、再現性の無い部分で、制御を目的とした化学工学が使えるか、というよりも、
> 観測手法や解析方法を必要に応じて利用してみる、使えるかどうかはやってみないとわからない、位じゃないでしょうか。

実験の基本設定や主旨を見失わない範囲で
工学的観点に基づく精緻な実験技術を取り入れる事に同意です。
科学が実証の学問として成立したその時から、
工学技術の発達による観測手段の精度向上は
科学の発展に寄与してきましたし。

> 今回のムペンバ効果に関しては冷却環境の違いによる結果と湯と水に由来する結果とを切り離さないと何を見ているかわからないことになります。
> 前野さんの文章を読む限りでは彼の実験設計では冷却環境の違いによる影響を除外できていないのではないか、と思えます。
> ここら辺の制御は、化学工学の方法論を取り入れたほうが遠回りをしないですむでしょう。

「大元の実験の不均一な温度分布や、自然対流は、
 工学では取り除くべき不確定要素だから
 スターラーでかき回す」(そして実験の主旨も肝心の現象も見失う)
という極めて乱暴な意見の後では、即座には同意できませんが
冷却環境の違いを議論するのは重要だと思います。

ムペンバ氏の実験は家庭用冷蔵庫による実験でしたが
それに先立つアリストテレス、フランシス・ベーコン、ルネ・デカルトの記述、
あるいは各地に点在する「お湯を使ったほうが先に凍る」という伝承を考慮すると
おそらく冬の屋外や、巨大な冷蔵倉庫のような巨大な冷却空間で、
かつ多少の風も存在するような環境で実験するのが良いように思えます。

あくまでも「工学的に管理された環境を用意する」のが目的ではなく
過去~現在まで、比較的多くの人がそれとなく観察してきた現象を解明するのが目的なので。
(ただし、ムペンバ氏の実験と、それ以外の観察が異なるメカニズムで発生している可能性もありますが)

omniさん
> 私の感覚からいえば(感覚でいうことをお許し下さい)「ムペンバ効果」はまず起こりえないだろうということです。湯の方の自然対流を非常に強めるような、特殊な冷却条件が見つかれば起こりうるでしょうが、私には思いつきません。

感覚で物を言わせて頂けるなら、寒冷地では
– 「冬の屋外で氷を溶かすのにお湯を使うな(お湯を使うと再凍結しやすい)」
– 「冷えが厳しい日は、水の配管よりもお湯の配管が先に凍るから 使った後お湯抜きしておけ」
みたいな生活の知恵をよく耳にします。
また調べてみると、世界各地に似たような伝承があるようです(カナダ、ポンタス(?) 等々)

私が期待するサイエンスや、omniさんが期待するエンジニアリングのあり方とは異なるかもしれませんが、それら生活の知恵や伝承を確認し裏付けを取ることで思わぬエンジニアリング上の技術が生まれるかもしれませんね。


by うーむ at 2009-02-58 22:30:58
Re:「魔法使いの弟子」問題

もしかすると、ムペンバ実験に多少なりとも好意的な見方をするのは、

(1)物理的には上手く説明しきれていないけれど
(2)寒冷地ではそういう話がある事を知っていて
(3)なおかつ 水の特異な物性に多少の関心を持っている人

に限られるのかもしれませんね。
私はもともと(2)で、10年以上前に Science FAQで (1)を知り、昨年の騒動後に(3)を再確認して、今現在は多少好意的な見方をしています。(望み薄ですが(3)との関連を期待している)


by うーむ at 2009-02-08 22:47:08
やっぱり突っ込まざるを得ない

> 私は化学プラントのプロセス開発と基本設計をしていたことがあります。化学プラントや熱発電プラントには、たくさんの熱交換機や冷却塔がついています。いろいろな条件で水が温められたり冷却されたりしています。もし、これらの装置の中で湯が水より冷めるような現象があったら、プラントはまともに運転できませんし、暴走して事故を起こします。

そういったプラントでは、おそらく上に述べたような寒冷地と同じ状況は避けるから、想定した事もなければ体験したこともない、それだけの話ではないですか?
寒冷地の例をとれば、お湯の配管を充分な対策無しに氷点下の空間を通し、さらにお湯の流れを止める・・・というのはそれこそシベリアや北極海向けのプラント設計でもしなければ中々想定しがたい事態なんだろうと思います。

全然話は変わりますが、apjさんとこの話題関連で過冷却冷蔵庫関連の話を漁ったとき、
過冷却水を使った食品処理装置や一種の熱備蓄装置の話が多数見つかり、そこでは当然、想定外の凍結をいかにして避け装置を安定運用させるか研究している様子でしたよ。

> 「ムペンバ効果」は、「悪魔の証明」に似ている話ではないかと思います。完全に否定できる根拠が今のところないのに対して、とりあえず的な実験で「どうだあるだろう」と一点突破されると反論しにくいです。

サイエンスの話題なのに、エンジニアリングに基づいた否定を試み、最後には訳のわからない事を言い出すのがとても胡散臭いと思います。
omniさんがこの話を実験もせずに否定したいなら、
せめて「omniさん自身のサイエンス」(エンジニアリングではなくサイエンスです)を示されてはいかがでしょうか。


by 粗忽者@西原 at 2009-02-39 03:32:39
Re:「魔法使いの弟子」

 再度、失礼します。

>うーむさん
 化学工学の認識に関する誤解について、解決したようでよかったです。自分は勉強不足な身なもので、自信を持っていえたのが熱収支の部分だけだったんですよ。なので、乱流拡散や対流といった部分については、逆に混乱させてしまったようですみませんでした。

 また、それ以降のコメントや以前のコメントを読み直してようやく理解できたんですが、うーんさんが立っている視点というのは、工学分野ではゆらぎとして除外してしまうような微小な物性、それ自体を研究対象とする視点だったんですね。
 もしそうなら、エンジニアリングとサイエンスの区別にこだわっていることや、

>「大元の実験の不均一な温度分布や、自然対流は、工学では取り除くべき不確定要素だからスターラーでかき回す」(そして実験の主旨も肝心の現象も見失う)
>という極めて乱暴な意見の後では、即座には同意できません(後略)。

