環境ホルモン濫訴事件:判決

 本日は年休をとって横浜地裁に来ている。
判決が出たので、裁判所となりの弁護士会館から実況。
判決は次の通り。
・原告の請求棄却
・反訴原告の請求棄却
・訴訟費用は折半

 集会の後、軽い昼食を数人で一緒に摂りながら判決やら訴訟の裏側についていろいろ議論した。
判決文は、応援団サイトの方に先ほど全文をアップした。控訴する場合は二週間以内にしなければならず、何もしないとそのまま判決が確定する。
 原告の請求棄却は、原告の「その批判文は名誉毀損だだだっ!」という主張は認められなかったということ。反訴原告の請求棄却は、「こんなことで提訴するのが既に不法行為だろゴルァ!」という主張が認められなかったとうこと。まあ、訴訟をする権利を入り口で狭くするのは良くないし、反訴とはまあ被告側の意気込みを示すものでもあるということなので、こんなもんだろういうのが弘中弁護士の話だった。
 また、名誉は毀損しているが責任はない、という判断になる場合と、そもそも名誉毀損にならないという判断が出る場合があるが、今回は後の方だということだ。
原告の松井氏は、判決の後記者クラブ(裁判所内にあるらしい)で会見すると予約を入れていた模様。ということは、請求が認められなかったことについては「不当判決だ、けしからん」等といったお約束の内容を言わないことには会見やっても様にならないし、そう言っちゃうと言った手前控訴しないわけにはいかないんじゃないかと思う。記者会見の内容、誰か知ってたら応援団の方に情報投下してください。まあ、明日あたり、新聞の片隅に小さく出る……かも。

 その後は都内に戻って、国際会議にエントリーするための発表概要を書いて送信してから、OCRで取り込まれた判決全文をアップしたりしていた。

常識的な回答

 とある方から電話で相談が来ていたので、出かける前にこちらから電話してみた。内容は、「**健康法」で言っていることは本当か、といったものだった。今流行中の「病気にならない生き方」の講演にも出向かれたとか。
 まあ、健康法について相談されても私は医者じゃないから詳しいことは答えられない。
・何とか健康法に踊らされてもいいことはない(危険な場合すらある)
・健康本は言論と表現の自由があって事前審査無しで出せるので、信憑性に疑問があるものが多い
・健康食品の宣伝に該当すると取り締まりの対象になるが、すべてを取り締まれるわけではない
・注意して見ていると、講演会に名を借りた健康グッズの売り込みのこともあり、ますます情報が歪められている可能性が高い。(癌に効くというふれこみのアガリクスでは、健康本の中身が全部フィクションで出版社の社長が逮捕された)
・信頼できるかかりつけのお医者さんを見つけて、長く付き合い(長く診てもらっていると医者の方も大体どういう状態の患者かがわかってくるはず)、医者のアドバイスをきくのが最も安全。
・新しい健康法に飛びつく前に、本当にそんなものが必要か、自分の主治医に相談するべき(でもまあ、心の安定まで考えると、健康被害の可能性が無ければナントカ療法は黙認という場合もあるかもしれないが……)
 こんな話をした。結局、きわめて常識的な内容になった。
 ただ、まずいなぁと思ったのは、こういう常識というか、一番信頼できるのは医師免許を持った医者、それも自分の体調を分かってくれているかかりつけの医者だという認識がぶれてしまう程に、変な健康情報が流れて揺さぶりをかけられているという状況が透けて見えるということだったり。
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資料制作中

 新年度が来週から始まるので、ガイダンスの時に学生に配る資料を作っている。私はカリキュラム関係だけなのでまだ楽させてもらっているが、特に大変なのが教務厚生委員が作る新入生向けの説明資料である。教養教育と学部の講義の両方について学生便覧があり、これを良く読まないと必要単位数とかどの分野から何単位必要といったルールを間違えて、単位不足で泣くことになる。しかも新入生はこの手の分書を読むのは不慣れの上、ガイダンスの一日で一度に大量にあれこれ詰め込まれるから、例年、夕方になるともう頭が完全に飽和してしまう。
 ウチの学科は担当者がマニュアルを作り、便覧の何ページに出ているという注意もつけたプリントを使って説明しているので、勘違いで留年する学生はほとんどいないが、それをしないと時々勘違いする学生が出てくる。
 いやもういっそのこと、入試の一部に「学生便覧を渡して読ませ、第一問:進級に必要な単位数はそれぞれの分野から何単位か。第二問:(授業時間割の例を示し)この時間割を組んだ学生は単位をすべて取得できたとして進級できるか……」ってな問題を出したらどうかという冗談まで出た。大学に入ってからやっていけるかどうかを見るのが入試だとしたら、これって絶対に必要な能力だよなぁ、と。
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血液サラサラの嘘

