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学部長選挙in教授会(;´Д`)

Posted on 11月 16th, 2006 in 倉庫 by apj

 本日、理学部の学部長選挙があって、候補者3人から選んで投票が行われた。んで、午後は教授会。最初に開票作業となる。学内規則では、過半数を得票した人が居なかった場合は、上位2人で決選投票することになっている。
 んで、開票してみたら、誰も過半数を取っていなかった。
「では再度投票を行います。一階の部屋へ順番にどうぞ」
って……マジデスカ(;°Д°)。もうね、根回ししてもいいから票を割るなよ……と自分の都合だけで思った私が居ましたよ。
 教授会は2階の会議室で開催される。会議室の一番近くの階段を下りてすぐのところが、投票所になっている部屋である。で、松葉杖ライフまっただ中の私は、階段の上り下りが出来ないから、2階の廊下をあっちの端のエレベータのあるところまで行って、1階に降りて、同じ距離を引き返して投票所に行くことになる。あのー、だいぶ慣れたけど平地を移動するのだって、息が切れるから休み休みでないと動けず、まだかなり疲れるんですけど(;´Д`)。
 さぼるわけにもいかないので、選挙管理の人に、移動に時間がかかることを理由に最初のグループが部屋を出た直後に出発することを許してもらい、延々廊下を杖で歩いて、何とかまだ投票が行われている間にたどり着いて投票、また同じ経路を戻って会議室にたどり着いた時には、他のみんなは投票を終わって着席してたよorz。
 何か教授会に出ただけで、肉体的疲労が倍になった罠。
 んでもって、教授会でちらっと出た話題がこれだったりするというオチが追加された。

山形大:1学期授業放棄、女性教員を処分 /山形
 山形大は、1学期間すべて授業放棄したとして、人文学部の50歳代の女性教員を13日付で停職10日の懲戒処分にした。
 同大によると、女性教員は今年度前期に割り当てられていた担当授業を欠席し、所属学部の教授会や学科会に1回も出席していなかった。給与は全額支給を受けていたという。10月からの後期についても、女性教員は担当授業を割り当てられていたが、同月から「体調不良」を理由に休暇を取っている。
 大学は「再びこのようなことのないよう職員の意識向上を図る」と説明している。【佐藤薫】
毎日新聞 2006年11月14日

 
 何だか脱力したので、景気づけに、BGMにDer Himmel Brennt流しっぱなしにして、溶液シンポの名札作りの続きをやってるところだったり。

シンポジウム準備中

Posted on 11月 15th, 2006 in 倉庫 by apj

 来週の溶液シンポジウムに向けて、参加者の名札を作ったり、参加登録費の領収証を作ったり。
めずらしく、ExcelとFileMaker Proの組み合わせで作業をしている。FileMakerのラベルレイアウトは便利で、滅多に使ったことがなくても、入っているデータを好きなフォーマットで印刷できるので、領収証やら名札を作るのに役立っている。データの方は、PostgreSQL→ Excelで集計表→FileMakerでレイアウト、という流れになっている。
 何年かに1回あればいい種類の仕事だが、それなりに迅速に片付けなければいけないので、普段使い慣れていないソフトでやることになり、如何に早く何も知らない状態から必要最低レベルに達するかの勝負になっている。

教材開発に使えるかもしれないwiki置いてみました

Posted on 11月 14th, 2006 in 倉庫 by apj

EducationWiki設置してみました。とはいえ、スキンはデフォルトのまま、プラグインも特に追加はしていない状態です。最低限、管理者パスワードまわりを設定してみました。

 水伝が学校に蔓延したことに対する対抗手段として、初等中等教育で使える教材を作ってはどうかという話が出たので、その情報交換のために設置しました。

 一応学内に置きますが、何かあったらシステムごとレンタルサーバに持って行けるように、私が講義案内等で使っているのとは別に、新たにインストールしました。

 暫く試験運用です。何か書き込む時はローカルにもファイルをバックアップしてくださるようお願いします。
提出が迫っている論文を抱えているので、それが終わったら、もうちょっとプラグインとかロゴとか整備します。いたずらされるようなら、編集者については会員制にするなどの措置をとります。

水伝:科学だけの問題ではない

Posted on 11月 13th, 2006 in 倉庫 by apj

 たざきさんの『「水からの伝言」を信じないでください』があちこちで話題になっている。賛同する意見も批判的な意見も、いくつかのblogで見たが、やはり一言追加しておかなければならないと思うのでまとめておく。なお、この問題意識を最初に書いたのは、「水伝:「文系」の人の意見を知りたい」で、ここでいただいたコメントを使わせていただいて、可能な限りまとめてみる。
 まず、活躍中の物理学者が手間をかけて水伝批判の文書を公開したことで、ここでも以前話題になった「追試が必要か否か」という議論や「科学教育のレベルが低い」という議論があちこちで出てきた。やはり、科学者の側からの批判ということで「科学からみて何が問題なのか」という方向での意見が増えてきているように見える。
 だが、ちょっと待って欲しい。水伝は確かにニセ科学だが、それだけなら、他にも山ほどあるオカルト話同様に、科学の側からは放置しておくことになっただろう。ところが、学校に持ち込まれたから無視できなくなったのだと私は認識している。さて、改めて考えてみる必要があるのは、「水にありがとうという言葉をかけたり印刷物を見せたりすると結晶がきれいになるから、人にもありがとうと言おう」を却下するのに、必要なのは科学知識だけか?ということである。

