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予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

Posted on 7月 12th, 2006 in 倉庫 by apj

 学生実験監督が長引いたので、最後の方は、サイエンスセミナーの準備のため、買ってきた「壮快」の内容チェックをしていたのだが、予想の斜め上をいく展開に唖然とした。いくら怪しくても「**で減量」「**で病気が治った」の羅列だろうと思っていたのだが……しょっぱなの特集が、

3つの言葉で幸せになる
お金がたまる、痛みが消える
人生ガラリ一変!ツキを呼ぶ
魔法の言葉

 健康本を読んでるのか、おまじないの本を読んでるのかわからなくなってくる。まだ、怪しげな健康食品が効いたという話ならわかるが、この特集のコンセプトは「プラスの言葉を使うと病気が治る」……orz。完全にオカルトの世界にイッてしまっている。じゃあ、魔法の言葉の効果は、というと、

魔法の言葉を唱えたら、主人は一万円を拾い、私は引き出しの奧から四六〇〇円が出てきました。(愛知県・三十九歳・主婦)
魔法の言葉を実行したら、なんと、その三〇分後に懸賞に当選しました!(大阪府・六十六祭・主婦)
「ありがとう」と書かれたシールを植木鉢に貼っていたら、花が長く咲いています(大阪府・三十九歳・会社員)

 それ何て「水からの伝言」?医者が寄稿している体験談では、

私が潰瘍性大腸炎だったときに「大腸さん、ありがとう」といって克服した経験から、肝炎の人なら「肝臓さん、ありがとう」、リウマチの人なら「関節さん、ありがとう」といってもらうこともあります。

 患者に言わせるのかよ!つか、医者が病気が治った理由を「プラスの言葉」に求めちゃいかんだろ!
 踏み台昇降ダイエットの特集で、最初に紹介記事を書いてる医学ジャーナリストは次のように書いている。

踏み台昇降が話題になったきっかけは、インターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」の踏み台昇降のダイエット効果がすごいという書き込みでした。

 ソースが2ちゃんかよプギャー。
 ということで、使い物になるのは、巻頭グラビアで紹介されている料理の作り方と、エッセイや新刊紹介の数頁だけで、残りは全部「釣り」にしか見えません。新たなトンデモの地平を切り開いている気がします>壮快。


ここからは旧ブログのコメントです。


by 山本弘 at 2006-07-40 18:08:40
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

 健康法の雑誌って、ほとんど「おまじない本」ですよね。いつも新聞広告を見ては笑ってます。
 僕が記憶してるのでは(『壮快』だったかどうか忘れましたが)「赤パン健康法」というのが載ってました。赤いパンツを穿くと健康になるんだそうです。
「赤パン健康法」で検索すると200件近くヒットしますから、けっこう有名なのかも。


by y_ikeda at 2006-07-04 19:22:04
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

http://www.kenko.gr.jp/magazine/mag.htm
とか見てる限りでは、飛びぬけて
「壮快がトンデモ」
ってな気がします。

あ、でも天羽さん的には
「健康365」の特集1
万病退治の「すごい水」 高血圧・高血糖からガンまで撃退!
>(3)[ミネラル還元水素水]は血管・血液を若返らせる病気知らずの水
>(4)ガン・C型肝炎・アトピーなど難治の病気を次々と改善!免疫力をアップさせる[スーパーゲルマン水
あたりをズバっと気って欲しいところです。


by apj at 2006-07-48 21:39:48
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

しかし「安心」も侮れない。

>免疫を高める魔法の言葉 《あいうべ》で小顔になる!
> イビキ、うつが改善!痔、リウマチにも効くと大反響

 単に発声練習しましょうという話だが、それが魔法の言葉に化けてる上に体験談のオンパレード。ぎりぎりのところでオカルトに踏み込まずにとどまっているが、トンデモさはそれなりに炸裂中。


by HDK at 2006-07-30 23:15:30
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

たしか赤パンというのは
「イタリアでは冬至(だったか)に赤いパンツを穿く習慣がある。その理由は赤いパンツをはくと新陳代謝が活発になることが知られていて、これで寒い基節を乗り切るのだ。」(by 怪しげな医学博士)
というヨタばなしがどんどんふくらんでいって「冷房病の女性は赤いパンツをはくと冷えを感じない」とか「癌にかかっている人が赤いパンツをはくと免疫細砲が活発化して癌が死滅する」(赤パンはなぜか癌細胞には作用せず免疫細胞に作用するらしい)とかなっていったように記憶しています。


by F田 at 2006-07-05 16:25:05
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

両親にプレゼントさせられましたよ〉赤パン
もともと、申年の申の日に子から肌着を貰うと、一生下の世話にならないって
言い伝えがあるらしいですね。
赤色についてはグンゼによると、臍の下にある丹田をその象徴である赤色で覆う
ことにより、生命力が全身に流れるとか何とか…
あれ? 生命力の象徴がそもそも赤色だったかな?

申の日に肌着という風習に陰陽五行がミクスしたような噺でした。

どちらにせよ「おまじない」ですね。ぁゃιぃ健食とか、高価なグッズを
買い込むよりマシです。


by apj at 2006-07-39 00:43:39
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

 還暦の赤いちゃんちゃんこには何か効果があるのだろうか。

それはともかく、あと50分ほどで学内セミナーでつ。
試験問題耀の壮快のコピーの印刷も済ませましたでつ。
ちょっと腹ごしらえしてから出陣?でつ。
報告はまた本記事の方で。


by うちゃ at 2006-07-54 01:15:54
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

赤いちゃんちゃんこの意味はわかりませんが、
赤い下着は、昔、赤に染める染料に殺菌作用があったので
下着に良いということだったような・・・


by 越後屋遼 at 2006-07-27 05:30:27
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

>赤いちゃんちゃんこの意味はわかりませんが、

そのまんまの意味です。
暦が還る=赤ちゃんに戻る。

だから赤。


by しろう at 2006-07-09 05:36:09
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

今日も楽しく拝見いたしております。
信じてしまえば「安心」できて、「壮快」にもなれるんでしょうね。真実を知らぬが仏。手遅れになって知らぬうちにホトケ、とか?

>試験問題耀の壮快のコピーの印刷も済ませましたでつ。

・・・・・
・・・・・射撃の試験ですか?


by TAKESAN at 2006-10-46 04:14:46
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

今晩は。

皆さん、とっくにご存知なのかも知れませんが、なんか凄い本が出ています(ググったら、結構売れてるみたいですね。既出でしたら済みません)。
http://www.makino-g.jp/soukai/newm/new_1.html
今日、本屋で偶然見つけて、立ち読みしてみたのですが、(うろ憶えです→)「年収が二倍になった」とか、「宝くじが当たった」とか…。芸能人の体験談も豊富です。

そして、水伝の話が! しっかりと、結晶の写真も載っていました。いや、載ってたら面白いなあ、とか考えながら読んでいたのですが、まさか本当に…。


by apj at 2006-10-42 19:09:42
Re:予想の斜め上行く内容だった>「壮快」

TAKESANさん、
 私も先日書店でその本を見ました。
なんだか健康を置き去りにしてどんどん違う方向に進んでるような。