 パンキョーのネタになりそうなのでメモ代わりに貼っておく。Sankei Webの記事より。

悪徳商法にご注意…「血液ドロドロ」実はウソ

 医師免許を持たない業者が血液の検査を行い、「血がドロドロです。サラサラにしなければ…」などと不安をあおって、高額なブレスレットやネックレスを買わせる悪質商法に関する相談が増加している。高まる健康志向とともに広がる不安心理につけ込んだ手口で、専門家は「医療機関以外での安易な検査は避けるように」と注意を呼びかけている。(山口暢彦)

「無料なので」

 国民生活センターによると、同様の相談が平成17年度だけで、589件寄せられたという。年々増加傾向にあり、8年度(132件)の約4.5倍に上っている。

 50歳代女性のケース。健康器具販売店を訪れた際、「血液を調べませんか」と店のスタッフに勧められた。スタッフは採った血を顕微鏡で見せながら、「血が動かないですね。70歳代(の血液)です」と説明。

 そのうえで、女性に磁気のある腕輪を身につけさせ、再び血液を調べると、「サラサラになりましたよ」と語ったという。腕輪の効果を信じた女性は、勧められるままに約20万円で購入した。

 ところがその後、病院で検査してもらうと、「血液に異常はなく健康体です」と告げられた。このとき初めて、女性は「だまされた」と気づいたという。

 別の60歳代の女性のケース。業者から「無料で健康チェックをする」という電話があり、自宅に招くことにした。やってきた業者は女性に対し、体に微電流を流し、悪い個所をチェックするという検査を実施。結果、業者は「1カ所だけ悪い値が出た」と語った。

 彼女は脳梗塞(こうそく)を患い、健康を気にしていただけに不安を感じた。血栓を溶かして血液をサラサラにするという32万円の健康食品を業者に勧められると、つい飛びつき、購入してしまったという。

医師法に違反

 センターによると、売りつけられるものとして特に多いのは、磁気ネックレスなどの医療用具(22.4%)や健康食品(21.7%)。ほかにも、ブレスレットなどのアクセサリー、ふとんなどの寝具類、浄水器などがあった。

 「そもそもこれらの悪質商法では、医師免許を持たない業者が検査などを行っているケースが多い」と、センター情報分析部の渡辺優一さん。その行為は、医師法に反する。また、「注射針にしても、こういった業者では使い回しされている可能性も否定できず、危ない」と渡辺さんは注意を呼びかける。

 センターに相談を持ちかける人の平均年齢は51・9歳。相談件数が増えていることについては、「健康ブームの高まりを背景に、過去に(比較的大きな)病気をしたことがあるなど健康に強い関心がある人が、トラブルに巻き込まれることが多いようだ」と話す。

早めに相談を

 「病院などの信頼できる場所以外で血液検査を受けてはいけない。もし健康に不安があるのなら、かかりつけ医に診てもらってほしい」と渡辺さん。

 また、かりに高額商品を契約してしまってもクーリング・オフなどが可能なケースも多い。「あきらめず、早めに最寄りの消費生活センターに相談してほしい」とアドバイスする。

 そもそも、何かを身につけて血液がサラサラになることなどは、科学的な根拠はない。

 慶応義塾大医学部中央臨床検査部の村田満教授(血液学)は「そもそも血液の“サラサラ”“ドロドロ”に、はっきりした医学的な定義はない」としたうえで、「一般的にブレスレットやアクセサリーを身につけて、血液の状態が改善することはありえません」と話している。
(以下略)
(2007/03/29 09:13)