 というコメントについても納得できます。


by うーむ at 2009-02-47 05:23:47
Re:「魔法使いの弟子」問題

化学工学は、化学反応で原料を加工し製品を得る「化学工業」を前提とした工学であり、
その中で 対流や乱流、不均一な温度分布 等々を扱うのは、おそらく「移動現象論」とか「プロセス工学」といった分野と推測されます。

「プロセス工学」は、工業生産を前提としたプロセスの設計、最適化、制御等を研究する分野、
「移動現象論」(輸送現象論、移動速度論)は、その名の通り現象の細部に触れずに現象を記述する分野

であり、両方とも未知の現象を解き明かすための学問ではなく、(基本的には)既知の現象を工業的に効率良くコントロールするための学問です。
西原さんが「工学分野ではゆらぎとして除外してしまう」とおっしゃっているのがまさにその事です。
工業として完成度を高めるためには、おそらく「未知の現象はできるだけ抑制し、既知のコントロール可能な範囲に持っていきましょう」という話になるでしょう。

「ムペンバなんとか」の件で、情熱的なomniさんのご発言が、残念ながらおかしな事になってしまったのは、まさにこの点です。
現象の範囲が未確定で、万が一にも未知の現象が絡む「かも」しれない現状で、
あらかじめ未知の現象は除外するようにデザインされている「化学工学」を持ち出し、
「化学工学」の判断基準により、実験条件を「既知のコントロール可能な範囲」に勝手に修正し
最終的に「既知条件なのだから思考実験で済む」という自己欺瞞に陥ってしまったというわけです。

付け加えておきますが、化学工学を全否定しているわけではなく、
化学工学を「サイエンス」そのものとして扱うのは多々問題があるでしょう、という事です。
化学工学は、化学工業を支える立派な実利の学問であるだけでなく、試薬や複合化学素材等々、非常に多くの面で科学を支え貢献しており、
化学工学を「サイエンス」の手段として使う分には何ら問題ないでしょうし、場合によっては化学工学の知見によってサイエンスが生まれる場面もあるかもしれません。


by うーむ at 2009-02-58 05:29:58
補足

できるだけ「サイエンス」という単語を避けて説明しようと思ったのですが、最後の段落で思わず「サイエンス」を連発してしまいました orz

最後の段落中の「サイエンス」を、「未知の現象を解き明かす学問」と読み替えて頂ければ幸いです・・・


by 粗忽者@西原 at 2009-02-33 16:00:33
Re:「魔法使いの弟子」問題

>うーむさん
 自分が書いたコメントがおかしくないのなら、自分自身は納得がいっているんで問題ないんですが、付け加えてもう少しだけ。

>工業として完成度を高めるためには、おそらく「未知の現象はできるだけ抑制し、既知のコントロール可能な範囲に持っていきましょう」という話になるでしょう。

 自分は未熟なので、言い切ることはできませんが、恐らくその認識であっていると思います。
 実現性を優先する工業では、微小な物性まで考慮に入れると作業が膨大になって何もできなくなってしまうので、なるべく単純化して考えるようです。

 また、最後にomniさんの弁護もさせて下さい。
 このムペンバ効果なんですが、実は伝熱工学や熱力学の演習なんかに出てきそうなシチュエーションの問題なんですよ。例えば、対流やらを考えないでいいなら、あとは熱伝導の式と相転位の際の潜熱について考慮すれば自分でも解けるような問題になります。
 なので、簡単に反証できるだろうと思ってしまうのも無理はないのかと。(実際、自分もムペンバ効果の話が初めに出たとき、一度計算してみましたし)
 で、そういった演習問題では、上に挙げた単純化が認められている、と。

 そんなところで、自分は仮眠を採らせていただきたいので失礼します。


by うーむ at 2009-02-32 18:49:32
Re:「魔法使いの弟子」問題

西原さん
> また、最後にomniさんの弁護もさせて下さい。
> このムペンバ効果なんですが、実は伝熱工学や熱力学の演習なんかに出てきそう
>なシチュエーションの問題なんですよ。例えば、対流やらを考えないでいいなら、
> あとは熱伝導の式と相転位の際の潜熱について考慮すれば自分でも解けるような
> 問題になります。

西原さんがomniさんを「弁護」する必要性が、ちょっとよく理解できませんが、
omniさんは結晶工学で学位(どの学位?)をとり、化学プラントの設計にも携わった経験がある「プロ」と何回も強調されておられますので、多少立場が違うのではないかと。
彼は、「ムペンバなんとか」に最初から存在し、それ故に科学の狭間で未解決問題として放置されている「トリッキーな部分」を、ようやく認識したのだろうと推測します。

omniさんの当初のご発言 (2008年7月20日 11:24:19)
> 水が必ずしも0℃で凍るのではなく、それ以下で凍ることを過冷却といいますが
> 過冷却は不純物とかゴミとか振動とか温度勾配とかにとても敏感です。
> だから加熱した水が先に凍っても不思議ではないです。

omniさんの最近のご発言 (2009年02月14日 11:10:22)
> 私の感覚からいえば(感覚でいうことをお許し下さい)
> 「ムペンバ効果」はまず起こりえないだろうということです。
> 湯の方の自然対流を非常に強めるような、特殊な冷却条件が見つかれば
> 起こりうるでしょうが、私には思いつきません。

2008/7/20「過冷却は・・・温度勾配とかにとても敏感」だから「不思議はない」
  ↓
2009/2/14感覚的には「「ムペンバ効果」はまず起こりえないだろう」
       「自然対流を『非常に』強めるような、特殊な冷却条件」は思いつかない

この半年あまりの間に、omniさんの中でナニが起きて趣旨換えしたのでしょうね(w
私は当初、「なかの人が変わった」のかと思い、
apjさんにわざわざログを調べていただく羽目になりましたが。

