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終了時刻の記録更新ならず

Posted on 6月 6th, 2006 in 倉庫 by apj

 学生実験の物理化学セクションが始まった。初回は「ラマン散乱」。GF行列法を用いて、四塩化炭素のラマン散乱スペクトルから力の定数などを見積もったり、振動数の計算をしたりする。SI単位系への変換や関数電卓の使用に慣れていれば1時間もあれば終わるはずである。が、計算の量が多く、指数部分が大きくなる計算がたくさんあるので、一番の落とし穴は「電卓の打ち間違い」。途中計算をノートに細かく書いて、後から検算しやすい状態を保っておかない限り、何回やってもやる度に答えが違ったりして延々時間を費やす羽目になる。簡単だからまあいいだろう、とずぼらをやると、後で数十分のロスになって戻ってくる。
 一昨年は、最後の一人ができたのが22時40分頃。昨年はそれが30分更新されて終わったら23時を過ぎていた。今年は……と思っていたのだが、最後の一人が終わったのが22時前で、今年は記録更新にならなかった。


ここからは旧ブログのコメントです。


by いいじま at 2006-06-24 21:53:24
Re:終了時刻の記録更新ならず

「比較的早く終わった人の所要時間(つまり、最初のピーク)」と「終了者が最も多かった時間帯」のデータをぜひ書いてください。

遅かった、だけでは単なる武勇伝にしかなりませんので…
(当人にとっても教訓にならないと思う)


by apj at 2006-06-06 22:35:06
Re:終了時刻の記録更新ならず

説明も含めて開始が13時。
30分くらいの説明のあと、ほぼ同時に全員が計算開始。
もっとも早く終わった人は、1時間位で終了。
みんなが課題を持ってきて、どんどん合格を出していた時間帯が、17時-18時。このあたりで終わるのが標準的かな。
20時-21時、残ってる人は3人ほど。そのうちの二人が21時過ぎに終了。
最後の一人は22:00頃終了。

 まあ、当人にとってはこれだけで十分教訓でしょう。みんなができることを、自分だけできないという事実が突きつけられるわけで。


by いいじま at 2006-06-36 02:51:36
Re:終了時刻の記録更新ならず

どうもです。
20時台で3人ですか…まあ救いがありますね。

以下愚痴

私が大学生になったときは、最初の実験のときに教官が「実験の作法」のようなもの、たとえば誤差の計算であるとか、文献値・理論値と測定値とのズレは「誤差の範囲内」であることを計算で証明しないといけないとか、そういうことを説明しないでいきなり電気の実験をやらされました。

タテマエ上13:00-16:10ということになっているけど18時くらいまでかかるのはみんな覚悟している、という時間割で、18時ごろになっても教官がひとり10分くらいかけて同じことを説明していてリテイクの嵐という…20時を過ぎてもほとんどの学生は残っていました。

…その事案一発で、「物理系の実験って要するに、予め分かっていることをまともな精度で再現することでしかないのね」とひねくれてしまいました。化学系の実験はどこかに「やってみるまで分からないこと」が仕込んであったので楽しかったんですけどね。