 血液の写真は、撮り方によってドロドロにもサラサラにも見せることができる。見やすくするという理由で、生理食塩水を加えてから撮影することもあるので、濃度と加える量でなんとでもなる。さらに、少し時間が経って固まりかけたところを見せれば、誰の血液でもドロドロに見える。また、正常な人であれば、水を飲んだかどうかで血液の粘度は変わってしまう。
 講義では、同じ視野を見ているにもかかわらず明らかに血球の数が10倍以上違う写真を見せて(マイナスイオン業者が実際にパンフレットに掲載していたもの)、高校生物の浸透圧の話を復習しながら、写真がヘンであることを説明している。
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私個人の対処

 以下,大学がどうするかは知りませんので,私個人にさしあたってできる対処ということで。

 例のシオザワ氏ですが,使っている回線を持っている事業者がわかった(回されてきたメールヘッダから、メール投稿元のホストIPが124.34.12.27だとわかった)ので,プロバイダ特定のため問い合わせ中である(回線事業者が他のプロバイダに回線を貸し出していたりするので,まだはっきりしない)。特定できたら,迷惑行為を山形大学と私に対して働いたということを理由に,発信者情報の開示をかけてみる予定。プロバイダの本店所在地でまたログを消すなという仮処分を突っ込んでから,プロバイダの代理人弁護士と交渉になるんでしょうかねぇ……。

 今回,私が書いたのは,本当っぽい個人情報が出ていてもそこは信じず別の観点から情報を見ようという,ネット上の情報のリテラシーについての話である。新聞記事の内容と法的手続きの議論しかしておらず,シオザワ氏についてはそれっぽい情報の見本として2ちゃんねるに出ていた名前と住所らしきものを引用しただけで何も書いていない。第一,匿名掲示板のこの手の情報は信じる方が間違っている。従って,シオザワ氏に対する名誉毀損など成立もしないと考えている。また,仮に,シオザワ氏が2ちゃんねるの運営サイドを提訴していたとしても,それは本人にとって正当な行為であるので,提訴したことが知られたことそのものによって本人の名誉が傷つけられるとは通常考えられない。
 いずれにしても,気軽に大学に何か言えば何とかなると思いこむ風潮の方はどうにかしないといけないと思うので,今回は可能な限り相手を追求する方向で動くことを試みる。これは,お茶の水大の方で水商売ウォッチングを始めたときからずっと考えていたことである。

 でも,相手に到達する手順をあれこれ考えていると,何だかもう,訴状が来てくれた方がいっそ楽なんじゃないかという気がしてきた。相手の特定に手間暇かける必要がなくなるので……。
 飛騨の人対応でプロバイダ2社を相手に東京地裁に何回も通ってがさがさやってたあの手順を,相手を変えてまたやるのかと思うと正直うんざりしてくる。本業だって十分忙しいのに……orz。
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訴状提出しました

 昼過ぎに山形地方裁判所民事部に訴状を提出した。予納郵券の額が,山形地裁では5000円で切手の組み合わせは問わないということだった。東京地方裁判所の第一審は6400円で,切手の組み合わせも決まっていて,セットにして袋詰めしたものを東京地裁(実際は合同庁舎)地下の売店で売っていた。裁判所によって郵券の額が違うようである。
#訴状の郵券の記載の部分を6400円のままで出してしまったことに今気付いた……後で補正でしょうねぇ。

 同時に被告に対して内容証明で提訴したことを通知した。双方地方在住なので,管轄裁判所を東京地裁にする方が手続きを進めやすいかなとも思ったのだけど,管轄の合意を得るための交渉をしていると時効にかかりそうだったので,先に訴状を出してしまった。まあ,提訴しますよということは以前送った内容証明で知らせてあるし,書面でのやりとりがどこで止まったかも当事者間でわかっているのでいいかな。