閑話休題

このエントリーのコメント欄は既に膨大な長さとなり、
apjさんも既にあきれ果てて放置されている状況かと存じます orz

私自身の議論展開が多少強引かもしれない点、重々認識しております。
またomniさんの一貫性のない論旨の細部にも、それなりの真実があり
それはそれで別途議論の余地があるでしょう。(やる人が居ればの話ですが)

私も最初、前エントリーのomni氏コメントの整理とリライトを試みたのですが
真面目に読み始めてすぐに、記述の細部にある誤りの多さ、文間の論理的つながりの欠如、サイエンスの文脈における論旨の不明確さに気付き、
結局「魔法使いの弟子」問題として解剖した方が有意義だと認識しました。

科学の狭間(*1)にある未解決問題「ムペンバなんとか」の一件では
自身はサイエンスを持たないまま、他の人のサイエンスをかき回すのを趣味とする
「魔法使いの弟子」とでも呼ぶべき人々が出没しています。
・O槻名誉教授にあらぬメールを送りミスリードして、騒動の拡大を図った人物
・事態収拾のために立ち上げられた研究会の 状況レポートを「査読論文」扱いし
 品位を疑う言葉で難癖をつけ、騒動の再燃を図った人物

ここでのやりとりが、この種の愉快犯的扇動者を判別し、適切に扱う一助となれば幸いです。


by ずぶしろ at 2009-02-39 06:24:39
お願いですから

うーむさん。
見てて疲れます。
素人なので、リードオンリーですが、
他人への過度の批判は聞き苦しいです。
そういう行為こそ、素人目には魔法使いの弟子のように見えます。


by apj at 2009-02-54 07:13:54
濡れ衣じゃないでしょうか

うーむさん、

>・O槻名誉教授にあらぬメールを送りミスリードして、騒動の拡大を図った人物

 伏せ字は不要です。それはともかく、大槻さんは、アポロ月着陸捏造説にはまったり、擬似科学批判のやり方がえらく頭ごなしだったりと、そもそも以前から問題があります。功績もあったけど。あの態度でムペンバ効果に臨めば、誰かがメールを送らなくたって、引っかき回す効果しか無かったんじゃないかと。

>・事態収拾のために立ち上げられた研究会の 状況レポートを「査読論文」扱いし品位を疑う言葉で難癖をつけ、騒動の再燃を図った人物

 これは、私が「談話室」の記事だということを書き忘れたのことに原因がありますので……。せいぜい何か言えたとしても、誤解とか過失といった程度ではないかと。
 学会誌を読んでいると、話題提供コーナーと「ハードサイエンス」の成果を紹介するものの両方があることは常識なんですが、必ずしもみんなに通用する常識ではないですし。


by うーむ at 2009-02-58 08:47:58
Re:「魔法使いの弟子」問題

ずぶしろさん
新しいHNですね。わかります。
見てて疲れるなら、見ていただく必要は一切ございません。
聞き苦しいのであれば、医者に行って幻聴を治してもらって来て下さい。
あと、あなたの「魔法使いの弟子」の用法は間違っています。
何か言い返したいなら、私の言葉を鸚鵡返しにせず、
あなたなりの新しいキャッチフレーズを作ってそれを流行らせてください。

apjさん
お騒がせ致しまして本当に申し訳ございませんでした。


by apj at 2009-02-13 09:43:13
何わけのわからないことを言ってるんですか

うーむさん、

>新しいHNですね。わかります。

 ログを調べましたが、以前調べたお三方のどなたとも異なるドメインからの書き込みでした。
 最近の書き込みで、同一人物でハンドル名を適当に変えて書き込んでいるのはのはうーむさんだけのようですです。
 反対意見を言う人をすべて同一人物のなりすましだと思うというのは、まさに、あなたがやっていることそのものです。自分がやっていることを他人もするという思い込みは、はっきり言ってかなり見苦しいです。


by apj at 2009-02-52 09:44:52
何わけのわからないことを言ってるんですか

うーむさん、

>新しいHNですね。わかります。

 ログを調べましたが、以前調べたお三方のどなたとも異なるドメインからの書き込みでした。
 最近の書き込みで、同一人物でハンドル名を適当に変えて書き込んでいるのはのはうーむさんだけのようですです。
 反対意見を言う人をすべて同一人物のなりすましだと思うというのは、まさに、あなたがやっていることそのものです。自分がやっていることを他人もするという思い込みは、はっきり言ってかなり見苦しいです。

>お騒がせ致しまして本当に申し訳ございませんでした。

 そう思うのなら、
・安易に他人をダブハン呼ばわりする
・いくつものハンドル名で出没する
ことをやめてください。


by apj at 2009-02-32 09:52:32
何わけのわからないことを言ってるんですか

うーむさん、

>新しいHNですね。わかります。

 ログを調べましたが、以前調べたお三方のどなたとも異なるドメインからの書き込みでした。粗忽者@西原さんとずぶしろさんも全く違うところからの書き込みです。
 最近の書き込みで、同一人物でハンドル名を適当に変えて書き込んでいるのはのはうーむさんだけのようですです。
 反対意見を言う人をすべて同一人物のなりすましだと思うというのは、まさに、あなたがやっていることそのものです。自分がやっていることを他人もするという思い込みは、はっきり言ってかなり見苦しいです。

>お騒がせ致しまして本当に申し訳ございませんでした。

 そう思うのなら、
・安易に他人をダブハン呼ばわりする
・いくつものハンドル名で出没する
ことをやめてください。

 コテハンで誰の意見か識別できるようにして議論している人の法が多い場所で、ハンドル名を変えて議論しにきて、別人である何人かに対してなりすましやダブハンの疑いをかけるというのは、「魔法使いの弟子」と五十歩百歩でしょう。どっちも誤爆でしかない。


by apj at 2009-02-20 09:54:20
何わけのわからないことを言ってるんですか

うーむさん、

>新しいHNですね。わかります。

 ログを調べましたが、以前調べたお三方のどなたとも異なるドメインからの書き込みでした。粗忽者@西原さんとずぶしろさんも全く違うところからの書き込みです。
 最近の書き込みで、同一人物でハンドル名を適当に変えて書き込んでいるのはのはうーむさんだけのようですです。
 反対意見を言う人をすべて同一人物のなりすましだと主張なさりたいようですが、それは、まさに、あなたがやっていることそのものです。自分がやっていることを他人もするという思い込みはかなり見苦しいです。

