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「すごい科学」のパワー不足?

Posted on 11月 23rd, 2005 in 倉庫 by apj

 サイコドクターぶらり旅より。仮面ライダー The Firstの話題。結局忙しくて、仙台まで見に行ってる時間が無かったので、後日のDVDの発売を待っているところである。で、コメントに曰く……

 まずのっけから「美しいものに触れると水は美しい結晶を作る」とかいう、例の「水からの伝言」そのまんまのトンデモ学説を研究する大学研究室が登場。こんな珍説がいったいどう描かれるのかと思っていたら、研究しているのは本郷猛その人。しかもこのトンデモネタ、何度となく蒸し返されて結局最後までひきずる。水は生きている、とか本郷猛が真顔で言うのである。脚本家は本気らしい。なんせ、本郷猛がショッカーの洗脳を脱するきっかけからして、「美しい雪の結晶を見たから」なのである。

 いやその、仮面ライダーワールドといえば、1号や2号のあたりは、悪の組織の科学はサイボーグを作るは人体改造するは、というのが当たり前の世界だったわけで。ということは、正義側の科学としてもそれを凌ぐような「すごい科学」(by長谷川裕一)が設定されないと様にならないと思うのだが、それが「水からの伝言」のパクリだというのは何ともしょぼい。しょぼ過ぎる。もうちょっとスケールの大きな凄いフカシ話(=SF)は出てこないものなのか。悪の組織が人体改造してる時に、正義側が水の結晶じゃあ、最初から完全に負けてる気がするんだが。さんざん酷評された実写版デビルマンに次ぐ脱力系特撮映画になってそうな悪寒……。