 訴状を出して戻ってきたら,事務から連絡が入っていた。何かと思って話をきいてみたら,「シオザワ」を名乗る人物が大学にメールしてきて,このblogのトップアドレス(エントリや表現は特定せず)を示して,「私に対する誹謗中傷を含みますので,明日東京地裁に提訴する」と主張しているのだとか。普通は提訴の前に,内容証明が飛び交うとか,少なくとも誹謗中傷の個所くらいは特定しないと話が始まらないのだけど……。
 昨日遅くに訴状を書いている話を出したから,てっきりそのコトに対する反応かと思ったのだが,タイムスタンプを確認したところ大学にメールが届いたのは26日の夕方,私が訴状を書いてる話を26日付けのエントリとして公開したのは27日の午前2時過ぎだから,どうやら全く独立な事象らしい。で,大学内をあちこち転送されてメールが私の目に触れた時,私は既に訴状を1つ出してきたところだった。
 メールが本当なら,私が山形地裁に訴状を提出するのとほぼ同時に,どこの誰かもさっぱりわからないシオザワ氏が私を東京地裁に提訴していることになる。メールが与太だったとしても,設定とタイミングが合いすぎている気が。一応,私はニセ科学批判の立場に立っているが,こういうことを自分で経験してしまうと,シンクロニシティというのをつい信じたくなってしまうよなぁ^^;)。

 訴えるまでにすべきことについては,私もそれなりに知っているわけで,多分メールはいたずらだろうけど,フェイクのメールを送って大学の事務に余計な仕事を発生させるのは大学に対する偽計業務妨害だから,もしこれが続くようなら被害届を出してくださいと事務には伝えておいた。
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訴状書き終えた

 訴状書き終えた。一晩寝かしてから推敲して提出の予定。相手の特定が遅れたからまだ時効にはなってないはず。そのへんの事情も訴状には書いた。まあ出してみて判断待ちかな。相手は前からもめてた飛騨の中の人。しつこく大学にウェブページの削除を求めてくるので、決着を付ける気になった。しかし甲号証で29まで、何号証の何、まで含めると60ほど書証がある。正本副本で2部用意するから、作ってみたけどやっぱりゴム印無しでは番号振る気がしないことがわかった。甲号証のゴム印、買っておいて良かった。でもこれ、環境ホルモン濫訴事件と比べると妙に書証が多い気がするんだけど、どうなんだろう。とりあえず必要なものだけ入れて、残りは進行状況によって提出するつもりでかなり減らしたんだけど。
 不法行為の場合の裁判管轄は履行地になる。ってことは私の住所の裁判所ということになるから、山形で提訴かぁ……。紀藤センセに訊いた時はやるなら山形だって言われてしまった。東京地裁の方が地下の売店が充実しているから、ついでに見てくる楽しみがあるんだが。まあ、前期は忙しいのでうまくスケジュール調整してまったりやる。環境ホルモン濫訴事件を見た感じでは、大体2ヶ月に一回程度の弁論、どこまで続くかは立証活動によるらしい。何だか、応援団の方でプロによる模範的なやつを見学・履修して、それが終わったら今度は当事者になって実地に演習問題をやるという感じ。
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キーボードカバー

 自分用メモ。
 PowerBookのキーボードカバーに、キー部分だけじゃなくトラックパッドまで全面覆うサイズのものを使っている。
・エレコムのものよりはサンワサプライのものの方が若干透明度が高そう(でもこれは、新品に交換した後なのでかなり主観が入っている。交換前のは汚れているし。)
・シート下面はつるつるしていてパソコン本体の平らな部分にはりつく感じだが、固定するには両面テープで四方を止める。
・両面テープは付属のものでは長さが足りないので別に買ったものを使っている。が、ニチバンの基材がアセテートのものは不適。しばらく貼り付けておくと、基材の強度が弱るのか粘着材がより強くくっつくのか、うまく剥がせない。剥がそうとするとテープがちぎれて、結局へらや爪でこすって剥がすことになる。基材がポリプロピレンなど、強いものでできている両面テープの方が剥がすときに楽。

物理学会:物理教育のセッション

 科教協に参加するようなレベルの先生がやれば、生徒に予測を立てさせて実験とか、体験から観測事実相互のつながりを持たせられる理科の授業が可能になるということだろう。教師が教材を選ぶ自由度を増やす方向で、とあったが、これは本当に人を選ぶ。自由度を増やす時には、インチキに入り込まれないだけの防御というか正しいお手軽実践例を流して物量でインチキを圧倒するといったことを同時にやらないとえらいことになりそうな。
 香川大の川勝先生のところががんばっているのがわかったので、次はぜひ、いろいろ検討した演示実験や指導例を、理科苦手教員が教室で使えるマニュアルにまで落とし込んで公開してほしい。本を出すとはおっしゃってたが、それでは足りない。とにかくネットの情報伝達力を舐めないでほしい。でないと、教材の選択の自由を増やした途端にTOSSのインチキ燃費向上グッズ実践例の類に入り込まれて、被害が発生しそうな予感が……。