>お騒がせ致しまして本当に申し訳ございませんでした。

 そう思うのなら、
・安易に他人をダブハン呼ばわりする
・いくつものハンドル名で出没する
ことをやめてください。

 コテハンで誰の意見か識別できるようにして議論している人の方が多い場所で、ハンドル名を変えて議論しにきて、別人である何人かに対してなりすましやダブハンの疑いをかけるというのは、「魔法使いの弟子」と五十歩百歩でしょう。どっちも誤爆でしかない。


by うーむ at 2009-02-09 10:27:09
Re:「魔法使いの弟子」問題

apjさん、
私のハンドル名に関しては、前に説明した通りの状況です。
元エントリーで原稿を提供してくれた方が
それなりの覚悟を決めて事を進めようとしている時に、
あの種のコメントを放置しておくのはよくないでしょう。

それこそ、品位と 内容を正すべき話です。

私はこの件についてかなり真剣な議論をしております。
ずぶしろさんのように、表面的な感情論で議論を誤魔化す茶々は
どうかと思いますので、あえて受け流す形で先の書き込みをしました。

「安易なダブハンの指摘」の形をとった軽口がお気に召さないと言う事でしたら
どうもすいませんでした。


by apj at 2009-02-01 18:59:01
そうではなくて

うーむさん、

>それこそ、品位と 内容を正すべき話です。

 であるならば、誰の議論かわかる形で進めるべきで、別の人の議論を装って(=別のハンドル名で)始めることではないと思います。

>私はこの件についてかなり真剣な議論をしております。

 と

>「安易なダブハンの指摘」の形をとった軽口

は相容れないでしょう。真剣な議論の時に、他人に対して軽口をたたいたのでは、真剣な議論の方の信用が無くなるだけでは。また、私が気に入る気に入らないの話ではなくて、同様に真剣に議論しにきている他の人に失礼です。あなたへの批判は真剣なものではな、と判断するというのなら話は別ですが。
 さらに、私はあなたの1回目の「軽口」に対し、ログを調べて、あなたが指摘した人達はダブハンではなく別人であることを説明しました。にもかかわらず、安易に他人をダブハン呼ばわりすることを再度やりました。これは「軽口」ではなくて「軽率」だと思います。


by apj at 2009-02-00 19:00:00
ポイントがずれています

うーむさん、

>それこそ、品位と 内容を正すべき話です。

 であるならば、誰の議論かわかる形で進めるべきで、別の人の議論を装って(=別のハンドル名で)始めることではないと思います。

>私はこの件についてかなり真剣な議論をしております。

 と

>「安易なダブハンの指摘」の形をとった軽口

は相容れないでしょう。真剣な議論の時に、他人に対して軽口をたたいたのでは、真剣な議論の方の信用が無くなるだけでは。また、私が気に入る気に入らないの話ではなくて、同様に真剣に議論しにきている他の人に失礼です。あなたへの批判は真剣なものではない、と判断するというのなら話は別ですが。
 さらに、私はあなたの1回目の「軽口」に対し、ログを調べて、あなたが指摘した人達はダブハンではなく別人であることを説明しました。にもかかわらず、安易に他人をダブハン呼ばわりすることを再度やりました。これは「軽口」ではなくて「軽率」だと思います。


by うーむ at 2009-02-10 23:25:10
Re:「魔法使いの弟子」問題

> >私はこの件についてかなり真剣な議論をしております。
> と
> >「安易なダブハンの指摘」の形をとった軽口
> は相容れないでしょう。

「魔法使いの弟子」を相手にする時は、致し方ないかと。

連中は、その自称する経歴に決して見合わないような
・ 初歩的な間違いを、一つの文中に多数散りばめ
・ 断片的で不充分な知識に基づく、議論対象の全肯定/全否定し
・ 長期間の議論の中、確たる理由も明かさないまま、いつのまにか決定的な主旨換えをする
といった行為をする破廉恥漢なのだから、
それ相応の対処が必要でしょう。

いみじくも私の コメント#52 で一旦議論の終結を図り
ついでに、これまで避けていた具体例の指摘
  ・この件を語るに足りぬ初歩的な間違いをした瞬間
  ・決定的な矛盾発言
を「誰の目にも明らかになるように」例示し種明かししたところで
 http://www.cml-office.org/archive/1233613709255.html#com52
即座に「個人批判はよくない」といった問題点をはぐらかす発言がなされるのは
「魔法使いの弟子」問題のある種典型的パターンだと思います。

コメント#53の方は同一人物ではないとしても
結局は一連の議論の主旨を読み取れず
代わりに「特定個人への批判」にのみ敏感になっている
「お仲間」でしょう。
だから私も 某所のコピペ「(要するにそれは本質的にはかくかくしかじか)ですね、よくわかります。」
の形式で軽口を叩いたのです。


by うーむ at 2009-02-16 23:27:16
コメント#訂正

私のコメント#52 → #54
http://www.cml-office.org/archive/1233613709255.html#com54

コメント#53の方 → #55
http://www.cml-office.org/archive/1233613709255.html#com55


by うーむ at 2009-02-21 23:36:21
補足(どーでもいい話です)

補足しておきますと

発言: 新しいHNですね。わかります。

意味: 新しい「方」(が来たの)ですね。(居ても立っても居られずに突然ご発言をなさるお気持ちは)よくわかります。

という意味になるよう、慎重に言葉を選んでおります。
ダブハン指摘などとんでもない・・・・


by apj at 2009-02-51 03:07:51
都合のよい理屈です

うーむさん、

>「魔法使いの弟子」を相手にする時は、致し方ないかと。

 別に致し方なくありません。同じハンドル名を使っても、魔法使いの弟子について議論することはできます。致し方ない、という合理的な理由は存在しないのではないですか。
 特に今回、うーむさんは、omniさんの議論が変わったことを追求しているわけですから、うーむさんがハンドルを変えて議論するということは、
 「自分の議論の変遷は追わせないような立場に立って、相手の議論を追求する」
ことになります。これは、議論する態度としては卑怯だと思います。