 では、自然科学以外の分野の基本的な考え方で水伝を眺めたらどうなるだろうか。
 倫理学の立場からすると、水伝のロジックは、「損得勘定を倫理的判断に持ち込むのはまずい」という一般的な原則に引っ掛かることになる(byワカシムさん)。
 道徳教育という点からは、水伝のロジックは、『他者の価値観・感受性・人格を否定するのみならず、人間の尊厳や矜持などをすべて水に委ねてしまう、「悪魔に魂を売り渡した」「自我を放棄し、水の召使いに堕した」と言っても過言ではない、あまりに酷い倫理観』ということになる(by 田部勝也さん)。
 言語学の立場では、「何か特定の言葉に特定の意味が1対1対応で張り付いていて、相互に変換できるというわけではない」から、「ありがとうーきれいな結晶、ばかやろうーきたない結晶」という対応関係を認めるという結論にはならないはずである(by とらこさん)。
 もう少し一般的には、きちんと文系の学問を学んでいれば、文脈・状況を云々せずに言葉だけを云々するということ自体が受け容れられないはずである(by TAKESANさん)。
 さらに、トラックバックをくださったDさんは、文学をやっている人間ならこんな話にはそもそも興味を持たないと書いておられる。「水」は文系の領域ではない、文系は「人」なしに動けないからだ、と。水と言葉がつながることと、人と言葉がつながることは、まるで別世界だから結びつきようがないというのがその説明である。

 歴史学や民俗学がどうかについてはよくわからない。しかし、水伝はいわゆる「文系」の立場では、受け容れられないか、そもそも全く関心の持てない話だということがわかる。
 「水からの伝言を信じないで下さい」は科学者の視点では、

全国の科学者さんたちがもっとまじめになるか、日本の科学教育をもっとまともにする必要がある
<中略>
そもそも巷に蔓延したのは科学者さんたちがその問題を放っておき過ぎたことに起因すると思う。
<中略>
むしろ科学とニセ科学の区別がつかないくらい科学を理解できない日本の科学教育のレベルの低さが問題かな。

などと書かれているが、こんな認識では全く足りない。確かに、自然科学の考え方を身につけていれば、水伝はオカルトであるとして、即座に却下できるだろう。しかし、水伝は、世の中の何割かを占める文系学問を学んだ人達が、その文系の考え方を本当に身につけていたならば、自然科学の知識など無くても却下できる種類のものである。
 理系でも文系でも、どれか1分野だけでもでいいから、標準的な知識というか知識の背骨のようなものを身につけた人が一定数いたなら、水伝は広がらなかったはずである。水伝が蔓延したのは、理系文系を問わずに学力と常識の劣化が起きていたからではないのか。科学者の態度や理科教育だけが問題なら、まだ状況はマシだった。しかし、水伝蔓延の状況を考えると、分野を問わずに学力が崩壊しているとしか思えないわけで、その方がよっぽど深刻な問題ではないのか。

参考情報へのリンクを2つ

Posted on 11月 12th, 2006 in 倉庫 by apj

 教育基本法改正問題。文部科学省の改正原案はここ。なお、Yahooニュースに掲載された自民党の二階俊博国対委員長の発言

「教育基本法を60年ぶりに改定しようとしている。それに比べたらやらせがあったなんてつまらないことだ」

はメモっておく価値あり。これじゃ、道徳を説こうが愛国心を説こうが、そもそもインチキに基づいてやったということになって、法案を作っても説得力が皆無、ぶちこわしもいいところだろうと……。いや実際、「味方にすると手強いが敵に回すと心強い」(by吉岡平)人って居るもんなんだな^^;)。
 ニセ科学批判という立場からは、法案チェックポイントとしては「聞こえのいい倫理やら道徳といったふれこみで不合理を安易に持ち込める内容になってないかどうか」の方が重要。道徳教育をやるとなった瞬間に水伝に入り込まれたという現実が既にあるわけだし、文部科学省の心のノートを見ても、自然科学の視点と情緒的な視点をあっさり混同している。
 客観的かつ論理的に考えるべきところに無用の情緒を持ち込もうとする動きの方を警戒すべきだが、忙しいので考察は後で、ということでリンクだけ貼っておく。

 似たような傾向を示す別のネタとしては、酔うぞの遠めがねより、「合計特殊出生率が1.8になったら」というエントリ。人口推計甘過ぎという指摘は前からあったが、とうとう、厚労省は「現実を見ない」方針に切り替えたのか?これだと、ぼろ負けしていたのに「転進」と発表しまくったいつぞやの大本営発表と本質は何も変わっていないように見えるのは気のせいか?