【追記】
 別エントリで指導要領解説が問題じゃないかということを書いたが、解説通りの授業が行われているという話がパネルディスカッションで出た。しかも研究授業とのことだから、やった先生にとっては「自信作」なのだろう。話をきいて、あまりにも指導要領解説通りに展開しているのであきれ果てた。
 「ものが燃える」ということについての授業だそうだが、まず、生徒に実験の案を出させたり予想を立てさせたりする。(知識もない)生徒がめいめい勝手に考えるから、一クラス四十数通りのアイデアがばらばらに出てくる。全部は実験できないから、それを、「みんなで討論」して5,6通りに絞って実験した。知識もない状態で討論して絞った実験だから、当然ことごとく失敗し、自然現象への理解が深まるどころではない。生徒への評価は、昔の科学者が一生懸命に考えたのと同じ事を君たちは自分でやってアイデアも出せたかんだからよくやった、ってな感じで終了。
 会場でのコメントは、「この方法を選ぶと、理科苦手意識を持った教員が、理科の知識がなくても理科を気軽に指導できる状態を作っていることになる」というものだった。教員側が以前のの指導要領通りにやろうとして「苦手だけどやらなくちゃ」という意識をもつことになれば、研修等の機会にトレーニングしようという意識が自発的に出てくることが期待できるが、苦手のままでも指導できちゃう、じゃあ教員側の向上のきっかけも捨て去っている。
 「問題に対して予想や仮説、構想をもち、それらのもとに観察、実験などの方法を工夫し、実際にそれを行うことである。」も「児童が自己の責任において問題を解決していく活動や場を保障」も満たされてるが、「児童は自らの予想や仮説、構想を観察、実験などによって検討し、得られた結果が予想や仮説、構想の通りにならなかった場合、最初の予想などを改め、再び次の問題解決の活動を行うことになる。」は「両者が一致しない場合には、児童は自分が立てた予想や仮説、構想、あるいは考案した観察、実験の方法などを振り返り、それらを見直し、再検討することになる。」についてはどうやらその先生の手に余る状態のようで……。
 これって、「車輪の再発明にさえ失敗した」以上の意味があるのか?
 大体、先人が手間暇かけて試行錯誤して得てきた知識を、全く同じプロセスで試行錯誤して検証していたのでは、何も積み上げることなどできないだろう。そういう無駄をしないために知識を体系的に整理し、先人の経験を生かしてさらに先に進んで知識を蓄積してきたから今の科学があるわけで……。何かを根本的に間違えているとしか思えない。
 科教協あたりにいる先生なら、うまく実験を絞り込んだり生徒を誘導したりしてきっちり指導できるのだろうけど、そうじゃない先生がやろうとすると大コケするだけだということを実証してしまっているような。一部の得意な人だけが活用できるマニュアルを作ってしまったんじゃないか>指導要領解説。
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物理学会:ナノバブル

 ポスター会場で酸素ナノバブルに関する発表1件に遭遇。
・セルを工夫してDLSでバブルの大きさ(分布)を測定できた
・NaCl水溶液中のバブルの塩濃度依存性を調べた
・グラッシーカーボンvs.カロメル電極を用いて、時間が経っても液体中に酸素ガス供給源が存在することを確認
の3つ。バブル存在のメカニズムについては、実験からはまだわからない。バブルの液体中での密度の定量はまだ難しいらしい。いずれにしても論文が出るのを待ってじっくり検討、かな。
 地道に定量法が開発されているのは良いことだと思うが、発表をきいた別の人からの情報だと、メカニズムについて踏み込んだ説明をしていたとか、企業に売り込みに行くと言ってたとか……マテ。
 品質管理が可能な程度に制御出来ない限りまともな企業は(社内でこっそり研究はしても)製品化には手出ししないだろうから、今の段階でこのネタに飛びついて手っ取り早く稼ごうと考えるのはヘンな企業ばっかりという可能性があるし、確定していないナノバブル溶解モデルが一人歩きされても困る。当分は地に足付けて測定法の開発をしてほしいなぁ……。
 
(さらに…)