>連中は、その自称する経歴に決して見合わないような
>・ 初歩的な間違いを、一つの文中に多数散りばめ
>・ 断片的で不充分な知識に基づく、議論対象の全肯定/全否定し
>・ 長期間の議論の中、確たる理由も明かさないまま、いつのまにか決定的な主旨換えをする
>といった行為をする破廉恥漢なのだから、
>それ相応の対処が必要でしょう。

 このことと、批判する側がハンドル名を変えて追跡されないようにすることは別問題です。
 で、この判断が誤爆だった場合は、魔法使いの弟子はうーむさんということになります。

>意味: 新しい「方」(が来たの)ですね。(居ても立っても居られずに突然ご発言をなさるお気持ちは)よくわかります。

>という意味になるよう、慎重に言葉を選んでおります。

 軽口に慎重はそぐわないです。というか、慎重に軽口を叩くというのは努力の方向を間違えているのでは。

>結局は一連の議論の主旨を読み取れず
>代わりに「特定個人への批判」にのみ敏感になっている
>「お仲間」でしょう。

 公開の場では、書き込まない人も議論を見ています。正しいことを主張しても、やり過ぎれば見苦しいと言われても仕方がありません。 また、普通に見に来た第三者が見苦しいというコメントを出しているのに「お仲間」とみなすというのは、傲慢かつ独善過ぎるのではないでしょうか。

 意見に批判的な人を安易にカテゴライズする態度(ダブハンの疑いをかける、「お仲間」認定する)は、魔法使いの弟子問題と同じ種類の問題を発生させると思います。相手に安易にレッテルを貼ろうとしたり分類したりしようとする態度が共通しています。「魔法使いの弟子」は、「魔法使い」がやってみせたニセ科学批判をマネしてまともな科学をニセ科学として批判するという行動をとるわけですが、うーむさんは、普通に議論しようとしている人にまで「魔法使いの弟子」と判定したり「お仲間」と判定したりしているわけです。
 もっとも、この場合は、「魔法使い」は最初から居なくて、弟子だけが暴走するという形になりますが。

 「魔法使いの弟子」という問題点があるという主張には同意しますが、その後のうーむさんの議論の仕方は、魔法使いの弟子問題をそのままなぞっているように見えます。


by apj at 2009-02-20 03:47:20
批判をするのはかまわないのですけど

うーむさん、

>何でも「似非科学」と批判すれば議論が成立すると考える安易な風潮に一石を投じたく「魔法使いの弟子」という比喩を使いました。

という趣旨は理解できます。
しかし、この場で、安易に「ダブハン」の疑いを他人にかけたのはうーむさんです。

また、omniさんがこっちに書き込んだ後、

>残念ながら言葉遣いにも思考にも知性が感じられません。
と、内容ではなく個人攻撃を行ったのはうーむさんです。

次に、
>omni氏に関しては、あちこちに出没している愉快犯系の人物とほぼ同一の特性
と断定し、

>HNだけ変えて、エントリー違いの話題を延々引っ張ってる痛い子に関してそろそろ適切な対処をした方がいいと思う。

と他人に根拠もなくダブハンの濡れ衣をきせて、
挙げ句に全く別人のchem@uさんに対しては

>キミは常に環境科学に対して素人じみた中途半端な中傷発言を繰り返すから、HNに何を使おうととても判りやすい。

と書きました。chem@uさんがウチに書き込まれる頻度はそんなに高くないので、これは全くの濡れ衣でしょう。
 こういう個人批判をうーむさんが最初からちりばめておいたから、ずぶしろさんに

>他人への過度の批判は聞き苦しいです。
>そういう行為こそ、素人目には魔法使いの弟子のように見えます。

と書かれることになったわけです。これに対して、

>即座に「個人批判はよくない」といった問題点をはぐらかす発言がなされるのは
>「魔法使いの弟子」問題のある種典型的パターンだと思います。

と反論する資格は、うーむさんには無いと思います。
はぐらかすどころか、最初の方から個人批判をちりばめたのはうーむさんの方ですから。

omniさんの議論の変化についての指摘については、論にたいする批判が無いと新しい考え方も出てきませんから、別に構わないと思います。
問題は、その論に対する批判にちりばめられた、うーむさんによる、他人に対する人格攻撃の方です。

 「魔法使いの弟子」を批判するのは必要だと思いますが、相手の人格を批判することまでは正当化されないと考えます。また、魔法使いの弟子批判を理由に個人批判をしたら、うーむさんが行った有用な批判についても、見ている人達の同意が得られにくくなるだけではないでしょうか。
 「魔法使いの弟子」批判には、あくまでも相手の論のどこが間違っているか、その結果としてどのように普通の科学の足を引っ張ってしまっているかを地道に指摘する作業が必要になります。個人批判は余計なもので、むしろマイナスの効果しか生みません。


by うーむ at 2009-02-53 05:36:53
Re:「魔法使いの弟子」問題

> その後のうーむさんの議論の仕方は、魔法使いの弟子問題をそのままなぞっているように見えます。

それは意識してそのように振舞いました。
「魔法使いの弟子」が「魔法使い」の言動をよくない形で真似し騒ぎを大きくする、という客観的事実をカリカチュアライズ(戯画化)して伝えるために、
「魔法使いの弟子」が行いがちな無分別で無思慮な言動を真似してみました。

「魔法使いの弟子」本人は、自身が「魔法使いの弟子」だと気付いていないのだから、同様な振る舞いを目の前で再現し、それを他山の石として、己の発言の醜さ、本質的でない話の不毛さ、文章を簡潔かつ論理的に書くことの重要さ に気付いて欲しいと願っております。