急にspamが増えたので再設定:ソフトバンクモバイル

Posted on 11月 11th, 2006 in 倉庫 by apj

 Jフォン→ボーダフォン→ソフトバンクモバイル、と使ってきたのだが、携帯にはほどんど来なかったエロサイト宣伝spamが昨日から急に来るようになった。ソフトバンクがサーバ側で何かいらんことしたのか?と思ってmy softbankメニューをチェックしたら、URLリンク付きメールの一括拒否ができるような機能が新設されていて、「受け取る」設定にされていた。即刻、リンク付きメール全部却下に設定しなおした。
 ごく近しい知り合い数人と、短いメッセージのやりとりにしか使って居らず、URLを紹介されるような場合はパソコンのメールで来ることになっているので、携帯で受け取る必要が無いのだった。これで静かになるだろう。やれやれ。

病院のハシゴの日だった

Posted on 11月 10th, 2006 in 倉庫 by apj

 骨折して一週間経ったので、とりあえず大学病院に行ってややこしいこと(=入院コース)になってない事を確認し、後は近くの病院でいいだろうということで、一番近い病院を紹介してもらって続きはそっちで面倒見てもらうことにした。
 応急処置のときはまだかなり腫れていたので、足の後ろ側から半分程度ギプスで覆っていたのだが、全周覆って完全に動かないようにする方が治りが早いだろうということで、ギプスを巻き直してもらい、足を突けるようにということで、ゴムのヒールもつけてもらった。向こう三週間はこのままで、その後外して、ちょっとずつ動かすのだそうで……。
 ってことは、溶液シンポジウムは松葉杖で参加確定、環境ホルモン濫訴事件の尋問傍聴はギプスがとれるかどうか微妙、12月半ばの北大研究会の時に、リハビリが終わってるかどうか、ということか。
 今日は昼間に講義も会議もなかったので、夕方になってやっと出勤、学生&院生のデータを見て、配送されてきてる書類などを確認。デスクワークをして終了。
 なんだか、運動量の多い一週間だった……。

水伝批判・子供向け

Posted on 11月 9th, 2006 in 倉庫 by apj

 学習院大の田崎さんが、
「水からの伝言」を信じないでください
を公開。小学生から読める易しい解説。大人も一読の価値あり。

お仕事メールのタイトルが……

Posted on 11月 9th, 2006 in 倉庫 by apj

 学科内打ち合わせの連絡メールを受け取ったら、タイトルが「本日の打つ合わせについて」。送った先生のタイプミスだと思うのだけど、一瞬、学科を挙げて2ちゃんねる化したのかと思った……。

なんかいろいろ

Posted on 11月 6th, 2006 in 倉庫 by apj

 出勤してメールを確認したら、溶液化学の大御所の大瀧先生が亡くなられたという連絡が届いていて仰天した。今度山形で開催される溶液化学シンポジウムの連絡をしたときには、既にホテルを予約したと元気いっぱいのご様子だったのに。何度目かの定年退職をしても、その後直ぐに別の大学に就職しあり活発にシンポジウムで質問したり、海外の学会に出かけたりだったので、去年あたり「フェニックス大瀧とお呼びしましょうか」などと言っていたのだけれど。弔電打ったり、香典届けるのを頼んだり、色々。告別式は明日だけど、学内の移動に不自由している状態ではとても行くのは無理だ……orz。

 午後に水商売屋さんから電話。水の分析を頼んでいるが、二つだけできないと言われて、分析を依頼した先で私に相談しろと言われたらしい。どこの試験研究期間だ?ともかく話を聞いてみると、「水クラスター測定」「活性水素測定」がダメと言われたということだった。クラスターの方は、液体で測れる話はそもそも誤解によるものだし、気相中にできるものは普通の研究対象だが、測定しているものは液体の水ではなく微小な氷だと説明した。活性水素の方は、そういう物質が独立に存在しているわけではないし、測定出来ると言われているのは宣伝の中だけの話だと説明した。他の業者さんがデータを出しているというから、そりゃ他の業者さんは勘違いしてるか担がれてるかのどっちかじゃないかと。成分の分析をきちんとやって、品質管理と製品開発につなげてくださいとお願いして終わった。

 夕方、生協に行って戻るだけで一苦労。戻ってきたら筋肉の疲労で腕が上がらない。松葉杖でまともに動けるようになるにはもうちょっとかかりそう。学生には「指導は当分口先だけになる」と申し渡した(笑)。両手は杖で塞がってるわけで。