> (略)
>  で、この判断が誤爆だった場合は、魔法使いの弟子はうーむさんということになります。

> >残念ながら言葉遣いにも思考にも知性が感じられません。
> と、内容ではなく個人攻撃を行ったのはうーむさんです。
> 次に、
> >omni氏に関しては、あちこちに出没している愉快犯系の人物とほぼ同一の特性
と断定し、

この件に関しては、私は最初(約半年前)は「やけに書込み内容にミスや不適切な断定の多い人だな」位に認識していたのですが
元エントリーの書込みの論理の組み立て方、文章能力等拝見し、現在では確信しております。

> >即座に「個人批判はよくない」といった問題点をはぐらかす発言がなされるのは
> >「魔法使いの弟子」問題のある種典型的パターンだと思います。
> と反論する資格は、うーむさんには無いと思います。
> はぐらかすどころか、最初の方から個人批判をちりばめたのはうーむさんの方ですから。

まず最初に。私は、このエントリーの主題はあくまで「魔法使いの弟子」なのだから
元エントリーのサイエンス(もしくはプロトサイエンス)の話はすべきではない
と当初より認識しております。
サイエンスの対象自体多少のブレがあり、詳細は未解明のまま という現状を考慮すると、
このエントリーでサイエンスの話をはじめても関係者や心ある人に迷惑がかかるだけで得られるものはありません。
サイエンスの話は元エントリー あるいはそのリンク先で行えば充分なはずです。

ところが omni氏はエントリーの目的をわきまえず、あるいはエントリータイトルの適不適を見極めずに
こちらのエントリーで また具体的なサイエンスの話を始めてしまいました。
サイエンスの具体的内容にはあえて触れずに、発言の不適切さを単刀直入に伝えるとしたら
個人批判と同様な形をとらざるをえないでしょう。

個人批判されたくなかったら、元エントリーのコメントをもう一回判りやすく整理して
科学議論を再開すればいいだけです。

> 「魔法使いの弟子」批判には、あくまでも相手の論のどこが間違っているか、
> その結果としてどのように普通の科学の足を引っ張ってしまっているかを
> 地道に指摘する作業が必要になります。

それは是非、元エントリーでやりましょう。


by apj at 2009-02-12 06:21:12
見苦しい言い訳はしないでください

うーむさん、

>それは意識してそのように振舞いました。

 普通に議論しにきた人に対して極めて無礼な態度です。

>「魔法使いの弟子」本人は、自身が「魔法使いの弟子」だと気付いていないのだから、同様な振る舞いを目の前で再現し、それを他山の石として、己の発言の醜さ、本質的でない話の不毛さ、文章を簡潔かつ論理的に書くことの重要さ に気付いて欲しいと願っております。

 あきらかになったのは、*あなたの*醜さと不毛さのみでです。
少なくとも、ずぶしろさんのように不快感を表明した人が出てきています。私にとっても迷惑でしかありません。

>元エントリーの書込みの論理の組み立て方、文章能力等拝見し、現在では確信しております。

 あなたがomniさんをそう見るのは自由ですが、chen@uさんにまで無礼な態度を取った理由の説明にはなっていませんね。都合の悪い部分はスルーですか?

>このエントリーでサイエンスの話をはじめても関係者や心ある人に迷惑がかかるだけで得られるものはありません。

 「魔法使いの弟子」の真似をされたって、迷惑なだけで得るものはありません。
 omniさんの投稿については、私が公開した前野さんの報文を誤解している可能性を指摘し、私が返事を待っていたのに、あなたが*勝手に*個人攻撃を始めたんじゃないですか。
 挙げ句に、関係ない人にまでダブハンの疑いをかけて、最後に「魔法使いの弟子」の真似をしてましたというのでは、今後は、うーむさんの言説はまともに相手にしない方が良い(∵また何かの真似をしているだけかもしれないから)という判断をすることになります。

 もうちょっと分かりやすく説明しましょうか。
 酔っ払って悪ふざけをしても、酔っ払った振りをして悪ふざけをしても、迷惑に変わりはないし、したことの責任は問われますよね。ましてや、「実はでしたが酔っぱらいの迷惑さを伝えるためにわざとやりました」などという言い訳が通るはずはないわけで。迷惑だと分かっている行為なら最初からやらないのが普通です。
 うーむさんがやっているのは、この酔っぱらいの振りをする行為そのものってことですから。

>それは是非、元エントリーでやりましょう。

 はぁ?少しは自分のしたことの迷惑を考えてモノを言ってもらえませんか?
 私は、このエントリーで、ムペンバ効果以外の「魔法使いの弟子」問題について議論するつもりでした。だから、ムペンバ効果の話題は避けて、水素水の話を書いたんです。chem@uさんが別のいい例を出して下さって、議論を続けるつもりだったのに、うーむさん、あなたがぶちこわしたんですよ?
 もう一回書きます。議論をぶちこわしたのは、うーむさん、あなたです。


by apj at 2009-02-34 06:22:34
見苦しい言い訳はしないでください

うーむさん、

>それは意識してそのように振舞いました。

 普通に議論しにきた人に対して極めて無礼な態度です。

>「魔法使いの弟子」本人は、自身が「魔法使いの弟子」だと気付いていないのだから、同様な振る舞いを目の前で再現し、それを他山の石として、己の発言の醜さ、本質的でない話の不毛さ、文章を簡潔かつ論理的に書くことの重要さ に気付いて欲しいと願っております。

 あきらかになったのは、*あなたの*醜さと不毛さのみでです。
少なくとも、ずぶしろさんのように不快感を表明した人が出てきています。私にとっても迷惑でしかありません。

>元エントリーの書込みの論理の組み立て方、文章能力等拝見し、現在では確信しております。

 あなたがomniさんをそう見るのは自由ですが、chen@uさんにまで無礼な態度を取った理由の説明にはなっていませんね。都合の悪い部分はスルーですか?

>このエントリーでサイエンスの話をはじめても関係者や心ある人に迷惑がかかるだけで得られるものはありません。

 「魔法使いの弟子」の真似をされたって、迷惑なだけで得るものはありません。
 omniさんの投稿については、私が公開した前野さんの報文を誤解している可能性を指摘し、私が返事を待っていたのに、あなたが*勝手に*個人攻撃を始めたんじゃないですか。
 挙げ句に、関係ない人にまでダブハンの疑いをかけて、最後に「魔法使いの弟子」の真似をしてましたというのでは、今後は、うーむさんの言説はまともに相手にしない方が良い(∵また何かの真似をしているだけかもしれないから)という判断をすることになります。

 もうちょっと分かりやすく説明しましょうか。
 酔っ払って悪ふざけをしても、酔っ払った振りをして悪ふざけをしても、迷惑に変わりはないし、したことの責任は問われますよね。ましてや、「実は素面でしたが酔っぱらいの迷惑さを伝えるためにわざとやりました」などという言い訳が通るはずはないわけで。迷惑だと分かっている行為なら最初からやらないのが普通です。
 うーむさんがやっているのは、この酔っぱらいの振りをする行為そのものってことですから。

>それは是非、元エントリーでやりましょう。

 はぁ?少しは自分のしたことの迷惑を考えてモノを言ってもらえませんか?
 私は、このエントリーで、ムペンバ効果以外の「魔法使いの弟子」問題について議論するつもりでした。だから、ムペンバ効果の話題は避けて、水素水の話を書いたんです。chem@uさんが別のいい例を出して下さって、議論を続けるつもりだったのに、うーむさん、あなたがぶちこわしたんですよ?
 もう一回書きます。議論をぶちこわしたのは、うーむさん、あなたです。

 それとも、まだ「魔法使いの弟子」のつもりで言い訳してますとでも主張するつもりですか?


by うーむ at 2009-02-58 06:49:58
Re:「魔法使いの弟子」問題

このエントリーでムペンバなんとかの話を始めたのは omni氏かと。
あと、元エントリーでは誰が「魔法使いの弟子」か?というナイーヴな問題はあえて指摘していません。

両者は個別に議論すべきです。

chem@u さんに対しては既に謝罪済みです。
またchem@u さんのblogにて
私なりの背景をちょっとだけコメントさせて頂きました。

> 今後は、うーむさんの言説はまともに相手にしない方が良い(∵また何かの真似をしているだけかもしれないから)という判断をすることになります。

話は変わりますが、私がこのblogに関心を持たざるを得なくなった理由は
単に「水分子の水素結合ネットワーク」のサイエンスとしての可能性を考えたり語ったりする上で
apjさんの所がとても大きな心理的障害 (それについて語る事すら憚られるような雰囲気) を世間に醸し出している有名ソースの一つだったからです。
実のところ、私のいう「魔法使いの弟子」とは、apjさん周辺でわけのわからない事を言い出す人々を揶揄しています。

個人サイトのマイルールで相手を責め立てる事には躊躇がないのに
肝心のサイエンスの話題になると、イマイチ不確かな話をはじめたり、不適切な指摘を放置するという
事の軽重を見誤っている現状、しっかり確認させて頂きました。
今後のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

P.S. Wikipediaのムペンバ効果エントリーに、「凍結開始の偶発性」なる項目を追加しました。お気に召さないなら削除依頼するなり編集するなりお好きにどうぞ。


by apj at 2009-02-35 06:50:35
もっとネットに合った言い方があった

 荒らしの迷惑さを教えるために荒らしのマネをしたって、それは荒らしと変わらない。


by apj at 2009-02-17 07:07:17
Re:「魔法使いの弟子」問題

うーむさん、

>単に「水分子の水素結合ネットワーク」のサイエンスとしての可能性を考えたり語ったりする上でapjさんの所がとても大きな心理的障害 (それについて語る事すら憚られるような雰囲気) を世間に醸し出している有名ソースの一つだったからです。

 どの話でしょうか?
 水素結合ネットワークについてはっきりしたことを書いたのは、「松下和弘氏が言い始めた水クラスターの話には根拠が無い」という指摘だけです。思いの外、松下氏のクラスター説が根強くおかしな形で世の中にはびこっていたので、目立ったものについても同じ内容を言うしかありませんでした。今に至るまで、私の主張は「松下氏の話は間違いでNMRでクラスターの評価はできない。液体の状態でクラスターのサイズを定義する方法もない」から逸脱はしていないはずです。関連した話としては「水野さんたちが出したX線回折で確認された水の酸素原子間距離の評価は動径分布関数を出していない上に散乱強度が狂いすぎているので変」といった主張もあります。

 あと、心的障害というのはおかしいです。普通に研究している人に対しては、私の主張が心的障害になっているという事実はありません。水に無用の夢を見たい人にとっては邪魔かもしれませんけど。

>個人サイトのマイルールで相手を責め立てる事には躊躇がないのに

 その個人サイトで「魔法使いの弟子」の真似をして迷惑を振りまいたことには反省が無い、と。

>肝心のサイエンスの話題になると、イマイチ不確かな話をはじめたり、不適切な指摘を放置するという事の軽重を見誤っている現状、しっかり確認させて頂きました。

 他人を批判するときに具体例をなかなか出さないといういつもの癖ですね。

 omniさんには状況を説明しました。また、ムペンバ効果自体が「これから研究するテーマ」だから不確かなのは仕方がないです。これから確認しようということは、不確かな状態から議論をするのが当たり前です。今、いろんな意見が出てくるのは仕方がないです。誰にとっても情報が不足しているので。不確かな状態で議論して、何が不確かかはっきりさせつつ、実験でも確認する、という形になります。

 松下氏の水クラスター話は誤りであることがはっきりしていますが、「ムペンバ効果」については、条件出しも含めて今後どうなるかわかりませんので、さしあたっては不確かであることを認め、むしろ確かだと勘違いしないように気を付けるしかないのではないかと。


by ずぶしろ at 2009-02-18 07:19:18
冗談じゃない

うーむさん。
人に迷惑をかけて何が面白いのですか。


by うーむ at 2009-02-48 07:32:48
Re:「魔法使いの弟子」問題

> >肝心のサイエンスの話題になると、
(1)> イマイチ不確かな話をはじめたり、
(2)> 不適切な指摘を放置する
(後略)
> 他人を批判するときに具体例をなかなか出さないといういつもの癖ですね。

あえて具体例を出さないのは、個別議論で泥仕合になるのを避けるためです。

(1)の例:
1.ムペンバ効果(1)の 論文紹介
 1-1. - 論文に明示的に書かれている事 と、
     - グラフを読んでapjさんがお考えになった事 と、
     - apjさん御自身のお考え
    の区別が当初曖昧でした。(御指摘済み)
 1-2. 精度の高い実験を行った論文を紹介する形をとりながら
    その実、論文の肝心の主旨(相転移っぽい水平部)は
    精度も悪ければ自説とも相容れないのできっぱり省略
    していましたね。(御指摘済み)
2.ムペンバ効果(4)の確率
 実験の概説部に簡単に書かれていただけの
 「過冷却発生を確認できたケースのトータル確率」を
 「ムペンバ現象の発生確率」と誤解されていましたね。(御指摘済み)

(2)の例:
1.ムペンバ効果(6)の コメント欄
  (詳細略)
2.omni氏のほぼ全発言
  今回私も精査してみました。
  ツッコミ所が多すぎて放置せざるを得ないのは
  なんとなく理解できますが
  外部の人に迷惑のかかる書込みは
  それこそ毅然とした対処すべきでしょう。


by apj at 2009-02-20 07:55:20
「自説」じゃないです

うーむさん、

>    の区別が当初曖昧でした。(御指摘済み)

 書き方が悪かったことを認めて補足したはずです。

>    その実、論文の肝心の主旨(相転移っぽい水平部)は
>    精度も悪ければ自説とも相容れないのできっぱり省略
>    していましたね。(御指摘済み)

 この部分は誤解でして「自説」と違うから紹介しなかったわけじゃなく、未だ「定説」になっていなかったから紹介しなかったんです。水については、この手の「異常」を示すとされる温度が他にもいろいろあって、提唱している人は居ても、必ずしも多数が認めているわけではなかったりするので、本筋(ムペンバ効果の議論)とも関係がないからその部分を出さなかっただけです。

> 「過冷却発生を確認できたケースのトータル確率」を
> 「ムペンバ現象の発生確率」と誤解されていましたね。(御指摘済み)

 訂正済みです。

>  今回私も精査してみました。
>  ツッコミ所が多すぎて放置せざるを得ないのは
>  なんとなく理解できますが
>  外部の人に迷惑のかかる書込みは
>  それこそ毅然とした対処すべきでしょう。

 私はそうは考えていません。今後実験が始まった後、詳細を詰めていくときにチェックする項目として使えるものも含まれていると考えましたので、そのままにしてあります。別に迷惑ではありません。
 omniさんが前野先生の報文をいわゆる論文の精度があると誤解したために議論がずれた部分はありますが、これについては説明しました。また、omniさんのチェック項目は細かすぎて直ぐには使えないだろう(ある程度実験が進んでから確認することになるかもしれない)とは思います。
 いずれにしても、不確かな現象ですし、不十分な情報でしか議論できないのですから、いろんなバックグラウンドを持つ人からの意見はあってもかまわないと考えています。それが、確定されたものではなくて、あくまでも今の情報不足の状態における推論であると自覚している限りは。


by apj at 2009-02-53 08:10:53
仕切り直しました

 本日付のエントリーで仕切り直しました。

「魔法使いの弟子」問題そのものについての議論のためのものです。
chem@uさんのコメントで、少し論点を絞りました。
・いわゆる「ニセ科学批判批判」が、「魔法使いの弟子」の方を見て、なおかつそれをメタな議論でやるという形でおこなわれているのではないか?
・もし、一般的な科学の誤用や拡大解釈にまで範囲を広げて「魔法使いの弟子」問題とした場合、(これもchem@uさんが指摘したように)危険を煽るタイプの誤爆については「リスクコミュニケーション」として考えられているものくらいしか対応策が無い。同じ考え方がニセ科学を批判するときの情報の出し方として使えるのか?


by うーむ at 2009-02-56 22:39:56
「悪魔の証明」について

ポイントを絞り、一点だけ重要なポイントを補足。

> 私の感覚からいえば(感覚でいうことをお許し下さい)
> 「ムペンバ効果」はまず起こりえないだろうということです。

現象を否定する論拠が不充分(個人の主観)であり、
これは一種の「背理法」を使った議論
(否定を仮定し矛盾の有無をチェックする)と見なせます。

> 「ムペンバ効果」は、「悪魔の証明」に似ている話ではないかと思います。
> 完全に否定できる根拠が今のところないのに対して、とりあえず的な実験で
> 「どうだあるだろう」と一点突破されると反論しにくいです。

「悪魔の証明」という法律用語を使う理由が不明なので
この部分は、命題論理の「証明可能性」の問題と見なせます。

背理法は、古典主義論理の内側では (排中律が存在するので)有効な戦略ですが
現実の問題は、必ずしも古典主義論理に従うとは限らないので
暗黙のうちに背理法を適用しても、意味のある結果が出るとは限りません。

私は数年前某所で、この種のレトリックについて、その歴史的背景をじっくり解説した事があるのですが
その結果、怪しい議論を展開する連中が、自身の矛盾を隠し相手を煙に巻く目的で「悪魔の証明」を連呼するようになったように感じます。
「科学者の弟子」はともかくとして、最初から「魔法使いの弟子」を指向する連中に、余分な知識を与える事の虚しさを感じます。


by  う一む  at 2009-02-40 03:46:40
ポパーの反証主義

[補足の補足] 科学哲学の反証主義の観点で、反証可能性をチェックして
 命題「現象がある」は反証が難しい → だからこの現象は科学として疑わしい
というシンプルな筋書きにも見える。

現状は、科学の隙間に取り残された実験誤差の塊のような曖昧な現象を
科学としてどう扱ったらいいか検討している段階なので
「反証主義の観点でこの現象は反証可能性が低く、
 まだ科学と呼べる段階になっていないから、興味の対象外です」
といって逃げるのもアリだとは思う。最初から判りきってる話だが。